読了所要時間: 10分2秒 | 公開日: 2025年5月6日

可観測性 可観測性とは
可観測性は、ログ、メトリック、トレースなどの出力を測定することによって、問題の速やかな分析、診断、修正を可能にします。システムの内部動作に直接アクセスする必要はありません。お客様は、これらのアウトプットを収集し、インタープリトすることによって問題を診断し、パフォーマンスを監視し、複雑な分散型システムの信頼性を維持することができます。可観測性は、あらゆる状況下でシステム状態に関する有益な情報を詳しく提供することにより、一般的な監視を超える力を発揮し、未知のアクションや予期せぬアクションに対応する能力をチームに与えます。

- 可観測性と監視の比較: 可観測性と監視の違い
- 可観測性の三本柱とは
- 可観測性が重要である理由
- 可観測性がもたらすメリット
- 可観測性の問題点
- 可観測性 (AIと可観測性) の未来
- HPEとOpsRampはハイブリッドクラウドとAIの可観測性をどのように変革するのか
可観測性と監視の比較: 可観測性と監視の違い
可観測性と監視は目的が異なりますが、システムの信頼性を実現するためにはその両方が必要です。監視は、確立された測定尺度としきい値を使用して既知の問題を検出しますが、可観測性は、システムの外部出力 (すなわちログ、メトリック、トレース) を分析して内部状態を推測し、未知の問題を発見します。監視は、問題が発生した際の迅速な対応に役立ちます。一方、可観測性はシステム動作の理解に役立ちます。可観測性と監視はどちらもシステムの信頼性の維持に必要ですが目的が異なります。監視は、確立された測定尺度としきい値を使用して既知の問題を検出しますが、可観測性は、システムの外部出力 (すなわちログ、メトリック、トレース) を分析して内部状態を推測し、未知の問題を発見します。監視は問題が発生してからの対応に役立ちます。一方、可観測性は、問題の防止と修正のためにシステム動作を理解する上で役立ちます。
さらに詳しく分解すると次のようになります。
監視:
- フォーカス: メトリックを追跡して表示し、事前に設定されたシチュエーションに関して警告を発し、システム健全性の動的ビューを提供する。
- 目標: 問題を素早く特定して修正する。
- データ: ほとんどの場合、既定義済みメトリックとログデータを使用する。
- 例: メモリ消費量、HTTP応答時間、ディスクI/O を追跡して、パフォーマンスの問題を正確に特定します。
可観測性:
- フォーカス: システム出力に焦点を当てて未知の問題を発見し、複雑な動作を理解する。
- 目標: システムの動作に関する有益な情報を明らかにして問題をプロアクティブに検出し、根本原因を調査する。
- データ: 測定値、ログ、トレースを収集し、システムプロセスに関する記述を漏れなく入手する。
- 例: 分散トレースを使用してマイクロサービス全体のリクエストジャーニーをトラッキングしたり、ログを分析してサービスの不具合を識別したりします。
主な相違点:
- 可観測性は、ユーザーに影響が生じる前にエラーを防止することに重点を置いています。これに対し、監視は警告システムとして機能します。
- 監視は、確立されたメトリックを使用して、認識済みの障害に対処します。一方、可観測性はシステムの出力と動作を分析して未知の問題を発見します。
- 監視は個々のメトリックに重点を置きますが、可観測性はシステムの内部状態の全体像を示します。
- 可観測性は、システム全体のコンテキストの調査により、包括的な根本原因調査を示します。一方、監視は、十分なコンテキストを示さず、障害のみを示す場合があります。
可観測性の三本柱とは
可観測性の三本柱
システムの健全性、パフォーマンス、動作を分析するために欠かせないのは、メトリック、ログ、トレースです。それぞれの柱から得られた有益な情報の総体が、システムアクティビティの全体像を示します。トレースは分散型システムの要求フローを辿り、メトリックはシステムの動作とリソース使用に関する数値データを提供し、ログはシステムのオカレンスを文書化します。これらのデータタイプは、開発者と運用チームによる障害の分析と修正に貢献し、システムの信頼性を高めます。
メトリック: 定量的なシステム動作
メトリックは、システムの健全性と動作を数値的に測定します。この集約データは、パターンの発見、アラームしきい値の作成、リソース消費のトラッキングに役立ちます。
