OpenVMS for HPE Integrity サーバー
Notes:2015年11月1日付でHewlett-Packard CompanyをHewlett Packard Enterprise Company とHP Inc.に分社する以前に販売された製品については、現在のモデルと異なる、古い製品名およびモデル番号である場合があります。
OpenVMS オペレーティング・システム 概要
OpenVMS は,実稼働環境・開発環境の両方でさまざまな分野に適用できるマルチユーザー・オペレーティング・システムです。 OpenVMS V8.2 以降は Integrity サーバーをサポートしています。 OpenVMS Alpha は AlphaServer シリーズをサポートし, OpenVMS VAX は VAX,MicroVAX,VAXstation および VAXserver シリーズをサポートします。 OpenVMS は業界標準をサポートしておりアプリケーションの移植性および相互運用性に優れています。 また,マルチプロセシング・システムのために完全対称型マルチプロセシング (SMP) をサポートしています。
OpenVMS オペレーティング・システムはさまざまな環境で性能を発揮できるように,演算重視,I/O重視,クライアント/サーバー,リアルタイム,あるいはこれらを組み合わせた環境にチューニングすることが可能です。 実際のシステム性能は,ハードウェアのタイプ,利用できる物理メモリ,ディスクやテープ・ドライブの数およびタイプなどに依存します。
OpenVMS オペレーティング・システムには,ネットワーク機能,分散コンピューティング機能,クライアント/サーバー機能,マルチプロセシング機能,およびウィンドウ機能が高度に統合されています。 利用しやすく,プログラミングの生産性を上げ,システム管理を支援するためのさまざまな機能が含まれています。
リリース情報
FAQ - よくあるご質問
OpenVMS リリース情報
出荷済の日本語版リリース情報は以下の通りになります。
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OpenVMS V8.4 Update 1500 – 2019/11
OpenVMS V8.4 Update 1500 をリリースしました。
このアップデートキットは,HPEサポートセンター からのダウンロードにより入手可能です。
アップデートキット V1500 で提供する機能の詳細については,リリースノートを参照してください。
- OpenVMS V8.4 Update 1500 リリース・ノート
PDF
- OpenVMS V8.4 Update 1500 リリース・ノート
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OpenVMS V8.4 Update 1400 - 2018/11
OpenVMS V8.4 Update 1400 をリリースしました。
このアップデートキットは,HPEサポートセンター からのダウンロードにより入手可能です。
アップデートキット V1400 で提供する機能の詳細については,リリースノートを参照してください。
- OpenVMS V8.4 Update 1400 リリース・ノート
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- OpenVMS V8.4 Update 1400 リリース・ノート
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OpenVMS V8.4 Update 1300 - 2018/01
OpenVMS V8.4 Update 1300 をリリースしました。
このアップデートキットは, HPEサポートセンター からのダウンロードにより入手可能です。
アップデートキット V1300 で提供する機能の詳細については,リリースノートを参照してください。- OpenVMS V8.4 Update 1300 リリース・ノート
PDF
- OpenVMS V8.4 Update 1300 リリース・ノート
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OpenVMS V8.4 Update 1200 - 2017/01
OpenVMS V8.4 Update 1200 をリリースしました。 このアップデートキットは,HPE OpenVMS V8.4 の新規購入,あるいは HPEサポートセンター からのダウンロードにより入手可能です。
アップデートキット V1200 で提供する機能の詳細については, リリースノートを参照してください。- OpenVMS V8.4 Update 1200 リリース・ノート
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- OpenVMS V8.4 でサポートする HPE Integrity サーバーに関しての情報は
サポートハードウェア一覧を参照してください。
- OpenVMS V8.4 Update 1200 リリース・ノート
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OpenVMS V8.4 Update 1100 - 2016/04
OpenVMS V8.4 Update 1100 をリリースしました。
アップデートキット V1100 で提供する機能の詳細については, リリースノートを参照してください。- OpenVMS V8.4 Update 1100 リリース・ノート
PDF
- OpenVMS V8.4 Update 1100 リリース・ノート
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OpenVMS V8.4 Update 1000 - 2014/12
OpenVMS V8.4 Update 1000 をリリースしました。
このアップデートキットにより,以下の機能がサポートされます。- LDAP外部認証が異なるドメインユーザーの認証をサポート
アップデートキット V1000 で提供する機能の詳細については, リリースノートを参照してください。- OpenVMS V8.4 Update 10100 リリース・ノート
PDF
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OpenVMS V8.4 Update 800 - 2013/02
OpenVMS V8.4 Update 800 をリリースしました。
このアップデートキットにより,以下の機能がサポートされます。- チャネル状態遷移のOPCOMメッセージをサポート
- AESアルゴリズムによるメッセージ認証符号生成をサポート
- ディレクトリファイルの不整合チェック機能をサポート
- ディレクトリ探索のインデックスキャッシュの調整をサポート
- BL860c/BL870c での VC Flex-10 モジュールのサポート
機能の詳細については,リリースノートを参照してください。
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OpenVMS V8.4 Update 700 - 2012/07
OpenVMS V8.4 Update 700 をリリースしました。
このアップデートキットにより,以下の機能がサポートされます。
- rx2800 i2 サーバーおよび BL8x0c i2 サーバーブレードにおける SSD (Solid State Drive) のサポート - SSD の残量表示機能もサポートします。
- HPE Smart Array P410i / P411 コントローラにおける HBA (ホスト・バス・アダプタ) モードのサポート
- HPE Smart Array P711m コントローラおよび HPE 6Gb/s SAS BL スイッチのサポート
- HPE P2000 G3 SAS アレイのサポート
- HPE D2200sb ストレージブレードのサポート
- HPE Virtual Connect FlexFabric 10 Gb/24-port モジュールのサポート
機能の詳細については,リリースノートを参照してください。
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OpenVMS V8.4 Update 500 - 2011/12
OpenVMS V8.4 Update 500 をリリースしました。
このアップデートキットにより,下記の HPE Integrity サーバーをサポートします。- Intel Itanium 9300 プロセッサを搭載したラックマウント型 rx2800 i2 サーバー
また,以下のハードウェアおよび機能もサポートします。
- BL8x0c i2 サーバーブレードにおける 16 GB DIMM (デュアルインライン・メモリモジュール) のサポート
- BL8x0c i2 サーバーブレードにおける 450GB / 600GB の SAS (Serial Attached SCSI) ディスクドライブのサポート
- BL870c i2 サーバーブレードおよび BL890c i2 サーバーブレードでの デュアルコア・プロセッサのサポート
- Flex10 テクノロジーのサポート
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OpenVMS V8.4 - 2010/11
- Integrity プラットフォームで HPE Integrity VM 環境のゲストOSとして OpenVMS V8.4 をサポート
- Cluster over IP のサポート
- Volume Shadowing のメンバーディスク数の拡張
- 2TB ボリュームのサポート
- Integrity RADのサポート
- TCP/IP Services V5.7 のサポート
- HPE SIM によるプロビジョニング機能の拡張
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OpenVMS V8.3-1H1 I64 - 2008/02
- HPE Integrity BL860c Server Blade のサポート
- Dual-Core Intel® Itanium® プロセッサーのサポート
- プロビジョニング,プロバイダー,WBEM インフラストラクチャなどのシステム管理機能のサポート
- USB 2.0 HIGH Speed のサポート
- vMedia のサポート
- グラフィックス・コンソールのサポート
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OpenVMS V8.3 - 2006/12
- MontecitoベースのIntegrityサーバーのサポート
- ストレージIO機能とネットワーク機能の強化
- DVDライティング機能の提供
- セキュリティ機能の強化
- マイグレーション機能の提供
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OpenVMS V8.2-1 - 2005/10
- 性能の向上
- HPE Integrity サーバー全機種のサポート
- ミッドレンジおよびハイエンド・システムでのハード・パーティションのサポート
- 最大96ノードでAlphaServerとIntegrityサーバーの混成クラスターをサポート
- 省電力機能
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OpenVMS V8.2 Alpha - 2005/08
- セキュリティおよび標準に関するアップデート
- Volume Shadowingでのホストベース・ミニマージのサポート
- AlphaServerとIntegrityサーバーの混成クラスタをサポート(最大16ノード)
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OpenVMS V8.2 I64 - 2005/02
- ローエンド・モデルの Integrity サーバーのサポート
- 限定ユーザー向けに出荷
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OpenVMS V7.3-2 - 2004/02
- ネットワークIOの機能拡張
- Volume Shadowingの機能強化
- セキュリティの機能強化
- UNIX 互換性の提供
- ハードウェア・サポートの追加
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OpenVMS V7.3-1 - 2002/09
- NUMA に対応し、大規模なSMP環境におけるパフォーマンスの向上
- ファイバーチャネル(FC)を利用したストレージ管理の可用性向上
- UNIXやWindowsとの相互運用性を高める機能提供
- ハードウェア・サポートの追加
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OpenVMS V7.3 - 2001/07
- アプリケーション開発・実行ツールを提供
- 最上位機種GSシリーズのCPUホットスワップの実現
- 新しいインターコネクト技術の完全なサポート
- 拡張ファイル・キャッシュ
- RMSロックマネージャーの改良
- 業界標準のKerberos V5 のセキュリティ・サービスを提供
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OpenVMSの歴史
OpenVMSは1976年、DECの新しい32ビット仮想アドレスコンピューターであるVAX( Virtual Address eXtention ) のために考案されました。V5.5 以前 は VMS (Virtual Memory System) と呼ばれていました。
最初のVAXモデルVAX-11/780の開発コードが"Star"であったため、VMSオペレーティングシステムは"Starlet" ( Star の女性形 ) というコードネームで呼ばれていました。 "Starlet"という名称は今でもシステムライブラリ STARLET.OLB 等にその名前を残しています。 初めてカスタマにリリースされたVMSはバージョン X0.5 で、これは VAX-11/780のハードウェアベータテストのためのものでした。 その後VAX/VMSバージョンV1.0 が1978年にVAX-11/780とともに出荷されました。
OpenVMSの歴史については、以下をご閲覧下さい。
OpenVMS 製品概要
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OpenVMS V8.4
