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2021年1月8日

データ保護アプローチの価値はコストに見合っているか

データ保護は良くも悪くも組織に多大な影響を及ぼします。データとコストの両方を制御可能な、多方面にメリットをもたらす、弾力性に優れた先進的なソリューションを選択することが大切です。

データ保護はIT部門にとって常に懸案事項となってきましたが、多種多様なソースから大量のデータが流入するようになった今日、データのアクセス性、可用性、そして何よりもセキュリティを確保することが、より一層重要なITの責務となっています。ダウンタイムやデータ損失が広範な影響を及ぼす今日、データが組織の生命線であることは明白です。

近年のサイバー攻撃およびデータの急増に伴い、多くのIT組織が最優先でデータ保護の強化に取り組んでいます。そして多くの組織で、老朽化したバックアップインフラストラクチャを限りあるリソースで管理しなければならないことが、データ保護の最大のハードルとなっています。

予算が厳しさを増すなかで、データ保護のモダナイズに対するビジネスリーダーの意欲は低下しがちです。しかしながら旧来のバックアップテクノロジーのままでは、今日の脅威に立ち向かうことはできません。硬直化しサイロ化されたインフラストラクチャは、データ要件の変動に対応するための俊敏性や拡張性に欠け、そのバックアップアプローチも同様に硬直化しています。従来のバックアップシステムはいわば保険の役割を担っており、必要とされる事態が生じるまで、バックアップデータはしまい込まれたままになります。これは予備のカーバッテリを万が一に備えて車庫に保管しているようなものです。予備のバッテリは合理的な安全策ではあるものの、ほとんどの時間はスペースを無駄に消費しています。そして万一の事態が生じなければ、コストに見合った価値を得られず、無駄な先行投資となってしまいます。

COVID-19の時代において、手元資金の確保が重視され、オンサイトリソースが著しく制約されるなかで、一部のIT部門はデータ保護のモダナイゼーションを先送りにして、全体的な運用の簡素化やインフラストラクチャコストの削減に優先的に取り組んでいます。しかしながら、こうした選択は企業の成長を阻害しかねません。従来のバックアップアプローチでは現状に対応できないことは明白ですが、多くの組織にとって、コストの抑制、プロセスの加速、ビジネス成果の向上などに直結しない戦略を推進する余裕がないことも同様に明白です。

そこで注目されているのが、多方面にメリットをもたらす先進的なアプローチです。

 

データ保護のモダナイズによりデータならびにコストの制御性を向上

より先進的なアプローチは、コスト効果の高い運用か、俊敏でスケーラブルなデータ保護かの二者択一を不要にします。レガシーなインフラストラクチャを、俊敏性に優れた最新のテクノロジーで戦略的に補完すれば、複雑性、コスト、およびリスクを軽減しながら、価値実現時間を短縮することが可能になります。

先進的なデータ保護ソリューションには、データの迅速なバックアップとリカバリを実現し、バックアップデータの価値を最大化しながら、コストを削減することを可能にする、以下の5つの主要な特徴があります。

1. 簡素化された運用: 先進的なソリューションは、自動化されたポリシー、直感的なユーザーインターフェイス、仮想的な展開、エージェントレスオプションなどにより、導入および運用が容易です。セルフサービス型のソリューションには多数の機能が搭載されているため、ITスタッフの負担が軽減され、ポイントソリューションを追加する必要性も減少します。

2. クラウドの俊敏性: クラウドストレージは、追加の設備投資を必要とすることなく、フレキシブルな容量と卓越した俊敏性を提供します。クラウドサービスは、予測不可能な需要に応じたスケールアップまたはスケールダウンが容易です。またデータがオフサイトで保管および管理されるため、ITスタッフはこうした業務から解放されます。

3. コストの削減: 近年、データ保護のコストが大幅に減少していますが、これは主としてソリューションの効率性と柔軟性の向上によるものです。弾力的なスケーリングと従量制課金モデルを組み合わせた先進的なas-a-Serviceソリューションは、ビジネス需要と支出の整合性を向上させて、データ保護インフラストラクチャ計画に伴う財務的な負担や複雑性の解消に貢献します。

4. 厳しさを増すSLAへの対応: データ保護のサービスレベル契約 (SLA) で鍵となるのが、復旧ポイント目標 (RPO) と復旧時間目標 (RTO) です。最新のテクノロジーは、オンプレミス環境とクラウド環境の両方で、より迅速、シンプル、かつ柔軟なリカバリが可能で、非常に厳しいSLAの達成を容易にします。

