大塚商会が、クラウドサービス基盤を刷新、パフォーマンスの飛躍的向上とビジネススピードへの即時対応を実現

株式会社大塚商会 様

所在地:東京都千代田区飯田橋2-18-4

URL:https://www.otsuka-shokai.co.jp/

HPE 3PAR StoreServ 8400オールフラッシュアレイとHPE GreenLakeによる画期的なIT調達モデルを採用「たよれーるクラウドIaaS」の品質向上に貢献

"第1世代のストレージ比で8倍以上のIOPSを発揮します。特に、高負荷時でも高い性能を維持し続ける能力には目を見張るものがありました"

ー株式会社大塚商会
 たよれーるマネジメントセンター
 システム運用課
 シニアテクニカルスペシャリスト
 曽根 一高 氏

大塚商会が、「たよれーるクラウドIaaS」にインテル® Xeon® プロセッサー搭載のHPE 3PAR StoreServ 8400オールフラッシュアレイを採用し、システム全体のパフォーマンスと信頼性を大幅に向上させた。大塚商会は、同ストレージの調達に際して「HPE GreenLakeフレックスキャパシティ」を採用。ディスクの使用量に応じた従量課金と、ハードウェア資産を所有しない月額費用化を実現している。HPEのテクノロジーとソリューションが、クラウドサービスの品質向上と、ビジネスの成長に合わせたインフラ投資を同時に実現した最新事例である。

 

業界

通信
 

目的

中小企業向け「たよれーるクラウドIaaS 」のストレージ基盤更改。パフォーマンスと信頼性、保守性を向上させ、より高品質なクラウドサービス提供を実現する。
 

アプローチ

ミドルレンジクラスのオールフラッシュアレイを軸に機種を選定。機器調達に際してオンプレミス環境を月額従量課金制で利用できるサービスを選択。ビジネスの成長に合わせたインフラ投資を実現する。
 

ITの効果

・インテル® Xeon® プロセッサー搭載HPE 3PAR StoreServ 8400オールフラッシュアレイを採用し、既存環境比8倍のIOPS性能を獲得
・重複排除・圧縮・シンプロビジョニングを組み合わせて容量効率を高めるとともに、ストレージが占有するスペースを1/2以下に
・HPE GreenLakeフレックスキャパシティを採用し、ディスク使用量に応じた従量課金制によりオーバープロビジョニングを解消
・急なビジネス要求に合わせた即時のリソース増強にも対応できる環境を構築
・高品質のハードウェア保守により運用負荷の軽減とサービス品質向上を実現

 

ビジネスの効果

・ストレージ環境の高性能化が、クラウドサービス基盤全体の強化とサービス品質向上に貢献
・新規にプライマリ領域でご契約いただいたお客様には追加コスト負担なしにSSDを提供可能に
・HPE GreenLakeフレックスキャパシティによりIT投資の最適化を実現し収益計画の精緻化が可能
・HPE InfoSightによる高度な予兆検知の利用に着手し、予防保守による更なるサービス品質向上に期待


チャレンジ

中堅・中小企業が手軽に利用できる「たよれーるクラウドIaaS」

 

大塚商会のITソリューションビジネスは、中堅・中小企業向けに強みを持つシステムインテグレーション事業と、同じく「たよれーる」ブランドのサポート&サービス事業の2軸で推進されている。それぞれに一貫しているのは、常に顧客企業の目線で課題解決やサービス提供に取り組む姿勢である。「たよれーるマネジメントサービスセンター(TMSC)」のセンター長を勤める伊藤昇氏は次のように説明する。

「『たよれーる』では、情報システムの運用や保守に代表される煩わしい業務の効率化を支援し、お客様が本来の業務に注力するための様々なサポートとサービスを提供しています。私たちTMSCのミッションは、お客様のシステムやネットワークを24時間365日体制で監視し、専門技術者が問合せから問題解決までワンストップでお応えすることです」

IT分野のサポート&サービス事業を担うTMSCが、中小企業でも手軽に利用できる「2Uから始められるハウジングサービス」に力を入れ始めたのは2011年のことだ。

「震災の被害に遭われたお客様から、『データセンターを利用しておけばよかった』という声を多数いただきました。そうした声に応える形で開発した2Uから始められるハウジングサービスは、大きな支持をいただくことができました。これが『2UハウジングVMware 』に発展し、現在の『たよれーるクラウドIaaS 』へと進化していったのです」と伊藤氏は振り返る。