HPE は、HPE Integrity サーバーおよび AlphaServer システムに対応する OpenVMS version 8.4 をリリースします。 OpenVMS version 8.4 では、以下の新機能が提供されています。
- OpenVMS を HPE Integrity Virtual Machine 上のゲスト OS としてサポート
- TCP/IP によるクラスタのサポート
- 最大 6 メンバーのシャドウセットでのホストベース・ボリューム・シャドウイングのサポート
- 2 テラバイト SCSI ボリュームのサポート
- 性能の向上
- 管理機能の拡張 - ブレード管理およびシステムプロビジョニングのための Insight Dynamics v6.0 のサポート
- セキュリティ機能および UNIX 互換機能の拡張
新機能の一覧とそれらの機能の利点については、OpenVMS V8.4 の新機能と利点を 参照してください。
また、OpenVMS V8.4 の新機能の詳細は、 OpenVMS v8.4 :新機能説明書を参照してください。関連情報: -
OpenVMS V8.3-1H1 for Integrity
HPE は,OpenVMS オペレーティング・システムの 30周年記念バージョンとなる OpenVMS V8.3-1H1 for Integrity Servers のリリースを発表します。
このバージョンでは,新しいハードウェアのサポートに加え,新たな機能が追加されています。 主な新機能は,以下のとおりです。
- HPE Integrity BL860c および BL870c Server Blade のサポート
- 以下のシステムで最新の Dual-Core Intel® Itanium® プロセッサーをサポート:
・HPE Integrity rx2660 サーバー
・HPE Integrity rx3600 サーバー
・HPE Integrity rx6600 サーバー
・HPE Integrity rx7640 サーバー
・HPE Integrity rx8640 サーバー
・HPE Integrity Superdome サーバー SD64B- プロビジョニング,プロバイダ,WBEM インフラストラクチャなどのシステム管理機能:
HPE Integrity rx3600 / rx6600 サーバー,および HPE Integrity BL860c / BL870c Server Blades で, HPE SIM (HPE Systems Insight Manager) から OpenVMS を管理することができます (HPE SIM V5.1 以上)。 HPE SIM は,Microsoft® Windows® オペレーティング・システムが稼動する HPE ProLiant サーバーで管理サーバーとして実行します。 OpenVMS が提供するソフトウェア機能により,HPE SIM からは,HP-UX が稼動するサーバー・ブレードと同じように OpenVMS が稼動するサーバー・ブレードを操作できます。
- USB 2.0 HIGH Speed のサポート:
rx3600, rx6600, and rx2660 システムで USB 接続の DVD からのデータ転送レートが向上します。
- virtual media (vMedia) のサポート:
vMedia により,DVD を装備していないシステムでのオペレーティング・システムの初期インストレーション,あるいは物理的に離れた場所にあるシステムへのリモート・インストレーションが可能になります。
- グラフィックス・コンソールのサポート:
グラフィックス・ディスプレイ,USB キーボードおよびマウスを使用して HPE Integrity システムをブートする手段を提供します。
OpenVMS V8.3-1H1 の新機能の詳細は, OpenVMS v8.3-1H1 for Integrity servers 新機能およびリリース・ノート(PDF)を参照してください。関連情報:
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OpenVMS version 8.3
OpenVMS V8.3 は,エントリ・レベルの HPE Integrity サーバー rx1620 からハイエンドの HPE Integrity Superdome までをサポートする OpenVMS の最新バージョンです。 このバージョンでは,セキュリティ,可用性,および性能の領域でさまざまな機能強化が行われています。 さらに,Intel のデュアルコア・プロセッサー技術にもとづいた新しい HPE Integrity サーバーをサポートします。
また,OpenVMS V8.3 は AlphaServer システム全機種をサポートします。 Integrity 版も AlphaServer 版も単一のソースコード・ストリームで開発されている (すなわちソース・コードが同じ) ため,ハードウェアに依存しない機能拡張については,HPE Integrity サーバーと AlphaServer システムの両方でご利用いただけます。
堅牢な可用性,耐災害性,セキュリティ,および拡張性を持つことで知られている OpenVMS を,HPE Integrity サーバーと AlphaServer システムの両方で利用することができます。 すでにお使いの AlphaServer クラスター環境に,OpenVMS がインストールされた HPE Integrity サーバーを追加して使用することも可能です。 AlphaServer システムから HPE Integrity プラットフォームへの OpenVMS アプリケーションの移行は,再コンパイル,再リンク,そしてテストを行うだけで簡単に行うことができます。
Integrity サーバーと AlphaServer システムのサポートによりお客様の投資を保護します
サポートするサーバー OpenVMSのバージョン HPE Integrity rx1620 (シングルコア・プロセッサー) - 8.3, 8.2-1
HPE Integrity rx2620
- デュアルコア・プロセッサー
- シングルコア・プロセッサー
- 8.3
- 8.3, 8.2-1
HPE Integrity rx2660
- デュアルコア・プロセッサー
- シングルコア・プロセッサー
- 8.3
- 8.3
HPE Integrity rx3600 (デュアルコア・プロセッサー) - 8.3
HPE Integrity rx4640
- デュアルコア・プロセッサー
- シングルコア・プロセッサー
- 8.3
- 8.3, 8.2-1
HPE Integrity rx6600 (デュアルコア・プロセッサー) - 8.3
HPE Integrity rx7620 (シングルコア・プロセッサー) - 8.3, 8.2-1
HPE Integrity rx7640 (デュアルコア・プロセッサー) - 8.3
HPE Integrity rx8620 (シングルコア・プロセッサー) - 8.3, 8.2-1
HPE Integrity rx8640 (デュアルコア・プロセッサー) - 8.3
HPE Superdome (sx2000 チップセット)
- デュアルコア・プロセッサー
- 8.3
HPE Superdome (sx1000 チップセット)
- シングルコア・プロセッサー
(PA/Integrity 複合構成でのサポートを含む)
- 8.3, 8.2-1
AlphaServer システム全機種 - 8.3, 8.2
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OpenVMS V8.2-1
OpenVMS V8.2-1 は,セル・アーキテクチャーを採用した最新の HPE Integrity サーバー - Superdome,rx8620,rx7620 - をサポートするためのリリースです。 本リリースでは,OpenVMS V8.2 でサポートされたエントリ・クラスの HPE Integrity サーバー (rx1620,rx2620,rx4640) に加え,HPE Integrity サーバーをフル・ラインナップでサポートします。
(OpenVMS I64 V8.2 は,日本では特定ユーザに限定して提供されました。HPE Integrity サーバーに対応した OpenVMS I64 の日本での一般販売は,OpenVMS I64 V8.2-1 からとなります。)
AlphaServer システム全機種とエントリ・レベルの HPE Integrity サーバーをサポートする OpenVMS V8.2 も,引続き提供します。 OpenVMS V8.2 は単一のソースコードから Alpha 版と I64 版がビルドされているため,ハードウェアに依存しない機能拡張が行われており,HPE Integrity サーバーと AlphaServer システムで全く同様の機能が提供されます。
堅牢な可用性,耐災害性,セキュリティ,そして拡張性に優れた OpenVMS を,HPE Integrity サーバーおよび AlphaServer システムのどちらのプラットフォームでもご利用いただけます。 また,既に運用中の AlphaServer クラスターに,OpenVMS が稼働する HPE Integrity サーバーを簡単に追加することも可能です。 AlphaServer システムから HPE Integrity サーバーへのアプリケーションの移行も,単純に,コンパイル,リンク,テスト,利用開始と進められます。
Integrity サーバーと AlphaServer システムのサポートでお客様の投資を保護します
サーバー
サポートする OpenVMS のバージョン HPE Integrity rx1620 サーバー - 8.2-1
HPE Integrity rx2620 サーバー - 8.2-1
HPE Integrity rx4640 サーバー - 8.2-1
HPE Integrity rx7620 サーバー - 8.2-1
HPE Integrity rx8620 サーバー - 8.2-1
HPE Integrity Superdome - 8.2-1
AlphaServer システム全機種 - 8.2
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OpenVMS V8.2
VAX から Alpha へと,そのプラットフォームを広げ実績を積んできた OpenVMS が,新たに費用対効果に優れた業界標準のインテル®Itanium®2プロセッサー搭載 HPE Integrity サーバーに移行します。 ミドルウェアや ISV アプリケーションを含め, インテル®Itanium®2 プラットフォームで稼動するための環境が整えられ, HPE Integrity サーバーをサポートする最初の製品版として OpenVMS I64 Version 8.2 Operating Environment がリリースされました。
OpenVMS Version 8.2 は,AlphaServer システムに加えエントリー・レベルの HPE Integrity サーバーをサポートするリリースで,今後,ミッドレンジ・モデルおよびハイエンド・モデルの Integrity サーバーでも OpenVMS が利用できるようになる予定です。
この OpenVMS の新しいリリースは,これまでと同一のソース・コード・ストリームで開発されており,今後のリリースでも Integrity サーバーあるいは AlphaServer のいずれかのハードウェアに依存するような拡張が行われることはありません。
堅牢な可用性,耐災害性,セキュリティ,そしてスケーラビリティに優れた OpenVMS を,Integrity あるいは AlphaServer どちらのプラットフォームでもご利用いただけます。 AlphaServer システムで構成された既存のクラスター環境に OpenVMS が動作する HPE Integrity サーバーを追加してご利用いただくこともできます。 AlphaServer システムから Integrity プラットフォームへのアプリケーションの移行も,単純なコンパイル,リンク,テストを行うことで可能です。
日本語 OpenVMS I64 V8.2 の動作環境日本語 OpenVMS I64 V8.2 の動作環境は,以下のようになります。Integrity サーバーのこの他のモデルについては,今後順次サポートを拡大する予定です。
OpenVMS 新機能と利点
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OpenVMS version 8.4
OpenVMS Version 8.4 は、 OpenVMS Versions 8.2-1、8.3、および 8.3-1H1 でサポートしたすべてのシステムおよびオプションをサポートします。
Intel® Itanium® プロセッサーを搭載した最新世代のサーバーである HPE Integrity BL860c i2、BL870c i2、BL890c i2、およびラックマウント型 rx2800 i2 サーバーをサポートします。
OpenVMS Version 8.4 は、 OpenVMS Integrity Version 8.3-1H1 および OpenVMS Alpha Version 8.3 の後継バージョンです。
OpenVMS Version 8.4 では、前バージョンで提供した機能に加えて以下の新機能を提供します。
なお、新機能の詳細については、OpenVMS V8.4新機能説明書 を参照してください。アップグレード・パスとクラスタの保証構成/移行サポート構成
機能 利点 V8.4へのアップグレード・パスと保証されるクラスタ構成
- V8.4へのアップグレード・パス
・Integrity: V8.2-1 V8.3 あるいは V8.3-1H1 からのアップグレード
・Alpha: V7.3-2, V8.2, あるいは V8.3 からのアップグレード - 動作が保証されるクラスタ構成
・V8.4 Alpha と V8.4 Integrity
・V8.3 Alpha と V8.3/8.3-1H1 Integrity
・V7.3 VAX と V8.3 Alpha - クラスタの移行サポート
・V7.3-2 Alpha, V8.2 Alpha
・V8.2 Integrity, V8.2-1 Integrity
- ビジネスの変化に対する俊敏性の向上
- 高い投資効果の維持
- スケーラビリティの向上
サポート・システム
機能 利点 HPE Integrity BL860c i2 , BL870c i2, BL890c i2, およびラックマウント rx2800 i2 などの、最新の Integrity サーバーをサポート - 最新の Integrity サーバーで OpenVMS アプリケーションを実行できる
