ネットワークスイッチ ネットワークスイッチとは
ネットワークスイッチとは、有線デバイスをネットワークに接続するネットワーキングハードウェアであり、パケットスイッチングを使用して、受信したデータをインテリジェントに宛先デバイスに転送します。
- ネットワークスイッチの説明
- ネットワークスイッチを使用する理由
- ネットワークスイッチの接続対象
- ネットワークスイッチの種類
- ネットワークスイッチが用いられる場所
- ネットワークスイッチベンダーの選択方法
ネットワークスイッチの説明
ネットワークスイッチ (別名Ethernetスイッチ) は、他のネットワーキング機器やデバイスとの有線接続に用いられる重要なネットワーキングハードウェアであり、パケットスイッチングを使用して、受信したデータをインテリジェントに宛先デバイスに転送します。
ネットワークスイッチは、物理ポートから光ファイバーまたはツイストペア銅線を通じて、アクセスポイント、IoTデバイス、コンピューターなどのネットワーク機器に接続します。サイズとしては、コンパクトなレイヤー2 Ethernetスイッチから、最大100GbEの速度に対応する数百のポートを備えた大型の高密度モジュラースイッチまでがあり、PoE (Power over Ethernet)、レイヤー3ルーティング、高可用性 (HA)、内蔵型分析機能などの機能を提供します。
ネットワークスイッチを使用する理由
ネットワークスイッチはEthernetスイッチとも呼ばれ、デバイスやユーザーへの有線ネットワーク接続を提供します。現在のネットワークには、オフィス空間やビルの全体、および複数の施設やキャンパスにまたがる接続を提供し、以下の機能をサポートするスイッチが必要です。
- 従来型の有線コネクティビティ: ハイパフォーマンスのエンジニアリングワークステーション、サーバー、有線プリンター、ネットワーク機器が対象。
- 無線アグリゲーション: ユーザーにとっての主要な接続方式が無線であるアクセスポイントが対象。
- 有線IoTコネクティビティ: PoE照明、サイネージ、HVAC制御、監視カメラ、産業用IoT機器などのスマートビルディングデバイスが対象。
ネットワークスイッチの接続対象
ネットワークスイッチは、ネットワークのエッジで、アクセスポイント、ワークステーション、IoTデバイスなどのさまざまなデバイスに対するコネクティビティを提供します。
ネットワークスイッチの種類
- アクセススイッチ: アクセススイッチはネットワークのエッジに配置され、多くの場合、ほとんどのデータはここから発生します。アクセススイッチの役割は、ユーザー、有線クライアントデバイス、インフラストラクチャ機器をネットワークに接続することです。Wi-Fiアクセスポイント、セキュリティカメラ、VoIP電話システムなどの一部のインフラストラクチャ機器では、Power over Ethernet (PoE) がサポートされ、設置が容易になっています。
- アグリゲーションスイッチ: アグリゲーションスイッチは、複数のアクセススイッチ同士を接続し、送信トラフィックを集約して、ネットワークエッジやネットワークコアにデータを分配します。これらのスイッチの多くは、トラフィックボリュームを効果的に管理するため、マルチギガビットポート、冗長性機能、より深いレベルのレイヤー3ルーティング機能を備えています。
- コアスイッチ: コアスイッチは、ネットワークの中心部に配置され、通常はルーターまたはゲートウェイに接続されます。アグリゲーションスイッチ、ワイドエリアネットワーク (WAN)、インターネットとの間のトラフィックを管理し、通常、高可用性 (HA) 機能によって継続的なネットワークアクセスを確保します。
- データセンタースイッチ: データセンタースイッチは、ミッションクリティカルなアプリケーション向けのHAとフォールトトレランスが組み込まれたハイパフォーマンスのスイッチです。East-WestとNorth-Southの両方向のトラフィックを処理し、トップオブラックとエンドオブローの機能と展開の柔軟性を備えています。
ネットワークスイッチが用いられる場所
HPE Aruba Networkingの包括的なCXスイッチングポートフォリオには、アクセス、アグリゲーション、コア、データセンターのすべての用途に最適なソリューションが含まれます。特長としては、管理、ファブリック、電源、ファンの冗長性を備えた高可用性プラットフォームや、高密度の業界標準ハイパワー90 Wクラス8およびHPE Smart Rateマルチギガビットポートが挙げられます。HPE Aruba Networking CX 10000は、水平方向のトラフィック、ゼロトラストセグメンテーション、および広範なテレメトリ向けの800Gの分散型ステートフルファイアウォールを提供する分散型サービススイッチです。
ネットワークスイッチベンダーの選択方法
ネットワークスイッチベンダーは次の基準を満たす必要があります。
- Gartner、Forrester、IDCなどの主要なアナリストによって業界のリーダーと認められていること。
- 新しいテクノロジーや将来のビジネスニーズに対応できるネットワーク基盤の作成に役立つ、インテリジェントかつスケーラブルでハイパフォーマンスのスイッチングソリューションを提供していること。