2012年から提供を開始した「たよれーるクラウドIaaS 」は、仮想マシン1台の最小構成から物理サーバーを占有する環境まで、目的や用途に応じて柔軟にシステムを構成できる。手軽な接続サービス「どこでもコネクト」を組み合わせることも可能だ。これらが、大塚商会TMSCの高品質なサポート&サービスがパッケージされたマネージドモデルで提供されている。ネットワーク運用課 課長の川上将司氏は次のように話す。

「一般的なIaaSとの大きな違いは、お客様固有の要件を当社の技術者がしっかりとヒアリングし、お客様と顔を付け合せながら最適な環境をご提供できることにあります。中小のお客様はいわゆる『1人情シス』であったり、他の仕事を兼務されている方がほとんどです。そうしたお客様に安心して構築・運用・保守まで丸ごとお任せいただけることが、『たよれーるクラウドIaaS 』の真骨頂と言えます」

2016年、大塚商会TMSCは「たよれーるクラウドIaaS」のサービス基盤を大きく見直した。目指したのは、システム全体のパフォーマンスと信頼性、保守性の大幅な向上だ。新たに採用されたのは「HPE 3PAR StoreServ 8400オールフラッシュアレイ」である。

ソリューション

第2世代のサービス基盤にHPE 3PAR StoreServ 8400を採用

 

HPE 3PAR StoreServ 8400オールフラッシュアレイは、HPEミッドレンジストレージの上位に位置づけられる製品だ。4コントローラーをメッシュ状に接続して全てをアクティブで稼働させ、オールフラッシュならではの高いIOPS性能と安定した低レイテンシを実現する。大塚商会TMSCは、第2世代のサービス基盤設計とストレージ選定において、次のような方針を掲げた。

①オールフラッシュアレイ採用によりパフォーマンスとサービス品質を向上

②信頼性・保守性を強化し、障害時や高負荷時でもサービス影響を最小化

③投資対効果を高めるテクノロジーやオンプレミス環境の従量課金サービスの積極活用

「2012年に構築した第1世代のサービス基盤では、スケールアウト型のストレージ製品を利用してきましたが、お客様の重要な業務システムをお預かりするケースが増える中、いっそうのサービス品質向上が求められていたのです。私たちは、より高性能・高信頼のオールフラッシュアレイを採用することで、サービス基盤全体の強化を図ることを狙いました」とシステム運用課 シニアテクニカルスペシャリストの曽根一高氏は話す。

HPE 3PAR StoreServ 8400のIOPSは、第1世代ストレージの8倍以上に達した。「特に、高負荷時でも高い性能を維持し続ける能力には目を見張った」(曽根氏)という。

HPE 3PAR StoreServ 8400は、4コントローラーをフルに活用して高いパフォーマンスを発揮する。さらに、インライン重複排除や混合ワークロードの最適化処理などCPU負荷の高い処理を「HPE 3PAR Gen5 ASIC 」にオフロードし、高負荷時でも高い性能を持続させることができる。

「優れた耐障害性、メンテナンス性を備えていることも大きなポイントです。主要なコンポーネントがオンラインで増設・交換が可能なことはもちろん、ファームウェアアップデートなどのメンテナンスをサービス無停止で行えます。4台あるコントローラーのうち1台を停止させても、実環境でのパフォーマンス影響はまったくありません」(曽根氏)

HPE 3PAR StoreServ 8400は性能・容量あたりのコストパフォーマンスに優れるが、曽根氏は実際に運用する中で更なる効果を実感したという。

「強力な重複排除・圧縮機能によりデータ量を半減させ、さらにシンプロビジョニングと組み合わせることで容量効率を大幅に向上させています。ストレージがラックを占有するスペースは、第1世代比で1/2以下にまで削減できました」

株式会社大塚商会

たよれーるマネジメントセンター
センター長
伊藤 昇 氏

株式会社大塚商会

たよれーるマネジメントセンター
ネットワーク運用課
課長
川上 将司 氏

株式会社大塚商会

たよれーるマネジメントセンター
システム運用課
シニアテクニカルスペシャリスト
曽根 一高 氏

HPE GreenLakeを採用しストレージ環境を従量制・月額費用化

 

ストレージ容量効率の向上とラックスペースの削減により、HPE 3PAR StoreServ 8400オールフラッシュアレイは優れた投資対効果をもたらした。さらに大塚商会TMSCでは、従量課金型ITインフラサービス「HPE GreenLakeフレックスキャパシティ」を採用し、ディスク使用量に応じた従量制への移行と月額費用化を果たしている。