- 以前のモデルの Integrity サーバーよりも高い負に対応することができる
- システムを集約して設置スペースおよび電力消費量を低減できる
OpenVMS V8.3-1h1, V8.3 および V8.2-1 でサポートされた Integrity サーバーを引き続きサポート :
- HPE Integrity BL870c Server Blade (2P/2C; 2P/4C); 1.6GHz/18MB, 1.4GHz/12MB, 1.6GHz/24MB; c7000 あるいは c3000 エンクロージャーに設置される
- HPE Integrity BL860c Server Blade (2P/2C; 2P/4C); 1.6GHz/6MB, 1.4GHz/12MB, 1.6GHz/18MB; c7000 あるいは c3000 エンクロージャーに設置される
- HPE Integrity rx1600 Server (2P/2C); 1.0GHz
- HPE Integrity rx1620 Server (2P/2C); 1.6GHz/3MB 267FSB (DP), 1.3GHz/3MB (DP)
- HPE Integrity rx2600 Server (2P/2C); 1.5, 1.4, 1.3, 1.0 GHz
HPE Integrity rx2620 Server (2P/4C); 1.6GHz/18MB, 1.4GHz/12MB - HPE Integrity rx2620 Server (2P/2C); 1.6GHz/6MB, 1.6Ghz/3MB (DP), 1.3GHz/3MB (DP)
- HPE Integrity rx2660 Server (2P/2C, 2P/4C); 1.6GHz/6MB, 1.4GHz/12MB, 1.6GHz/18MB
- HPE Integrity rx3600 Server (2P/4C); 1.6GHz/18MB,1.4GHz/12MB
- HPE Integrity rx4640 Server (4P/8C); 1.6GHz/24MB; 1.6GHz/18MB\
- HPE Integrity rx4640 Server (4P/4C); 1.6GHz/9MB, 1.6GHz/6MB, 1.5GHz/4MB , 1.5GHz, 1.3GHz
- HPE Integrity rx4640 Server (8P/8C); 1.1GHz
HPE Integrity rx6600 Server (4P/8C); 1.6GHz/24MB, 1.6GHz/18MB, 1.4GHz/12MB - HPE Integrity rx7620 Server, 2 セル (8P/8C); 1.6GHz/6 MB, 1.5GHz/4 MB
- HPE Integrity rx7620 Server FAST Base Systems-2,4,6,8コア
- HPE Integrity rx7640 Server, 2 セル (8P/16C); 1.6GHz/18MB, 1.4GHz/12MB
- HPE Integrity rx7640 Server FAST Base Systems-4,8,12,16コア
- HPE Integrity rx8620 Server, 4 セル (16P/16C); 1.6GHz/6 MB, 1.5GHz/4 MB
- HPE Integrity rx8620 Server FAST Base Systems-2,4,8,12,16コア
- HPE Integrity rx8640 Server, 4 セル (16P/32C); 1.6GHz/24MB, 1.6GHz/18MB , 1.4GHz/12MB
- Integrity サーバー・ユーザーの投資を保護
- OpenVMS V8.4 により Integrity サーバーの TCO/TCE と性能を現在よりも改善
性能と拡張性の強化
機能 利点 Integrity サーバーにおけるメモリ関数の効率化
- Integrity サーバーにおける memcmp/strcmp ルーチンの計算時間を短縮
- Integrity のみ
- 計算時間の短縮による性能の改善
OpenVMS Integrity における例外処理の改善
- Integrity のみ
- OpenVMS Integrity における例外処理性能の改善により、 OpenVMS の例外処理を使うアプリケーションの性能が向上
Integrity RAD のサポート
- Integrity NUMA プラットフォームでサポートされるメモリ構成を OpenVMS オペレーティング・システムおよびアプリケーションで利用
- Integrity のみ
- システム性能の改善
- OpenVMSのRADサポートを有効に使うようアプリケーションをカスタマイズすることによりアプリケーションの性能を改善
Iキャッシュ・フラッシュの低減
- キャッシュ (Iキャッシュ)フラッシュのインストラクション数を減らすように メモリ・マネジメントを変更
- Integrity のみ
- 性能の改善
- オンデマンドでのみデータ・ページをフラッシュすることによりオーバーヘッドを削減
マウントされたボリュームの XFC キャッシュの動的な切り替え
- マウントされたボリュームのキャッシュの有効/無効を動的に切り替える XFC の新機能
- 大規模なバックアップ/コピー/検索操作の際に、 ボリュームに対するキャッシュ機能をユーザーが動的に無効にするることが可能。 また、大規模な操作が完了した後にキャッシュ機能を有効にすることも可能。
- Alpha および Integrity でサポート
- バックアップあるいはコピーのように キャッシュに付加をかけるアプリケーションに対してキャッシングを無効にすることによる ファイルシステム操作に関する性能の改善
- キャッシングの有効/無効の切り替えは動的に行えるのでアプリケーションの 稼働時間は維持される
VMS Integrity 製品キットの PCSI 検証
- OpenVMS Integrity オペレーティング・システム製品キット(VMS キット)を インストール時あるいはアップグレード時に認証および検証するための手段を提供
- Integrity のみ
- HPEから提供されるすべてのキットに署名が付くことによるセキュリティの強化
ストレージ、I/O、および LAN
機能 利点 SAS (Serial Attached SCSI) スマート・アレイのサポート
- 次世代のSAS Smart Array HBA および SAS Blade インターコネクトのサポート
- Integrity のみ
- HPE C-class ブレード・サーバーに対して低コストの共有ストレージ・ソリューションを提供
- 高性能で大容量ストレージに対応する拡張性の高いIT基盤を提供
共有SASブレード・ストレージ
- 複数のHPE C-class I64 ブレード・システムにSAS共有のストレージを接続するソリューションを提供
- Integrity のみ
- HPE C-class ブレード・サーバーに対して低コストの共有ストレージ・ソリューションを提供
- 高性能で大容量ストレージに対応する拡張性の高いIT基盤を提供
Backup の拡張 (Alpha および Integrity)
- ディスクでの圧縮形式のサポート
BACKUP ユーティリティで圧縮形式のセーブセットを作成可能
- 2 TiB ボリュームのサポート
サポートする最大ボリューム・サイズが 1 TiB から 2 TiB へ増加
- テープでの圧縮形式のサポート
BACKUP ユーティリティでシーケンシャル・デバイスに圧縮形式のセーブセットを 作成/リストア可能
- すべてのアークテクチャで共通のツールをサポート
- プラットフォーム間の相互運用性を高める共通のデータ・フォーマット
- セーブセットの容量を縮小
- セーブセットのリストア処理時間の短縮
- 性能の改善
- 最大 2 TiB のボリューム・サイズをサポート
- BACKUP処理の高速化
- 性能の改善
- シーケンシャル・デバイスに格納可能なデータ容量の増加
HPE Integrity Virtual Machines (Integrity VM) での OpenVMS のサポート
機能 利点 Integrity VM I/O 性能
AVIO (Accelerated Virtual I/O)
- Integrity VM が提供する Accelerated Virtual I/O インタフェースを使用する新しい LAN およびストレージ・ドライバ
- 標準の Virtual I/O の性能を超える性能を提供
クラスタとシャドウイング
機能 利点 IP Cluster Interconnect (IPCI)
- OpenVMS クラスタのクラスタ通信に 802 LAN に加えて IP (インターネット・プロトコル) を使用可能
- Alpha および Integrity でサポート
- 複数サイトの耐障害環境を 特別な LAN サービスでなく電気通信業者の通常の IP サービスを使用して構築可能
- IP を使用して VMS クラスタを監視および管理し問題を診断する機能をシステム管理者に提供
- クラスタの導入費用を低減
シャドウイング・メンバ数の拡大
- ホスト・ベースのボリューム・シャドウイング・セットの メンバ・ディスク数を 3 から 6 に増加
- Alpha および Integrity でサポート
- 高可性能
- 柔軟性の向上
Volume Shadowing の機能拡張
- オンデマンド書き込みロック
- LNN ベースの読み取り選択
- 複数のミニコピー・ビットマップ
- VMS シャドウセット操作の性能の改善
仮想化機能
機能 利点 HPE Integrity Virtual Machine (Integrity VM) ゲストとしての OpenVMS のサポート
- HPE Integrity Virtual Machine V4.2 でゲスト OS として OpenVMS V8.4 をサポート
- ハードウェア集約の可能性が広がる
VSE Suite
- すべての物理リソース、論理リソース、および仮想リソースを単一のツールから管理
- Integrity VM や Capacity Advisor などの新しい機能で HPE Integrity サーバーや ブレードサーバーの管理が可能
Capacity Advisor
- 新しい作業フローの追加、システム構成の再編成、システムのアップグレード、負荷の分散などが 引き起こす影響を調べるためのツール
- ネットワークに接続されたシステムから時系列に収集したデータをもとに 負荷をシフトさせることにより性能を最適化できる箇所を指摘した、 システム管理者による分析が可能
セル・ベース Integrity システムでの iCAP - OpenVMS Integrity 用の HPE Utility Pricing により、ユーザーは必要なったタイミングで CPU リソースの対価を支払うことができ、計画的あるいは突発的に発生した 負荷の一時的あるいは恒久的な増加に対応可能
ブレード管理機能の拡張
- Systems Insight Manager (SIM) から より多くの側面からシステムを管理するための ブレード・システムでの WBEM ベースの Provider の追加
- 管理のしやすさを強化
オペレーティング・システムのフル・プロビジョニング
- 共通の SIM からリモートで、最大 8 台の Integrity あるいはブレード・システムのプロビジョニングあるいは アップグレードを同時に実行する機能
WBEM Services System Management Homepage (SMH) — フリーダウンロード
- 異なる管理ツールをシームレスに集約するためのフレームワーク、および OpenVMS が稼動する個々の Alpha システムあるいは Integrity サーバーの管理を簡単にするためのフレームワークを提供
SNMP 管理エージェント システム管理
機能 利点 Insight Power Management (IPM)
- Integrity およびブレード・サーバーで物理リソース、論理リソース、および仮想リソースを 管理/分析/最適化するための統合ソリューション
- Integrity のみ
- サーバーの負荷を正確に反映したレベルにまで電力および冷却の要件を縮小することにより データセンタのキャパシティを向上させるのに必要なツールを提供
- 必要とされる性能を提供すると同時にコストを下げる
UNIX 互換性
機能 利点 シンボリック・リンクの拡張
- POSIX ファイル名とシンボリック・リンクで論理名をサポート
- RMS ディレクトリのワイルドカード検索におけるループ検出
RMS ディレクトリのワイルドカード検索におけるシンボリック・リンクの追跡 - オンディスク・シンボリック・リンクの表現の再設計
- シンボリック・リンク(およびその他の特殊ファイル)の有効/無効を切り替えるボリューム属性
- OpenVMS Version 8.3 で導入された RMS シンボリック・リンクと POSIX ファイル名サポートを ユーザーが十分に利用するための拡張
Open Group 仕様に準拠した CRTL セマフォ
- C RTL に対する Open Group セマフォ (POSIX および System V) 制御操作のサポート
- VMS 以外の環境からのアプリケーションの移植が容易
- 顧客およびパートナーで必要となるコストと労力を低減
CRTL での UTF8 のサポート
- UNIX スタイルが使用された場合に UTF-8 形式のファイル指定をサポート
- UTF-8 形式での入出力をサポート
- 日本語ユーザーが OpenVMS CIFS for Samba を使用する場合などに利用
GNV のアップデート - 互換性の強化
セキュリティ機能
機能 利点 SSL のリフレッシュ
- openssl.org のベースレベル 0.9.8E ベース
- 新しい暗号化アルゴリズムのサポート
- Alpha および Integrity でサポート
- セキュリティ・アップデート
Active Directory (LDAP) 認証サポート
- LDAP 認証でログイン名を VMS ユーザー名にマッピングする機能を追加
- Alpha および Integrity でサポート
- VMS では無効あるいは不適切なログイン名を、有効な SYSUAF アカウント・レコードにマッピング可能
Secure Delivery の機能拡張
- HPE から出荷されるすべてのキットに適用される新しい署名機能
- Alpha および Integrity でサポート
- 悪意のあるソフトウェアを含む可能性のある認証されていない/署名されていないキットから ユーザーを保護する
ネットワーク機能
機能 利点 HPE TCP/IP Services for OpenVMS V5.7 の機能拡張 (Alpha および Integrity)