5. データ価値の最大化: バックアップデータが高コストな保険から有益な資産に生まれ変わります。優れたソリューションは、バックアップリポジトリ内のデータに迅速、容易、かつ安全にアクセスして、多様なビジネスユースケースに再利用するための機能を備えており、事業部門やプロジェクトチームはバックアップデータから有益な情報を引き出せます。

 

技術的な制約によってデータの保護方法が影響されてはならない

データ保護手法の選択にあたり、完全な置き換えアプローチを必要とするソリューションには注意してください。通常こうしたクリーンスイープと呼ばれる導入手法は、そのベンダーが現行のソリューションをサポートしていないことを意味し、移行作業が難しくなりがちです。これに対して優れたモダナイゼーションソリューションは、既存のデータ保護ワークフローとプロセスの両方をサポート可能で、かつビジネス成果の向上につながる差別化された機能を搭載し、あらゆる先進的プラットフォームへの移行を促進します。

業務の効率化に向けて、IT組織はas-a-Serviceの形でのデータ保護を検討すべき時期に来ています。従量制のサービスは、運用を簡素化し、インフラストラクチャと実際の使用量の整合性を高め、バックアップデータを資産に変えることで効率性の向上に貢献します。SLA要件が厳しさを増すなか、as-a-Serviceの形で提供されるデータ保護を利用すれば、コンプライアンスとデータ保持の強化により、さまざまなRPOおよびRTOの達成が容易になります。これらのサービスは、シンプルなポイントアンドクリック操作と強力なAPIにより、データのバックアップとリカバリを簡素化および自動化します。

組織は個々のビジネス要件に応じて、ローカル (オンプレミス) またはクラウド環境内に、高速リカバリから長期的保持に至るまで、さまざまなクラウドサービスを展開できます。利用可能な主なサービスは以下のとおりです。

  • ローカルなオンプレミスのデータ保護サービス: RTOおよびRPOの要件が非常に厳しいワークロードやアプリケーションについては、クラウドサービスとして提供されるオンプレミスのバックアップアプライアンスを選択できます。オンデマンドのデータ保護を利用すれば、事前の設備投資の必要がなく、予測可能な従量制課金によりコストとビジネス価値の整合性が向上します。
  • バックアップアプライアンス ハードウェア: バックアップアプライアンス ハードウェアは主要なバックアップソリューションと統合されるため、ITスタッフは既存のバックアップワークフローやプロセスを使用できます。
  • クラウドデータ保護ソリューション: HPE Cloud Volumes Backupなどの製品を利用すれば、任意のストレージアレイからクラウドに、バックアップインフラストラクチャを直接移行できます。ユーザーは使い慣れたバックアップソフトウェアを使用でき、データ移動料やクラウドロックインが発生することもありません。管理者は、物理インフラストラクチャや仮想インフラストラクチャの初期化、構成、管理、調整などを行う必要なしに、わずか数分でクラウド内のストレージ容量をスピンアップして、既存のデータワークフローを統合できます。このエンタープライズレベルのクラウドバックアップサービスは、あらゆるプライマリストレージアレイと大多数のバックアップソフトウェアをサポートしており、バックアップインフラストラクチャをクラウド内に統合します。その結果としてアクセス性が向上することで、バックアップデータがビジネス資産に生まれ変わります。管理者は、テスト/開発、レポート作成、分析など、さまざまな用途に再利用する目的でワークロードをリストアできます。

 

as-a-Serviceの形でのデータ保護 - エッジからクラウドまで

データ保護のモダナイズは、絶えず変化する今日のハイブリッドクラウド環境に適応し、データとアプリケーションの可用性を維持するための鍵となります。個々の組織にはそれぞれ固有の要件があるとはいえ、一般的にデータ保護戦略の策定にあたっては、コスト効率、簡潔性、および将来への対応に重点を置く必要があります。先進的なテクノロジーは、バックアップ環境のコスト、リスク、および複雑性を軽減することで、効率性の向上に貢献します。オンプレミスおよび分散型クラウド環境にわたってデータを保護することで、将来的に求められるSLAに備えて厳しさを増すRPOやRTOに対応し、ビジネスを前進させ続けることが可能になります。

この記事/コンテンツは、記載されている特定の著者によって書かれたものであり、必ずしもヒューレット・パッカード エンタープライズの見解を反映しているわけではありません。

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