Linux技術情報
Service Pack for ProLiant(SPP) - 2020.09.x 対応環境とインストール方法について

Service Pack for ProLiant(SPP) - 2020.09.x 対応環境とインストール方法について

- 2020.09.0 Production版 for Gen9, Gen10/Plus共通版
- 2020.09.0 Production版 for Gen10/Plus専用版
- Supplement Bundle for RHEL7.9
- Supplement Bundle for RHEL8.3
- 2020.09.1 Production版 for Gen9, Gen10/Plus共通版
- 2020.09.1 Production版 for Gen10/Plus専用版
- 2020.09.3 Production版 for Gen10/Plus専用版

 本ページでは、管理ツールに関する技術情報について記述いたします。製品情報については、`SPP & SUM製品` ページをご覧ください。

本ソフトウェアの入手について

 本ソフトウェアの ISO版の入手は、`SPP説明 & 入手` ページから可能です。本ソフトウェアがリリースされた後に個別リリースされたコンポーネントに関しては後述の `差分ファイルについて` をご覧ください。

ドキュメントの入手について

 本ソフトウェア向けドキュメント(Release Notes, Contents, Server Support Guide, Component Release Notes)は、`SPP説明 & 入手` ページ先の [ドキュメント] タブから入手してください。
 また、`HPESC Support Portal` からも入手可能です。具体的には、検索ボックスに 「SPP」、上部タブで「ドキュメント」、left-menuで 「リリースノート」、「日本語」と「英語」を選択して最新のものを入手してください。

 本ページ内のこれより以降の情報はこれらのリンク先にある情報の内 Linuxに関連した情報を補足したものとなります。詳細は前述のサイトをご覧ください。

本ソフトウェアの対象機種と、対象ディストリビューションについて

 本ソフトウェアは ProLiantファミリーに対応しています。但し、ProLiantファミリーの全機種・全世代でサポートしている訳ではありません。また、同梱されるコンポーネントの全てが各 ProLiantでサポート提供されている訳でもありません。詳細な対応情報については前述の `HPESC Support Portal` のドキュメントをご覧ください。

 本ページ内のこれより以降の情報は、前述のリンク先にある情報の内 Linuxに関連した情報を補足したものとなります。詳細は前述のサイトをご覧ください。

 旧版となった SPP/サプリメンタルのディストリビューション対応状況、UpdateX/SPx対応状況の一覧については、旧版の技術文書ページの対応表をご覧ください。

本バージョンでの主な変更点について - SUM等

 

[2020.09.3] Smart Update Manager(SUM)が v8.7.3にアップデートされ、SPP ISOから起動してのオフラインファームウェアアップデートでセキュリティ警告が表示される問題が解決されています。詳細は a00120316をご覧ください。

[2020.09.1] Smart Update Manager(SUM)は v8.7.0のままです。

[2020.09.0] Smart Update Manager(SUM)は v8.7.0にアップデートされています。


[!]
詳細な変更点は前述の SPP専用ページ内の `ドキュメント`と、`ホットフィックス&アドバイザリ`をご覧ください。

本バージョンでの主な変更点と注意点について - ファームウェア

 

[2020.09.3] NS204と一部ドライブのファームウェアがアップデートされています。

[2020.09.3] Post-Productioフェーズに移行した ProLiant Gen9向け System ROMの一部と一部ドライブのファームウェアが削除されています。

[2020.09.1] 問題のあるファームウェアを一部削除しました。

[2020.09.0] 新型デバイス用ファームウェアを内包しました。


[!]
詳細な変更点は前述の SPP専用ページ内の `ドキュメント`と、`ホットフィックス&アドバイザリ`をご覧ください。

本バージョンでの主な変更点と注意点について - ドライバ、管理ツール等

 