- IP クラスタ・インターコネクト (初期ブート・スタートアップもサポート)
- PPE (Packet Processing Engine) (カーネルの性能とスケーリング用)
- NFS の拡張: 改善されたシンボリック・リンクのサポート
- FTP の拡張: 主要なブラウザとの互換性、Anonymous Light、FTP over SSL (FTPS)
- LPD ポート構成
- IMAP ロングライン
- TCPIP$PEERNAME ユーティリティ
- SSH および SFTP のアクセス制御の改善
- POP セキュリティの拡張
- ASCII ファイルによる SMTP 構成
- SMTP クラスタワイド操作
- PPE での性能の向上
- 機能の拡張と新しい機能のサポート
DECnet V8.4 の機能拡張(Alpha および Integrity でサポート):
- DECnet over IP 接続での SSH のサポート
- 関係する TSAP に関する情報も含むための OSI トランスポート接続失敗イベント
- USB インストレーションのスピードアップ
ハードウェア
機能 利点 メモリ・ディスク・ブート
IPMI (Intelligent Platform Management Interface) ドライバ
- 新しい Integrity サーバーで IPMI ドライバが動作するために必要な機能のサポート
- Integrity のみ
USB の機能拡張
- 新しいUSBコントローラのサポート
- I/O転送バッファを使用しないで動作するように既存のドライバを修正
- ユニバーサル・ホスト・コントローラ・インタフェース用の新しいドライバ
- 高速コントローラの 64 ビット・データ・バッファ・バージョンのサポート
- 高速起動のサポート
- Alpha および Integrity でサポート
- ユーザーは新しいコントローラおよびシステムに関する違いを感じない
- 現在一般に使われているどのようなデバイスも動作する
vKVM
- ローカル・システムに直接接続されている VGA モニタとキーボードを使用している場合と同じように、 リモート・ユーザーが管理プロセッサーによってシステムを制御できるように ファームウェアに実施された仮想 USB キーボード/マウス
- Integrity のみ
- 混成アーキテクチャのブレード構成で、Windows で使用するのと同じツールで OpenVMS を管理できる
OpenVMS Integrity サーバー用のサウンド・カード・ドライバ
- 特定の状況で単純なビープ音を発生させるための OpenVMS Integrity サーバー用のオーディオ・ドライバのサポート
- Integrity のみ
- ユーザー環境で状態に関する音声フィードバックを提供する
EFI ドライバでの InfoServer
- Integrity サーバーのサテライト・ブートと同じような方法で InfoServer アプリケーションをブート
- Integrity のみ
- ブレード・システムのサポートに必要な機能
Fibre SCSI IOLock8
- Fibre/SCSI ドライバで IOLOCK8 を回避
- Fibre / SCSI ドライバの性能とスケーリングを向上
各種ユーティリティの機能拡張
機能 利点 Accounting ユーティリティに対する長いデバイス名のサポート
- 16 文字の端末名を可能にする長いデバイス名のサポート
- Alpha および Integrity でサポート
- OpenVMS の管理をより簡単にするために追加された機能拡張
OpenVMS MAIL の機能拡張(Alpha および Integrity でサポート):
メール・ヘッダで 255 を超える文字をサポート
- メール・ヘッダにおける文字数が最大 255 文字というOpenVMS メールの制限を除去
メッセージ保管フォルダを指定するメール・インタフェース
- 指定したフォルダにメッセージを保管するための呼び出し可能 MAIL API である mail$put_message_in_folder を新たに提供
転送エントリのユーザー名フィールドの文字数制限を 32 文字以上に緩和
- 転送エントリのユーザー名フィールドのサイズが従来の 31 文字から 512 文字まで増加
その他
機能 利点 プロセス毎のカーネル・スレッドの制限
- 各プロセスごとに作成可能なカーネル・スレッドの数を制御可能
- システムの各プロセスごとにカーネル・スレッドの数を個別に制御できる
PageDyn LALS
- ページ・ダイナミックプール・フリーリストの過度の断片化に遭遇したユーザーのために オプションの PageDyn LookAside Lists (LALs) を実装
- Alpha および Integrity でサポート
- 可変フリーリストの断片化の解消
- 共通に使用されるパケットサイズの割り当ておよび割り当て解除のスピードアップ
Dynamic Processor Resiliency (DPR)
以下のような機能を提供:- 性能が劣化しているプロセッサーの検出
- 実行中のシステムから削除(デアロケート)
- iCap リソースとの置換 (可能な場合)
- この機能で検出されたプロセッサーとしてマークし、次回のブート時には利用できないようにする(構成解除)
- RASの向上
部分ダンプ・コピー
- 必要な部分のみをネットワーク越しにコピーできるようにシステム・ダンプを小さな断片に分割し、 クラッシュを分析の際に必要に応じて複数の部分を再度組み合わせることを可能にする機能
- Alpha および Integrity でサポート
- ネットワーク越しに巨大なシステム・ダンプをコピーするのを回避できる
- ダンプの最も重要な部分のみをコピーすることでトラフィックを削減することができると同時に、 必要に応じてダンプの他の部分にもアクセスできる
- V8.4へのアップグレード・パス
-
OpenVMS version 8.3-1H1
OpenVMS V8.3-1H1 は OpenVMS V8.2-1 および V8.3 でサポートするすべてのサーバーおよびオプションをサポートすると同時に,新たに Intel の最新世代の業界標準 Itanium® プロセッサーおよび HPE Integrity BL860c をサポートします。
OpenVMS V8.3-1H1 では,OpenVMS のこれまでのバージョンで提供してきたすべての機能に加え,新しい機能が追加されています。 BladeSystem のシステム管理機能が強化され,HPE SIM によるプロビジョニングとプロバイダーをサポートします。 Microsoft Windows が稼動する HPE ProLiant サーバーで動作する HPE SIM は, HPE Integrity rx3600 サーバー,rx6600 サーバー,および BL860c サーバー・ブレードで OpenVMS のプロビジョニングをサポートします。
OpenVMS V8.3-1H1 は Integrity 用の最新OSバージョンで,AlphaServer 用の最新OSは OpenVMS V8.3 です。
以下の表に,OpenVMS V8.3-1H1 および関連製品で提供する新機能および拡張機能を示します。
アップデート・パス,クラスターの保証構成/移行サポート構成
機能 利点 V8.3-1H1 へのアップグレード・パスと保証されるクラスター構成
- サポートされる V8.3-1H1 へのアップグレード・パス
・Integrity: V8.2-1 あるいは V8.3 からのアップグレード - 動作が保証されるクラスター構成
・V8.3 Alpha および V8.3/V8.3-1H1 Integrity
・V7.3 VAX および V8.3 Alpha - クラスターの移行サポート
・V7.3-2 Alpha, V8.2 Alpha
・V8.2 Integrity, V8.2-1 Integrity
- ビジネスの変化に対する俊敏性の向上
- 高い RoIT (IT 投資対効果) の維持
- スケーラビリティの向上
システム・サポート
機能 利点 エントリ・レベル,ミッドレンジ,およびハイエンドの各レンジで,最新の業界標準 Itanium® プロセッサーを搭載したIntegrity サーバーをサポート
- BL860c Server Blade (2P/2C;2P/4C); 1.6Ghz/6MB; 1.4Ghz/12MB; 1.6Ghz/18MB
- rx2660, 2P/4C; 1.4Ghz/12MB; 1.6Ghz/18MB
- rx2620, 2P/4C;2P/2C; 1.4Ghz/12MB; 1.6Ghz/18MB; 1.6GHz/6MB
- rx3600, 2P/4C; 1.4Ghz/12MB; 1.6Ghz/18MB
- rx6600, 4P/8C; 1.4Ghz/12MB; 1.6Ghz/18MB; 1.6Ghz/24MB
- rx4640, 4P/8C; 1.6Ghz/18MB; 1.6Ghz/24MB
- rx7640, 8P/16C; 1.4Ghz/12MB; 1.6Ghz/18MB
- FAST Bundle: rx7640 2コア, 4コア, 8コア, 12コア, 16コアの SMP ベース・システム
rx8640, 16P/32C; 1.4Ghz/12MB; 1.6Ghz/18MB; 1.6Ghz/24MB - FAST Bundle: rx8640 4コア, 8コア, 16コア, 24コア, 32コアの 1.6Ghz/24MB SMP ベース・システム
- Superdome/sx2000, 64P/128C— 最大4セルの nPAR パーティション・サイズ ; 1.6Ghz/18MB; 1.6Ghz/24MB; セルごとに最大128GBメモリ
- 最新の HPE Integrity サーバーで OpenVMS アプリケーションを実行できる
- 以前のモデルの Integrity サーバーよりも高い負荷に耐えることができる
- システムを集約して設置スペースおよび電力消費量を削減できる
OpenVMS V8.2-1 および V8.2 でサポートする Integrity サーバーを引き続きサポート
- rx1600 2P/2C; 1.0 GHz
- rx1620 1.6GHz/3MB 267FSB (DP)
- rx1620 1.3GHz/3MB (DP)
- rx2600 2P/2C; 1.0, 1.3, 1.4, 1.5 GHz
- rx2620 1.6GHz/3MB (DP)
- rx2620 1.3GHz/3MB (DP)
- rx2620 1.6GHz/6MB
- rx4640 4P/4C; 1.3, 1.5 GHz
- rx4640 8P/8C (デュアルコア); 1.1 GHz
- rx4640 1.5GHz/4MB
- rx4640 1.6GHz/6MB
- FAST Bundle: rx4640 4 CPU 構成 1.6GHz/9MB
- rx7620: 2セル, 8P/8C; 1.5 GHz/4MB, 1.6GHz/6MB, セルあたり32GBメモリ
- FAST Bundle: rx7620, 2コア, 4コア, 6コア, 8コア SMP ベース・システム
- rx8620; 4セル, 16P/16C; 1.5 GHz/4MB, あるいは 1.6GHz/6MB, セルあたり32GBメモリ
- FAST Bundle: rx8620, 2コア, 4コア, 8コア, 12コア, 16コア SMP ベース・システム
- Superdome: 4セルのハード・パーティション; 1.6/9MB, セルあたり64GBメモリ
- Superdome/sx1000, 64P,64C; 最大 nPAR パーティション
- 以前に導入された Integrity サーバーでも引続き OpenVMS アプリケーションを実行可能にすることでユーザーの投資を保護
システム管理
機能 利点 プロビジョニング
- BladeSystem および Integrity サーバーの自動構成/再構成/アップグレード
- プロビジョニングとは,オペレーティング・システムのインストールあるいはアップグレード処理のことです。 プロビジョニングのサポートにより, HPE SIMはネットワーク上の1 つあるいは複数のサーバーへのOpenVMS のインストールあるいはアップグレードを素早く簡単に行います。 同時に最大8 台のサーバーへOpenVMS をインストールあるいはアップグレードすることが可能です。 プロビジョニングのサポートにより, CD/DVD ドライブを持たないIntegrity サーバーあるいはサーバー・ブレードへのOpenVMS のインストールあるいはアップグレードも容易になります。
WBEM インフラストラクチャ
- OpenPegasus V2.5.0 ベースの Web Based Enterprise Management (WBEM) をサポート
- WBEM により,複数のプラットフォームおよびオペレーティング・システム間で一貫したシステム管理が可能となる統合ソリューションが提供され,インフラストラクチャが最適化され運用効率が高まります。 この機能は,BL860c Server Blade システム,rx3600 および rx6600 システムでサポートされます。 その他の Integrity サーバーでの検証もこれから行われる予定です。
WBEM プロバイダー
- ハードウェアおよびオペレーティング・システムの監視を可能にするWBEM プロバイダー
WBEM プロバイダーは,デバイス・タイプやメモリ構成などのデータを提供し,特定のデバイスでアクションを実行する管理インストルメンテーションです。 OpenVMS V8.3-1H1 では以下のプロバイダーが利用できます:
- 環境インスタンス・プロバイダー
- CPUインスタンス・プロバイダー
- EMSラッパ・プロバイダー
- メモリ・インスタンス・プロバイダー
- ファームウェア・リビジョン・プロバイダー
- MPインスタンス・プロバイダー
- エンクロージャー・マネージャ・インスタンス・プロバイダー
- オペレーティング・システムCIMプロバイダー
- コンピュータ・システムCIMプロバイダー
- プロセスおよびプロセス統計CIMプロバイダー
OpenVMS Integrity および Alpha 用 Oracle Rdb スマート・プラグイン
- スマート・プラグイン (SPI) により,企業規模の Oracle Rdb 分散データベース環境をセントラルなコンソールから主体的に監視
- HPE Smart Plug-in for Oracle Rdb により,Rdb 環境に HPE の業界先進の管理・制御機能が利用できます。 この機能により,重要なビジネス処理は堅持しながら,複数の Rdb 環境でビジネス中心のサービス管理,イベント管理,性能監視が可能になります。 この SPI により,Rdb の可用性と性能の向上が期待できると同時に,ネットワーク全体の Rdb データベースの管理コストが低減できます。
