Linux技術情報

Service Pack for ProLiant(SPP) - Gen9.x対応環境とインストール方法について

Service Pack for ProLiant(SPP) - Gen9.x対応環境とインストール方法について

- Gen9.0 Post-Production版 for Gen9専用版
- Supplement Bundle for RHEL8.6
- Gen9.1 Post-Production版 for Gen9専用版

 本ページでは、管理ツールに関する技術情報について記述いたします。製品情報については、`SPP & SUM製品` ページをご覧ください。

本ソフトウェアの入手について

 本ソフトウェアの ISO版の入手は、 ` `SPP説明 & 入手` ` ページから可能です。本ソフトウェアがリリースされた後に個別リリースされたコンポーネントに関しては後述の ` `差分ファイルについて` ` をご覧ください。

ドキュメントの入手について

 本ソフトウェア向けドキュメント(Release Notes, Contents, Server Support Guide, Component Release Notes)は、`SPP説明 & 入手` ページ先の [ドキュメント] タブから入手してください。
 また、`HPESC Support Portal` からも入手可能です。具体的には、検索ボックスに 「SPP」、上部タブで「ドキュメント」、left-menuで 「リリースノート」、「日本語」と「英語」を選択して最新のものを入手してください。

Release Notes - Gen9.0(Eng

Component Release Notes - Gen9.1(Eng)

Server Support Guide - Gen9.0(Eng), Gen9.1(Eng)

 本ページ内のこれより以降の情報はこれらのリンク先にある情報の内 Linuxに関連した情報を補足したものとなります。詳細は前述のサイトをご覧ください。

本ソフトウェアの対象機種と、対象ディストリビューションについて

 本ソフトウェアは ProLiantファミリーに対応しています。但し、ProLiantファミリーの全機種・全世代でサポートしている訳ではありません。また、同梱されるコンポーネントの全てが各 ProLiantでサポート提供されている訳でもありません。詳細な対応情報については前述の ` `HPESC Support Portal` `  のドキュメントをご覧ください。

 本ページ内のこれより以降の情報は、前述のリンク先にある情報の内 Linuxに関連した情報を補足したものとなります。詳細は前述のサイトをご覧ください。

 旧版となった SPP/サプリメンタルのディストリビューション対応状況、UpdateX/SPx対応状況の一覧については、旧版の技術文書ページの対応表をご覧ください。

本バージョンでの主な変更点について - SUM等

[Gen9.1] Smart Update Manager(SUM)は v9.0.2にアップデートされました。

[+RHEL8.6] SUMは同梱されていません。

[Gen9.0] Smart Update Manager(SUM)は v8.9.5にアップデートされています。

本バージョンでの主な変更点と注意点について - ファームウェア

[Gen9.1] SK-Hynix SE4011 SATA SSDファームウェア HPGWを削除。本ファームウェアでは間違った Predictive Failureが IML(integrated management log)にレポートされる事が稀にあります。現時点で正しい値は #smartctl -a で採取してください。

[+RHEL8.6] ファームウェアは同梱されていません。

[Gen9.0] 詳細は前述のドキュメントをご覧ください。

[Gen9.0] ProLiant Gen9で SecureBootを利用し、2020年 12月以降のドライバをロードするには脆弱性に対応した HPE-DB-2016 Secure-Boot Keyの導入が必要です。詳細は前述のリリースノートをご覧ください。

本バージョンでの主な変更点と注意点について - ドライバ、管理ツール等

[Gen9.1] 管理ツール類の変更はありません。

[Gen9.1] 既に SPPでのサポートが終了した c-classブレード用ドライバを削除。

[Gen9.1] SLES15sp2向け Infiniband HCA Driver(mlnx-ofa_kernel-kmp-default-4.9_k5.3.18_22-OFED)を削除。

[+RHEL8.6] tar.gzのファイル名に `rhel9.0`が含まれていますが、実際には RHEL8.6向けです。

[+RHEL8.6] hponcfgがバージョンアップしたものが同梱されています。

[+RHEL8.6] hpsa, hpdsaのバージョンアップしたものが同梱されています。

[Gen9.0] hpams, hpsmh, sutがアップデートされました。

[Gen9.0] ssa/ssacli/ssaducliがアップデートされました。

[Gen9.0] igb, ixgbe/ixgbevf, i40e, netxtreme2, bnxt_en, qlgc-fastlinq, libbnxt_reがアップデートされました。