[2020.09.3] 2020.09.0と変更はありません。

[+RHEL8.3] hpsmhがバージョンアップされています。

[+RHEL8.3] smartpqiが v2.1へメジャーバージョンアップされています。

[+RHEL8.3] hpsa, hpdasaがバージョンアップされています。

[+RHEL7.9] hponcfgは v5.6.0が同梱されています。

[+RHEL7.9] smartpqi, hpsa, hpdsaドライバがアップデートされています。

[2020.09.0+] hponcfg v5.6.0がリリースされました。

[2020.09.0] hp-health, hp-snmp-agentsのバージョンがあがりました。

[2020.09.0] hp-ams, amsdのバージョンがあがりました。

[2020.09.0] ssa, ssacli, ssaducliのバージョンがあがりました。

[2020.09.0] sutのバージョンがあがりました。

[2020.09.0] igb, ixgbe, ixgbevf, i40e, iavfドライバの一部のバージョンがあがりました。

[2020.09.0] netxtreme2, tg3, bnxt_enの一部のバージョンがあがりました。

[2020.09.0] qlgc-fastlinqのバージョンがあがりました。

[2020.09.0] libbnxt_reのバージョンがあがりました。

[2020.09.0] mlnx系ドライバがあがりました。また、mlnx-ofa_kernelは v4.9と v5.0の複数バージョンが同梱されました。

[2020.09.0] smartpqi, hpsa, hpdsaの一部のバージョンがあがりました。

[2020.09.0] lpfcの一部のバージョンがあがりました。

[2020.09.0] Emulex-Enablement-Kit, hpqlgc-Enablement-Kitの一部のバージョンがあがりました。

[2020.09.0] kernel-mft, mftのバージョンがあがりました。


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詳細な変更点は前述の SPP専用ページ内の `ドキュメント`と、`ホットフィックス&アドバイザリ`をご覧ください。

本バージョンでの主な変更点について - SPPメディア部分自体

 

[2020.09.3] SPP ISOからシステムを起動した際に影響が及ぶ CVE-IDCVE-2021-33909に対応しました。

[2020.09.3] Smart Update Manager(SUM)が v8.7.3にアップデートされ、SPP ISOから起動してのオフラインファームウェアアップデートでセキュリティ警告が表示される問題が解決されています。詳細は a00120316をご覧ください。

[2020.09.1] Grub2の脆弱性に対応しました。詳細は a00112478をご覧ください。

[2020.09.0] 本バージョンの Full版 ISOの容量は DVD-RWの 2層(dual-layer)の容量を超えました。DVDに書き込む場合には後述の Custom ISO化セクションを参照してください。


[!]
詳細な変更点は前述の SPP専用ページ内の `ドキュメント`と、`ホットフィックス&アドバイザリ`をご覧ください。

バンドルサポート対象ディストリビューション

 

 本 SPPがバンドル(対象機種、対象ファームウェア、対象パッケージでの統合組合せテスト)としてサポートを行うディストリビューションは、最新のマイナーバージョンと、1ヶ前のマイナーバージョンの 2バージョン分です。具体的には下記のディストリビューションです。

Red Hat Enterprise Linux 7.7
Red Hat Enterprise Linux 7.8
Red Hat Enterprise Linux 7.9 - Supplementにて
Red Hat Enterprise Linux 8.1
Red Hat Enterprise Linux 8.2
Red Hat Enterprise Linux 8.3 - Supplementにて
SUSE Linux Enterprise Server 12 SP4
SUSE Linux Enterprise Server 12 SP5
SUSE Linux Enterprise Server 15 SP1
SUSE Linux Enterprise Server 15 SP2


 上記よりも古いディストリビューションに対するモジュールが用意されている場合もありますが、バンドル(対象機種、対象ファームウェア、対象パッケージでの統合組合せテスト)としてのサポートは行っておらず単体テストでの動作確認のみのディストリビューションとなります。HPEは SPPに内包される Smartコンポーネントだけでなくディストリビューションも最新バージョンで運用されることを推奨します。

同梱されている DUDについて

 

 SPP 2020.09.0-Gen9, Gen10/Plus共通版の `DUD`ディレクトリ配下には下記の DUDパッケージが同梱されています。

hpdsa-1.2.10-176.sles12sp4.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-176.sles12sp5.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-176.sles15sp0.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-176.sles15sp1.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-179.rhel7u7.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-179.rhel7u8.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-181.rhel8u1.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-181.rhel8u2.x86_64.dd.gz
 