性能と拡張性の強化
機能 利点 No-IOLOCK8
- 各 FibreChannel ポート・ドライバー (SYS$PGQDRIVER, SYS$PGADRIVER および SYS$FGEDRIVER) デバイスで IOLOCK8 の代わりにポート固有の独自のスピンロックを使用して内部操作を同期化
- FibreChannel I/O レートの一定の向上が期待できると同時に,IOLOCK8スピンロックを待つために費やしていたトータルのCPU 時間が大幅に減少します。
ストレージ, I/O, および LAN
機能 利点 USB 2.0 High-Speed
- USB経由でのインストレーションがスピードアップします。
Smart Array P-800 Lite (AD335A)
- PCI-E システムと SAS バックプレーン RAID を接続します。
PCI-X 266 mhz 10Gigabit Ethernet (AD385A)
- PCI-X I/O スロット用の高性能 10 Gigabit Ethernet NIC。PCI-X 266 MHz スロットで最も高い性能を発揮します。
HPE Lights-out Advanced KVM カード (AD307A) - rx7640, rx8640, Superdome でサポート
- 携帯電話プラットフォームで iLO2 (Integrated Lights-Out) を可能にする
- USB 接続もサポート
Ultrium 448c テープ・ブレード SB40c ストレージ・ブレード - Half-height の c-Class ストレージ・ブレード, 6 SFF SAS ディスク付
PCI express - rx7640, rx8640, SuperDome でサポート
グラフィックス・コンソール
- オペレータ・コンソールとしてVGA ディスプレイ,USB キーボード,およびマウスを使用して Integrity サーバーをブートする手段を提供
- システムをラックに集約して Keyboard Video Mouse (KVM) スイッチを使用して接続および管理することで、サーバーのコンソリデーションを可能にします。
その他
機能 利点 Virtual Connect
- HPE BladeSystem c-Class エンクロージャー用のインターコネクト・モジュールと組み込みソフトウェアを組み合わせて機能します。
- OpenVMS は,c-Class BladeSystem で HPE 1/10Gb および 4Gb Virtual Connect Ethernet モジュールをサポートします。
- サーバー接続のセットアップと管理を簡単にします。
Virtual Media
- iLO2 拡張機能セットの一部
- OpenVMS は,BL860c, rx2660, rx3600, rx6600, rx7640, rx8460, および Superdomes (sx2000チップセット) で vMedia をサポートします。
- vMedia デバイスは,ホスト・システムからはローカルの USB デバイスのように見えます。
- ¥vMedia デバイスを使用して,OpenVMS のブート,インストール,アップグレードがネットワークから可能です。
タイムゾーン
- 以下の8つのタイムゾーンが追加されています。
・America/Atikokan
・America/Blanc-Sablon
・America/North_Dakota/New_Salem
・Europe/Guernsey
・Europe/Isle_of_Man
・Europe/Jersey
・Europe/Podgorica
・Europe/Volgograd
- タイムゾーン・サポートの充実
ライセンス
- Tier C ライセンス
- BladeSystem 用の新しい OpenVMS ライセンス
- サポートされる V8.3-1H1 へのアップグレード・パス
-
OpenVMS version 8.3
OpenVMS V8.3 は,エントリ・レベル,ミッドレンジ,およびハイエンドのすべてのシリーズで,最新世代の Intel Itanium プロセッサーを搭載した Integrity サーバーをサポートします。 OpenVMS V8.3 では,OpenVMS Alpha V8.2 および OpenVMS I64 V8.2-1 でサポートしているすべての Integrity サーバーおよびオプション機器も引続きサポートします。
OpenVMS V8.3 では,性能と拡張性の強化とともにさらに拡張されたクラスタ構成をサポートします。 また,セキュリティや標準に関するアップデート,Adaptive Enterprise 機能の拡張なども含まれています。
OpenVMS V8.3 のリリースにより,OpenVMS Alpha V8.2 と OpenVS I64 V8.2-1 が旧バージョンとなり,OpenVMS I64 V8.2 の標準サポート・サービスは 2006 年 12 月末で終了します。 また OpenVMS Alpha V7.3-2 は,2006 年 12 月末から PVS (Prior Version Support) が始まります。
以下の表に,OpenVMS I64 V8.3,OpenVMS Alpha V8.3,および関連製品で提供する新機能および拡張機能を示します。
アップデート・パス,クラスターの保証構成/移行サポート構成
機能 利点 V8.3 へのアップグレード・パスとクラスターの保証構成
- V8.3 でサポートされるアップグレード・パスは以下のとおりです:
・Alpha: V7.3-2 あるいは V8.2 からのアップグレード
・Integrity: V8.2 あるいは V8.2-1 からのアップグレード
- クラスターの保証構成
・V8.3 Alpha および V8.3 Integrity
・V7.3 VAX および V8.3 Alpha
- クラスターの移行サポート
・V7.3-2 Alpha, V8.2 Alpha
・V8.2 Integrity, V8.2-1 Integrity
- ビジネスの変化に対する俊敏性の向上
- 高い RoIT (IT 投資対効果) の維持
- スケーラビリティの向上
システムのサポート
機能 利点 エントリ・レベル,ミッドレンジ,およびハイエンドの各レンジで,最新世代の Intel Itanium 2 プロセッサーを搭載した最新の Integrity サーバーをサポート
- rx2620, 2P/4C; 1.4Ghz/12MB; 1.6Ghz/18MB
- rx4640, 4P/8C; 1.6Ghz/18MB; 1.6Ghz/24MB
- rx7640, 8P/16C; 1.4Ghz/12MB; 1.6Ghz/18MB
- FAST Bundle: rx7640 2コア, 4コア, 8コア, 12コア, および16コアの各 SMP ベース・システム
- rx8640, 16P/32C; 1.4Ghz/12MB; 1.6Ghz/18MB; 1.6Ghz/24MB
- FAST Bundle: rx8640 4コア, 8コア, 16コア, 24コア, 32コアの各 1.6Ghz/24MB SMP ベース・システム
- Superdome/sx2000, 64P/128C — 4セル/16P/32C の最大 nPAR パーティション・サイズ; 1.6Ghz/18MB; 1.6Ghz/24MB
- 最新の HPE Integrity サーバーで OpenVMS アプリケーションを実行できる
- 初期のモデルの Integrity サーバーよりも高い負荷に耐えることができる
- システムを集約して設置スペースを削減できる
DVD メディアへの書き込み
- OpenVMS がインストールされた Integrity サーバーおよび AlphaServer システムで,特定のドライブおよび構成のもとで CD-R, CD-RW, DVD+R, DVD+RW などのメディアに対する書き込みが可能
- OpenVMS ユーザーが、ローカルに作成したディスク・ボリュームあるいはディスク・イメージを CD-R, CD-RW, DVD+R, あるいは DVD+RW などのメディアに直接記録することが可能
OpenVMS V8.2-1 および V8.2 でサポートするすべての Integrity サーバーを継続サポート
- rx8620; 4セル, 16P/16C; 1.5 GHz/4MB, あるいは 1.6GHz/6MB, セル当たり32GBメモリ
- FAST Bundle: rx8620, 2コア, 4コア, 8コア, 12コア, および 16コア SMP ベース・システム
- rx7620: 2セル, 8P/8C; 1.5 GHz/4MB, 1.6GHz/6MB, セル当たり32GBメモリ
- FAST Bundle: rx7630, 2コア, 4コア, 6コア and 8コア SMP ベース・システム
- Superdome: 4セルのハード・パーティション 16P/16C; 1.6 Mhz/9MB, セル当たり64GBメモリ
- rx1600 2P/2C; 1.0 GHz
- rx2600 2P/2C; 1.0, 1.3, 1.4, 1.5 GHz
- rx4640 4P/4C; 1.3, 1.5 GHz
- rx4640 8P/8C (デュアルコア); 1.1 GHz
- rx1620 1.6GHz/3MB 267FSB (DP)
- rx1620 1.3GHz/3MB (DP)
- rx2620 1.6GHz/3MB (DP)
- rx2620 1.3GHz/3MB (DP)
- rx2620 1.6GHz/6MB
- rx4640 1.6GHz/6MB
- rx4640 1.5GHz/4MB
- FAST Bundle: rx4640 4 CPU 構成 1.6GHz/9MB
- 以前に導入された Integrity サーバーでも引続き OpenVMS アプリケーションを実行可能にすることでユーザーの投資を保護
性能と拡張性の強化
機能 利点 アドレス・データの共有
- AlphaServers で提供していたのと同等な共用アドレス・データ機能を Integrity サーバーでも提供
- メモリ使用量とイメージ起動時間を低減することで Integrity サーバーの性能を向上
システム・サービスのインターセプト
- 各システム・サービスを実行する前後に Integrity 上のアプリケーションが前処理ルーチンあるいは後処理ルーチンを提供することが可能
- デバッガのウォッチ・ポイントの性能向上
- アプリケーションによるシステム・サービス引数の変更が可能
- アプリケーションによるいくつかのシステム・サービス動作の変更が可能
RMS グローバル・バッファを P2 空間へマップ
- インデックス・ファイルに対する RMS グローバル・バッファを P2 (64-bit アドレス) 空間にマップして,プロセス当たり 1 GB 未満という制限を解除
- RMS インデックス・ファイルに対するファイル当たりのグローバル・キャッシュの最大サイズを符合付きワード (32767) から符合付きロングワード (2.1 billion) に増加
- 初期オープン時にファイル・サイズをもとにグローバル・バッファ数の動的な自動計算が可能
- RMS インデックス・ファイルに対する RMS グローバル・バッファの全体的な拡張性および性能が向上
- RMS グローバル・バッファのための仮想アドレス空間の不足を心配する必要がない
- ファイルの増加に伴ってバッファ数を再評価する必要がない
GH コード・リージョンを S2 へ移動
- 32ビット・アドレス可能 S0/S1 空間から 64ビット・アドレス可能 S2 空間へ GH_RES_CODE ヒュージ・ページを移動
- 不足している SO/S1 空間のいくつかを解放
- /RESIDENT 修飾子を使用してより大きくより多くのイメージがインストール可能
ストレージ,I/O および LAN
機能 利点 EVA および MSA コントローラのアクティブ-アクティブ機能に対するマルチパス拡張
- EVA XL コントローラに接続されているデバイスに対する正しいパスの選択 (アクティブな非最適化パスでなくアクティブな最適化パスを選択) を行うのにマルチパスを可能にする
- I/O 性能の向上
- 性能の向上は I/O サイズとキューの長さに大きく依存する。キューが長ければ長いほど向上の度合いが顕著
Integrity サーバーでの新しい 4Gb Fibre Channel アダプタのサポート
- 新しい SAN テクノロジでストレージ性能を改善
- 4Gb 対応スイッチおよびアレイへのフルスピード接続の提供
- 既存の 2Gb SAN 構成への接続も可能
Terminal MUX用USBドライバ
- PCI オプション・カード無しで Integrity サーバーにシリアル回線を追加する手段を提供
- 特別なチップセットを利用した USB ベースのシリアル・デバイスに対するドライバを提供
- PCI スロットを使用せずに AlphaServer で提供しているのと同等なシリアル接続を提供
VLAN (Virtual LAN)
- LAN ドライバに VLAN サポートを追加
- VLAN と呼ばれるより小さなブロードキャスト・ドメインあるいはセグメントに LAN ドメインをセグメント化可能
- VLAN ハードウェア・サポート機能を持つハードウェアのみサポート
- OpenVMS がサポートするすべての Gbit NIC 用の LAN ドライバ
- ネットワークの構成と設計の柔軟性を提供
- スイッチの構成を簡素化
- 接続に必要な NIC の数を減らしてシステムの複雑さを低減
- VLAN ベースのサイト・セキュリティ・ポリシーを実現
- OpenVMS システムがネットワーク上の他のシステムと共存する能力が向上
LAN フェールオーバの改善
- 既存の LAN フェールオーバの拡張により以下の機能を提供
・フェールオーバ・プライオリティの実装
・マルチキャスティングに関する制限の解除
- LAN フェールオーバの性能と扱いやすさを改善
GBit NIC の動的な割り込み緩和
- 割り込み緩和パラメータを動的に調整する機能をドライバに追加することにより 現在の負荷状況に合わせてドライバによる各 NIC の動作の変更が可能に
- 負荷が変化する状況における性能の向上
クラスタおよびジャドウイング
機能 利点 Integrity でのクラスタ・サテライト・ブート
- Integrity から Integrity へのサテライト・ブートの提供
- 現在サポートされている Integrity システムをブート・サーバーとして使用可能
- クロス・アーキテクチャ・ブート (Alpha ブート・サーバーからの Integrity サテライト・ノードのブートあるいはその逆) はサポートされない