[Gen9.0] mlnx-ofa(4.9系), mlnx-ofa(5系), mft-mlnxがアップデートされました。

[Gen9.0] hpsa, hpdsaがアップデートされました。

[Gen9.0] qla2xxx, lpfcがアップデートされました。

本バージョンでの主な変更点について - SPPメディア部分自体

[Gen9.1] 特にありません。

[Gen9.0] ProLiant Gen9用 ISOをメディアに書き込むには DVDの dual-layerメディア、Blu-rayメディア、もしくは 32GB迄の USB-keyを用意するか、後述する Custom ISO化を行う必要があります。詳細は後述の `Custom ISO化` と `USBメモリ経由でのデプロイ方法について` をご覧ください。

バンドルサポート対象ディストリビューション

 本 SPPがバンドル(対象機種、対象ファームウェア、対象パッケージでの統合組合せテスト)としてサポートを行うディストリビューションは、最新のマイナーバージョンと、1ヶ前のマイナーバージョンの 2バージョン分です。具体的には下記のディストリビューションです。

Red Hat Enterprise Linux 7.8
Red Hat Enterprise Linux 7.9
Red Hat Enterprise Linux 8.4
Red Hat Enterprise Linux 8.5
Red Hat Enterprise Linux 8.6 - Supplementにて
SUSE Linux Enterprise Server 12 SP5
SUSE Linux Enterprise Server 15 SP2
SUSE Linux Enterprise Server 15 SP3

 上記よりも古いディストリビューションに対するモジュールが用意されている場合もありますが、バンドル(対象機種、対象ファームウェア、対象パッケージでの統合組合せテスト)としてのサポートは行っておらず単体テストでの動作確認のみのディストリビューションとなります。HPEは SPPに内包される Smartコンポーネントだけでなくディストリビューションも最新バージョンで運用されることを推奨します。

同梱されている DUDについて

 ProLiant Gen9用 SPP Gen9.0, Gen9.1 ISOの `DUD`ディレクトリ配下には下記の DUDパッケージが同梱されています。

hpdsa-1.2.10-196.rhel7u8.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-196.rhel7u9.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-196.rhel8u3.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-196.rhel8u4.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-196.sles12sp4.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-196.sles12sp5.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-196.sles15sp2.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-196.sles15sp3.x86_64.dd.gz

 Supplement Bundle for RHEL8.6には下記の DUDパッケージが同梱されています。

hpdsa-1.2.10-211.rhel8u5.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-211.rhel8u6.x86_64.dd.gz

同梱されている RPMとファームウェアについて

 本ソフトウェアに同梱されている RPMとファームウェアの内容は、トップディレクトリにある `contents.html` に記載されています。本ファイルには適用の推奨度合い(Optical/Recommended/Critical)の記載があります。更に詳細な内容は、前述の `HPESC Support Portal` を参照してください。

SPPメディアからシステムを起動してのファームウェアアップデートについて

 SPPメディアからシステムを起動する `オフラインモード` を利用した場合、デフォルトの動作は `Automatic Firmware Update`モードとなります。本モードは ProLiantに内包されたファームウェアを自動でアップデートを行います。システム起動時のメニューで `Interactive Firmware Update`モードを選択する事で、対象となるファームウェアの選択が可能な `対話側` でのアップデートも可能となります。詳細は前述の ` `HPESC Support Portal` ` をご覧ください。

 Automatic(自動型)モードでファームウェアをアップデートする場合に iLO自身のアップデートが行われる場合、仮想コンソールのセッションが一旦切断されます。この場合、数十秒後に再度接続し直してください。セッションが切断されてもファームウェアのアップデート作業は継続されます。

SUMの起動方法

 ISOイメージ上のトップディレクトリには launch_sum.shが用意されていますので、このスクリプトから ISO内にある smartupdateが起動されます。

 但し、SUSE Linux Enterprise Server 15のインストール時に選択したパッケージによっては、lspci, unzip, strings(これらのパッケージは同ディストリビューションの Packageメディアに同梱されています)等のパッケージが足りないとのメッセージと共に起動が失敗します。予め記載されたパッケージを #zypper等で追加してください。

 ISOイメージの一部をコピーしている場合や、zip版の SUMを組み込んでいる等の場合には、SPPコンポーネントが格納されているディレクトリへ移動し、#./smartupdateを実行する事で GUIモードで SUMが起動します。CUIモードで利用する場合には #smartupdate -hで CUIの Consoleモードのヘルプが、#smartupdate -s -hで CUIの Silent(Legacy)モードのヘルプが表示されます。

 なお、smartupdateを起動する際に `./`を付与しないで起動した場合で、RPM版の SUMが導入されている場合には /sbin/smartupdateより RPM版の SUM起動します。