 Supplement Bundle for RHEL7.9には下記の DUDパッケージが同梱されています。

hpdsa-1.2.10-184.rhel7u8.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-184.rhel7u9.x86_64.dd.gz
 

 Supplement Bundle for RHEL8.3には下記の DUDパッケージが同梱されています。

hpdsa-1.2.10-185.rhel8u2.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-185.rhel8u3.x86_64.dd.gz
 

 SPP 2020.09.1-Gen9, Gen10/Plus共通版の `DUD`ディレクトリ配下には下記の DUDパッケージが同梱されています。

SPP 2020.09.0からの変更はありません。
 

 SPP 2020.09.3-Gen9, Gen10/Plus共通版の `DUD`ディレクトリ配下には下記の DUDパッケージが同梱されています。

SPP 2020.09.0からの変更はありません。

同梱されている RPMとファームウェアについて

 本ソフトウェアに同梱されている RPMとファームウェアの内容は、トップディレクトリにある `contents.html` に記載されています。本ファイルには適用の推奨度合い(Optical/Recommended/Critical)の記載があります。更に詳細な内容は、前述の `HPESC Support Portal` を参照してください。

SPPメディアからシステムを起動してのファームウェアアップデートについて

 

 SPPメディアからシステムを起動する `オフラインモード` を利用した場合、デフォルトの動作は `Automatic Firmware Update`モードとなります。本モードは ProLiantに内包されたファームウェアを自動でアップデートを行います。システム起動時のメニューで `Interactive Firmware Update`モードを選択する事で、対象となるファームウェアの選択が可能な `対話側` でのアップデートも可能となります。詳細は前述の HPESC Support Portalをご覧ください。

 但し、Service Pack for ProLiantの ISOイメージや DVDメディアを iLO4/5の仮想メディアとしてマウントしシステムを起動した状態で、ファームウェアをアップデートする場合、サポートされるのは Automatic(自動型)モードでファームウェアをアップデートした際のみです。Interactive(対話型)モードでファームウェアを更新することはサポートされません(タイムアウトやスクリプトエラー等が発生します)。

 Automatic(自動型)モードでファームウェアをアップデートする場合に iLO自身のアップデートが行われる場合、仮想コンソールのセッションが一旦切断されます。この場合、数十秒後に再度接続し直してください。セッションが切断されても、Automatic(自動型)モードの場合にはファームウェアのアップデート作業は継続されます。

SUMの起動方法

 

 ISOイメージ上のトップディレクトリには launch_sum.shが用意されていますので、このスクリプトから ISO内にある smartupdateが起動されます。

 但し、SUSE Linux Enterprise Server 15のインストール時に選択したパッケージによっては、lspci, unzip, strings(これらのパッケージは同ディストリビューションの Packageメディアに同梱されています)等のパッケージが足りないとのメッセージと共に起動が失敗します。予め記載されたパッケージを #zypper等で追加してください。

 ISOイメージの一部をコピーしている場合や、zip版の SUMを組み込んでいる等の場合には、SPPコンポーネントが格納されているディレクトリへ移動し、#./smartupdateを実行する事で GUIモードで SUMが起動します。CUIモードで利用する場合には #smartupdate -hで CUIの Consoleモードのヘルプが、#smartupdate -s -hで CUIの Silent(Legacy)モードのヘルプが表示されます。

 なお、smartupdateを起動する際に `./`を付与しないで起動した場合で、RPM版の SUMが導入されている場合には /sbin/smartupdateより RPM版の SUM起動します。

 適用する SPPコンポーネント容量の 2倍が /tmpに必要となります。1GB以上の空きを用意しておいてください。

SPPに新版パッケージを追加する方法について

 

 SPPが内包するよりも新しいコンポーネント(*.rpm, *.exe, *.compsig)がリリースされた場合、それらの追加コンポーネント用に単独のディレクトリを作成してパッケージを配置し、ベースラインメニューで `Additional Packages`としてインベントリを行ってから適用します。詳細は既存のベースラインに最新パッケージを追加していいのか?をご覧ください。