「HPE GreenLakeフレックスキャパシティを利用することで、ストレージの初期導入コストが抑制され、ITコストの数年間にわたる平準化が可能になりました。『たよれーるクラウドIaaS 』の成長のペースに合わせて、ストレージ投資を最適化できるメリットは非常に大きなものです」と伊藤氏は評価する。

HPE GreenLakeフレックスキャパシティでは、ストレージやサーバーなどのハードウェア資産をHPEが保有し、ユーザー企業は自社データセンターに設置して利用できる。数年後にどの程度のリソースが必要になるか予測が難しい環境でも、IT投資リスクやTCOを低減することが可能だ。

「減価償却やキャッシュフローを考慮しながら収益を最大化することは、サービス事業者にとって重要かつ難しいテーマです。HPE GreenLakeフレックスキャパシティはコストをシンプルに月額で集計でき、この状況を一変させました。収益シミュレーションが容易になり、より精度の高い事業計画の立案が可能になったのです」(伊藤氏)

「私たちにとっては、ストレージの予備リソースがあらかじめ用意されていて、要求のあった時点で利用できることが大きいですね。突発的なリソース要求が発生しても、慌てて増設対応する必要はなくなりました。お客様にマネージドIaaSをオンデマンドで提供する私たちが、インフラをオンデマンドで調達できるようになったイメージです」と曽根氏も評価する。

また、HPE GreenLakeフレックスキャパシティには「HPEデータセンターケア」が統合されており、本システム環境を熟知したHPEのアカウントサポートマネージャーが、プロアクティブ/リアクティブの両面から保守サービスを指揮・提供する。

「システムの構成情報や稼働状況を常に共有することで、ログ解析に時間を要することなく必要なサポートを受けることができるようになりました。問題解決の迅速化が図られただけでなく、問題が発生する前に手を打てるようになったことも重要です」(曽根氏)

ベネフィット

HPE InfoSightを利用開始、AIによる高度な予兆検知に期待

 

「たよれーるクラウドIaaS 」のサービス基盤では、HPE 3PARリモートサポートを採用して障害検知と自動通報による予防保守を行っているが、伊藤氏は「その先のHPEテクノロジーに大いに期待している」と話す。

「HPE InfoSightをいち早く採用したHPE Nimble Storageでは、99.9999%以上という稼働実績を達成していると聞いています。サービス品質向上と運用負荷低減の両面から大きな効果が期待できます。2018年7月にHPE 3PAR StoreServがサポートされたタイミングで、さっそくHPE InfoSightに接続しました」

HPE InfoSightは、ストレージ環境のセンサーデータや稼働データを収集し、AI・機械学習ベースの高度な予測分析と対処方法のアドバイスを提供する革新的なテクノロジーである。障害の予兆を自動検知してサービスに影響を及ぼす前に対策でき、ITインフラの運用を高度に自律化する。2019年からはHPE ProLiant Gen10 サーバーにも適用される計画だ。

2016年に初導入されたHPE 3PAR StoreServ 8400は、「たよれーるクラウドIaaS」のビジネス伸長とともに2018年時点で4システムまで拡張されている。

「新規にご契約いただいたお客様には、追加のコスト負担なしにプライマリ領域としてSSDを提供できるようになりました。サービス品質の向上を実感いただける成果の一つではないでしょうか」と曽根氏は話す。

大塚商会はストレージからサーバーまでHPEインフラ製品を広範に採用している。「iLOリモートコンソールなど、HPE製品とテクノロジーは現場の技術者に欠かせない存在」(伊藤氏)という。最後に伊藤氏が次のように語って締めくくった。

「お客様の業務を支えるシステムを、安心して丸ごとお任せいただけることが『たよれーるクラウドIaaS 』の本質的な価値です。そのために私たちは、常にお客様の目線で顔の見えるサポート&サービスを提供していく考えです。HPEには、私たちと同じ目線に立って最新のテクノロジーとサービスを提案・提供してくれていることに感謝しています。今後も力強い支援を期待しています」


ご導入製品情報

HPE 3PAR StoreServストレージ

耐障害性、データサービスおよびデータ移動性を犠牲にすることなく、フラッシュ向けに最適化された専用アーキテクチャーならではのパフォーマンスを提供する業界唯一のストレージアレイです。


本件でご紹介の日本ヒューレット・パッカード製品・サービス

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導入ハードウェア

導入ソフトウェア

HPE 3PAR StoreServ Management Console(SSMC)

導入サービス