Linux技術情報
Service Pack for ProLiant(SPP) - 2019.12.x 対応環境とインストール方法について

Service Pack for ProLiant(SPP) - 2019.12.x 対応環境とインストール方法について

- 2019.12.2 Production版 for Gen9, Gen10/Plus共通版
- 2019.12.2 Production版 for Gen10/Plus専用版
- 2019.12.0 Production版 for Gen9, Gen10/Plus共通版
- 2019.12.0 Production版 for Gen10/Plus専用版
- Supplement Bundle for RHEL8.1
- Supplement Bundle for SLES12 SP5

 本ページでは、管理ツールに関する技術情報について記述いたします。製品情報については、`SPP & SUM製品` ページをご覧ください。

本ソフトウェアとドキュメントの入手について

 

 本ソフトウェアの Gen9, Gen10/Plus共通版、Gen10/Plus専用版の入手は、SPP製品ページから可能です。本ソフトウェアがリリースされた後に個別リリースされたコンポーネントに関しては後述の ``差分ファイルについて`` をご覧ください。

 本ソフトウェア向けドキュメント(Release Notes, Contents, Server Support Guide, Component Release Notes)は、`SPP説明 & 入手` ページ先の [ドキュメント] タブから入手してください。
 また、`HPESC Support Portal` からも入手可能です。具体的には、検索ボックスに 「SPP」、上部タブで「ドキュメント」、left-menuで 「リリースノート」、「日本語」と「英語」を選択して最新のものを入手してください。

 本ページ内のこれより以降の情報はこれらのリンク先にある情報の内 Linuxに関連した情報を補足したものとなります。詳細は前述のサイトをご覧ください。

本ソフトウェアの対象機種と、対象ディストリビューションについて

 本ソフトウェアは ProLiantファミリーに対応しています。但し、ProLiantファミリーの全機種・全世代でサポートしている訳ではありません。また、同梱されるコンポーネントの全てが各 ProLiantでサポート提供されている訳でもありません。詳細な対応情報については前述の HPESC Support Portalのドキュメントをご覧ください。

 本ページ内のこれより以降の情報は、前述のリンク先にある情報の内 Linuxに関連した情報を補足したものとなります。詳細は前述のサイトをご覧ください。

 旧版となった SPP/サプリメンタルのディストリビューション対応状況、UpdateX/SPx対応状況の一覧については、旧版の技術文書ページの対応表をご覧ください。

本バージョンでの主な変更点について - SUM等

 

[2019.12.2] Smart Update Manager(SUM)は v8.5.0のままです。

[2019.02.0] Smart Update Manager(SUM)は v8.5.0にアップデートされました。

[2019.02.0] Mellanox NICのファームウェアアップデートに対応しました。


[!]
詳細な変更点は前述の SPP専用ページ内の `ドキュメント`と、`ホットフィックス&アドバイザリ`をご覧ください。

本バージョンでの主な変更点と注意点について - ファームウェア

 

[2019.12.2] 基本、2019.12.0と同じコンポーネントを内包していますが、下記コンポーネントのバージョンはあがっています。

- firmware-fc-qlogic-2019.12.01-1.20.x86_64.rpm が 2019.12.05-1.1に
- firmware-hdd-1e51a57347-HPD3-2.1.x86_64.rpm が HPD8-2.1に
- firmware-hdd-ee2b63de1d-HPG5-2.1.x86_64.rpm が HPG6-1.1に
- firmware-smartarray-f7c07bdbbd-2.62-1.1.x86_64.rpm が 3.00-1.1に


[!]
詳細な変更点は前述の SPP専用ページ内の `ドキュメント`と、`ホットフィックス&アドバイザリ`をご覧ください。

本バージョンでの主な変更点と注意点について - ドライバ、管理ツール等

 

[2019.12.2] RPM形式のドライバ、RPM形式の管理ツールは SPP 2019.12.0と同じままです。

[+RHEL8.1] 管理ツール類と RAIDドライバが提供されています。RAIDドライバはバージョンがあがっています。

[+SLES12sp5] 管理ツール類と RAIDドライバが提供されています。RAIDドライバはバージョンがあがっています。

[2019.12.0] 本バージョンより Red Hat Enterprise Linux 6のサポートはありません

[2019.12.0] Red Hat Enterprise Linux 8向け NICドライバの同梱を開始しました。

[2019.12.0] NICドライバと関連するユーザスペース向けパッケージ(各種ライブラリとツール)は ML/DL向けと c-class/Synergy向けを分離しました。前者は従来のドライバ名のままであり、後者はドライバ名に `_bl`が付与されます。

