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2020年4月10日

ゲームの未来

AIや5Gなどの次世代テクノロジーが、ゲームを大きく変えようとしています。未来のゲームは、よりスマートで高速になり、用途が広範囲に及びます。その結果、以前は実現不可能だったアイデアを、度肝を抜くような体験としてすぐに現実化できる可能性があります。その方法を3人のビジョナリーに伺いました。

たとえば、こう想像してみてください。ロサンゼルスに住むゲーマーが、触覚技術を備えたボディスーツを身に付け、額にデバイスを装着しています。彼は、このデバイスによって、完全な仮想現実の世界に入り込みます。このデジタル空間のあらゆるものとやり取りすることができ、光景、におい、音、物理的な刺激などの感覚をリアルタイムに得られます。

ここでは、世界中のプレーヤーとつながることができ、絶えず変化する人工知能が、独自のゲームエクスペリエンスを巧みに創出します。ゲームは、プレーヤーの個性、腕前、興味、恐怖に合わせて細かくカスタマイズされ、彼らが一度も体験したことのない世界を生み出します。

ゲームが始まると、スタジアムを埋め尽くす何千ものファンがプレーヤーに声援を送ります。こうした観客の多くも触覚が伝わるVRの機器を装着しているので、戦いの場をリアルに体験できます。

大げさに聞こえたかもしれません。しかし、こうした筋書きが現実になる可能性があるのです。私たちは、新しいゲームの時代の幕開けを迎えています。創造力の限界を突破する体験が生み出され、実現不可能に思えたアイデアが現実化されます。触覚的フィードバック、リアルタイムな応答、エッジでの合成を利用するこうした没入体験は、ゲーマーのエンターテインメントだけでなく、高度な脳神経外科手術室や、エボラ出血熱が大流行している場所のほか、電離放射線や高真空の空間を扱う場合にも必要とされています。

ゲーム技術は、今後ますます性能が高められます。また、さらにパーソナライズされ、場所を問わず利用できるようになります。高度な仮想現実と拡張現実が、これまで以上に没入感を向上させます。eスポーツ競技は今後も人気を博し、2021年には、観客が5億5,700万人に増加し、収益が170億ドルに達すると予測されています。さらに、主要なトーナメントの賞金総額が1億ドルを上回り、近い将来、トップランクのeスポーツ選手が、最も稼いでいるプロバスケットボールやプロフットボールの選手よりも多くの収入を得られる可能性があります。

ゲームには、独特な機能や性能が求められます。たとえば、ゲームの世界全体を低レイテンシで合成し、フレームごとにHDで伝送しなければなりません。これを、人が認識するタイミングよりも早く行う必要があります。このためには、ゲーマーとクラウド間における、きわめて効率的な双方向のコンピューティングと、それを可能にするネットワークと効率化されたプログラミングも必要です。この仮想世界は、細部まで魅力的で、ストーリーを妨げない作りでなければなりません。さらに、高速に伝送される大量のデータリソースも必要とします。

もう1つ、ゲーマーは、そうした体験がパーソナライズされ、時間、空間、言語を踏まえてローカライズされることを求めます。さらに、その体験が、記憶に残り、共有でき、大切にできるものであってほしいと願います。重要なのは、数限りない世界を生み出すのに必要なリソースだけではありません。こうした世界での意義あるエクスペリエンスを、記録、再生、再現するためのリソースも重要です。コンテンツ配信では、データが、クラウドからエッジへと一方向に流れます。しかし、ゲームでは、時間の影響を受けやすい大量のデータが双方向に伝送されます。同時に、個々のプレーヤーと観客のトポロジが高度化しています。

ゲームは、なぜこのように進歩したのでしょうか。こうしたイノベーションは、5G、AI、ハイパフォーマンスコンピューティング (HPC) などの新しいテクノロジーと密接な関係があります。これらのテクノロジーとゲームは相互に成長し、人々の生活、仕事、遊びを充実させています。

VR対応のマルチプレーヤーゲームでは、データの高速化と、リアルタイム分析が大いに活用されます。こうした機能を、インテリジェントデータによって実現しています。また、クラウドを介して、ほぼ世界中の人が、こうした没入型ゲームをあらゆるデバイスでプレーできます。また、プレーだけでなく開発も可能です。没入型体験を生み出す鍵となるのは、ワイヤレス接続による双方向の高帯域幅、きわめて低いレイテンシで利用可能なコンピューティング、そしてデータです。しかし、没入型体験では、異なる物理環境向けの、異なるテクノロジーと物理特性が必要とされます。たとえば、Wi-Fi 6は、屋内環境、スタジアム、アリーナ向けの技術であり、5Gは屋外や大都市で利用される技術です。

