共有ストレージ
共有ストレージとは
共有ストレージは、複数のユーザーやデータシステムが同時にアクセスまたは共有できる一元的なリソースに、ファイルや他の情報を集約します。単一の共有リソースにデータを収集および格納することで、アーカイブやバックアップのプロセスが効率化され、情報セキュリティが簡素化されます。共有ストレージソリューションには、ネットワークアタッチトストレージ (NAS)、ストレージエリアネットワーク (SAN)、Redundant Array of Independent Disks (RAID)、専用ストレージサーバー、クラウドストレージなどがあります。
ストレージスペースの仕組み
共有ストレージリソースにある情報には、ファイル転送プロトコル (FTP)、ストレージ管理アプリケーション、またはアプリケーションプログラミングインターフェイス (API) を使用するアプリケーションを使用してローカルネットワークから直接アクセスするか、インターネット経由でリモートにアクセスできます。ユーザーおよびアプリケーションは、共有ストレージ上のファイルへのアクセス、変更、作成を行う前に、組織のセキュリティポリシーに従って認証を受ける必要があります。
中堅・中小企業でストレージプールが必要とされる理由
一元化された共有ストレージプールにある情報には複数のユーザーが同時にアクセスおよび利用できるため、関与するすべてのユーザーが参照または共同作業のために最新の情報を利用できるようになります。定期的なアーカイブや冗長バックアップによって容易に保護できるようになり、同じファイルの複数のバージョンが原因で発生する混乱の可能性が最小限に抑えられます。
企業にとっての共有ストレージの役割
情報は今日のあらゆるビジネスの原動力ですが、ポータブルデバイス、ディスク、メール添付、クラウドストレージを使用してあちこち移し替えるといった旧式のデータ共有方法では、組織のユーザー数が数名から大幅に増加すると、すぐに非効率的で信頼性が低い方法になります。
慎重に計画および管理されている共有ストレージシステムは、成長しているビジネスにとって極めて重要です。
· 複数のユーザーに同じファイルの複数のコピーを配布するために使用する複数のハードドライブが不要になります。
· 一元化された場所にある単一の信頼できるバージョンがあるので、ファイル管理が簡素化され、検索、利用、更新が容易になります。
· 複数のユーザーが同じ詳細に同時にアクセスして各自がリアルタイムで作業できるようになるため、コラボレーションが強化されます。
· 大規模データベースやラージファイル (高解像度映像など) に複数のユーザーが同時にアクセスできるようになるため、効率が向上します。
· より大きいデータボリュームや増大するビジネスニーズを収容できるように、中断やダウンタイムを伴うことなく簡単に拡張できるため、スケーラビリティが向上します。
· 高度なデータ管理と定期的なバックアップにより、信頼性が向上します。
共有ストレージがチームにどのように役立つか
共有ストレージによって最新のファイルを平等に利用できることで、チーム全体でのコラボレーションが強化されます。関連性が高い情報が一元化された場所に常に存在し、即座に利用でき、容易に検索できるため、チームメンバーは、ファイルを探して、どのバージョンが最新であるかを判断する (もっと悪い状況では、異なる複数のバージョンから関連する更新を一本化する) ことに時間を無駄にすることがなくなります。一元化された共有ストレージシステムを使用すれば、チームメンバーによる共同作業のスピード、効率、生産性がさらに向上します。
共有ストレージによってどのようにパフォーマンスを向上できるか
複数のローカルハードドライブに置かれているファイルに対して個別に作業を行うと、余計な遅延や深刻な不確実性を招きます。どこに保存されているか。いつ誰によって更新されたか。どれだけ迅速に共有でき、他の誰がアクセスする必要があるか。
共有ストレージシステムに移行することで、ファイルにアクセスする必要があるすべてのユーザーが即座に利用できるようになり、効率的かつ効果的に連携できるため、パフォーマンスと生産性が向上します。
HPEと共有ストレージ
HPE Solutions for Shared Storageは、ビジネスにふさわしい効率とアジリティをもたらし、ビジネスクリティカルな情報に組織全体でいつでも即座にアクセスでき、ビジネスの成長に合わせてオンデマンドで拡張できるようにする、一元管理されメンテナンスが容易なデータストレージシステムを確立することに役立ちます。
HPE Solutions for Shared Storageは、データストレージのバックボーンとなるHPE MSAストレージをベースとしており、HPE ProLiantラックマント型サーバーが仮想化、データベース、およびファイルとバックアップのワークロードをサポートする処理能力を提供します。そして、クラウドサービスを使用した追加のディザスタリカバリオプション用に、ハイブリッドクラウドに容易に拡張できます。