- 自動化を利用してプログラム可能性を高め、手動作業を削減し、構成の誤りを排除することで、運用の簡素化を支援できること。
- リアルタイム分析と自動化を提供することで、トラブルシューティングの時間を短縮し、迅速な問題解決のための実用的な推奨事項を提供できること。
- 有線と無線のネットワーク全体での統一的なポリシー適用が可能な内蔵のセキュリティをサポートすること。
- オンプレミスでもクラウドでも管理できる柔軟性を備えていること。
- 必要なSLA、魅力的なファイナンシャルサービス、as a serviceオプションを備えたグローバルなサポートサービスを提供していること。
ネットワークスイッチはネットワーク要件への対応にどのように役立つか
ソリューションを評価する際には、まずネットワークの要件を理解するとともに、最適なネットワークスイッチがより広範囲のソリューションの一部である可能性を考慮する必要があります。たとえば、HPE Aruba Networking CXスイッチには、自動化、組み込み型分析機能、HA、セキュアなセグメンテーションが備わっており、HPE Aruba Networking Centralによってネットワークを統一的に把握できるので、エンタープライズネットワーク全体で運用効率を最大化できます。
ネットワーク要件 | ネットワークスイッチによる対応方法 |
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設置: ネットワークスイッチの設置方法と設置場所を把握します。 | スイッチの機能は、データセンター、キャンパス、ブランチオフィス、ホームオフィスの各ネットワークに固有の要件に基づいています。また、機能は、アクセス、アグリゲーション、コア、スパイン/リーフスイッチの各要件にも基づいています。 |
フォームファクター: ネットワークのサイズ、密度、スペースの制約を判定します。 | 固定スイッチは、1Uラック高でネットワークポートが内蔵されており、一般的に最大48のアクセスポートをサポートし、モジュラー電源とファンを備えている場合もあります。モジュラーシャーシは、数百のポートをサポートし、ラインカードによるネットワークポートのカスタマイズが可能で、ファブリック、ファン、電源の冗長性を多くの場合にサポートします。 |
パフォーマンス: 将来のネットワークの拡大を考慮しながら、ネットワークのパフォーマンスとユーザーエクスペリエンスの要件を判定します。 | スイッチポートの速度としては、1ギガビットEthernet (GbE)、マルチギガビットEthernet (2.5および5 GbE)、10 GbE、25 GbE、40 GbE、50 GbE、100 GbEコネクティビティが利用できます。ノンブロッキングアーキテクチャーは、スイッチのスループット最大化に役立ちます。 |
可用性: ネットワーク稼働時間の業務要件を判定します。 | 高可用性を達成する方法にはソフトウェアとハードウェアの両方があり、機能の例としては、ソフトウェアのアップデート中もアクセスが中断しないライブアップグレード、スイッチスタッキング、ホットスワップ対応の冗長電源、ファン、ラインカードなどがあります。 |
Power over Ethernet (PoE): PoE電力を必要とするアクセスポイントなどのネットワークデバイスの数を計算します。 | PoEスイッチは、PoEテクノロジーを利用して、ツイストペアケーブルでデータと電力の両方を伝送します。PoEスイッチは、1ポートあたり最大15、30、60、あるいは90 Wをサポートし、合計PoEはスイッチのPoE電力バジェットによって制限されます。 |
セグメンテーション: トラフィックをセキュアに分離するためのセグメンテーションストラテジを計画します。 | ダイナミックセグメンテーションをサポートするスイッチは、ユーザーおよびデバイスベースのポリシーの構成と適用を企業全体で自動化するために役立ちます。EVPN-VXLANがサポートされている場合、レイヤー2のコネクティビティをネットワークオーバーレイとして既存の物理ネットワークに拡張するネットワークファブリックを実現できるので、さらにシンプルかつセキュアな運用が可能になります。 |
自動化と分析: トラブルシューティング時間を短縮し、問題を解決するためのソリューションを評価します。 | 内蔵型の分析機能を持つ統一されたクラウド管理システムによってサポートされるネットワークスイッチを使えば、潜在的問題の警告を即座にオペレーターに送信したり、トレンドを発見したり、将来の問題を予測したり、意思決定をスマート化したりすることで、コストを削減し、ユーザーエクスペリエンスを改善できます。 |
管理: ネットワーク管理操作を判定します。 | スイッチの管理方法としては、CLI、Web GUI、オンプレミス、クラウドベースの管理があります。すべてのネットワークインフラストラクチャデバイスに対する一元的な管理を使用することで、IT運用を簡素化し、キャンパス、ブランチ、リモート、データセンターのすべてのネットワークに対して、AIによるインサイト、セキュリティ、統一されたインフラストラクチャ管理を実現できます。 |