- AlphaServer システムでサポートするすべてのクラスタ機能を Integrity サーバーでも同等にサポート
PE ドライバのデータ圧縮
- データの圧縮によりサイト間で転送するビット数を低減
- シャドウ・マージやコピーなどで大量のデータをクラスタ間通信で転送する際の性能を向上
- 耐災害性能の向上
PE ドライバのマルチGbitスケーラビリティ
- PE ドライバにハードコードされている送信および受信 VC ウィンドウ・サイズを 2 ノード間の LAN パスの帯域幅から自動算出されたサイズに置き換える機能
- SCACP および Availability Manager の自動選択ウィンドウ・サイズの指定変更インタフェース
- 管理ウィンドウ・サイズの設定表示機能と SCACP の SET VC コマンドへの新しいサイズ修飾子の追加
- CALCULATE WINDOW_SIZE コマンドを SCACP に追加
- 性能と拡張性の向上
ロックのリマスタリング機能の改善
- 新しい LOCKRMWT システム・パラメータにより,ロックのリマスタリングをより細かく制御
- ツリーの移動に必要なリモート・アクティビティのしきい値をローカルのアクティビティ・レートをもとに計算
- OpenVMS クラスタ内でのアプリケーション性能をより強力に制御
- OpenVMS クラスタ・ノード間でのロック・ツリーのスラッシングの可能性を低減
Host Based Volume Shadowing Automatic MiniCopy
- HBVS の機能拡張
- HBVS,ホストベース・ミニマージ (HBMM),および HBVS ミニコピーの既存機能の統合
- サイト間接続の切断のためにメンバーが削除された場合の MiniCopy ビットマップの作成
- コピー操作の実行時間の短縮
- シャドウセットの可用性の向上
- I/O 性能の向上
セキュリティ機能
機能 利点 Secure Software Delivery
- 任意のファイルに対するデジタル署名 (マニフェスト・ファイル) 生成機能の提供
- デジタル署名を使用してファイルを認証
- OpenVMS V8.3 のソフトウェア製品キットはこの機能を使用して作成
- ダウンロード・キットのセキュリティと完全性が向上
- Secure Delivery 機能を PCSI に適用することにより,署名付きキットとして配布されたレイヤード製品や OpenVMS パッチは改ざんされていないという確証を持ってインストールすることが可能
ACME ログイン
- SYS$ACM システム・サービスと ACME-SERVER プロセスを使用してユーザー認証サービスとパスワードの変更を行う新しい LOGINOUT および SET PASSWORD イメージの提供
LDAP ACME
- LDAP ディレクトリ・ベースのパスワード認証機能を提供する IETF RFC 2307 標準に準拠した新しい LDAP ACME エージェント
- LDAP データベースのようなリモートのソースに対する外部認証により,1 つのパスワードで複数のシステムやパスワードで保護された Web ページを認証することが可能
Kerberos Version 3.0 for OpenVMS (MIT Kerberos V5 Release 1.4.1 ベース)
- Kerberos ACME エージェント — OpenVMS ログイン・プロセスの一部で Kerberos 証明書を提供する。 ユーザー認証は,OpenVMS ユーザー認証ファイルではなく Kerberos's KDC データベースに対して処理される。
- AES 暗号化のサポート — Kerberos for OpenVMS で AES (Advanced Encryption Standard) をサポート
- Kerberized SSH のサポート — Kerberos を利用してSSH の機能を実現。 Kerberized SSH により,Kerberos 証明書で SSH (セキュア・シェル) 接続が可能。
- クライアント・ライブラリでの TCP サポート — Kerberos for OpenVMS にクライアント・ライブラリにおける TCP サポートを追加。 大量の PAC データを持つチケット向けの Microsoft の相互運用性拡張機能。
- OpenVMS システム管理者にさらなる柔軟性を提供
- ユーザー・データベースの集約を可能にし,その結果,複数の OpenVMS システムあるいはクラスタがユーザー認証に 1 つの KDC を自動的に使用するように構成できる。
AES Encryption をオペレーティング・システムへ統合
- Encryption for OpenVMS がアップデートされ,新しい対称暗号化アルゴリズムである AES (Advanced Encryption Standard) をサポート
- 従来のスタブ・ライブラリの代わりに OpenVMS オペレーティング・システムに Encryption for OpenVMS を統合
- AES は機密データ保護のための認可標準 (FIPS 197) として米国政府が承認
- データを保護し機密を守ることが可能
- 新しい AES 機能により ECB, CBC, CFB, および OFB モードで 128, 192 あるいは 256 ビット長のキーでファイルの暗号化が可能
- プログラム API で DES および AES をサポート
- 完全な下位互換性と BACKUP/ENCRYPT で作成したセーブセットに対する DES アルゴリズムのサポート
UNIX ポータビリティ
機能 利点 シンボリック・リンクと POSIX 準拠のパス名のサポート
- OpenVMS 上での Open Group 準拠のシンボリック・リンクのサポートと POSIX 準拠のパス名のサポート
- POSIX 準拠のパス名をサポートするための RMS と CRTL の修正
- OpenVMS への UNIX あるいは Linux アプリケーションのポーティングを容易にし,UNIX スタイルの開発環境を使用してアプリケーション開発のコストと複雑さを低減
バイト範囲のロック機能
- 既存 API および既存モジュールへのサブコマンドの追加により,Open Group の標準のバイト範囲ロック機能を OpenVMS に実装
GNV のアップデート
- ln (シンボリック・リンクの作成) や ls (シンボリック・リンクの表示) などの関連する GNV ユーティリティをアップデート
仮想化およびユーティリティ・プライシング
機能 利点 Pay Per Use (PPU) のサポート
- HPE ファイナンスからリースされたセル・ベースの OpenVMS Integrity サーバー向けのサービス
- このプログラムではユーザーが実際に必要とする CPU サイクルに対してのみ対価を支払うことが可能
- 使用状況が常時モニターされ,HPE PPU Web ポータルと通信する計測エージェントにデータが送られる
- ユーザーは詳細な CPU 利用状況と発生コストが記載されたさまざまなレポートを 48 時間後に入手可能
- このサービスは現在のところ日本では提供していません。
iCAP および TiCAP
- Instant Capacity on Demand (iCAP) により,導入時にセル・ベースの OpenVMS Integrity サーバーに装備済みで無効になっている処理能力を後から簡単に有効にする機能を提供
- カスタマーは,特定の数の有効/無効の CPU を装備した OpenVMS Integrity サーバーを購入。無効状態で装備された CPU は定価の 25%
- iCAP CPU を有効にする場合,RTU (Right To Use) ライセンスが必要。 また,暗号化されたコード情報をHPE iCAP Web ポータルから取得する必要がある
- システム上でコード情報を登録すると,指定した数の CPU が恒久的に有効化される
- TiCAP ライセンスは,iCAP CPU を一時的に有効化するためのライセンス (最低 30 分,段階的に指定可能)
- 各 TiCAP ライセンスは 30 日間の単位で CPU の使用を可能にし, 必要に応じて複数の iCAP を使用することも可能
- このサービスは現在のところ日本では提供していません。
ネットワーク機能
機能 利点 HPE TCP/IP Services for OpenVMS V5.6 の機能拡張
- Integrity サーバーに対する NFS サーバーのサポート — OpenVMS Integrity サーバーで NFS サーバーをサポート
- Integrity サーバー上で NFS サーバーをサポート
- NFS クライアント TCP サポート — NFS クライアント TCP サポートの追加により,NFS サーバーとクライアント両方で、従来の UDP モードでの操作に加え TCP 経由で実行することが可能
- WAN 経由であるいはファイアウォールを越えてファイルシステムをマウントする場合に便利
- NFS シンボリック・リンクのサポート — NFS サーバーにシンボリック・リンクを認識させ,必要に応じて作成する機能を提供
- シンボリック・リンクを認識
- SCP/SFTP — OpenVMS ファイル属性の保管 (VMS SSH ファイル・フォーマットがクライアントとサーバーの両方でサポートされないというカスタマーからの報告)
- OpenVMS SSH ファイル属性がクライアントとサーバーの両方でサポート
- TCP/IP$CONFIG.COM の拡張— フェールセーフ IP
- IP フェールオーバの強化
- Kerberos のサポートによる SSH のアップグレード — Kerberos をサポート。 Kerberos のサポートにより SSH パスワード認証方法を強化。 Kerberos をベースにした 3 つの新しい SSH 認証方法,すなわち gssapi-with-mic, Kerberos-2@ssh.com, and Kerberos-tgt-2@ssh.com をサポート。
- 3 つの新しい Kerberos SSH パスワード認証方法が追加され,SSH パスワード認証機能が向上
- DNS/BIND 9 リゾルバおよび Version 9.3.1 サーバーのアップデート —
・IPv6 トランスポートによる DNS エントリの解決機能を含む新しいバージョンの BIND リゾルバ
・セキュリティおよび安定性に関するいくつかの改善をもたらす新しいバージョンの BIND サーバー
- IPv6 接続経由の BIND サーバーでスレッドの安全性と通信を提供
- セキュリティと安定性を向上
- NTP セキュリティ・アップデート (SSL) — 暗号化によるセキュリティを提供する新しい NTP 機能
- 改善された暗号化によるセキュリティ
- システム・クロックの正確さを危うくする攻撃者に対する防御機能の強化
- SMTP マルチドメイン・ゾーン — 直接のローカル配信で SMTP が複数のドメイン名を認識
- Kerberos サポートによる TELNET のアップグレード — OpenVMS Version 8.3 で提供するアップグレードされた Kerberos バージョンで TELNET サーバーおよびクライアントをサポート
- TELNET サーバーおよびクライアントでの Kerberos のサポート
- TELNET サーバーのデバイス制限 — Telnet サーバーがサポートするセッション数あるいは TN デバイス数の制限 9999 が解除
- より多くの Telnet サーバー・セッションを利用可能
- LPD および TELNETSYM での Ipv6 サポート — LPD および TELNETSYM プリンティング・ソフトウェアで IPv6 トランスポートを使用して印刷可能
- IPv6 印刷機能の提供
- VMS Plus モードでの FTP の性能向上 — 特にサーバーおよびクライアントの両方が OpenVMS システムの場合に効率的な FTP サービス
- FTP 性能の改善
- TCPIP$CONFIG でのインタフェース構成の改善 — ローカル・インタフェースと IP アドレスを定義するメニュー方式の処理を大幅に見直し,フェールセーフ IP のサポートを強化
- インタフェースの構成にメニュー方式の処理を追加してユーザーのインストール作業が改善
- OpenVMS のインストレーションで Encryption for OpenVMS もインストール — ローカル・インタフェースと IP アドレスを定義するメニュー方式の処理を大幅に見直し
- encryption メニュー処理の追加によりユーザーのインストール作業が改善
- フェールセーフ IP のサポートを強化
システム管理
機能 利点 OpenView Performance Agent (OVPA)
- OpenView Performance ファミリのロギングおよび警告コンポーネントを集めた OpenView Performance Agent (OVPA) の提供。 OVPA は,強力なアプリケーション・レスポンス測定機能を持つ,性能管理,リソース・プランニング,およびサービス管理のための中核技術
- この機能の日本でのサポートは現在検討中です。
WBEM インフラストラクチャと nPAR Provider
- iCAP, TiCAP, および PPU で必要
- Web-Based Enterprise Management (WBEM) は業界標準のリソース監視/制御
- 携帯電話システムの初期構成および継続構成をサポートする nPar WBEM Provider
- 状況の変化に応じた演算リソースの柔軟な構成および再構成が可能
e-Business およびインテグレーション
機能 利点 Web Services Integration Toolkit (新製品)
- 統合ソリューションの一部としてレガシー・アプリケーションのロジックを呼び出し可能にする一連のツールを提供
- ツールは個々に使用することも組み合わせて使用することも可能
- JavaBean, Java, および JavaServer Page (JSP) クライアントを生成
- 既存のアプリケーション,データ,ビジネス・ロジックを再利用することによる投資の保護
その他
機能 利点 タイムゾーンのアップデート
- 2007 年から夏時間を適用する期間を 4 週間延ばすという変更の米国連邦議会の審議通過を受けて,タイムゾーン・テーブルをアップデート
- 正確な時間の提供
DECwindows の機能拡張
- カスタマイズしたグリーティング・テキストをログイン・ボックスに再表示できるよう DTGREET を拡張
- 論理名がプロセス論理名テーブルに作成されるように変更
- システム時刻を変更した場合に XtAppAddTimeout API が正しく動作するように変更
- ACME ログインのサポートと Kerberos のバージョン変更
