Linux技術情報
Service Pack for ProLiant(SPP) - 2018.11.0 対応環境とインストール方法について
Service Pack for ProLiant(SPP) - 2018.11.0 対応環境とインストール方法について
- 2018.11.0 Production版 for Gen9, Gen10
- Supplement Bundle for RHEL7.6
- Supplement Bundle for SLES12 SP4
本ページでは、管理ツールに関する技術情報について記述いたします。製品情報については、`SPP & SUM製品` ページをご覧ください。
本ソフトウェアとドキュメントの入手について
本ソフトウェアの Gen9/Gen10の入手は、SPP製品ページから可能です。本ソフトウェアがリリースされた後に個別リリースされたコンポーネントに関しては後述の ``差分ファイルについて`` をご覧ください。
本ソフトウェア向けドキュメント(Release Notes, Contents, Server Support Guide, Component Release Notes)は、`SPP説明 & 入手` ページ先の [ドキュメント] タブから入手してください。
また、`HPESC Support Portal` からも入手可能です。具体的には、検索ボックスに 「SPP」、上部タブで「ドキュメント」、left-menuで 「リリースノート」、「日本語」と「英語」を選択して最新のものを入手してください。
本ページ内のこれより以降の情報はこれらのリンク先にある情報の内 Linuxに関連した情報を補足したものとなります。詳細は前述のサイトをご覧ください。
本ソフトウェアの対象機種と、対象ディストリビューションについて
本ソフトウェアは ProLiantファミリーに対応しています。但し、ProLiantファミリーの全機種・全世代でサポートしている訳ではありません。また、同梱されるコンポーネントの全てが各 ProLiantでサポート提供されている訳でもありません。詳細な対応情報については前述の HPESC Support Portalのドキュメントをご覧ください。
本ページ内のこれより以降の情報は、前述のリンク先にある情報の内 Linuxに関連した情報を補足したものとなります。詳細は前述のサイトをご覧ください。
旧版となった SPP/サプリメンタルのディストリビューション対応状況、UpdateX/SPx対応状況の一覧については、旧版の技術文書ページの対応表をご覧ください。
本バージョンでの主な変更点について - SUM等
[+SL12sp4] Supplement for SLES12 SP4には SUMは同梱されていません。
[+RHEL7.6] Supplement for RHEL7.6には SUMは同梱されていません。
[2018.11.0] Smart Update Manager(SUM)はv8.3.7にアップデートされました。
[!] 詳細な変更点は前述の SPP専用ページ内の `ドキュメント`と、`ホットフィックス&アドバイザリ`をご覧ください。
本バージョンでの主な変更点と注意点について - RPMパッケージ
[+SL12sp4] 管理ツール系、fibreutil、Fibre Channel Enablement Kitは SPP 2018.11.0と同じバージョンのものが同梱されています(但し、Emulex用は同梱されていません)。
[+SL12sp4] smartpqi, hpsa, hpdsa, mpt2sasドライバのバージョンがあがっています。
[+SL12sp4] NIC, Infiniband Fibrer Channel, iSCSIドライバは同梱されていません。
[+RHEL7.6] 管理ツール系、fibreutil、Fibre Channel Enablement Kitは SPP 2018.11.0と同じバージョンのものが同梱されています
[+RHEL7.6] smartpqi, hpsa, hpdsaドライバが同梱されています。尚、hpsaと hpdsaは RHEL7.5用も同梱されています。
[+RHEL7.6] NIC, Infiniband Fibrer Channel, iSCSI, SASドライバは同梱されていません。
[2018.11.0] qlgc-open-iscsiパッケージが新規追加されました。Release Notes等での名称は 「HPE QLogic FastLinQ Open-iSCSI Driver」です。このパッケージは既存の iscsiadm, iscsid, iscsistartを置き換えるものです。対応デバイスは Qlogic系 FastLinq向けです。
[2018.11.0] hpsmhのバージョンがあがっています。SUSE Linux Enterprise Server 15に対応したもので、SPP 2018.09.0の後に単体リリースされたものです。SPP 2018.09.0の後に単発リリースされたものと同一バージョンです。
[2018.11.0] hp-ams, amsdがバージョンアップしています。
[2018.11.0] MRStorageAdministratorがバージョンアップしています。
[2018.11.0] hponcfg, sutがバージョンアップしています。
[2018.11.0] 一部のパッケージ(hpsa, smartpqi, hpdsa, mpt2sasのみ)しか提供されていなかった Red Hat Enterprise Linux 6.10向けに多数の追加パッケージ(be2net, be2iscsi, igb, ixgbe/vf, i40e/vf, netxtreme2, tg3, bnxt_en, qlgc-fastlinq, brcmfcoe, libbnxt, megaraid_sas, qla2xxx, libqedr, lpfc, iscsiuio)が提供されました。
[2018.11.0] NICドライバの殆どがバージョンアップしています。