- システムパフォーマンスを監視するための一般的なメトリックとして挙げられるのは、CPU使用率、メモリ消費量、ネットワークレイテンシ、要求レートなどです。
- メトリックは、リソース使用量の急増など、潜在的な懸念事項を示唆している可能性がある異常を発見することができます。
- しかし、その他のデータタイプを加えない限り、メトリックだけで特定の問題や根本原因を発見することはできません。
ログ: 包括的なシステムイベントレコード
ログは、指定された時間にシステムイベントを記録します。ログは、デバッグと根本原因分析のための詳細なシステムアクティビティデータを提供します。
- ログには、障害、警告、失敗したデータベース要求、認証に関する問題などが示される可能性があります。
- ログは、システム障害やパフォーマンスの問題を引き起こした一連のイベントをチームが特定する際に役立ちます。
- 分散型システムの大量のログボリュームの場合、役立つ有益な情報を入手するために、強力なフィルタリングとインデックス作成のテクニックが必要です。
トレース: エンドツーエンドの要求トラッキング
トレースは、分散型システムの要求とトランザクションをトラッキングします。複数のサービスが互いにどのように作用し合い、アクションにどのくらいの時間がかかるかを明らかにするトレースは、ボトルネックや遅延の診断に不可欠です。
- トレースは、マイクロサービス間のユーザー要求の正確なパスを示し、レイテンシを明らかにします。
- マイクロサービス設計でパフォーマンスボトルネックや依存関係による要求の失敗を明らかにする際にトレースが役立つのは、単一の要求が多数のサービスを通って伝わる可能性があるためです。
- すべてのサービス全体でのフルインストゥルメンテーションの実装で効果的なトレーシングを行うためには膨大なリソースが必要となる場合があります。
可観測性が重要である理由
可観測性は、複雑なシステムの内部状態を理解し、制御することによって、問題の検出と修正、パフォーマンスの向上、ユーザーエクスペリエンスの改善に関してチームを支援します。可観測性は、システムの動作に関して、有益な情報を従来の監視より詳しく示すため、現代の分散型コンテキストにおいて、より速やかで正確な根本原因分析が可能になります。
可観測性が重要な理由を以下で詳しくご説明します。
1. 問題の特定と修正
- 可観測性は、顧客やユーザーに影響が生じる前に問題を予測し、解決できるようにチームを支援します。
- 実用性のある有益な情報が効率的な根本原因分析を可能にし、問題の原因を速やかに明確化します。
- これにより、MTTRとダウンタイムが短縮され、システムの信頼性が向上します。
2. パフォーマンスの向上と的確なスケール
- 可観測性は、アプリケーションパフォーマンスに関する有益な情報をチームに提供し、ボトルネックや改善の機会を明らかにします。チームは、これらの有益な情報を活用してパフォーマンスを向上させ、拡大するデマンドに合わせてシステムをスケールすることができます。
- クラウドネイティブ環境では、可観測性によってリソースの利用が不完全であることが明らかになるため、ワークロードを調整してスケーラビリティを改善することができます。
3. ユーザーエクスペリエンスの向上
- 可観測性は、問題へのプロアクティブな対処とパフォーマンスの最適化を通じてユーザーエクスペリエンスを向上させます。
- チームは、信頼性と応答性に優れた、ユーザーが使いやすいアプリを維持することができます。
- 可観測性の新しい拡張であるReal User Monitor (RUM) は、アプリケーションとのユーザーインタラクションをリアルタイムでトラッキングし、ユーザー満足度を高めます。
4. チームワークの円滑化
- 可観測性は、チームがシステム改善に関する決定を知識に基づいて下すことを可能にし、継続的な最適化を促します。
- 故障除去作業とトラブルシューティングに費やす時間が短くなるため、チームはイノベーションと開発サイクルの高速化に集中することができます。可観測性ツールは DevOpsワークフローと連携することによってコラボレーションを強化し、SREテクニックをサポートします。
5. データに基づく意思決定
- 可観測性は、知識に基づいたシステム管理と最適化の決定を下すための貴重なデータセットをチームに提供します。
- リソース消費、ワークフロー、ビジネス成果の最適化にこのデータを活用することによって経費を最小化できます。
- メトリックが未使用のリソースを示すのに対し、トレースはリクエスト処理の非効率性を示し、データ主導の変更を可能にします。