また、セキュリティと認証のシームレスな統合も活用されます。誰もが望むのは、物理世界と仮想世界が融合され、複数の感覚的体験が合成された、仮想現実の背景を持つゲームの最中に、認証エラーでプレーが中断されないことです。また、その体験を自分のネットワークでのみ共有して、最高のパフォーマンスを維持することです。

世界的なテクノロジーリーダー、ヒューレット・パッカード エンタープライズ (HPE) のテクノロジーなら、より高度なゲームを実現できます。

「HPEでは、こうした非常に刺激的なゲームエクスペリエンスを提供できるようになりました。この体験では、きわめて詳細な情報を、個人の空間と時間におけるあらゆるスポットに集結させることができます」とKirk Bresnikerは語ります。Kirkは、Hewlett Packardラボの主任アーキテクトとHPEフェローを務めています。「こうしたゲームがいかに心を奪い、おもしろいものであるかに注目すれば、究極のエンターテインメントプラットフォームを発展させているのは、ゲームを取り巻く人たちだとも言えます」。

WP BrandStudioでは、3人のゲームビジョナリーに、テクノロジーの未来と、新しいデジタルエクスペリエンスが現実世界に与える影響について伺いました。このエキサイティングな新時代の進展について、ご自身の考えを語っていただきました。

 

Asher Kagan - 接続できる環境を整える

Asher Kagan氏は、Blade Group社の最高経営責任者です。スタートアップである同社は、ストリーミングゲームのサブスクリプションサービス開始を狙うという、ゲームビジネスにおける非常に大規模なイニシアチブの1つを手がけています。目標は、サブスクライバーが、何千ものクラウドベースのゲームを、手頃な料金を支払って、ノートパソコンやモバイルデバイスで利用できるようにすることです。しかし厄介な問題が残っています。没入型ゲームをストリーミングできる帯域幅がユーザー側で整っているか、また、サブスクリプションに見合うほど十分なゲームを、1つのサービスで配信できるかという問題です。

Kagan氏は、こうした問題を克服できたと明言します。Blade Group社のShadowプラットフォームでは、サブスクライバーが、同社のデータセンターにある、自分用のハイエンド仮想WindowsゲームPCを利用できます。ユーザーは、ゲームを自由に選んでそのPCにダウンロードし、ほぼすべてのデバイスからそのゲームにアクセスできます。

Shadowでは、AI主導型アルゴリズムが開発されました。これにより、個々のユーザーのインターネット接続に基づいてゲーム品質が最適化されます。インターネットインフラストラクチャを他に用意しなくても、Shadowは、ほとんどの家庭で動作すると、Kagan氏は述べています。一方で、5Gネットワークの全国展開における可能性にも胸が弾みます。5Gネットワークと、格段に改善されたWi-Fi 6が共存できるからです。これによって確実に大きな変化がもたらされます。Wi-Fi 6では、ワイヤレス接続の理論上の最大速度が、最大で3倍近くの9.6Gbpsに向上し、多数の同時接続デバイスで使用されるネットワーク帯域幅も最適化されます。

さらに、5Gによって、広い帯域幅を消費するゲームを、ネットワークエッジにより近い場所、つまり、ユーザーの近くにあるサーバーでプレーできるようになります。これで、プレーの妨げになる遅延を軽減できます。またネットワークトラフィックが最適化されるため、一度により多くのタスクをネットワークで処理できます。

最新の進歩によって、必要なデータを自分に近い場所に手頃な料金で移動できるようになりました。この技術は、需要の発生が確実視されている特定の場所で、または、重大なことが突然発生すると予想されている場合に、キャッシュデータをどれくらい長く保持すべきかという推測に基づいています。

「今日、非常に多くの情報が生成されていますが、その多くは、数年経っても、データセンターと呼ばれるようなものにはなりません」とHPEのKirkは語ります。「それらのすべての情報を、何百億ものモバイルデバイスやスマートデバイスで、ほぼリアルタイムに活用する方法を理解しなければなりません。そうした情報を知識として役立てるだけなく、楽しむ方法を理解するのです。私たちは、その第一歩をゲームによって経験しているところです。ユーザーは、身近な技術で空間に接続して、その空間を拡充させており、そこでのやり取りがゲームを進歩させています。未来のゲームは、細かくパーソナライズされた、とてつもなく刺激的なものになります。非常にローカライズされてもいます。そうした進歩がすべてエッジで加速するのです」。