- ログイン処理がタイムアウトになってもグリーティング・テキストが再表示される
- XtAppAddtimeout の修正により,システム時刻を変更してもこの API を使用するアプリケーションが正しく動作する
PCSI の機能拡張
- 以下の PCSI 機能を提供
・署名付きソフトウェア製品キットのインストレーション時にデジタル署名ファイルを使用してその製品の妥当性を確認。 この認証によりキットの提供者と内容の確認が行われる。
・ODS-5 ボリュームへのソフトウェアのイストレーションの完全なサポート - PCSI データベースの完全性の確認と DCL コマンドによるある程度の修復機能の提供
- PCSI 製品データベースの確認はインストールの前に自動的に実行される
- 改ざんされたキットがインストールされるのを防ぐためにレイヤード製品や OpenVMS パッチを署名付きキットで提供できるように Secure Delivery 機能を PCSI に統合
- ソフトウェア開発者が ODS-5 の拡張ファイル名を利用できるように完全な ODS-5 サポートを提供
- 製品データベースの問題を検出し,ソフトウェアのインストールの前に適切な対処を取ることが可能
V8.3 リリース後にサポートされる機能
機能 利点 以下の Integrity サーバーは、V8.3 のリリース後、検証ができ次第 OpenVMS でサポートされます。
- rx3600, 2P/4C; 1.4Ghz/12MB; 1.6Ghz/18MB
- rx6600, 4P/8C; 1.4Ghz/12MB; 1.6Ghz/18MB; 1.6Ghz/24MB
10 Gigabit Ethernet (I64)
- 全二重モードで 10 ギガビット/秒で LAN 接続するPCI-X LAN アダプタ AB287A のサポート
- インストールされる PCI あるいは PCI-X スロットが提供するのに近い帯域幅のスループットを維持できる
- ネットワーク性能の向上
SAS (Serial Attached SCSI)
- いくつかの新しい Integrity サーバーでローカル・ディスクのプライマリ・インターコネクトとして Serial Attached SCSI をサポート
- ダイレクト接続 SAS ディスクと Integrated RAID 1 のサポート
- これらの低価格 SAS HBA オプションは内部ポート 8 で出荷
- 高性能で低価格のストレージ・ソリューションを提供
- Integrated RAID 1 機能の提供 (ミラーリング)
- V8.3 でサポートされるアップグレード・パスは以下のとおりです:
-
OpenVMS version 8.2-1
OpenVMS version 8.2-1 は,最新のセル・アーキテクチャーを採用した HPE Integrity サーバー,rx7620,rx8620,および Superdome システムをサポートするための HPE Integrity サーバー専用リリースです。 サポートする個々の構成については下記の表を参照してください。 OpenVMS version 8.2-1 では,上記のプラットフォームに加え,OpenVMS version 8.2 でサポートする すべての Integrity サーバーおよびオプションも引続きサポートします。
OpenVMS version 8.2-1 は,Integrity サーバー対応の OpenVMS I64 version 8.2 の後継リリースとなります。 OpenVMS I64 version 8.2 の標準サポートは,2006 年 6 月,あるいは OpenVMS version 8.3 がリリースされた時点で終了します。
OpenVMS version 8.2-1 では新しいハードウェアのサポートの他に,いくつかの性能および拡張性に関する機能強化も行われています。 ハード・パーティション機能 (nPar) のサポートは,4 cell までのパーティションで提供されます。 また,Integrity サーバーと AlphaServer システムのアーキテクチャー混在クラスターのサポート機能も強化されています。 低コストのマルチホスト SCSI クラスターもサポートされています。
以下の表に,OpenVMS I64 version 8.2-1 と関連製品で提供する新しい機能と機能拡張を示します。
クラスター・サポートとアップグレード・パス
機能 利点 OpenVMS Integrity サーバーと AlphaServer システムの混成クラスタ機能の拡張:
- Integrity サーバーおよび AlphaServer システムの それぞれのノード数に制限なく,最大96ノードのアーキテクチャー混成クラスタをサポート
- version 7.3-2 Alpha,version 8.2 Alpha,version 8.2 Integrity,および version 8.2-1 Integrity の組み合わせで混成クラスターをサポート
- Integrity サーバー上で OpenVMS version 8.2 から version 8.2-1 へのアップデート・パスをサポート
- 既存の AlphaServer システム・クラスターに HPE Integrity サーバーを簡単に追加することが可能
- ビジネスの変化に俊敏に対応可能
- 高い RoIT (IT投資対効果) の維持
サポート・システム
機能 利点 以下の最新のセル・アーキテクチャーの Integrity サーバーで OpenVMS をサポート :
- rx8620: 4 セル, 16P/16C; 1.5 GHz/4MB; 1.6GHz/6MB; セルあたり32GBメモリ
- rx7620: 2 セル, 8P/8C; 1.5 GHz/4MB; 1.6GHz/6MB; セルあたり32GBメモリ
- Superdome: 4 セル 16P/16C のハード・パーティション; 1.6 GHz/9MB; セルあたり32GBメモリ
- OpenVMS アプリケーションをセル・アーキテクチャーの HPE Integrity サーバーで実行することが可能 (当初の計画より 1 年早いスケジュールで実現)
- エントリ・クラスの Integrity サーバーよりもさらに高い負荷に対応
- システムを集約してマシンルームの専有面積を減少させることが可能
OpenVMS version 8.2 でサポートした Integrity サーバーを引続きサポート:
- rx1600 2P/2C; 1.0 GHz
- rx2600 2P/2C; 1.0, 1.3, 1.4, 1.5 GHz
- rx4640 4P/4C; 1.3, 1.5 GHz
- rx4640 8P/8C (デュアル・コア); 1.1 GHz
- rx1620 1.6GHz/3MB 267FSB (DP)
- rx1620 1.3GHz/3MB (DP)
- rx2620 1.6GHz/3MB (DP)
- rx2620 1.3GHz/3MB (DP)
- rx2620 1.6GHz/6MB
- rx4640 1.6GHz/6MB
- rx4640 1.5GHz/4MB
- Fast Bundle: rx4640 4; CPU configuration 1.6GHz/9MB
- エントリ・クラスの Integrity サーバーでのOpenVMS アプリケーションの実行を 引続きサポートすることにより,お客様の投資を保護
サポートする Integrity サーバーでの省電力機能 :
- アイドル状態の CPU を OpenVMS が低電力消費モードに設定
- SYSGEN パラメーターによりこの機能の設定を制御
- CPU アイドル時の消費電力を節約
- 低消費電力によりマシンルームの経費を節約
Integrity サーバーでのストレージおよび LAN オプションのサポート
機能 利点 低コストの 2 ノード・マルチホスト SCSI:
- MSA30MI (マルチ・イニシエータ) シェルフのサポート
- 共有データ・アクセスのための2ノード接続のサポート
- エントリ・クラス Integrity サーバー・ファミリのサポート
- 最大 4 つの共有 SCSI バスのサポート
- エントリ・クラス・サーバーで構成される2ノード・クラスター環境における 低価格な共有ストレージのサポート
OpenVMS version 8.2-1 for Integrity servers でのコンボ・カード・オプションのサポート:
- PCI-X 2-port GigE (Copper) および 2-port 2GB Fiber Channel カード (AB465A)
- PCI-X 2-port U320 SCSI および 2-port GigE カード (AB290A)
- 単一 PCI スロットで LAN およびストレージ機能を提供
- より複雑な PCI 構成を提供
OpenVMS version 8.2 でサポートされたオプションの継続サポート。 また,rx7620, rx8620, および Superdome でも同様にサポート:
- Broadcom 5701 Gigabit 銅線 NIC および光ファイバー NIC
- Intel Gigabit 銅線 NIC および光ファイバー NIC
- QLogic 2 ポート Fiber Channel (FC) アダプター
- U320 2 ポート SCSI アダプター
- Fiber Channel Broadcom 5703 銅線 NIC および光ファイバー・コンボ・カード
- 4 ポート Intel GigE
- 複数のプラットフォームでの標準的なオプションに対する投資の保護
サービス・ツールのサポート
機能 利点 WEBES (Web-based enterprise services common components) のサポート:
- ハードウェアのイベント分析やオペレーティング・システムのクラッシュ分析を行うサービス・ツールのサポート
SEA (System event analyzer) のサポート:
- 事前に定義されたルールに基づいて動作するハードウェア障害管理診断ツール (WEBES ツール・スイートの一部として提供)
- 何らかのサービス・アクションを必要とする重要なシステム・イベントが発生した場合あるいは発生しそうな場合に動作する通知機能を提供
- オペレーティング・システムのクラッシュ分析用に SEA のオンライン診断機能を提供
ストレージおよび LAN オプションの追加サポート
機能 利点 OpenVMS version 8.2-1 では,以下のストレージ・オプションもサポートされます。:
- 2ポートおよび4ポート Smart Array U320 バックプレーン RAID コントローラ
シングル・ポートおよびデュアル・ポート 4GB Fiber Channel
- これらは OpenVMS version 8.2-1 リリース後にサポート予定です
-
OpenVMS version 8.2
OpenVMS Version 8.2 は,新しい OpenVMS Alpha リリースであると同時に,HPE Integrity サーバーに対応した OpenVMS I64 の最初の製品版リリースとなります。OpenVMS Version 8.2 では,セキュリティや標準に関するアップデートに加え,Volume Shadowing でホスト・ベース・ミニマージをサポートし,将来の OpenVMS リリースで性能と拡張性を強化する際に必要となるような基本機能の拡張が行われています。このリリースでは,ファイバ・チャネル・ストレージの共有と 16 ノードまでのクラスター・メンバーをサポートするAlphaServer と Integrity サーバーのアーキテクチャー混在クラスターがサポートされます。
OpenVMS V8.2 でサポートする Integrity サーバーは,rx1600-2,rx2600-2,および rx4640-8 システムです。 OpenVMS V8.2 は,今後投入される EV7z プラットフォームもサポートし, OS と SMP 性能の強化も行われています。
以下の表で, Integrity サーバーおよび AlphaServer システム対応の OpenVMS v8.2 および 関連製品でサポートする新機能および拡張機能について説明します。
(2005年4月4日 更新)
クラスター・サポートとアップグレード・パス
機能 利点 OpenVMS AlphaServer システムと Integrity サーバーのアーキテクチャー混在クラスター環境のサポート:
- 16 ノードまでサポート (最大構成: 8 ノードのIntegrity サーバーと 8 ノードの AlphaServer)
- V8.2 では次の組合せをサポート:
- Alpha V7.3-2,Alpha V8.2,I64 V8.2
- OpenVMS Alpha のアップグレード・パス:
・V7.3-2 から V8.2 へのアップグレード
・V7.3-1 から V8.2 へのアップグレード - Integrity サーバーへの OpenVMS I64 V8.2 のインストールはイニシャル・インストールが必要
- OpenVMS が稼働する AlphaServer クラスター環境に HPE Integrity サーバーを簡単に追加可能
- 完全な投資保護
- ビジネスにおける俊敏性
- 高い RoIT (IT投資対効果)の維持
- OpenVMS Alpha V8.2 と OpenVMS VAX V7.3 で Alpha と VAX のアーキテクチャー混在クラスターをサポート
サポートするシステムとオプション
機能 利点 HPE Integrity サーバーのサポート:
- rx1600-2, 1-2P, 1.0GHz
- rx2600-2, 1-2P, 1.0, 1.3, 1.4,1.5GHz
- rx4640-8, 1-4P, 1.3, 1.5GHz
- rx4640, 2-8P (デュアル・コア), 1.1GHz
- rx1620, 1.6GHz/3MB 267FSB (DP)
- rx1620, 1.3GHz/3MB (DP)
- rx2620, 1.6GHz/3MB (DP)
- rx2620, 1.3GHz/3MB (DP)
- rx2620, 1.6GHz/6MB
- rx4640, 1.6GHz/6MB
- rx4640, 1.5GHz/4MB
- Fast Bundle: rx4640 4CPU confiig 1.6GHz/9MB
- 業界標準の HPE Integrity サーバーで OpenVMS アプリケーションを実行できる
Integrity サーバーでのストレージ接続
- SCSI 直結
- Fibre Channel SAN
- Smart Array Backplane RAID
- AlphaServer および Integrity サーバーの両方の環境から 共通のストレージ基盤に対する接続性を提供
