読了所要時間: 6分10秒 | 公開日: 2025年10月17日

Wi-Fi 6E
Wi-Fi 6Eとは

Wi-Fi 6Eでは新しい6GHz帯が利用できるようになります。これは、米国およびその他の多くの国では1200MHz、EUでは約500MHzのクリーンなスペクトラムが利用可能になるということです。これは、史上最大の無認可周波数帯の割り当てで、Wi-Fiで利用可能な周波数帯がほぼ3倍になりました。Wi-Fi 6Eの「E」が「Extended」を表すことからも分かるように、Wi-Fi 6Eは、Wi-Fi 6の機能を6GHz帯に拡張することにより、容量の増大、チャネルの拡張、干渉の低減を実現します。

Wi-Fi 6Eは、既存のWi-Fi 6 (802.11ax) 規格を拡張し、新たな6GHz帯を利用可能にします。Wi-Fi 6のOFDMA、WPA3、Target Wake Timeなどの機能を受け継ぐWi-Fi 6Eは、その効率化機能を6 GHz帯域まで拡張することにより、これまで以上に切れ目のない周波数帯と干渉の低減をもたらします。Wi-Fi 6Eにより、企業は高解像度ビデオなどのマルチギガビット速度を必要とする新しいユースケースをサポートできます。

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Wi-Fi 6Eが必要とされる理由

  • 6 GHz帯域の容量拡大により、接続と輻輳の問題が解決されます。
  • 最大160 MHzまでの幅広いチャネルを利用できるため、高解像度ビデオやVRに最適です。
  • この帯域の使用はWi-Fi 6E対応デバイスに限られるため、マイクロ波などによる干渉を受けません。

Wi-Fi 6Eによるユーザーエクスペリエンスの向上

ネットワークにより多くのデバイスを接続するニーズが増大するなか、Wi-Fi 6Eを使用することで、企業やサービスプロバイダーは新しいアプリケーションをサポートし、接続された各デバイスのパフォーマンスを最適なレベルに保つことが可能になります。

Wi-Fi 6Eの導入により、追加の連続したチャネル帯域幅が利用可能になることで、Wi-Fiのスペクトラム不足の問題が解決され、増え続けるデバイスを前例のない速度でサポートできます。6GHz帯に1200MHzが追加されたことにより、企業は、より高速で安定したエンタープライズWi-Fi 6Eネットワークを提供できるようになります。こうしたネットワークは、拡張性と耐障害性に優れ、アーキテクチャーが簡素化されているため、多数のモバイル デバイスやIoTデバイスが存在する非常に混雑した環境でも、マルチギガビットの速度でより多くのユーザーをサポートする能力が向上します。

Wi-Fi 6Eは、エンタープライズビデオストリーミングやビデオ会議など、より高いスループットを必要とする要求の厳しいミッションクリティカルなアプリケーション向けに、ネットワーク容量と効率をさらに向上させます。Wi-Fi 6Eは現在、アクセスポイントとクライアントデバイス (ノートパソコン、携帯端末、IoTなど) の両方で広くサポートされています。Wi-Fi 6Eのメリットに加えて、対応するAPやクライアントデバイスが利用可能になったことが、この新規格の導入を後押ししています。

Wi-Fi 6Eの仕組み

Wi-Fi 6Eは802.11axのすべての機能を備えており、これらの機能を6GHz帯にまで拡張します。802.11axは、ネットワーク速度を向上させるだけにとどまらず、革新的なテクノロジーを組み合わせて、高帯域幅、低レイテンシのアプリケーションを実行する大量のデバイスを接続する際のネットワーク全体のパフォーマンスを向上させます。

Wi-Fi 6Eネットワークは、追加で14の80MHzチャネルと7つの160MHzチャネルを備えた6GHz帯で動作することで容量を増加させつつ、次のような既存の802.11ax機能も活用します。