 適用する SPPコンポーネント容量の 2倍が /tmpに必要となります。1GB以上の空きを用意しておいてください。

SPPに新版パッケージを追加する方法について

 SPPが内包するよりも新しいコンポーネント(*.rpm, *.exe, *.compsig)がリリースされた場合、それらの追加コンポーネント用に単独のディレクトリを作成してパッケージを配置し、ベースラインメニューで `Additional Packages`としてインベントリを行ってから適用します。詳細は既存のベースラインに最新パッケージを追加していいのか?をご覧ください。

 1ヶのディレクトリに複数の SPPを配置すると .xmlファイルのコンフリクトにより Smart Update Manager(SUM)が誤動作する原因となります。

 また、SPPの ISOイメージをダウンロードする際に差分パッケージを追加した Custom ISOを作成しダウンロードする事も可能です。更に細かいカスタマイズを行いたい場合には、RPM版 SUMを Linux上から起動して最新版の SUM自身を含めた Custom ISOの作成も可能です。詳細は ` `SPP説明 & 入手` ` ページをご覧ください。

GUI/CUIでのデプロイの方法について - ローカル・リモート

 SUMの利用例については、前述の `SPP & SUM製品` ページを参考にしてください。

各種ログについて

 SUMの各種ログファイルの吐き出し場所は下記となります。

・ /var/log/sum
  ユーザ&デバッグログ

・ /var/tmp/localsum
  read onlyもしくはネットワーク共有上からの実行時に必要となった場合のバイナリコピー先

・ /var/tmp/sum
  リモートノードファイル、もしくはリモートターゲットへのデプロイを行った場合


 SUMインストーラでの作業中は随所で html, xml形式でのレポートの作成を行う事が可能です。

Custom ISO化について

 前述の ` `SPP説明 & 入手` ` ページからSPPの ISOイメージをダウンロードする際に差分パッケージを追加したり、不要なパッケージを削除する等して Custom ISOを作成してからダウンロードする事が可能です。

 更に細かいカスタマイズを行いたい場合には、RPM版 SUMを別途インストールし、Linux上から起動する事で、最新版の SUM自身を含めた Custom ISOの作成も可能です。

USBメモリ経由でのデプロイ方法について

 SPP ISOには、SPPの ISOイメージを USBメモリ(USB-key)に書込むツール USB Key Utilityが同梱されています。

- Windows/64bit用ユーティリテイ
- 32GB迄の USBメモリにのみ対応
- Intelligent Provisioning(IP)の ISOイメージの書込みにも対応
- SPPもしくは IPの ISOイメージは Windows上でマウントし利用します
 

 注) 書込み方法は `Create a bootable USB key from CD/DVD`(default)を選択してください。これは UEFI対応を行った SPP 2014.02.0以降、IP v1.60以降では `Add an additional CD/DVD to bootable USB key option` には対応していないためです。

 注) Intelligent Provisionin(IP)の ISOイメージを USBメモリを書き込んだものは、UEFIモードで起動した場合にのみ正常な書込みが可能です。Legacy(BIOS)モードで起動した場合には書込みが正常に行わないため、IP自体が正常起動しなくなります。この場合、UEFIモードで起動し直して IPを再度書き込み直してください。

 

 ISOイメージに同梱している USBkey.exeを利用して SPP ISOの内容を USB-keyに書き込んだ際に UEFIモードで起動できなかった問題には SPP 2021.10.0で対応しました。

PXE経由でのデプロイ方法について

 SPPの ISOイメージを PXE経由でデプロイする方法については、Release Notesの `Using a PXE Server to Deploy Components from the full SPP ISO over a network`をご覧ください。
 また、Release Notesは前述の `HPESC Support Portal` から入手可能です。

rpmパッケージ毎の同梱一覧 - ファームウェア以外

 全ての kernel flavor、全ての kernelバージョン、全てのコンポーネントの組合せに応じた RPMパッケージが提供されている訳ではありません。詳細は RPM一覧(Gen9.0 ISO)RPM一覧(Gen9.1 ISO)RPM一覧(RHEL8.6)をご覧ください。

差分ファイル - ファームウェアを除く

注: tar.gzのファイル名に `rhel9.0`が含まれていますが、RHEL8.6向けです

 

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2015年11月1日付でHewlett-Packard CompanyをHewlett Packard Enterprise Company とHP Inc.に分社する以前に販売された製品については、現在のモデルと異なる、古い製品名およびモデル番号である場合があります。