Linux技術情報
Service Pack for ProLiant(SPP) - 2022.03.x対応環境とインストール方法について
Service Pack for ProLiant(SPP) - 2022.03.x対応環境とインストール方法について
- 2022.03.0 Production版 for Gen10/Plus/v2専用版
- Supplement Bundle for RHEL8.6
- 2022.03.1 Production版 for Gen10/Plus/v2専用版
本ページでは、管理ツールに関する技術情報について記述いたします。製品情報については、`SPP & SUM製品` ページをご覧ください。
本ソフトウェアの入手について
本ソフトウェアの ISO版の入手は、`SPP説明 & 入手` ページから可能です。本ソフトウェアがリリースされた後に個別リリースされたコンポーネントに関しては後述の `差分ファイルについて` をご覧ください。
ドキュメントの入手について
本ソフトウェア向けドキュメント(Release Notes, Contents, Server Support Guide, Component Release Notes)は、`SPP説明 & 入手` ページ先の [ドキュメント] タブから入手してください。
また、`HPESC Support Portal` からも入手可能です。具体的には、検索ボックスに 「SPP」、上部タブで「ドキュメント」、left-menuで 「リリースノート」、「日本語」と「英語」を選択して最新のものを入手してください。
- Component Release Notes(Eng)
- Content Report (Eng)
- Server Support Guide(Eng)
本ページ内のこれより以降の情報はこれらのリンク先にある情報の内 Linuxに関連した情報を補足したものとなります。詳細は前述のサイトをご覧ください。
本ソフトウェアの対象機種と、対象ディストリビューションについて
本ソフトウェアは ProLiantファミリーに対応しています。但し、ProLiantファミリーの全機種・全世代でサポートしている訳ではありません。また、同梱されるコンポーネントの全てが各 ProLiantでサポート提供されている訳でもありません。詳細な対応情報については前述の `HPESC Support Portal` のドキュメントをご覧ください。
本ページ内のこれより以降の情報は、前述のリンク先にある情報の内 Linuxに関連した情報を補足したものとなります。詳細は前述のサイトをご覧ください。
旧版となった SPP/サプリメンタルのディストリビューション対応状況、UpdateX/SPx対応状況の一覧については、旧版の技術文書ページの対応表をご覧ください。
本バージョンでの主な変更点について - SUM等
[2022.03.1] Smart Update Manager(SUM)は v9.0.2にアップデートされました。
[+RHEL8.6] SUMは同梱されていません。
[2022.03.0] Smart Update Manager(SUM)は v8.9.5にアップデートされました。
本バージョンでの主な変更点と注意点について - ファームウェア
[2022.03.1] SK-Hynix SE4011 SATA SSDファームウェア HPGWを削除。本ファームウェアでは間違った Predictive Failureが IML(integrated management log)にレポートされる事が稀にあります。現時点で正しい値は #smartctl -a で採取してください。
[2022.03.1] 既に SPPでのサポートが終了した c-classブレード用ファームウェアを削除。
[2022.03.1] iLO5ファームウェアが v2.71にアップデートされました。Smart Update Manager(SUT)ページから ProLiant Gen10 Plusの UBMストレージバックプレーンに対して Inventoryを掛けると No Applicable Component Foundが Smart Update Manager(SUM)でレポートされる問題に対応。
[2022.03.1] Broadcom NX1(bcm-open)ファームウェアが v2.28.50にアップデートされました。
[2022.03.1] SmartArray/SR用 Expanderが v5.14にアップデートされました。
[2022.03.1] SmartArray/SR Gen10ファームウェアが v5.00-2.1にアップデートされました。
[+RHEL8.6] ファームウェアは同梱されていません。
[2022.03.0] 新型デバイス用ファームウェアを内包しました。詳細は前述のドキュメントをご覧ください。
本バージョンでの主な変更点と注意点について - ドライバ、管理ツール等
[2022.03.1] 管理ツール類の変更はありません。
[2022.03.1] 既に SPPでのサポートが終了した c-classブレード用ドライバを削除。
[2022.03.1] SLES15sp2向け Infiniband HCA Driver(mlnx-ofa_kernel-kmp-default-4.9_k5.3.18_22-OFED)を削除。
[+RHEL8.6] hponcfgがバージョンアップしたものが同梱されています。
[2022.03.0] amsd, ssa/ssacli/ssaducli, sutがアップデートされました。
