アペックエンジニアリングが、ディスクバックアップ環境を構築しテープ運用の煩わしさを解消
株式会社アペックエンジニアリング 様
HPE StoreOnce Backupを採用し業務データの確実な保護を実現、重複排除テクノロジーによりデータ量を1/27へ削減
業界
建設
目的
施工管理業務を支える会計システム、積算システム、グループウェアのデータ保護。システム単位で運用しているバックアップ環境を統合するとともに、テープメディア運用の煩わしさを解消する。
アプローチ
システム単位で運用されてきた複数のテープバックアップ環境を、ディスクベースの仮想テープライブラリに統合。バックアップソフトウェアや運用手順を変えることなく、運用負荷の低いディスクバックアップ環境へ移行する。
ITの効果
・HPE StoreOnce Backupを採用し3システムのバックアップを統合
・バックアップソフトウェアと運用手順の変更なしにディスクバックアップ環境へ移行
・優れた重複排除効果によりバックアップデータ量を最大1/27に削減
・ディスク使用量を抑えながら日次のフルバックアップを実行可能に
ビジネスの効果
・テープメディアの交換や管理を解消し運用負荷を大幅に軽減
・確実なデータ保護と高速なリストアを実現
・大塚商会による自営保守とワンストップサポート対応により問題解決を迅速化
・遠隔地へのHPE StoreOnce BackupにデータをコピーするDRシステムの構築も視野に
チャレンジ
施工管理業務を支える重要システムのデータ保護
アペックエンジニアリングは、戸田建設グループにおいて空調・衛生・電気等の設備エンジニアリングを担う企業である。設立は2008年だがその源流は1961年にまで遡り、豊富な施工実績・経験に基づく技術力には定評がある。アペックエンジニアリングでIT業務を担当する、管理本部 管理部 総務課の木村真哉氏は次のように紹介する。
「私たちの主たる業務は設備工事の施工管理です。現在、全国でおよそ50箇所で工事を進めていますが、施工現場における安全管理、進捗管理、報告をはじめ、設備工事プロジェクトの管理監督が重要なミッションです」
社員の半数近くが施工現場に常駐する条件下で、本社・事業所と現場間でのコミュニケーションを支えているのがグループウェアだ。
「メール、スケジュール管理、社内情報の掲示をはじめ、様々な情報交換が日々グループウェア上で行われています。現場の作業事務所にノートPCを持たせて本社・事業所とVPN接続し、ファイルサーバーを介した設備CAD図面の参照や、施工の進捗を記録する写真データのやり取りも頻繁に行われています」(木村氏)
この「グループウェア」が施工現場を支えるシステムであるとすれば、バックエンドの「原価管理・会計システム」と「見積・積算システム」は施工プロジェクトの収益管理を担う重要なシステムである。2015年、アペックエンジニアリングはこの3システムのデータバックアップ環境を全面的に見直した。
株式会社アペックエンジニアリング
管理本部
管理部 総務課
木村 真哉 氏
ソリューション
HPE StoreOnce Backupを採用し統合的なディスクバックアップへ移行
「グループウェア、会計システム、積算システムでは、サーバー単位でテープメディアによるバックアップを行ってきましたが、これをディスクベースのバックアップ装置に統合しました」(木村氏)
採用されたのは大塚商会の提案した仮想テープライブラリー「HPE StoreOnce Backup」である。大塚商会でテクニカルエンジニアとして活躍する柴田幸晴氏は次のように話す。
「グループウェアサーバーの更新を機に、運用の効率化を中心としたバックアップ環境の改善をご提案しました。ご提案の柱は、『テープからディスクバックアップへの移行』と『3システムのバックアップの統合』です。日次のフルバックアップを5営業日分保持するという運用ポリシーを変えず、バックアップソフトウェア(Arcserve)を変更しないこともご評価いただけたポイントでした」
HPE StoreOnce Backupは、煩わしいテープメディアの運用からIT管理者を解放するだけでなく、高速かつ安心・安全なデータバックアップとデータ復旧を実現する。
木村氏は「1日1回行ってきたメディアの交換作業がなくなったことが、やはり大きい」と話し、さらに次のように続ける。「テープ装置では、確実にバックアップされているか、確実にリストアできるのか、といった心配が常にありました。また、テープメディアそのものの管理、テープ装置のメンテナンスは疎かになりがちです。ディスクバックアップに統合されたことで、確実なデータ保護、確実なデータ復旧、運用負荷の低減というメリットが手に入りました」
HPE StoreOnce Backupの重複排除によりバックアップデータ量を1/27に削減
HPE StoreOnce Backupでは独自の重複排除テクノロジーが活用できる。これにより、データバックアップに必要なディスク容量やバックアップの所要時間を大幅に抑制することが可能だ。
「見積・積算システムでは、5営業日分をフルバックアップしたときに必要なディスク容量が約1.3TB。これが、HPE StoreOnce Backupの重複排除により48GBにまで削減されました。実に1/27というデータ量の削減効果です。同じくグループウェアサーバーのバックアップデータも1/12程度まで削減できました」(木村氏)
HPE StoreOnce Backupでは、まずディスクの記憶領域全体から重複するデータをブロックレベルで検出。単一のデータブロックだけをディスクに書き込み、重複したデータを書き込まないことで容量全体を削減する。書き込まれなかったデータは元データの位置情報に置き換えて保持されるため、バックアップデータ全体が安全に復元できる仕組みだ。
「HPE StoreOnce Backupでは、みじん切りのように細かな4Kというブロック単位で重複排除を行いますので、ファイル単位での重複排除よりもはるかに大きな削減効果が得られます」(柴田氏)
株式会社大塚商会
北関東技術グループ
テクニカルソリューション課
テクニカルエンジニア
柴田 幸晴 氏
ベネフィット
リモートコピー機能を活用した遠隔地でのデータ保護も視野に
「データバックアップは、テープからディスクへの流れが今後も加速していくことは間違いないでしょう。VHSカセットを使った録画装置とハードディスクレコーダー、どちらの使い勝手が優れているかはご説明するまでもありません」と柴田氏は自信を示す。
木村氏は、今後の展望を次のように話して締めくくった。
「HPE StoreOnce Backupの重複排除の効果は期待以上で、3システムを1週間フルバックアップしても容量に余裕があります。2週間分のフルバックアップに運用を変えられないか検討を始めました。また、HPE StoreOnce Backupはリモートコピー機能を備えていますので、これを応用した遠隔地でのデータ保護も検討する価値があると思っています」
ご導入企業様
株式会社アペックエンジニアリング 様
本件でご紹介の日本ヒューレット・パッカード製品・サービス
本ページの導入事例は、PDFで閲覧頂けます。PDF (275KB)
本ページに記載されている情報は取材時におけるものであり、閲覧される時点で変更されている可能性があります。予めご了承下さい。