OpenVMS クラスタ
ミッションクリティカルなアプリケーションに最大限の拡張性と可用性を提供します。
OpenVMS Cluster ソフトウェア
OpenVMS は、誕生以来変わらず高可用環境のパイオニアとしての評価を受け続けています。その OpenVMSの開発の歴史の中で最も大きなイノベーションの1つが OpenVMS Clsuter です。
OpenVMS Cluster は最大96ノード、プロセッサー数 3,000 以上をサポートし、事実上 100 パーセントの稼動率を可能にし、 コンピューティング環境のマルチプロセシング能力を強化します。
OpenVMS Cluster ソフトウェアは OpenVMS オペレーティング・システムに完全に統合されているソフトウェア・コンポーネントで、 OpenVMS のエンタープライズ・ソリューションで利用されるさまざまな機能の インフラストラクチャとしての役割を果たします。 すべてを共有するシングルシステム・イメージのクラスタ・デザインにより、 ミッションクリティカルなアプリケーションに最大限の拡張性と可用性を提供します。
Notes:2015年11月1日付でHewlett-Packard CompanyをHewlett Packard Enterprise Company とHP Inc.に分社する以前に販売された製品については、現在のモデルと異なる、古い製品名およびモデル番号である場合があります。
OpenVMS クラスタ
OpenVMS Cluster ソフトウェアは、 複数のサーバーが高度に統合されたコンピューティング環境によって 高い可用性、拡張性、柔軟性を提供します。 クラスタ環境にはあらゆるサイズおよび能力の システムを接続することが可能で、 管理が容易な単一仮想システムを構築することができ、 アプリケーションを複数のノードで同時に実行することが可能です。 また、あるノードで障害が発生した場合は、 別のノードでシームレスに処理を継続することが可能です。
- 最新情報
- 日本語ドキュメント
- キットおよびライセンス
- アーキテクチャ混成クラスタ
最新情報
OpenVMS V8.4 では、クラスタ機能に関して次のような拡張が行われています。
- TCP/IP によるクラスタ通信
- スケーラビリティの改善
- 性能の改善
Cluster over TCP/IP
OpenVMS V8.4 では業界標準の TCP/IP によるクラスタ通信をサポートします。 これにより、マルチサイトの OpenVMS Cluster で、 高価な LAN ブリッジやレイヤー2接続サービスによる 専用のシステム通信サービスを使用する必要がなくなります。
すべてのクラスタ通信に TCP/IP を使用することにより、 マルチサイトのクラスタ環境を簡単および低コストで導入できます。
性能と拡張性の強化
・DLM (Distributed Lock Manager)
ロック操作の実行に専用の CPU リソースを使用することで、 分散ロックマネージャ (DLM) を利用するクラスタアプリケーションあるいは リレーショナルデータベースの性能が改善されています。
・PEdriver
OpenVMS PEdriver は、OpenVMS クラスタでシステム間のクラスタ通信を提供するネットワーク・インターコネクト・システム通信アーキテクチャを実装したものです。 この PEdriver の拡張により、クラスタ通信に複数のチャネルを使用することで、 アプリケーション性能の大きな向上が期待できます。 あるテスト環境では、バックアップ処理で 50パーセント以上の性能向上が見られました。
OpenVMS V8.4 で追加あるいは変更されたクラスタ機能の詳細については、『OpenVMS V8.4 新機能説明書』を参照してください。
キットおよびライセンス
OpenVMS Cluster ソフトウェアのキットは、OpenVMS オペレーティング・システムとともに提供されます。
OpenVMS Cluster ソフトウェアを利用するためには、 OpenVMS Cluster ソフトウェアのライセンスが必要です。
なお、OpenVMS Integrity の HA-OE (High-Availability OE) には、 OpenVMS Cluster ソフトウェアのライセンスが含まれています。 HA-OE およびオペレーティング環境についての詳細は、下記の情報を参照してください。
アーキテクチャ混成クラスタ