6. マイクロサービスとクラウドに不可欠な要素
- 分散型クラウドとマイクロサービスシステムにおいては、コンポーネントのインタラクションとパフォーマンスの把握に可観測性が欠かせません。
- 可観測性は、複雑で動的なシステムの監視と管理を改善するための有益な情報を提供します。
- 可観測性は、リクエストのトレーシング、依存関係の明確化、分散システムの問題解決にあたってチームを支援します。
7. インシデント対応の迅速化、ダウンタイムの短縮
- 可観測性は、異常を識別し、より迅速なトラブルシューティングのためのコンテキストを提供することによってインシデント対応を改善します。迅速な解決はダウンタイムを短縮し、サービスの可用性とビジネスコンティニュイティを改善します。
可観測性がもたらすメリット
可観測性は、システムパフォーマンス、信頼性、ユーザー満足度、業務効率、ビジネス目標に沿ったIT成果を高めます。可観測性を通じ、システム動作に関して広範囲にわたる有益な情報が提供されるため、チームはデバッグとパフォーマンスの最適化を行い、問題がユーザーやビジネスオペレーションに影響するのを防ぐことができます。以下に主な利点を挙げます。
1. 的確なトラブルシューティングと問題解決
速やかな根本原因分析: 可観測性ツールは、チームによる問題発見に役立つ詳細なデータを提供します。これにより当て推量での作業が減り、解決が加速します。
MTTDとMTTRの短縮: 可観測性がトラブルシューティングをスピードアップするので、チームはイノベーションに集中できます。
プロアクティブな問題検出: 可観測性ツールは、異常や起こりうる問題がユーザーに影響を与える前にこれらを検出できます。したがって、チームは問題を修正し、障害を防ぐことが可能です。
アラートによる疲弊の低減: 可観測性は無関係なアラームを減らし、アクショナブルなアラームに焦点を絞ります。問題についてコンテキストに富んだ有益な情報を提供することによってチームの効率を高め、疲弊を減らします。
2. システムパフォーマンスとディペンダビリティの向上
アップタイムと信頼性の向上: 可観測性は、システムパフォーマンスにリアルタイムでアクセスしてボトルネックを検出し、修正する能力をチームに与えます。
パフォーマンスの最適化: チームは、データ、トレース、ログを評価することによって非効率な部分を発見し、システムパフォーマンスを最適化することができます。
大規模なソフトウェアデリバリの高速化: 可観測性は、システムアクティビティを総合的に把握する能力をチームに与えます。チームは、ほとんど中断なく、自信を持ってソフトウェアを展開、更新、スケールすることができます。
3. インフラストラクチャ、クラウド、Kubernetesの監視
クラウドプラットフォーム、オンプレミスインフラストラクチャ、Kubernetesクラスターといった最新の分散型システムは可観測性を必要とします。
利点: チームはリソース使用を最大化し、コンテナ化されたワークロードを管理し、サービスをシームレスにスケールすることができます。
可観測性ツールは、Kubernetesのpodの健全性を監視し、失敗したデプロイを検出し、クラウドリソースの効率化コストを最適化することができます。
4. ユーザーエクスペリエンスの向上
可観測性は、ダウンタイムを短縮し、パフォーマンスを向上させ、問題が悪化する前に対処することによって、プログラムの安定性と応答性を維持し、ユーザーエクスペリエンスを改善します。
ユーザー満足度: スムーズで信頼性の高いシステムは、ユーザーの満足度とロイヤルティを高め、顧客維持とビジネスの成功を後押しします。
5. ビジネスアナリティクス
可観測性は、意思決定のためのデータを提供することによって、ITオペレーションをビジネス成果に結び付けます。
利点: チームは、技術的測定尺度を、収益、ユーザー維持率、顧客満足度といった自社のKPIにリンクすることができます。
ダウンタイムが収益に与える影響を可観測性ソリューションが評価するので、企業はROIを最大化する改善策を選択することができます。
6. DevOps/DevSecOpsの自動化
可観測性データは、CI/CDパイプライン、リソースのスケーリング、インシデント対応ワークフローを最適化し、自動化を効率化します。主導での関与を減らし、効率性を高めます。
セキュリティの強化: 可観測性ツールが異常、疑わしいアクティビティ、セキュリティ上の弱点を発見してくれるので、チームは脅威を防止し、防御することができます。