  • 8x8アップリンク/ダウンリンクMU-MIMO、OFDMA、BSS Colorによって容量が最大4倍になり、より多くのデバイスに対応できます。
  • Target Wake Time (TWT) により、ネットワーク効率とデバイス (IoTデバイスなど) のバッテリ寿命が向上します。
  • 1024直交振幅変調モード (1024-QAM) は、同量の帯域幅でより多くのデータを送信することで、帯域幅を多く必要とする新しいユースケースのスループットを向上させます。

Wi-Fi 6Eをサポートするデバイスクラス

  • 低電力屋内 (LPI) AP: この屋内専用の固定タイプは、低い電力レベルを使用するため、自動周波数調整サービス (AFC) を必要としません。屋内エンタープライズ環境向けのLPI APは、今日のWi-Fi 6 APと同じカバレッジを実現しており、今日の5Ghz無線ユニットとほぼ同等の6Ghzカバレッジを実現する見込みです。 
  • 標準電力 (SP) AP: 屋外および屋内での運用をサポートします。標準電力APはAFCを通じて調整され、公共安全無線や携帯電話のバックホール、マイクロ波リンク、衛星サービス、テレビ放送サービスなどの既存のサービスへの6Ghz Wi-Fiによる干渉を軽減します。 
  • 超低電力 (VLP) AP: VLPは、スモールセルカバレッジやホットスポットなどのユースケースで、モバイルクライアントによる屋内または屋外利用をサポートします。 

これら3つのデバイスクラスの使用可否は、地域や規制当局の許可によって異なります。 

Wi-Fi 6Eのベンダーを選択する方法

次の条件を満たすネットワークベンダーとWi-Fiベンダーを検討します。

  • Gartner、Forrester、IDCなどの主要なアナリストによって業界のリーダーと認められていること。
  • 有線と無線のネットワーク全体での統一的なポリシー適用が可能な内蔵のセキュリティを提供すること。
  • AIおよび機械学習を使用して最適化を自動化し、問題を解決するための実用的な推奨事項を提供することで、運用を簡素化します。
  • 安全でエネルギー効率の高いIoT機能を提供し、Bluetooth Low Energy (BLE)、Zigbee、またはUSBポートを使用してAPをIoT接続プラットフォームとして活用できるようにします。
  • オンプレミスでもクラウドでも管理でき、ゲートウェイに関係なく展開する柔軟性を備えていること。

HPEは、HPE Aruba NetworkingとHPE Juniper NetworkingによるWi-Fi 6Eアクセスポイントソリューションを提供しています。 

Wi-Fi 6Eの規制状況

Wi-Fi 6EとWi-Fi 7の両方をサポートする6GHz帯の導入が世界的に進んでおり、94か国では、低電力屋内 (LPI) デバイスで1200MHz帯を全面的または部分的に利用できるようになっています。 標準電力 (SP) デバイスに対する規制対応も国によって異なり、6GHz帯の既存の屋外サービス (マイクロ波リンク、放送補助サービス、ケーブルテレビ中継サービスなど) を保護するために、6GHz無線を有効にする前にアクセスポイントに対して自動周波数調整サービス (AFC) の利用を求められる場合があります。 

米国とEMEAにおけるWi-Fi 6E導入状況の違い

欧州では、帯域の下半分 (5945~6425MHz) をWi-Fiに割り当てることが合意されています。これは完全な6 GHz帯域ではありませんが、それでも使用できる追加スペクトルが多数提供されます。世界的に規制を統一し、規模の経済によるメリットを享受し、将来の容量ニーズに対応するために、Wi-Fi業界は欧州の規制当局と連携して、帯域の上半分 (6425~7125MHz) の開放を目指しています。

欧州内では、英国とデンマークが欧州協定から若干逸脱しています。英国では、わずかに高い送信電力が許可され、使用できるスペクトラムも少し広くなります (5925〜6425MHz)。