OpenVMS Cluster は、VAX および AlphaServer システム、あるいは AlphaServer および HPE Integrity サーバーのいずれかの組み合わせで、アプリケーション、オペレーティング・システム、ストレージ・デバイスが高度に統合された環境です。 サーバーは相互に接続され、また、ビジネス・ニーズに合わせてさまざまな方法でストレージ・コンポーネントを接続することができます。
OpenVMS Cluster システムは、高度な可用性、スケーラビリティ、柔軟性を備えた究極のコンピューティング環境を提供します。 OpenVMS Cluster 環境にはありとあらゆる規模および能力のシステムを接続することができ、管理が容易な単一仮想システムを提供します。 OpenVMS Cluster の標準機能で、最大800kmの距離でクラスタ環境を構築することができます。
関連ソリューション
以下のようなさまざまなソリューションを利用して、 OpenVMS Cluster の高可用環境をさらに強化することができます。
Volume Shadowing for OpenVMS
Volume Shadowing for OpenVMS は、ストレージ環境の複数のコピーを提供するソフトウェア・ベースのミラーリング機能で、 クラスタ環境における可用性と性能をさらに向上させます。
OpenVMS バックアップ・ソリューション
OpenVMS Cluster 環境における重要なコンポーネントとして、 アプリケーション・データのバックアップおよびリストアのためのソリューションが用意されています。 さまざまなデータ保護ソリューションにより、 アプリケーション・データを柔軟にかつ業務を妨げないで管理することができます。
OpenVMS Galaxy (OpenVMS Alpha でのみサポート)
OpenVMS Galaxy は、多くの OpenVMS クラスタ環境で利用されている機能です。 複数の Galaxy パーティションを持つ単一のシステム内で、共有メモリ・クラスタ・インターコネクトを使用し、 それらのパーティションを個々のクラスタ・メンバーとして相互接続することができます。 また、それぞれのクラスタ・メンバーを他のクラスタ・ノードと接続することもできます。
OpenVMS Galaxy
OpenVMS Galaxyは約15年にわたる経験と実績の集大成です。 OpenVMS Galaxyは、OpenVMS Clusterを置き換えるものではなく補完する関係にあります。
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クラスタの究極の形態
OpenVMS Galaxyは負荷分散に「資源移動モデル」(リソースバランシング・モデル)を採用したコンピューティング・ソフトウエア・アーキテクチャです。 CPU、メモリ、ストレージ機器などノードの資源を複数のインスタンス分割し、負荷に応じてインスタンス間で動的に資源を割り当てる「活適性」(ダイナミック・アダプタビリティ)を提供します。「活適性」が提供されている環境では、処理負荷に対応し資源の適応が素早く行われます。これによりシステム資源の無駄を極限まで減らし、TCO削減に貢献します。
現在のシステム障害の多くはソフトウェアに起因していますが、 OpenVMS Galaxyでは各インスタンスで独立して処理が行なわれるため、ひとつのインスタンスに異常があっても他のインスタンスで処理を継続でき、ソフトウェア面からより高い可用性を1台のシステム内で実現できます。またひとつのアプリケーションを複数のインスタンスに分割して同時に実行したり、負荷の重い処理に対し動的に多くの資源を利用することができるので、 SMPの処理性能をより無駄なく利用でき高度なスケーラビリティを実現することが可能となります。
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OpenVMS Galaxyの特長
OpenVMS Galaxyは、以下のような特長があります。
- 「活適性」(ダイナミック・アダプタビリティ)の実現
システムの資源(CPU、メモリ、ストレージなど)を複数のインスタンスに分割し、負荷の重さに応じてインスタンス間で動的に処理を移動することが可能。この処理の移動は自動でも手動でも可能です。Galaxy V1.0ではCPUのみ移動が可能です。
- ソフトウェア可用性を向上
各インスタンスは独立して稼動するため、ひとつのインスタンスに異常があっても他に影響することがなく、ノード全体の障害につながることはありません。したがって1台のノード上でより高度な可用性を実現することができます。
- スケーラビリティを向上
アプリケーションをインスタンスに分割することにより大規模SMPで処理しているのと同様な効果を持たせたり、資源の動的な移動や共有メモリの設定により、負荷に応じてスケーラブルな処理能力を利用することができます。