[2018.11.0] megaraid_sasがバージョンアップしています。
[2018.11.0] iscsiuioがバージョンアップしています。
[2018.11.0] QLogic系ドライバが Retpoline対応しました。Mellanox系は Retpoline未対応です。
[!] 詳細な変更点は前述の SPP専用ページ内の `ドキュメント`と、`ホットフィックス&アドバイザリ`をご覧ください。
本バージョンでの主な変更点について - DUDドライバ, SPPメディア部分自体
[+SL12sp4] hpdsaドライバが同梱されています。尚、SLES12 SP3用も同梱されています。
[+RHEL7.6] hpdsaドライバが同梱されています。尚、RHEL7.5用も同梱されています。
[2018.11.0] Releaes Notesには hpsa, smartpqiが同梱されているとの記載がありますが、実際には hpdsaドライバのみの提供です。
[!] 詳細な変更点は前述の SPP専用ページ内の `ドキュメント`と、`ホットフィックス&アドバイザリ`をご覧ください。
追加用サプリメンタル(差分)等の統合について
本 SPPの 1バージョン前と本バージョンがリリースされた期間内にリリースされた SPPの Supplement版 SPP、単体 RPMパッケージの管理ツールは下記となります。本 SPPはこれらのパッケージもしくは、それらよりも新しいバージョンのものが統合されています。
・特にありません。
バンドルサポート対象ディストリビューション
本 SPPがバンドル(対象機種、対象ファームウェア、対象パッケージでの統合組合せテスト)としてサポートを行うディストリビューションは、最新のマイナーバージョンと、1ヶ前のマイナーバージョンの 2バージョン分です。具体的には下記のディストリビューションです。
Red Hat Enterprise Linux 6.9(x86_64のみ)
Red Hat Enterprise Linux 6.10(x86_64のみ)
Red Hat Enterprise Linux 7.4
Red Hat Enterprise Linux 7.5
Red Hat Enterprise Linux 7.6 - Supplement Bundleにて
SUSE Linux Enterprise Server 11 SP3(x86_64のみ - Gen9のみ)
SUSE Linux Enterprise Server 11 SP4(x86_64のみ)
SUSE Linux Enterprise Server 12 SP2
SUSE Linux Enterprise Server 12 SP3
SUSE Linux Enterprise Server 12 SP4 - Supplement Bundleにて
SUSE Linux Enterprise Server 15
上記よりも古いディストリビューションに対するモジュールが用意されているものもありますが、バンドル(対象機種、対象ファームウェア、対象パッケージでの統合組合せテスト)としてのサポートは行っておらず単体テストでの動作確認のみのディストリビューションとなります。HPEは SPPだけでなくディストリビューションも最新バージョンで運用されることを推奨します。
同梱されている DUDについて
SPP2018.11.0の `DUD`ディレクトリ配下には下記の DUDパッケージが同梱されています。
hpdsa-1.2.10-139.rhel6u10.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-139.rhel6u9.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-139.rhel7u4.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-139.rhel7u5.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-139.sles11sp3.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-139.sles11sp4.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-139.sles12sp2.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-139.sles12sp3.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-139.sles15sp0.x86_64.dd.gz
Supplement for RHEL7.6には下記の DUDパッケージが同梱されています。
hpdsa-1.2.10-141.rhel7u5.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-141.rhel7u6.x86_64.dd.gz
Supplement for SLES12 SP4には下記の DUDパッケージが同梱されています。
hpdsa-1.2.10-142.sles12sp3.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-142.sles12sp4.x86_64.dd.gz
同梱されている RPMとファームウェアについて
本ソフトウェアに同梱されている RPMとファームウェアの内容は、トップディレクトリにある `contents.html` に記載されています。本ファイルには適用の推奨度合い(Optical/Recommended/Critical)の記載があります。更に詳細な内容は、前述の `HPESC Support Portal` を参照してください。
SPPメディアからシステムを起動してのファームウェアアップデートについて