・HSG, EVA, MSA 1000, XP - Alpha 直結ストレージへの接続性を提供
Integrity サーバーでサポートするグラフィックス
- ATI Radeon 7000/2D グラフィックス
- ATI Radeon 7500/3D グラフィックス
- OpenVMS が稼働する HPE Integrity サーバーで 2D および 3D グラフィックスをサポート
- OpenVMS Version 8.2 release support to be announced after software ships
Integrity サーバーでサポートする LAN オプション
- 5701 (10/100/1000 Ethernet)
- 8255x (10/100/1000 Ethernet)
- 高速で標準的な Ethernet 接続との互換性を維持しながら, 先進の Intel および Broadcom の Gigabit Ethernet コントローラをサポート
Integrity サーバーでのクラスター・インターコネクト
- Gigabit および 10/100 Ethernet
- 既存の OpenVMS クラスター環境とのシームレスな接続性を提供
AlphaServer ES47, ES80, GS1280 での Alpha EV7z チップのサポート - AlphaServer の継続的な性能向上
OpenVMS I64 のライセンスおよびサービス・プラン
機能 利点 HPE Integrity サーバーでの Operating Environment (OE) パッケージの導入:
- Foundation OE(FOE)
- Enterprise OE(EOE)
- Mission Critical OE(MCOE)
- ライセンス体系の単純化による注文時およびソフトウェア導入時のわかりやすさ
- 1 枚の DVD から簡単に OE をインストール可能
- HPE Integrity サーバーに対してのみ提供される
- FOE - 価格志向のユーザー向けに インターネット対応機能とともに豊富な機能を提供するためのパッケージ
- EOE - 管理容易性と,シングル・システムでの可用性および性能をさらに高めたエンタープライズ・パッケージ
- MCOE - マルチ・システムでの可用性と負荷管理の点で最高の性能を提供するための最上位パッケージ
HPE Integrity サーバーでのプロセッサー単位のライセンスの導入:
- すべての OE パッケージ,ほとんどのレイヤード製品に対して プロセッサー単位のライセンス(PPL: Per Processor License)を提供
- コンパイラのコンカレント・ユース・ライセンス
- 製品ごとのシングル・ライセンスの提供
- より細かく - カスタマーが実際に必要とする機能に対して対価を支払うことが可能
- より柔軟に - ボックスごとではなくプロセッサーごとのライセンシングと なるため,カスタマーは必要に応じて資産を移動することが可能
- パーテショニングに適応 - 異なるタイプの OE を異なるハードウェア・パーティションおよび異なるオペレーティング・システムで使用することが可能
- 拡張性 - 時間とともに変化するカスタマーの需要に応じたプロセッサーおよびソフトウェアの購入が可能
HPE Integrity サーバーにおけるライセンス管理機能の拡張:
- Integrity OE パッケージのサポート
- Integrity プラットフォーム上でリブートを伴わずに OE の内容を アップグレード/ダウングレード/変更することが可能
- 新しいツール - コンプライアンス・マネージャー
- より簡単なライセンス管理
- Integrity では Alpha よりもライセンス PAK (Product Authorization Key) が少ない。このためライセンス管理が簡単。
- "ソフト" コンプライアンス・マネージャにより,PPL ライセンスが足りない場合に引続きシステムおよびライセンスを利用することが可能。 これにより,適切な遵守レベルでサーバーを利用可能状態にすることができる。
HPE Integrity サーバーでのソフトウェア・サービスの導入:
- Integrity サーバー上の HP-UX および OpenVMS で製品および OE に関して共通のサービスを提供
- Integrity サーバー上で稼働する各オペレーティング・システムに対して同じサービスを購入することが可能
- 契約の簡素化: 1 つの契約で同じ環境で使用しているすべてのシステムをカバーすることが可能
- OE に含まれている製品の ソフトウェア・アップデート配布メディアと, 個別に販売可能なレイヤード製品の ソフトウェア・アップデート配布メディアが,年に 4 回, 同じスケジュールでリリースされる
- 契約に従い自動配布される DVD でソフトウェア・アップデートを 受け取る代わりに, IT リソース・センタで Software Update Manager (SUM) にアクセスし, 新しい製品がリリースされると電子メールで通知を受け取るように登録することが可能。 カスタマーがソフトウェア・アップデートを入手したい場合は SUM にアクセスし, DVD メディアの送付を要求するか,あるいは ダウンロード・ファイルが用意されている場合は 新しいソフトウェア・リビジョンをダウンロードすることが可能。
ライセンス・トレードイン・ポリシー
- サポート・カスタマー対象
- 非サポート・カスタマー対象
- サポート・カスタマーに対しては,年間サービス契約の購入により 100% のライセンス投資保護*
- 非サポート・カスタマーに対しては,プリペイド式年間サービス契約の購入により 60% のライセンス投資保護
*契約内容に,新しいソフトウェア・リビジョンを使用する権利を得る ソフトウェア・アップデート・サービスが含まれていなければなりません。
UNIX & LINUX インターオペラビリティ
機能 利点 CRTL の拡張:
- CRTL - OpenVMS 上で UNIX スタイルの API を提供
- ファイル・ロック API
- statvfs / fstatvfs
- Stnd stat struct
- UNIX / Linux アプリケーションの移植/開発が簡単
- UNIX / Linux インターオペラビリティ互換ユーザー環境により, UNIX コマンドに慣れたユーザーが,使いなれたインタフェースで OpenVMS を使用することが可能
GNV の拡張:
- vi (vim.org の実装)
- gnuTAR
- Make および Configure ルーチンの改善
- UNIX のために書かれたアプリケーションを OpenVMS システム上で簡単にコンパイルすることが可能
Pthreads の拡張:
- POSIX threads ライブラリでプロセス共用型ミューテクスと条件変数をサポート
- プロセス共有ミューテックスと条件変数を利用する UNIX アプリケーションを OpenVMS に簡単に移植することが可能
AlphaServer から HPE Integrity サーバーへの OpenVMS マイグレーション・ソフトウェア
- OpenVMS Alpha の実行イメージと共有イメージを Integrity サーバー上の OpenVMS I64 で動作する機能的に同等なイメージに変換する新しいマイグレーション・ツール
- OpenVMS の Web サイトで提供
- ソース・コードがなくても Alpha から Integrity サーバーへアプリケーションを移行することが可能
- 変換イメージを Alpha から Integrity サーバーへ移行することが可能
- ソフトウェアのインストールあるいは利用のために新たなライセンスは不用
- C,C++,Fortran および COBOL のサポートを含む
信頼性,拡張性,および性能に関する機能
機能 利点 Host Based Mini-Merge (HBMM)
- OpenVMS クラスターのメンバーをクラスターから外した場合に シャドウ・セットの変更のみの最低限の (ミニマムな) マージが可能 (これまではフル・マージのみサポート)
- Host-Based Volume Shadowing のシャドウ・セットで利用されている どのようなタイプのストレージでもミニマージが可能 (CI あるいは DSSI 接続ストレージを除く)
- シャドウ・セットのマージ操作の性能改善
- バックアップ管理の効率性向上
- 2004年下半期 に OpenVMS V7.3-2 上でサポート
LAN フェイルオーバの改善
- DE500 NIC および Jumbo フレーム Gigabit Ethernet NIC カードのサポートを拡張
- サポートするすべての NIC タイプとオプションの LAN フェイルオーバをサポート
- 高可用性機能の改善とカードあるいはケーブルの不良によるダウンタイムの低減
ロック・バリュー・ブロックの拡張
- OpenVMS 分散ロック・マネージャのバリュー・ブロックのサイズを 16 から 64 バイトへ増加
- この機能による既存アプリケーションへの影響は無し
- アプリケーションのスケーリングを改善するために行われた プログラミングの変更によりバリュー・ブロックの追加スペースが利用可能
システム・サービス・ロギング
システム・サービス・アクティビティの情報を記録するメカニズム:
- エグゼクティブ・モード・サービスおよびカーネル・モード・サービス
- システム・サービス実行ルーチンおよび特権付き共有イメージ・サービス
- 特定のプロセス
- サービス性とトラブルシューティングの改善
ファスト UCB 作成/削除
- 多数のデバイスが存在する場合の UCB の作成や削除を処理時間を早める
- I/O サブシステム性能の改善
TCP/IP スケーラブル・カーネル - SMP システムでのネットワーク・アプリケーションの性能を改善
OpenVMS I64 ポーティングに関する新機能
機能 利点 System Dump Analyzer
- 拡張ファイル・キャッシュ (XFC) の分析に使用する新しいコマンドなど,OpenVMS I64 で使用するための新しいコマンドおよび修飾子の追加
- 実行中の OpenVMS システムあるいはクラッシュ・ダンプの分析機能の改善
一般ユーザー向けの機能
機能 利点 DCL の拡張
- 新しい修飾子: Show System Directory, Search, Delete
- 新しい機能: Create/Mailbox, Show Fastpath
- 新しい関数: F$LICENSE, F$FID_TO_NAME
- OpenVMS システムの使用,管理,保守をより簡単にするための,カスタマーから要求された機能拡張
- OpenVMS をより優れた開発プラットフォームにするためのユーザビリティ機能
Monitor ユーティリティ
- VAX PL/1 コードの C への変換
- Monitor ユーティリティのネイティブ・サポート
- データ収集アルゴリズムの改善
- オーバーヘッドを低減するためのさまざまな性能改善
- Monitor の記録を読むアプリケーションのための互換性の改善
セキュリティ
機能 利点 Kerberos V2.1 for OpenVMS
- MIT Kerberos V5 Release 1.2.6 ベース, Release 1.2.8 までの CERT パッチを含む
- OpenVMS I64,OpenVMS Alpha,および OpenVMS VAX で Kerberos クライアントおよびサーバーをサポート
HPE SSL Version 1.2
- OpenSSL 0.9.7d ベース
- Secure Sockets Layer (SSL) は Internet を介して機密情報を安全に転送するための オープン・スタンダード・セキュリティ・プロトコルです。
- ネットワーク経由のデータ転送のためのセキュリティ機能と 最新の暗号化標準をサポート
- TCP/IP を利用した 2 ノード間の安全な通信を提供
- POP および IMAP で高い安全性を提供するために OpenVMS SSL の利用が可能
- OpenVMS I64,OpenVMS Alpha,および OpenVMS VAX で HPE SSL をサポート
Common Data Security Architecture (CDSA)
- VMS と UNIX で共通の暗号化機能を使用可能
- OpenVMS ソフトウェアのダウンロードおよびインストレーションの 信頼性の確認が可能
- 共通のセキュリティ・プラットフォームにより, OpenVMS とその他の CDSA 対応プラットフォームとの間で セキュリティ・アプリケーションを簡単に移すことが可能
- 極めて安全なオペレーティング・システム・パッチを有効にするための拡張
バッファ・オーバーフローの回避
- スタックおよびユーザー割り当てページでの実行を行わないように設定することにより 承認されていないコードの実行を防ぐ
- 最新のセキュリティ脆弱性を回避
- OpenVMS I64 でのみサポート
ネットワーク機能
機能 利点 libpcap ライブラリと TCPDUMP のアップデート
- libpcap API のサポート。libpcap はユーザー・レベルのパケット・キャプチャ のためのシステムに依存しないインタフェース。
- TCPDUMP Version 3.8.3 のサポート。TCPDump はパケット追跡ツール
- ネットワークの問題をトレースし診断するためのツール
IPv6 構成のサポートと拡張
- IPv6 構成プロシージャが拡張され,より多くのオプションを提供
- IPv6 対応の FailSAFE IP サポート。新しい ifconfig コマンドを含む。
- IPv6 対応の SSH のサポート
- IPv6 対応の PATHWORKS Internet Protocol (PWIP) ドライバーのサポート
- IPv6 対応の NTP をサポート
Network Time Protocol (NTP) のサポート
- NTP Version 4.2.0 をサポート
- NTP Version 3 および NTP Version 2 との互換性は維持するが, NTP Version 1 との互換性はない。
- NTP Version 1 でのセキュリティ向上
システム管理
機能 利点 The Data Collector (TDC)
- V7.3-2 以上のシステムで性能データを収集するために使用
- 以下のタイプのシステム性能データを収集/保管する:
・クラスターの構成および通信
・CPU 利用状況
・ディスク性能
・システム全体の性能指標
・システム・パラメーター
・プロセス利用状況
- AlphaServer および Integrity サーバーでの性能データを収集し, データ・ファイルからデータを取り出すユーザー・アプリケーションを作成することが可能