- 柔軟な構成が可能
OpenVMS Galaxyは利用形態に合わせて以下のように柔軟に構成することができます。
- 無共有モデル
各インスタンスは完全に独立しており、別々のオペレーティング・システムで稼動可能です。
- 部分共有モデル
各インスタンス間に共有メモリを設定した構成であり、OpenVMSでのみ構成可能。異なる環境下のアプリケーションのデータ共有と通信を高速に行うことが可能です。
- 完全共有モデル
各インスタンスをOpenVMS Clusterとして設定します。これにより、 1台のハードウェア上でクラスタ構成をとることができるようになります。インスタンス間のクラスタ通信に共有メモリを使用するので、メモリのI/O速度でクラスタ間通信が行われます。またディスク/テープなどのストレージの共有やバッチ/プリント・キューの共有も可能になります。 Galaxy-Cluster内でのジョブのフェィルオーバーもできるようになります。
- 無共有モデル
- 「活適性」(ダイナミック・アダプタビリティ)の実現
Volume Shadowing for OpenVMS
ビジネスクリティカルなコンピューティング環境に高いデータ可用性を提供
Volume Shadowing for OpenVMS は、ユーザおよびビジネスクリティカルなアプリケーションに対して透過的に高いデータ可用性を提供します。
重要な運用システムでデータの損失やアクセスできない状況が発生すると、収益の損失はもとより、顧客を失う事態も考えられます。このため、常にデータが利用できるように、安全で信頼できるコンピューティング環境が必要です。Volume Shadowing for OpenVMS は、クライアントサーバ環境で実行されるようなビジネスクリティカルなアプリケーションやユーザに対して、高いデータ可用性を透過的に提供します。
ほとんどのコンピューティング環境では、データの可用性に大きな問題が発生する可能性が常に存在します。ストレージデバイス・メディアは時間の経過とともに劣化する可能性があり、コントローラやインターコネクトなどのシステムコンポーネントにも障害が発生する可能性があります。 問題が発生した場合、データが失われたり、数時間あるいは数日にわたりアクセスできなくなる事態が発生します。 あるいは応答時間が非常に遅くなり、事実上システムが使えない状態になる場合もあります。
ホストベースの Volume Shadowing for OpenVMS は、長年に渡り、OpenVMS システムのユーザに対して信頼性の高いデータ可用性機能を提供してきました。 Volume Shadowing for OpenVMS は、メディアの劣化や、コントローラ、デバイスあるいはインターコネクトの障害が発生した場合でも引き続きデータにアクセスできるように、 RAID テクノロジーを実装した実績の高い製品です。 Volume Shadowing により、必要とする時に必要な場所で、常にデータが利用できるようになり、ビジネスクリティカルなアプリケーションを安心して利用することができます。
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概要
- Volume Shadowing は、RAID 1 技術を実装した製品です。
- Volume Shadowing は、スタンドアロン環境でもクラスタ環境でも、あらゆるタイプの OpenVMS Integrity、AlphaServer、あるいは VAX システムをサポートします。
- データが複製されている一組のデバイスをシャドウセットと呼びます。 1つのシャドウセットは最大6つのデバイスで構成されます。 データの可用性を提供するためには,シャドウセット内に少なくとも2つのデバイスを必要とします。
- OpenVMS ボリュームのシャドウイングにより、アプリケーションデータの可用性が高められます。
- システムディスクのシャドウイングにより、データの可用性を高めるだけでなく、システムの可用性も向上させることができます。
- シャドウイングは、耐障害クラスタ環境では特に欠かせない役割を果たします。
- Volume Shadowing と OpenVMS Cluster の組み合わせにより、単一障害点のない構成を実現でき、業界最高レベルの非常に高いデータ可用性を提供することができます。
- 最低限の中断で、あるいは全く中断無しにバックアップ処理を実行でき、データセンターの 24時間 x 365日の稼働を可能にします。