[2019.12.0] Mellanox NICのファームウェアアップデートに必要な kmod-kernel-mft/kernel-mftモジュールと mftユーザスペースツールが新規追加されました。

[2019.12.0] hp-snmp-agentsのバージョンがあがっています。

[2019.12.0] amsdのバージョンがあがっています。

[2019.12.0] ssa, ssacli, ssaducliのバージョンがあがっています。

[2019.12.0] sutのバージョンがあがっています。

[2019.12.0] i40evfは iavfにリネームされました。

[2019.12.0] fibreutilsのバージョンがあがっています。

[2019.12.0] iscsiuioのバージョンがあがっています。


[!] 
詳細な変更点は前述の SPP専用ページ内の `ドキュメント`と、`ホットフィックス&アドバイザリ`をご覧ください。

本バージョンでの主な変更点について - SPPメディア部分自体

 

[2019.12.2] Grub2の脆弱性 BootHoleに対応しました。

[2019.12.0] 本バージョンより Gen10/Plus専用 SPPが別リリースされており、HPE Passportでの製品保証との紐づけなしでダウンロードが可能となっております。

[2019.12.0] 対応ディストリビューションが変更されています(後述)。

[2019.12.0] Mellanox NICのファームウェアアップデートに必要なモジュールが追加されました。


[!]
詳細な変更点は前述の SPP専用ページ内の `ドキュメント`と、`ホットフィックス&アドバイザリ`をご覧ください。

バンドルサポート対象ディストリビューション

 

 本 SPPがバンドル(対象機種、対象ファームウェア、対象パッケージでの統合組合せテスト)としてサポートを行うディストリビューションは、最新のマイナーバージョンと、1ヶ前のマイナーバージョンの 2バージョン分です。具体的には下記のディストリビューションです。

Red Hat Enterprise Linux 7.6
Red Hat Enterprise Linux 7.7
Red Hat Enterprise Linux 8.0
Red Hat Enterprise Linux 8.1 - Supplement Bundleにて
SUSE Linux Enterprise Server 12 SP3
SUSE Linux Enterprise Server 12 SP4
SUSE Linux Enterprise Server 12 SP5 - Supplement Bundleにて
SUSE Linux Enterprise Server 15 SP0
SUSE Linux Enterprise Server 15 SP1


 上記よりも古いディストリビューションに対するモジュールが用意されている場合もありますが、バンドル(対象機種、対象ファームウェア、対象パッケージでの統合組合せテスト)としてのサポートは行っておらず単体テストでの動作確認のみのディストリビューションとなります。HPEは SPPに内包される Smartコンポーネントだけでなくディストリビューションも最新バージョンで運用されることを推奨します。

同梱されている DUDについて

 

  SPP 2019.12.0-Gen9, Gen10/Plus共通版、SPP 2019.12.2-Gen9, Gen10/Plus共通版、の `DUD`ディレクトリ配下には下記の DUDパッケージが同梱されています。

hpdsa-1.2.10-162.rhel8u0.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-162.sles12sp3.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-162.sles12sp4.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-162.sles15sp0.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-162.sles15sp1.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-167.rhel7u6.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-167.rhel7u7.x86_64.dd.gz
 

  Supplement Bundle for RHEL8.1には下記の DUDパッケージが同梱されています。

hpdsa-1.2.10-176.rhel8u0.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-176.rhel8u1.x86_64.dd.gz
 

  Supplement Bundle for SLES12 SP5には下記の DUDパッケージが同梱されています。

hpdsa-1.2.10-176.sles12sp4.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-176.sles12sp5.x86_64.dd.gz

同梱されている RPMとファームウェアについて

 本ソフトウェアに同梱されている RPMとファームウェアの内容は、トップディレクトリにある `contents.html` に記載されています。本ファイルには適用の推奨度合い(Optical/Recommended/Critical)の記載があります。更に詳細な内容は、前述の `HPESC Support Portal` を参照してください。

SPPメディアからシステムを起動してのファームウェアアップデートについて

 

 SPPメディアからシステムを起動する `オフラインモード` を利用した場合、デフォルトの動作は `Automatic Firmware Update`モードとなります。本モードは ProLiantに内包されたファームウェアを自動でアップデートを行います。システム起動時のメニューで `Interactive Firmware Update`モードを選択する事で、対象となるファームウェアの選択が可能な `対話側` でのアップデートも可能となります。詳細は前述の HPESC Support Portalをご覧ください。