 1ヶのディレクトリに複数の SPPを配置すると .xmlファイルのコンフリクトにより Smart Update Manager(SUM)が誤動作する原因となります。

 また、SPPの ISOイメージをダウンロードする際に差分パッケージを追加した Custom ISOを作成しダウンロードする事も可能です。更に細かいカスタマイズを行いたい場合には、RPM版 SUMを Linux上から起動して最新版の SUM自身を含めた Custom ISOの作成も可能です。詳細は `SPP説明 & 入手` ページをご覧ください。

GUI/CUIでのデプロイの方法について - ローカル・リモート

 SUMの利用例については、前述の `SPP & SUM製品` ページを参考にしてください。

各種ログについて

 

 SUMの各種ログファイルの吐き出し場所は下記となります。

・ /var/log/sum
  ユーザ&デバッグログ

・ /var/tmp/localsum
  read onlyもしくはネットワーク共有上からの実行時に必要となった場合のバイナリコピー先

・ /var/tmp/sum
  リモートノードファイル、もしくはリモートターゲットへのデプロイを行った場合


 SUMインストーラでの作業中は随所で html, xml形式でのレポートの作成を行う事が可能です。

Custom ISO化について

 

 SPPは 2020.09.0より Full版 ISOの容量は DVD-RWの 2層(dual-layer)メディアの容量を超えました。DVDに書き込む場合には予め Service Pack for ProLiant - Custom ISO作成方法を参照して ISOの容量を減らす必要があります。Blu-rayドライブの利用、iLO仮想メディアの利用、PXEの利用、もしくは USB-keyからシステムを起動してデプロイを行う場合には、Custom ISO化を行う必要はありません。

USBメモリ経由でのデプロイ方法について

 

 SPP ISOには、SPPの ISOイメージを USBメモリ(USB-key)に書込むツール USB Key Utilityが同梱されています。

- Windows/64bit用ユーティリテイ
- 32GB迄の USBメモリにのみ対応
- Intelligent Provisioning(IP)の ISOイメージの書込みにも対応
- SPPもしくは IPの ISOイメージは Windows上でマウントし利用します

 

 注) 書込み方法は `Create a bootable USB key from CD/DVD`(default)を選択してください。これは UEFI対応を行った SPP 2014.02.0以降、IP v1.60以降では `Add an additional CD/DVD to bootable USB key option` には対応していないためです。

 注) Intelligent Provisionin(IP)の ISOイメージを USBメモリを書き込んだものは、UEFIモードで起動した場合にのみ正常な書込みが可能です。Legacy(BIOS)モードで起動した場合には書込みが正常に行わないため、IP自体が正常起動しなくなります。この場合、UEFIモードで起動し直して IPを再度書き込み直してください。

PXE経由でのデプロイ方法について

 SPPの ISOイメージを PXE経由でデプロイする方法については、Release Notesの `Using a PXE Server to Deploy Components from the full SPP ISO over a network`をご覧ください。
 また、Release Notesは前述の `HPESC Support Portal` から入手可能です。

rpmパッケージ毎の同梱一覧 - ファームウェア以外

 

 全ての kernel flavor、全ての kernelバージョン、全てのコンポーネントの組合せに応じた RPMパッケージが提供されている訳ではありません。詳細はこちらの  RPM一覧(2020.09.0/2020.09.3-Gen9/Gen10共通版、2020.09.1-Gen9/Gen10共通版)RPM一覧(RHEL7.9)RPM一覧(RHEL8.3)をご覧ください。

差分ファイル - ファームウェアを除く

 本バージョンの SPPよりも新しい差分ファイルの入手は、下記の個別ページから入手してください。

Open Source & Linux

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サイト情報

2015年11月1日付でHewlett-Packard CompanyをHewlett Packard Enterprise Company とHP Inc.に分社する以前に販売された製品については、現在のモデルと異なる、古い製品名およびモデル番号である場合があります。