7. 業務効率の改善
可観測性は、アラート、異常検知、根本原因調査を自動化し、ワークフローを効率化します。その結果、手作業の労力が軽減されるので、チームは戦略目標に集中できるようになり、業務効率が向上します。
8. 高コスト効率
可観測性は、システム効率の向上、ダウンタイムの短縮、リソース使用の最適化によって運用コストを低減させます。企業は、未使用のクラウドリソースを発見することによって、パフォーマンスを犠牲にすることなく費用を節減できます。
9. データ可視性のメリット
データパイプラインの可観測性は、システムパフォーマンスを超えたデータ品質、完全性、コンプライアンスの検証にあたってチームを支援します。
可観測性の問題点
可観測性の問題点
システムの動作を理解し、管理するために欠かせない可観測性ですが、さまざまな問題がその有効性を低下させる可能性があります。Site24x7は、これらの問題として、非効率性、根本原因の特定、問題の優先度判定のほか、生産性、パフォーマンス、費用のバランス取りを挙げています。システムの健全性、パフォーマンス、およびビジネス目標を改善するためには、これらの問題を解決しなければなりません。以下に重要な問題点をいくつか挙げます。
コンプレックスインフラストラクチャ: マイクロサービス、クラウドの開発、分散型システムがデータの収集、相関、分析を難しくしています。一般に、複雑さはコンポーネントのインタラクションをわかりにくくするため、結果として盲点が生じてトラブルシューティングが複雑化し、遅延します。
ログ、メトリック、トレース: 最近のシステムは、高速で膨大な量の可観測性データを多数の形式で作成します。データのサイズが大きく、種類も多様であるため、チームがデータを整理して評価し、結論を導き出すことが容易でない場合があります。その結果、気づかない異常が発生し、重大な問題による遅延が生じる可能性があります。
根本原因分析: 分散化した複雑なシステムにおいては、適切なツールがない限り、根本原因の発見には時間と労力が必要です。十分な可観測性がなければ、チームは推測をもとに問題の原因を探すことになりかねません。これでは解決が遅れ、問題再発の可能性が高まり、システムの信頼性が低下します。
問題の優先度判定: 可観測性システムは大量の警告とデータを作成するため、懸念事項の優先度判定が難しくなります。優先度判定を誤った場合には、影響の少ない問題にリソースが浪費される一方で、重大な問題が未解決のまま残り、システムパフォーマンス、信頼性、ユーザーエクスペリエンスが損なわれるおそれがあります。
生産性とパフォーマンスのバランス: チームの生産性は、インフラストラクチャ、ツール、専門知識といった可観測性投資に左右される可能性があります。一般にチームは、可観測性の強化と日常業務の維持、可観測性の導入またはスケールの延期の間で選択を迫られます。業務上のワークロードと可観測性のニーズは往々にして対立します。
標準化の欠如: ツールやプラットフォームは、形式やプロトコルが標準化されていないために、可観測性データとのコミュニケーションが難しくなります。一貫性がなければ、チームによるデータの統合と分析は難しくなり、可観測性の取り組みが制限され、プラットフォーム間の運用に障害が生じます。
手動によるインストゥルメンテーションと構成: コードのインストゥルメンテーション、ツールの構成、メトリックとアラートの定義には手動によるインタラクションが必要です。これらのプロセスはスローで、エラーを起こしやすく、システムの拡張に合わせてスケールすることが困難です。その結果、可観測性のインストールが遅れ、ランニングコストが増大するおそれがあります。
トラブルシューティング: データの断片化、コンテキストの欠如、効果のない可観測性ツールはチームの時間を浪費します。問題解決が長引き、チームの生産性が下がり、企業活動が遅滞してシステムの効率が低下します。
複数のツールとベンダー: 組織が異なるベンダーの可観測性ソリューションを複数使用し、それらのソリューションがそれぞれログ、分析、トレースに重点を置いているというケースがしばしば見られます。これらのツールの管理は、統合の複雑化、費用の増大、データの断片化を招きます。結果として、チームはシステム動作のビューを一元化しにくくなり、有益な情報の入手と問題解決が遅延します。
可観測性 (AIと可観測性) の未来
可観測性の未来: AIとトレンド