仮想現実のユーザーは、コードや大きなヘッドセットに悩まされるだけでなく、吐き気を催させるような遅延と格闘しなければなりません。しかし、遅延が低減され、帯域幅が広がると、クラウドベースのVRを、5Gによるワイヤレスストリーミングで配信できるようになるかもしれません。これが、さまざまな体験を新たに創出するチャンスにつながります。没入感の高いゲーム以外の用途として、医師、教師、法執行担当者向けに行う、VRベースの効果的なトレーニングが挙げられます。こうした用途の変化は、社会をより良いものにするという点で、ゲーム技術がいかに大きな貢献をするかを表しています。

 

Rami Ismail - ゲーム開発のグローバル化

Rami Ismail氏に、ここ数年間でのお気に入りのゲームについて尋ねると、その答えに驚かされます。同氏は、革新的な仕組みとペルシャ絨毯を丸める動きを特長とするイランのパズル、サラエボ包囲からアイデアを得たポーランドのゲーム (プレーヤーは兵士ではなく生き残るために戦う市民)、アラスカの先住民の民話を基に作られた臨場感のあるゲームを挙げました。

「人々は自身の文化からヒントを得たり、独自の市場を狙ったりしてゲームを作っています」とIsmail氏は語ります。「それがゲームの世界を非常に豊かにしているのです」。

Ismail氏は、大成功を収めた独立系のゲーム「Ridiculous Fishing」を開発した後、世界中のゲーム開発者を招いて話を聞き、「インスピレーションの世界」を発見しました。アフリカ、アジア、中南米全体に目を向け、ゲームマニアが小さなゲームスタジオを立ち上げたり、学校がゲームプログラムを始めたりするのを見てきました。そうした人たちは、頻繁な停電や、不安定なインターネット接続といった障害があるにもかかわらず、ゲーム開発に取り組むことを決意したのです。「こうした新興国でゲームに携わる多くの人は、結束して何かを成し遂げようとしています」。

Ismail氏は、オランダに拠点を置くVlambeerの共同創設者であり、世界を視野に入れた最初のゲームカンファレンスとされるGamedev.worldの主催者でもあります。そこでの発言はすべて字幕として表示され、8か国語に翻訳されています。同氏は、疎外感がどのようなものであるかを十分に理解しています。成長して英語をマスターするまで、ゲームをまともにプログラミングできなかったからです。しかし、ゲームの世界は英語圏にとどまらず大きく拡大しました。最も短期間で成長を遂げたビデオゲーム市場はアジアと中南米で、その年間収益は、それぞれ714億ドルと50億ドルです。中国だけで、消費者によるゲームへの支出総額の28%を占めます。

Ismail氏が心強く思うのは、デジタルストリーミングシステム、仮想設計ツールキット、オープンアクセスコーディングといった、ゲーム開発の裾野を広げる新しいディストリビューションプラットフォームと技術ツールの存在です。

Ismail氏は、開発キットを新興国のプログラマーにも送り、簡単に開発に着手できるよう支援しています。「ゲーム作りに情熱を傾ける人は世界中にいます。その情熱を阻むことはできません。ゲーム開発を望む誰もが、国や地域を問わずこの業界で夢を実現できる。それが私の願いです」。

 

Amy Jo Kim – 支援の手を差し伸べる

ゲームには、人間が尽力するほとんどの分野を、大きく変えられる力があるとAmy Jo Kim氏は述べています。ゲーミフィケーションについて語っているわけではありません。ゲーミフィケーションとは、点数制を日常的な活動に結び付ける場合によく採られる手法です。同氏が伝えようとしているのは、人類が誰にとってもより良い社会を作ろうとする場合に、ゲーム設計がいかに役立つかです。

Kim氏は、行動科学の博士号を取得しており、大成功したさまざまなゲームのシステム設計を手がけました。同氏によると、「熟達までの道のり」において、プレーヤーを、選択と課題に対応できるように導くゲームが最も成功を収めます。良いゲームなら、プレーヤーが「夢中になれる」状態に到達して、スキルの習得を楽しめるようになるのです。同氏はこれを「ゲーム思考」と呼んでいます。

5G、Wi-Fi 6、AIなどの技術が進歩すると、ゲームの楽しさによって人々が行動を起こす可能性があります。Kim氏は「ゲーム」を楽しんでいる顧客から、ニーズや好みに関する有益な情報を得られるようになると指摘します。また、こうも述べています。「クラウドベースの技術によって、時間とともに知識が蓄積される大規模データセットの分析が可能になります」。企業は、こうしたデータを利用して、パーソナライゼーションとプレーヤーエクスペリエンスを向上させることができます。こうしたデータ主導のエクスペリエンスにより、従業員のスキルアップを図り、創造力を高めることで、医療、科学、教育、金融といったさまざまな分野が大きく発展する可能性があります。