 但し、Service Pack for ProLiantの ISOイメージや DVDメディアを iLO4/5の仮想メディアとしてマウントしシステムを起動した状態で、ファームウェアをアップデートする場合、サポートされるのは Automatic(自動型)モードでファームウェアをアップデートした際のみです。Interactive(対話型)モードでファームウェアを更新することはサポートされません(タイムアウトやスクリプトエラー等が発生します)。

 Automatic(自動型)モードでファームウェアをアップデートする場合に iLO自身のアップデートが行われる場合、仮想コンソールのセッションが一旦切断されます。この場合、数十秒後に再度接続し直してください。セッションが切断されても、Automatic(自動型)モードの場合にはファームウェアのアップデート作業は継続されます。

SUMの起動方法

 

 ISOイメージ上のトップディレクトリには launch_sum.shが用意されていますので、このスクリプトから ISO内にある smartupdateが起動されます。

 但し、SUSE Linux Enterprise Server 15のインストール時に選択したパッケージによっては、lspci, unzip, strings(これらのパッケージは同ディストリビューションの Packageメディアに同梱されています)等のパッケージが足りないとのメッセージと共に起動が失敗します。予め記載されたパッケージを #zypper等で追加してください。

 ISOイメージの一部をコピーしている場合や、zip版の SUMを組み込んでいる等の場合には、SPPコンポーネントが格納されているディレクトリへ移動し、#./smartupdateを実行する事で GUIモードで SUMが起動します。CUIモードで利用する場合には #smartupdate -hで CUIの Consoleモードのヘルプが、#smartupdate -s -hで CUIの Silent(Legacy)モードのヘルプが表示されます。

 なお、smartupdateを起動する際に `./`を付与しないで起動した場合で、RPM版の SUMが導入されている場合には /sbin/smartupdateより RPM版の SUM起動します。

 適用する SPPコンポーネント容量の 2倍が /tmpに必要となります。1GB以上の空きを用意しておいてください。

SPPに新版パッケージを追加する方法について

 

 SPPが内包するよりも新しいコンポーネント(*.rpm, *.compsig)がリリースされた場合、それらの追加コンポーネント用に単独のディレクトリを作成してパッケージを配置し、ベースラインメニューで `Additional Packages`としてインベントリを行ってから適用します。詳細は既存のベースラインに最新パッケージを追加していいのか?をご覧ください。

 1ヶのディレクトリに複数の SPPを配置すると .xmlファイルのコンフリクトにより Smart Update Manager(SUM)が誤動作する原因となります。

GUI/CUIでのデプロイの方法について - ローカル・リモート

 SUMの利用例については、前述の `SPP & SUM製品` ページを参考にしてください。

各種ログについて

 

 SUMの各種ログファイルの吐き出し場所は下記となります。

・ /var/log/sum
  ユーザ&デバッグログ

・ /var/tmp/localsum
  read onlyもしくはネットワーク共有上からの実行時に必要となった場合のバイナリコピー先

・ /var/tmp/sum
  リモートノードファイル、もしくはリモートターゲットへのデプロイを行った場合


 SUMインストーラでの作業中は随所で html, xml形式でのレポートの作成を行う事が可能です。

PXE経由でのデプロイ方法について

 SPPの ISOイメージを PXE経由でデプロイする方法については、Release Notesの `Using a PXE Server to Deploy Components from the full SPP ISO over a network`をご覧ください。
 また、Release Notesは前述の `HPESC Support Portal` から入手可能です。

rpmパッケージ毎の同梱一覧 - ファームウェア以外

 

 全ての kernel flavor、全ての kernelバージョン、全てのコンポーネントの組合せに応じた RPMパッケージが提供されている訳ではありません。詳細はこちらの RPM一覧(2019.12.0-Gen9/Gen10共通版)、RPM一覧(2019.12.2-Gen9/Gen10共通版)RPM一覧(2019.12.0-Gen9, Gen10/Plus共通版)RPM一覧(RHEL8.1)RPM一覧(SLES12sp5)をご覧ください。

差分ファイル

 本バージョンの SPPよりも新しい差分ファイルの入手は、下記の個別ページから入手してください。

Open Source & Linux

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サイト情報

2015年11月1日付でHewlett-Packard CompanyをHewlett Packard Enterprise Company とHP Inc.に分社する以前に販売された製品については、現在のモデルと異なる、古い製品名およびモデル番号である場合があります。