システムの複雑化に伴い、AI、自動化、コンピューティングの新しいパラダイムが可観測性を形成するようになりました。これらの新開発は、システムの監視と管理をますますインテリジェント化、自動化させ、その適応性を高めます。以下に主な動向をまとめます。
1. AI搭載の可観測性
AIおよび機械学習は、大規模な異常識別と予測に関する有益な情報の入手を可能にし、可観測性を革命的に変化させました。
- AI搭載の可観測性テクノロジーは、リアルタイムで異常を検出できるため、チームは問題が悪化する前に対処できます。
- 予測的可観測性: 機械学習モデルが、システム障害、リソース不足、パフォーマンスボトルネックに対するプロアクティブなソリューションを提供することによってダウンタイムを短縮し、信頼性を高めます。
AIによる可観測性が、根本原因分析の強化、アラート疲弊の低減、システム強化を実現します。
2. 新たな領域の可観測性
可観測性の領域は広がり、サーバーレス、エッジ、IoTテクノロジーまでが含まれるようになりました。
- サーバーレスとKubernetes: 可観測性ソリューションは、Kubernetesやサーバーレスアーキテクチャなどの動的コンテキストに適応し、シームレスな分散型システム監視を可能にします。
- IoTとエッジコンピューティング: エッジコンピューティングとIoT デバイスでは、分散型インフラストラクチャを監視し、互いに接続されたデバイス間でデータの完全性を維持するために可観測性が不可欠です。
現代の分散型システムには可観測性が求められますが、これらの進歩はその可観測性を実現します。
3. 自動化と「コードとしての可観測性」の統合
AIOpsと自動化を可観測性と組み合わせるのがトレンドです。「コードとしての可観測性」方式は、プログラムによる可観測性構成の定義と管理を簡素化してDevOpsワークフローとハーモナイズさせ、スケーラビリティを高めます。
HPEとOpsRampはハイブリッドクラウドとAIの可観測性をどのように変革するのか
HPEとOpsRampは、両社のハイブリッドクラウド管理とAI主導の運用の専門知識を駆使し、可観測性の既成概念を打ち砕きつつあります。両社のアライアンスは、オンプレミス、クラウド、エッジインフラ全体でますます分散する現代のIT環境の管理という課題に対処します。HPEとOpsRampは、AIと自動化をロバストな可観測性と統合することによって、企業が耐久性、拡張性、効率性に優れたシステムを構築できるよう支援します。
ハイブリッドクラウドの可観測性向上
分散型ワークロードの管理、相互運用性、異機種インフラストラクチャ全体の可視性は、ハイブリッドクラウド設定だけの特徴です。HPEとOpsRampのソリューションは、次に挙げる問題に対処します。
- 一元型の監視プラットフォーがオンプレミス、クラウド、エッジシステムの可視性を実現するので、企業は、単一のペインからハイブリッドクラウドインフラストラクチャを監視することができます。
- OpsRampのテクノロジーは、ハイブリッド設定でのインフラストラクチャの健全性、リソースの使用、パフォーマンスに関して幅広い有益な情報を提供します。
AIによる可観測性
HPEとOpsRamp は、高度なAIを駆使して可観測性を高めています。
- プロアクティブな異常検知: AIを使用することによって、ハイブリッドクラウドシステムでのプロアクティブな異常検知が可能になり、潜在的な問題による動作への影響が防げます。
- 予測分析: 機械学習モデルがリソースのニーズとシステムの動作を予測し、プロアクティブなスケールと最適化を可能にします。
- 迅速な問題解決: AI搭載の根本原因調査と自動修復がMTTRを短縮するので、インシデントからのリカバリを早めることができます。
自動化とAIOpsの統合
このアライアンスが重視するのは、可観測性とAIOpsによるITオペレーションの自動化です。
- イベント相関: OpsRampのテクノロジーは、可観測性データとインシデント管理ワークフローをインテリジェントにリンクし、ノイズを最小限に抑えて意思決定を促進します。
- 自動修復: AI主導のツールは、ITプロフェッショナルが是正活動を自動化し、戦略的プロジェクトに集中することを可能にします。
エッジコンピューティングとIoTのサポート
HPEとOpsRampは、大規模な分散型エッジコンピューティングとIoTデバイスに対する可視性と管理を実現します。互いにリンクされたデバイスとリモートインフラストラクチャ全体でデータとワークロードを管理する企業にとって、これは不可欠です。