- 非常に離れた場所の間でもデータを複製することができるため、耐災害機能を提供することができます。 たとえば、Fibre Channel が現在サポートする距離は、シングルモードファイバーを使用するインタースイッチリンク(ISL)を利用した場合で最大 100 km です。
- 最大 500 のマルチメンバー・シャドウセット数をサポートするため、大量データの可用性を確実なものにすることができます。 なお、シングルメンバーのシャドウセットの場合、 シャドウセットの最大数は 10,000 です。
- Volume Shadowing を利用するためにアプリケーションを変更する必要はありません。
- ライセンスは、ディスク単位あるいはプロセッサ単位で提供されます (ただし、Integrity サーバーでは、プロセッサ単位のライセンスのみ提供されます)。
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最新情報
OpenVMS V8.4 の新機能
Volume Shadowing for OpenVMS V8.4 では、 ミッションクリティカルな OpenVMS オペレーティング環境のレジリエンシー、柔軟性、および性能をさらに向上させる機能拡張によって、以下のような利点が提供されます。
- 耐障害性能
OpenVMS V8.4 では、サポートするシャドウセット数が 3 から 6 に増えています。6 つのシャドウセットをサポートすることにより、クラスタ内の 2 サイトのうちの 1 サイト、あるいは 3 サイトのうちの 2 サイトを失っても冗長性を維持できるような構成を構築できるようになりました。
- 高可用性
ミニコピーおよびミニマージ処理の高速化により、大量のバックグラウンド I/O を回避してコピー処理あるいはマージ処理の時間を短縮し、データの可用性を高めることができます。
- 柔軟性
6メンバーのシャドウセットのサポートにより、一時的に6メンバーのシャドウセットを構成することで、既存の3メンバーシャドウセットを、ダウンタイム無しに新しいストレージテクノロジーに移行できるようになりました。 また、ミニコピー・ビットマップ機能を使用して、一時的にシャドウセットにデバイスを追加した後それらを取り外すことにより、ある時点のデータのコピーを取得することも可能です。
- 読み書き I/O 性能の改善
SET SHADOW コマンドの新しい修飾子と書き込みビットマップの性能改善により、 読み書き I/O 性能が改善しています。
OpenVMS V8.4 における Volume Shadowing の機能拡張の詳細については、 『OpenVMS V8.4 新機能説明書』 を参照してください。
日本語ドキュメント
Volume Shadowing for OpenVMS で提供している日本語ドキュメントは以下のとおりです。
キットおよびライセンスVolume Shadowing for OpenVMS のキットは、OpenVMS オペレーティング・システムとともに提供されます。
Volume Shadowing for OpenVMS を利用するためには、 Volume Shadowing for OpenVMS のソフトウェア・ライセンスが必要です。
なお、OpenVMS Integrity の HA-OE (High-Availability OE) には、 Volume Shadowing for OpenVMS のソフトウェア・ライセンスが含まれています。 HA-OE およびオペレーティング環境についての詳細は、下記の情報を参照してください。
『OpenVMS オペレーティング環境ソフトウェア仕様書』(PDF)
- 耐障害性能
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Volume Shadowing for OpenVMS を使用するメリット
データ可用性の向上
Volume Shadowing for OpenVMS は、メディアの劣化や、コントローラ、デバイスあるいはインターコネクトの障害、あるいはサイト内の何らかの障害によるデータの損失を防ぎ、高いデータ可用性を透過的に提供します。
データは複数のデバイスに同期的に記録され、いずれかのデバイスが利用できなくなってもデータへのアクセスが維持されます。ボリュームへの読み書き操作は、残りのシャドウセットメンバーにより透過的に行われます。 このため、複製されたいずれかのデータが常に利用可能となります。 このようにデータの可用性を提供することにより、ストレージ・サブシステムのコンポーネントが単一障害点になりシステムやアプリケーションの動作が中断されるような事態を回避します。