[2022.03.0] igb, ixgbe/ixgbevf, i40e, netxtreme2, bnxt_en, qlgc-fastlinq, libnxt_reがアップデートされました。
[2022.03.0] mlnx-ofa(4.9系), mlnx-ofa(5系), mft-mlnxがアップデートされました。
[2022.03.0] smartpqiがアップデートされました。
[2022.03.0] qla2xxx, lpfc, fibreutils, lpfcがアップデートされました。
[2022.03.0] NFC-host-agentがアップデートされました。
本バージョンでの主な変更点について - SPPメディア部分自体
[2022.03.1] 特にありません。
[2022.03.0] ProLiant Gen10/Plus/v2用 ISOをメディアに書き込むには Blu-rayメディアもしくは 32GB迄の USB-keyを用意するか、後述する Custom ISO化を行う必要があります。詳細は後述の `Custom ISO化` と `USBメモリ経由でのデプロイ方法について` をご覧ください。
バンドルサポート対象ディストリビューション
本 SPPがバンドル(対象機種、対象ファームウェア、対象パッケージでの統合組合せテスト)としてサポートを行うディストリビューションは、最新のマイナーバージョンと、1ヶ前のマイナーバージョンの 2バージョン分です。具体的には下記のディストリビューションです。
Red Hat Enterprise Linux 7.8
Red Hat Enterprise Linux 7.9
Red Hat Enterprise Linux 8.4
Red Hat Enterprise Linux 8.5
Red Hat Enterprise Linux 8.6 - Supplementにて
SUSE Linux Enterprise Server 12 SP5
SUSE Linux Enterprise Server 15 SP2
SUSE Linux Enterprise Server 15 SP3
上記よりも古いディストリビューションに対するモジュールが用意されている場合もありますが、バンドル(対象機種、対象ファームウェア、対象パッケージでの統合組合せテスト)としてのサポートは行っておらず単体テストでの動作確認のみのディストリビューションとなります。HPEは SPPに内包される Smartコンポーネントだけでなくディストリビューションも最新バージョンで運用されることを推奨します。
同梱されている DUDについて
ProLiant Gen10/Plus/v2用 SPP 2022.03.0/.1 ISOの `DUD`ディレクトリ配下には下記の DUDパッケージが同梱されています。
DUD形式ドライバは同梱されていません。
同梱されている RPMとファームウェアについて
本ソフトウェアに同梱されている RPMとファームウェアの内容は、トップディレクトリにある `contents.html` に記載されています。本ファイルには適用の推奨度合い(Optical/Recommended/Critical)の記載があります。更に詳細な内容は、前述の `HPESC Support Portal` を参照してください。
SPPメディアからシステムを起動してのファームウェアアップデートについて
SPPメディアからシステムを起動する `オフラインモード` を利用した場合、デフォルトの動作は `Automatic Firmware Update`モードとなります。本モードは ProLiantに内包されたファームウェアを自動でアップデートを行います。システム起動時のメニューで `Interactive Firmware Update`モードを選択する事で、対象となるファームウェアの選択が可能な `対話側` でのアップデートも可能となります。詳細は前述の `HPESC Support Portal` をご覧ください。
Automatic(自動型)モードでファームウェアをアップデートする場合に iLO自身のアップデートが行われる場合、仮想コンソールのセッションが一旦切断されます。この場合、数十秒後に再度接続し直してください。セッションが切断されてもファームウェアのアップデート作業は継続されます。
SUMの起動方法
ISOイメージ上のトップディレクトリには launch_sum.shが用意されていますので、このスクリプトから ISO内にある smartupdateが起動されます。
但し、SUSE Linux Enterprise Server 15のインストール時に選択したパッケージによっては、lspci, unzip, strings(これらのパッケージは同ディストリビューションの Packageメディアに同梱されています)等のパッケージが足りないとのメッセージと共に起動が失敗します。予め記載されたパッケージを #zypper等で追加してください。
ISOイメージの一部をコピーしている場合や、zip版の SUMを組み込んでいる等の場合には、SPPコンポーネントが格納されているディレクトリへ移動し、#./smartupdateを実行する事で GUIモードで SUMが起動します。CUIモードで利用する場合には #smartupdate -hで CUIの Consoleモードのヘルプが、#smartupdate -s -hで CUIの Silent(Legacy)モードのヘルプが表示されます。