ゲーム思考によって、人々が、社会的かつ建設的に協力し合えるようになると、協力的なゲームを専門にするKim氏は述べています。「そのように、時間とともに人々が動かされ、一人では抱えきれない問題を協力して解決できるようになるのです」。それが可能になれば、慈善活動に関わるコミュニティの組織化や、長期紛争を平和的に解決する土台作りのほか、一見して異なる分野の専門家が協力して問題解決に当たるための支援を行えます。

ただし、こうした技術がどのように利用されるかを意識する必要があります。

「こうした技術によって、非常に刺激的な体験を得られますが、その技術を、責任ある、倫理的な方法で利用しようとしているかどうかを考えなければなりません」とHPEのKirkは指摘します。「その技術を、自分の良い面を最も引き出すために利用しているでしょうか。悪い面を助長してはいないでしょうか。私たちは、この技術が、個人、個々の企業、国家に影響を与えるようになる転換点に立っているのです」。

業界ではすでに、ゲームの倫理面に重点を置いた共同の取り組みが進められており、設計者が、開発者と消費者の言論の自由を守りつつ、暴力性と依存性を低減する方法を話し合っています。

 

ゲームに大きな変化をもたらすデータインテリジェンス

AI主導ストレージがビデオゲームにもたらす3つの大きな変化

  • ポータビリティが大幅に向上し、場所を問わずあらゆるデバイスでゲームにアクセスできるようになります。2020年には、モバイルゲーマーの数が米国だけで10%近く増加し、1億9,200万人に達すると予想されています。
  • データ量の多いオープンワールドゲームの速度とパフォーマンスが劇的に向上し、仮想現実のビジネスチャンスが大きく広がります。2025年に販売されるVRヘッドセットは5億個と予測されています。
  • 動的なゲームエクスペリエンスが、AIの洞察によって巧みに創出されます。こうしたエクスペリエンスは、プレーヤー独自のニーズを反映し、ニーズに応じて変化します。実際に、消費者の41%が、AIによって生活がより良いものになると考えています。


エクスペリエンスを提供する上で重要なのはデータの伝送速度ですが、データの保存場所も不可欠な要素です。インテリジェントストレージなら、適切なデータセットが、どのエッジとクラウド間でも常に適切に配置されるため、現実・物理世界と拡張世界の接点で、完全な没入感を得ることができます。バッファリングやロード、エクスペリエンスによる一時的な障害はなくなりますが、電力とコストの観点で言えば、データ伝送は現実世界に影響を及ぼします。さらに、伝送可能と見込まれる量を超える大量のデータが急激に生成されるため、各ユーザーのアクションを確実に予想できなければなりません。

 

ゲームにおけるデータストレージの進化

ビデオゲームのデータストレージは、ここ数十年間で大きな進化を遂げました。次の年表は、1970年代から今日に至るまでのデータストレージの変化を示しています。

1970年 – 1986年: ペン、紙、パスワード

初期の頃のビデオゲーム開発者は、新しいデータをゲームに追加したり、ゲームに保存したりできないリードオンリーメモリ (ROM) を使うしかありませんでした。では、どのようにしてプレーの進み具合を確認していたのでしょう。そのためには、特定のレベルにアクセスするために、パスワードをノートに書き留める必要がありました。

1987年 – 1995年: カートリッジが主流に

バッテリを備えたカートリッジによって、最初の大きな飛躍がもたらされました。このカートリッジは、バッテリを内蔵した小型の装置であり、ゲームを常に動作させます。また、512KB~4MBの容量のデータを保存可能です。しかし、カートリッジのプラスチックケースは、かさばり、ゲームデータそのものの容量も非常に制限されていました。

1996年 – 2002年: メモリカードに記憶させる

CD-ROMが登場し、ストレージ容量がカートリッジの数百倍に拡張されましたが、CDそのものには、プレーの進み具合を保存することはできません。その代わり、メモリカード形式の取り外し可能なRAMに最大8MBのデータを保存可能です。このカードはさまざまなシステムで使用できます。これは、ゲーマーの嘆きが理解された結果だと言えます。