Wi-Fi 6E 6GHz対応クライアントデバイスの図。

屋外/過酷な環境でのWiFi 6E APの使用可否

使用できます。現在、屋外用および高耐久性Wi-Fi 6E APが入手可能です。屋外AP、外部アンテナ付きAP、または標準電力 (30dBm EIRP超) を使用するAPには、既存サービスへの干渉を避けるためにどのチャネルと電力レベルを使用できるかをWi-Fi 6Eインフラストラクチャに指示する自動周波数調整 (AFC) サービスが必要です。なお、低電力の屋内用Wi-Fi 6E APは干渉を起こさないため、屋内ではAFCは必要ありません。

Wi-Fi 6とWi-Fi 6Eの比較

Wi-Fi 6
Wi-Fi 6E (6GHz)

帯域

2.4GHz帯と5GHz帯。

2.4GHz帯と5GHz帯に加えて、6GHz帯が利用可能 (6GHz対応デバイスが必要)。

機能

  • マルチユーザー機能の効率性を向上させる、マルチユーザーI/O (MU-MIMO) によるボトルネックの解消。
  • OFDMAにより、複数のユーザーで帯域を共有して、音声データなどの比較的小さなパケットをピギーバック (相乗り) 方式で送信します。
  • TWT (Target Wake Time) 機能を使用して、アクセスポイントが比較的長い間隔でIoTデバイスをpingできるようにして、トラフィックを軽減し、バッテリ持続時間を延長します。
  • WPA3とEnhanced Openにより、ゲストアクセスのセキュリティを強化します。

Wi‑Fi 6のすべての機能に加え、以下のメリットがあります。

  • 6 GHz帯でキャパシティを拡大します。
  • 最大160 MHzまでの幅広いチャネルを利用できるため、高解像度ビデオやVRに最適です。
  • この帯域を使用できるのはWi-Fi 6E対応デバイスのみであるため、マイクロ波などによる干渉を受けません。

メリット

効率性が向上し、同数のAPでスループットが向上します。これは、密集した環境や多数のIoTデバイスに最適です。

マルチギガビットトラフィックをサポートするために、より大きな容量とより広いチャネルに対応しており、高解像度ビデオやAR/VR (拡張現実/仮想現実) に最適です。

Wi-Fi 6Eについてよくあるご質問

Wi-Fi 6のニーズが増大している要因は何ですか。

ネットワークにより多くのデバイスを接続するニーズが増大し、より要求の厳しいアプリケーションが導入されると、ネットワークトラフィックが増加します。デバイスを追加するとより多くの帯域幅が必要となり、世界中の組織がビジネスアプリケーションをサポートするために通信速度の向上を求めています。世界規模でデバイスが急増するなか、利用可能なスペクトラムの追加が急務となっています。 

Wi-Fi 6Eはどのようにしてネットワークの輻輳を軽減するのでしょうか。

現在の周波数帯の混雑を緩和するため、Wi-Fi 6E対応デバイスは6GHz帯 (Wi-Fi 6E) で動作可能です。Wi-Fi 6Eは、最大1200MHzの追加帯域幅により、企業に対して容量の増加とチャネル幅の拡大を約束し、ネットワーク上のユーザーエクスペリエンスとITエクスペリエンスを最大化します。これまで利用可能だった帯域は、2.4GHz帯では80MHz、5GHz帯では500MHzに限られていました。 

Wi-Fi 6Eは、Wi-Fiのユーザーエクスペリエンスと接続されているデバイスのパフォーマンスにどのような影響を与えますか。

Wi-Fi 6Eは、より広いチャネルと増大したスペクトラムを活用することで、より多くのユーザーが、より高速かつ低レイテンシでネットワークに同時接続できるようにします。高解像度ビデオなどの要求の厳しいアプリケーションに最適です。

Wi-Fi 6Eネットワークはどのようにして容量を増加できるのでしょうか。

Wi-Fi 6Eネットワークは、追加で59の20MHzチャネル、29の40MHzチャネル、14の80MHzチャネル、7つの160MHzチャネルを備えた6GHz帯で動作することで容量を増加させるとともに、8x8アップリンク/ダウンリンクMU-MIMO、OFDMA、BSS Colorなどの802.11ax機能も活用して容量を最大4倍に増加させ、より多くのデバイスに対応できるようにします。

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