なお、smartupdateを起動する際に `./`を付与しないで起動した場合で、RPM版の SUMが導入されている場合には /sbin/smartupdateより RPM版の SUM起動します。
適用する SPPコンポーネント容量の 2倍が /tmpに必要となります。1GB以上の空きを用意しておいてください。
SPPに新版パッケージを追加する方法について
SPPが内包するよりも新しいコンポーネント(*.rpm, *.exe, *.compsig, *.fwpkg)がリリースされた場合、それらの追加コンポーネント用に単独のディレクトリを作成してパッケージを配置し、ベースラインメニューで `Additional Packages`としてインベントリを行ってから適用します。詳細は既存のベースラインに最新パッケージを追加していいのか?をご覧ください。
1ヶのディレクトリに複数の SPPを配置すると .xmlファイルのコンフリクトにより Smart Update Manager(SUM)が誤動作する原因となります。
また、SPPの ISOイメージをダウンロードする際に差分パッケージを追加した Custom ISOを作成しダウンロードする事も可能です。更に細かいカスタマイズを行いたい場合には、RPM版 SUMを Linux上から起動して最新版の SUM自身を含めた Custom ISOの作成も可能です。詳細は `SPP説明 & 入手` ページ をご覧ください。
GUI/CUIでのデプロイの方法について - ローカル・リモート
SUMの利用例については、前述の `SPP & SUM製品` ページを参考にしてください。
各種ログについて
SUMの各種ログファイルの吐き出し場所は下記となります。
・ /var/log/sum
ユーザ&デバッグログ
・ /var/tmp/localsum
read onlyもしくはネットワーク共有上からの実行時に必要となった場合のバイナリコピー先
・ /var/tmp/sum
リモートノードファイル、もしくはリモートターゲットへのデプロイを行った場合
SUMインストーラでの作業中は随所で html, xml形式でのレポートの作成を行う事が可能です。
Custom ISO化について
前述の `SPP説明 & 入手` ページからSPPの ISOイメージをダウンロードする際に差分パッケージを追加したり、不要なパッケージを削除する等して Custom ISOを作成してからダウンロードする事が可能です。
更に細かいカスタマイズを行いたい場合には、RPM版 SUMを別途インストールし、Linux上から起動する事で、最新版の SUM自身を含めた Custom ISOの作成も可能です。
USBメモリ経由でのデプロイ方法について
SPP ISOには、SPPの ISOイメージを USBメモリ(USB-key)に書込むツール USB Key Utilityが同梱されています。
- Windows/64bit用ユーティリテイ
- 32GB迄の USBメモリにのみ対応
- Intelligent Provisioning(IP)の ISOイメージの書込みにも対応
- SPPもしくは IPの ISOイメージは Windows上でマウントし利用します
注) 書込み方法は `Create a bootable USB key from CD/DVD`(default)を選択してください。これは UEFI対応を行った SPP 2014.02.0以降、IP v1.60以降では `Add an additional CD/DVD to bootable USB key option` には対応していないためです。
注) Intelligent Provisionin(IP)の ISOイメージを USBメモリを書き込んだものは、UEFIモードで起動した場合にのみ正常な書込みが可能です。Legacy(BIOS)モードで起動した場合には書込みが正常に行わないため、IP自体が正常起動しなくなります。この場合、UEFIモードで起動し直して IPを再度書き込み直してください。
ISOイメージに同梱している USBkey.exeを利用して SPP ISOの内容を USB-keyに書き込んだ際に UEFIモードで起動できなかった問題には SPP 2021.10.0で対応しました。
PXE経由でのデプロイ方法について
SPPの ISOイメージを PXE経由でデプロイする方法については、Release Notesの `Using a PXE Server to Deploy Components from the full SPP ISO over a network`をご覧ください。
また、Release Notesは前述の `HPESC Support Portal` から入手可能です。
rpmパッケージ毎の同梱一覧 - ファームウェア以外
全ての kernel flavor、全ての kernelバージョン、全てのコンポーネントの組合せに応じた RPMパッケージが提供されている訳ではありません。詳細は RPM一覧(2022.03.0/Gen10専用 ISO)、RPM一覧(2022.03.1/Gen10専用 ISO)、RPM一覧(RHEL8.6)をご覧ください。
差分ファイル - ファームウェアを除く
Open Source & Linux
2015年11月1日付でHewlett-Packard CompanyをHewlett Packard Enterprise Company とHP Inc.に分社する以前に販売された製品については、現在のモデルと異なる、古い製品名およびモデル番号である場合があります。