SPPメディアからシステムを起動した場合、デフォルトの動作は `Automatic Firmware Update`モードとなります。本モードは ProLiantに内包されたファームウェアを自動でアップデートを行います。システム起動時に `Interactive Firmware Update`モードを選択する事で、対象となるファームウェアの選択が可能な `対話側` でのアップデートも可能となります。詳細は前述の HPESC Support Portalをご覧ください。
但し、Service Pack for ProLiantの ISOイメージや DVDメディアを iLO4/5の仮想メディアとしてマウントしシステムを起動した状態で、ファームウェアをアップデートする場合、サポートされるのは Automatic(自動型)モードでファームウェアをアップデートした際のみです。Interactive(対話型)モードでファームウェアを更新することはサポートされません(タイムアウトやスクリプトエラー等が発生します)。
Automatic(自動型)モードでファームウェアをアップデートする場合に iLO自身のアップデートが行われる場合、仮想コンソールのセッションが一旦切断されます。この場合、数十秒後に再度接続し直してください。セッションが切断されても、Automatic(自動型)モードの場合にはファームウェアのアップデート作業は継続されます。
SUMの起動方法
ISOイメージ上のトップディレクトリには launch_sum.shが用意されていますので、このスクリプトから ISO内にある smartupdateが起動されます。
但し、SUSE Linux Enterprise Server 15のインストール時に選択したパッケージによっては、lspci, unzip, strings(これらのパッケージはPackageメディアに同梱されています)等のパッケージが足りないとのメッセージと共に起動が失敗します。予め記載されたパッケージを #zypper等で追加してください。
ISOイメージの一部をコピーしている場合や、zip版の SUMを組み込んでいる等の場合には、SPPコンポーネントが格納されているディレクトリへ移動し、#./smartupdateを実行する事で GUIモードで SUMが起動します。CUIモードで利用する場合には #smartupdate -hで CUIの Consoleモードのヘルプが、#smartupdate -s -hで CUIの Silent(Legacy)モードのヘルプが表示されます。
なお、smartupdateを起動する際に `./`を付与しないで起動した場合で、RPM版の SUMが導入されている場合には /sbin/smartupdateより RPM版の SUM起動します。
適用する SPPコンポーネント容量の 2倍が /tmpに必要となります。1GB以上の空きを用意しておいてください。
SPPに新版パッケージを追加する方法について
SPPが内包するよりも新しいコンポーネント(*.rpm, *.scexe)がリリースされた場合、それらの追加コンポーネント用に単独のディレクトリを作成してパッケージを配置し、ベースラインメニューで `Additional Packages`としてインベントリを行ってから適用します。詳細は既存のベースラインに最新パッケージを追加していいのか?をご覧ください。
1ヶのディレクトリに複数の SPPを配置すると .xmlファイルのコンフリクトにより Smart Update Manager(SUM)が誤動作する原因となります。
GUI/CUIでのデプロイの方法について - ローカル・リモート
SUMの利用例については、前述の `SPP & SUM製品` ページを参考にしてください。
各種ログについて
SUMの各種ログファイルの吐き出し場所は下記となります。
・ /var/log/sum
ユーザ&デバッグログ
・ /var/tmp/localsum
read onlyもしくはネットワーク共有上からの実行時に必要となった場合のバイナリコピー先
・ /var/tmp/sum
リモートノードファイル、もしくはリモートターゲットへのデプロイを行った場合
SUMインストーラでの作業中は随所で html, xml形式でのレポートの作成を行う事が可能です。
PXE経由でのデプロイ方法について
SPPの ISOイメージを PXE経由でデプロイする方法については、Release Notesの `Using a PXE Server to Deploy Components from the full SPP ISO over a network`をご覧ください。
また、Release Notesは前述の `HPESC Support Portal` から入手可能です。
rpmパッケージ毎の同梱一覧 - ファームウェア以外
全ての kernel flavor、全ての kernelバージョン、全てのコンポーネントの組合せに応じた RPMパッケージが提供されている訳ではありません。詳細はこちらの TEXTRPM一覧(2018.11.0)、TEXTRPM一覧(Supplement for RHEL7.6)、TEXTRPM一覧(Supplement for SLES12 SP4)をご覧ください。
差分ファイル
本バージョンの SPPよりも新しい差分ファイルの入手は、下記の個別ページから入手してください。
- 現在差分ファイルはリリースされていません。
もしくは、米国のサポートマトリックス[英語]ページで、対象機種を選択後に、`Drivers`セクションで利用されるディストリビューションを選択し、対象となるソフトウェアがサポートされているかを必ず確認してからファイルを入手してください。
Open Source & Linux
2015年11月1日付でHewlett-Packard CompanyをHewlett Packard Enterprise Company とHP Inc.に分社する以前に販売された製品については、現在のモデルと異なる、古い製品名およびモデル番号である場合があります。