シャドウセットへのアクセスは、仮想ディスクのメカニズムによって行われます。 作成されたシャドウセットに対し、アプリケーションおよびユーザは、標準的な物理デバイスへアクセスするのと同じようにアクセスできます。
データ信頼性の向上
磁気記録メディアは、データを表現する磁化パターンを維持できなくなる場合があります。 何らかの自然現象が磁気記録メディア上のデータを変更してしまう可能性もあります。また、ヘッドの故障などの機械的な障害が、磁気記録メディア上の情報を破壊してしまう可能性もあります。
最新の I/O サブシステムの多くは、このような状況に対処するためのエラー訂正アルゴリズムを備えています。 しかし、このようなアルゴリズムでエラー訂正できる範囲を超えて、データが破損してしまう場合もあります。そのデバイスがシャドウセットのメンバーであれば、Volume Shadowing for OpenVMS により、同じシャドウセットの別のメンバーからデータを取り出すことができます。要求があったプロセスに対して正しいデータが返されるだけでなく、そのデバイスの破損ブロックに対応する置き換えブロックに対しても正しいデータが書き込まれます。
システムの可用性の強化
Volume Shadowing を利用する利点の 1 つに、OpenVMSオペレーティング・システムの重要なディスク・コンポーネントであるシステムディスクのシャドウイングがあります。これにより、システムディスクの劣化や障害が原因でシステムが使用できなくなる状況を回避することができます。 システムディスクが単一障害点にならないため、共通のシステムディスクから 複数のメンバーシステムがブートされる OpenVMS Cluster 環境では、特に効果的です。
24時間 x 365日のデータセンタの稼動
データセンターを24時間 x 365日で稼動させるためには、システムの運用に影響しないように定期バックアップ作業を行う必要があります。Volume Shadowing により、最小限の中断あるいは全く中断無しに、データの更新が可能な状態を維持したままデバイスのバックアップを行うことができます。
シャドウセットに対しては、シャドウイングされていないデバイスに使用する場合と同じように OpenVMS Backup ユーティリティを使用できます。シャドウセット・メンバーに対するバックアップ操作も、通常のバックアップ操作と違いはありません。
耐障害性能とマルチサイトのサポート
Volume Shadowing を使用すると、OpenVMS Cluster 内の物理的に離れた場所にあるマルチサイト・デバイスのシャドウイングを行うことができます。 この機能により複数のサイトで常に最新のデータにアクセスすることができるため、可用性が向上し、耐障害性が提供されます。 たとえば、あるデータセンター施設のシャドウセット内のデバイスが動作しない場合、あるいはデータが壊れた場合、別の施設のシャドウセット・デバイスからデータを取り出すことができます。また、あるサイトでアップデートされたデータが、別のサイトでもすぐに利用できます。
完全な透過性
Volume Shadowing for OpenVMS は、ユーザおよびアプリケーションに対して完全な透過性を提供します。シャドウセットは通常の1つのデバイスとして認識され、アプリケーションに変更を加える必要はありません。シャドウ化されていない通常のデバイス上のデータを扱うコマンドを、シャドウセットにもそのまま使用することができ、アプリケーションあるいはエンドユーザの操作中であっても、影響を与えずにシャドウセットテへデバイスを追加および削除することができます。
性能の最大化
シャドウセットは同じデータを含む複数のデバイスで構成されるため、DECramデバイス(ホストシステムのメモリ上の擬似デバイス)も含め、シャドウセット内のどのメンバーからもデータを読み取ることができます。
Volume Shadowing は、性能を最大化するアルゴリズムを使用して、各読み取り操作ごとに読み取りデバイスを決定します。この結果、Volume Shadowing によりデータの可用性が向上すると同時に、読み取り性能の向上が期待できます。
Volume Shadowingは、デバイスへの書込み操作をすべてのシャドウセットメンバーに繰り返しますが、性能を最大化するため、書込み操作はすべてのシャドウセットメンバーに対して並列に行なわれます。フルシャドウメンバーとコピーメンバーとの間でコピー操作が進行中の場合(デバイスがシャドウセットに追加されている場合)、書込み操作はまずフルシャドウメンバーに対して並列に実行され、その後コピーメンバーに対して実行されます。