2003年 – 2012年: ハードドライブを新たに活用

ビデオゲーム機が大型化され、高度になると、データストレージのニーズも拡大します。このニーズに応えるべく、4GB~40GBのデータを保存可能な内蔵型ハードドライブを備えた新世代コンソールが登場しました。しかし、このデータは他の機器に移動することができません。また、このハードウェア自体がかさばり、損傷を受けやすいといった欠点もありました。

2013年~2018年: ストレージをクラウドにまで拡大

インターネット接続の向上と低レイテンシの実現により、現世代のビデオゲームの統合が可能となり、その規模が拡大しました。500GB~1TBのハードドライブとクラウドベースのストレージに、ゲームデータを保存できるのです。また、クラウドのおかげで、プレーの進み具合をどこででも維持できるようになりました。

2019年 – 2020年:インテリジェントデータプラットフォーム

インテリジェントな機能を備えたAI主導型ストレージによって、データをいつでも、しかも高速に利用できるようになりました。膨大な数のファイルをハードドライブにダウンロードして保存しなくても済みます。この進歩した技術なら、ゲーム全体をクラウドに置き、そこからストリーミング配信できるのです。これにより、場所を問わずシームレスにゲームを楽しめるようになりました。個別のシステムを接続する必要はありません。

2021年以降: eスポーツファンの急増

eスポーツで、AIのコーチがゲームの結果を予測できるようになります。選手は、常に変化し学習する相手のコンピューターに対抗すべく、さまざまな戦略をシミュレーションしてトレーニングを行えます。eスポーツの観客が数十億人規模に膨れ上がると、トップランクの選手が、従来のスポーツの選手よりも多くの収入を得るようになります。また、ファンが、競技を直に感じられる自分だけのVRスーツを身に付けるようになります。

未来のeスポーツアリーナ

5G、ハイパフォーマンスコンピューティング、インテリジェントデータプラットフォームのような先進的テクノロジーで可能になるゲーム競技を、これまでになく多くのファンが観戦することになります。

満員のアリーナを見渡しながらPCに向かうeスポーツ選手の側から見ると、選手のコンピューターから透明の線 (データを表します) が流れ出ていることが分かります。

  • 映像つまりマシンの魅力: ハイパフォーマンスコンピューティングによって、大企業しか利用できなかった高性能のCPUとGPUを、ほぼすべての人が利用できるようになります。これにより、ゲームをより高速かつスムーズに実行できるうえ、完全なVRで楽しめます。
  • 観客側の魅力:  5Gネットワークでは、レイテンシと接続速度が向上します。このため、ゲーム競技のストリーミング配信を簡単かつ高速に行えます。同時に、観客が、ほぼすべてのデバイスで、シームレスかつリアルタイムにゲームに参加できます。
  • PCから配信される説明付きストリーミングデータの魅力: AI主導型ストレージソリューションによって、eスポーツ選手が、ライブでの再試合や、外出先での競技を行えるようになります。また、ファンが同じ試合をアップロードしたりシミュレーションしたりできるほか、すべてのユーザーを直接参加させることも可能です。
  • アリーナステージの魅力: ゲーム競技を360度見渡せます。物理世界から仮想世界に移動して、物理世界のイベント、つまりその日のトーナメントが開催されている最先端のeスポーツアリーナに戻ることができます。

 

ゲームは永遠に続く

さほど重要でないユースケースのように見えるゲームが、社会的利益の向上につながると言えば、驚かれるかもしれません。しかし、ゲームの技術はすでに、障害者を支援する場合や、大病の治療に取り組む場合に利用されています。たとえば、大学が中心となってゲームデータをアウトソーシングするメインフレームプロジェクトが、がん研究に役立っています。また、医学研究者が設計したゲームによって、AIDS関連の酵素の構造が解き明かされています。その他にも、自閉症の子どもたちのために開発された一連のゲームが、それを必要とする子どもたちにとって文字どおりの命綱となっています。

つまり、ゲーム技術のイノベーションによる影響は、エンターテインメントを越えて、きわめて広範囲に及び、家庭、ビジネス、コミュニティにもその波及効果がもたらされています。インテリジェントデータから5G、ハイパフォーマンスコンピューティングに至る画期的なテクノロジーが、人々の交流や、周りの世界との関係作りを劇的に変化させています。

新たなテクノロジーソリューションの出現など、今後起こりうる変化を考えると、こう自問せざるを得ません。「現実世界と仮想世界をどのように変えていきたいですか」。

その質問の答えは、すぐに分かります。

この記事/コンテンツは、記載されている特定の著者によって書かれたものであり、必ずしもヒューレット・パッカード エンタープライズの見解を反映しているわけではありません。

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