SAP ERP基幹業務システムを含む全社仮想化基盤のI/O性能を10倍に向上、容量増加への迅速な対応も実現



KISCO株式会社 様

 

 

 

 

 

"性能・拡張性・コストの三拍子揃ったNimble Storage を選んだことで、全社仮想化基盤の課題を無事解消することができました。今後のグローバル展開に向けても積極的に活用していきたいと思います"

化学品の専門商社であるKISCO株式会社様では、基幹業務システムや各種業務システムを収容する全社仮想化基盤用ストレージをNimble Storageで刷新。課題となっていた性能問題を解消すると同時に、運用管理性・拡張性の強化にも成功しています。

 

業界

製造

 

導入以前の課題

・仮想化基盤上で稼動するSAP ERPやグループウェアに性能問題が生じていた
・今後のビジネスの成長にも即応できる柔軟なITインフラを実現すること

 

ソリューション

・Nimble Storage CS300
・Nimble Storage InfoSight(同梱)

 

導入効果

・ストレージのI/O性能を約10倍に強化し、効率的に業務が行える環境を実現
・さらなるシステム拡張が要求された際にも、無停止での対応が可能に

全社仮想化基盤の性能改善に挑む

 

合成樹脂材料や成形品、各種包装材料、エレクトロニクス/半導体材料など、幅広い領域にわたる先端材料/高機能素材を提供するKISCO。優れた防水性・絶縁性・耐薬品性・生体安全性を有する「パリレン」材料のコーティングサービスを「diX」ブランドで展開するなど、さらなる成長に向けた取り組みも進めています。

また、世界13ヶ国・35拠点で事業活動を行う同社では、グローバルビジネスを支える社内情報インフラの強化・拡充も推進。2010年にはVMware vSphereによる全社仮想化基盤を構築し、各種業務システムの集約・統合化を進めてきました。

そして今回同社では、この全社仮想化基盤の環境改善に着手。同社 執行役員 情報システム室長の川端 浩司氏は、その背景を「本仮想化基盤上では、SAP ERPによる基幹システムやグループウェア、ファイルサーバなど、数多くの業務システムが稼動しています。しかし、ユーザー数やデータ容量が年々増加する中で、性能問題が次第に顕在化。現場の業務にも影響が出始めていたのです」と振り返ります。

仮想化基盤上には関連子会社のシステムも収容されているため、経理処理などが集中する月末時期にはレスポンス遅延が発生。また、グループウェアの全文検索機能なども、なかなか思うように使えなかったといいます。

「ちょうど最初に仮想化基盤を構築した際のハードウェア群も更新時期を迎えていましたので、これを機に環境を見直して、抜本的な改善を図りたいと考えました」と川端氏は続けます。

Nimble Storageの容易な拡張性と性能を高く評価

 

新仮想化基盤の構築にあたっては、システムやデータを格納するストレージの選定が大きなポイントとなりました。同社 情報システム室 課長 油井 博氏は「ここでは性能の強化はもちろんのこと、今後のデータ増加にも対応できる柔軟な拡張性、コストがリーズナブルであることなども重要な要件として掲げました」と説明します。

同社では、データアーカイブの費用対効果が薄いという理由から、SAPが本稼動を開始した2006年以降の基幹データを全て本番ストレージ上に置いています。「これだけでも相当なデータ量ですが、最近では子会社への統制も強く求められるため、全社仮想化基盤への集約も引き続き継続中です。このため、容量が不足した際に容易に拡張できるということは、非常に大事なポイントだったのです」と油井氏は語ります。

これらの要件をすべて満たせるストレージとして、日本の通信インフラを支えてきた技術力と経験を持つ、KISCOのITパートナーであるNTTコムウェアから提案されたのが、Nimble Storageが提供するハイブリッド ストレージ「Nimble Storage CS300」です。高速なSSDを搭載したCS300なら、負荷の重いSAPシステムなどもより高速に動作させることが可能。また、あまり高速性が要求されないユーザーコンテンツなどをHDD上に配置することで、ストレージコストの最適化も図れます。「しかも、Nimble Storageは増設も無停止で行えますから、まさに当社の要件にピッタリでした」と油井氏は語ります。

KISCO株式会社

執行役員
管理本部副本部長
経理兼情報システム担当
兼情報システム室長
川端 浩司 氏

KISCO株式会社

情報システム室
課長
油井 博 氏

I/O性能が約10倍に向上。データ容量も約1/2に

 

果です。試しにグループウェアを動かしてみたところ、作業を行った担当者が、『これは速い!』と声を挙げるくらいの違いがありました。また、Nimble独自のインライン圧縮機能も大いに気に入りましたね。旧ストレージにも同様の機能が備わっていましたが、こちらは一度ストレージに書き込んでから処理を行うというもの。その点、Nimble Storageはストレージに書き込む前の段階で圧縮を行いますから、ストレージ空間領域をより効率良く活用できます」と語ります。

また、本番環境への導入もスムーズに進んだとのこと。「今回はSAPやグループウェアのDBなど、負荷の重いシステムをSSD上に配置していますが、その他に特別なチューニングなどは施していません。それでも十分なパフォーマンスが出ましたので、ストレージ廻りで苦労するような場面は全くありませんでしたね。構築作業も短時間で済み、もう終わったのかと拍子抜けするくらいでした」と川端氏は語ります。

こうしたNimble Storageの導入効果は、定量的な数値としても現れています。ストレージ更新前後で比較すると、ディスクの平均I/O 値は実に約10倍も向上。インライン圧縮機能の効果も大きく、実データの約50%にまで容量を削減できています。ちなみに旧ストレージでは実データは約30%程度だったので、それと比較しても約1.7倍の効率アップに成功しています。

ストレージの環境改善が図れたことで、現場の業務にも大きなメリットが生まれています。「先に触れたグループウェアの全文検索機能も全く普通軽快に使えますし、月末のレスポンス遅延も解消。BIツールでの分析業務なども、タイムリーに行えるようになりました。また、もう一つ大きいのがバッチ処理ですね。以前は夜間バックアップやBIシステムのデータ更新などに時間が掛かるケースも多かったのですが、現在ではこうした問題も無くなっています」と川端氏は力強く語ります。

また、Nimble Storageの各種機能も運用管理の効率化に貢献。SnapShot機能を利用したデータ保全を行っているほか、監視業務や性能/容量分析にはクラウドベースの運用管理ツール「InfoSight」が活用されています。

ちなみに、夜間作業のためにSnapShotを一時的に停止していたところ、Nimble Storageのサポートが即座に察知。トラブルではないかと連絡が来たため、運用担当者が「ちゃんと見てくれているのだな」と感心したエピソードもあるそうです。

「当社では、海外にも関連会社を展開していますので、時差の問題もあってなかなかシステムを止めにくかった。その点、無停止で増設が可能なNimble Storageなら、この点でも不安はありません。グループ企業のシステムを仮想化基盤に集約する取り組みにも、大きな弾みが付くと考えています」と油井氏。また、川端氏も「現在は今回のシステム後に増強された第2期仮想化基盤の改修に着手しており、データセンタの二重化なども検討中です。リモートレプリケーション機能を備えたNimble Storageは、こうしたニーズにも問題なく対応が可能ですので、次期システムでの導入も前向きに検討していきたいですね」と展望を語りました。

ご導入企業様

KISCO株式会社 様

 

所在地:大阪市中央区伏見町三丁目3番7号

URL:https://www.kisco-net.co.jp/

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