Linux技術情報
Service Pack for ProLiant(SPP) - 2018.06.0 対応環境とインストール方法について

Service Pack for ProLiant(SPP) - 2018.06.0 対応環境とインストール方法について

- 2018.06.0 Production版 for Gen9, Gen10
- Retpoilneドライバ
- ROM bundle 2018.06.0.2
- Red Hat Enterprise Linux 6.10 Supplement Bundle

 本ページでは、管理ツールに関する技術情報について記述いたします。製品情報については、`SPP & SUM製品` ページをご覧ください。

本ソフトウェアとドキュメントの入手について

 

 本ソフトウェアの Gen9/Gen10の入手は、SPP製品ページから可能です。本ソフトウェアがリリースされた後に個別リリースされたコンポーネントに関しては後述の ``差分ファイルについて`` をご覧ください。

 本ソフトウェア向けドキュメント(Release Notes, Contents, Server Support Guide, Component Release Notes)は、`SPP説明 & 入手` ページ先の [ドキュメント] タブから入手してください。
 また、`HPESC Support Portal` からも入手可能です。具体的には、検索ボックスに 「SPP」、上部タブで「ドキュメント」、left-menuで 「リリースノート」、「日本語」と「英語」を選択して最新のものを入手してください。

 本ページ内のこれより以降の情報はこれらのリンク先にある情報の内 Linuxに関連した情報を補足したものとなります。詳細は前述のサイトをご覧ください。

本ソフトウェアの対象機種と、対象ディストリビューションについて

 本ソフトウェアは ProLiantファミリーに対応しています。但し、ProLiantファミリーの全機種・全世代でサポートしている訳ではありません。また、同梱されるコンポーネントの全てが各 ProLiantでサポート提供されている訳でもありません。詳細な対応情報については前述の HPESC Support Portalのドキュメントをご覧ください。

 本ページ内のこれより以降の情報は、前述のリンク先にある情報の内 Linuxに関連した情報を補足したものとなります。詳細は前述のサイトをご覧ください。

 旧版となった SPP/サプリメンタルのディストリビューション対応状況、UpdateX/SPx対応状況の一覧については、旧版の技術文書ページの対応表をご覧ください。

SPPの提供形態の変更について

 

SPPは 2017.07.1/.2からリリース形態の変更を行いました。詳細はこちらをご覧ください。

- 複数世代向けのコンポーネントを全て含んだ現行の SPPを現行世代向け(Production版)と非現行世代向け(Post-Production版)の 2種類に分けてリリースします。
- Production版はファームウェア・ドライバ等が全て提供されます。Post-Production版はファームウェア・ドライバ等が提供されます。
- サーバが Productionから Post-Productionへ遷移する場合、ファームウェア・ドライバのバージョンはフリーズされ、以降は hot-fix向けとして提供が行われます。

本バージョンでの主な変更点について - SUM等

 

・Smart Update Manager(SUM)はv8.3.1に変更されました。


[!]
詳細な変更点は前述の SPP専用ページ内の `ドキュメント`と、`ホットフィックス&アドバイザリ`をご覧ください。

本バージョンでの主な変更点と注意点について - RPMパッケージ

 

[RHEL6.10] ドライバ RPMパッケージとして hpdsa, hpsa, mpt2sas, smartpqiが RHEL6.9, 6.10用としてバージョンアップしたものが同梱されています。

[RHEL6.10] 管理ツールは SPP 2018.06.0と同じバージョンのものが同梱されています。

[2018.06.0+] CPU脆弱性対策用 ROM bundle 2018.06.0.2がリリースされました。本 ROM bundleは SDR, FWPP上には展開されていないものです。

[2018.06.0+]  Retpoline対応ドライバがリリースされました。

[2018.06.0] hp-health, hp-snmp-agentsがアップデートされました。

[2018.06.0] hp-ams, amsdがアップデートされました。

[2018.06.0] ssa, ssacli, ssaducliがアップデートされました。

[2018.06.0] hponcfg, sutがアップデートされました。

[2018.06.0] be2net, igb, ixgbe/ixgbevf, i40e/i40evf, netxtreme2, tg3, bnxt_en, fastlinq, brcmfcoe, libbnxtreがアップデートされました。

[2018.06.0] mlnx-ofaがアップデートされました。

[2018.06.0] smartpqiがアップデートされました。

[2018.06.0] hpdsa(の一部)がアップデートされました。

[2018.06.0] Enablement Kit(Broadcom, Emulex)がアップデートされました。

[2018.06.0] qla2xxx, libqedr, lpfcがアップデートされました。

[2018.06.0] be2iscsi, iscsiuioがアップデートされました。

[2018.06.0] 新規対応した RHEL7.5向けで提供されていないドライバ(igb, ixgbe/ixgbevf, i40e/i40evf, megaraid_sas, mlnx-ofa)があります。


[!] 
詳細な変更点は前述の SPP専用ページ内の `ドキュメント`と、`ホットフィックス&アドバイザリ`をご覧ください。

本バージョンでの主な変更点について - DUDドライバ, SPPメディア部分自体

 

・ smartpqiドライバのバージョンがあがっています。

・hpdsaドライバの RHEL7, SLES12向けのバージョンがあがっています。

・hpsaの RHEL7向けのバージョンが上がっています。


[!]
詳細な変更点は前述の SPP専用ページ内の `ドキュメント`と、`ホットフィックス&アドバイザリ`をご覧ください。

追加用サプリメンタル(差分)等の統合について

 

 本 SPPの 1バージョン前となる SPP 2018.03.0と本バージョンがリリースされた期間内にリリースされた SPPの Supplement版 SPP、単体 RPMパッケージの管理ツールは下記となります。本 SPPはこれらのパッケージもしくは、それらよりも新しいバージョンのものが統合されています。
 

・Red Hat Enterprise Linux 7.5 Supplement Bundle for SPP

バンドルサポート対象ディストリビューション

 

 本 SPPがバンドル(対象機種、対象ファームウェア、対象パッケージでの統合組合せテスト)としてサポートを行うディストリビューションは、最新のマイナーバージョンと、1ヶ前のマイナーバージョンの 2バージョン分です。具体的には下記のディストリビューションです。

・Red Hat Enterprise Linux 6.8(x86_64のみ)
・Red Hat Enterprise Linux 6.9(x86_64のみ)
・Red Hat Enterprise Linux 6.10(x86_64のみ) - Supplement Bundleにて
・Red Hat Enterprise Linux 7.4
・Red Hat Enterprise Linux 7.5
・SUSE Linux Enterprise Server 11/SP3(x86_64のみ)
・SUSE Linux Enterprise Server 11/SP4(x86_64のみ)
・SUSE Linux Enterprise Server 12/SP2
・SUSE Linux Enterprise Server 12/SP3
 

 上記よりも古いディストリビューションに対するモジュールが用意されているものもありますが、バンドル(対象機種、対象ファームウェア、対象パッケージでの統合組合せテスト)としてのサポートは行っておらず単体テストでの動作確認のみのディストリビューションとなります。HPEは SPPだけでなくディストリビューションも最新バージョンで運用されることを推奨します。

同梱されている DUDについて

 

 SPP 2018.06.0の `DUD`ディレクトリ配下には下記の DUDパッケージが同梱されています。

hpdsa-1.2.10-120.rhel6u8.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-120.rhel6u9.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-120.sles11sp3.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-120.sles11sp4.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-135.sles12sp2.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-135.sles12sp3.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-137.rhel7u4.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-137.rhel7u5.x86_64.dd.gz

hpsa-3.4.20-125.rhel6u8.x86_64.dd.gz
hpsa-3.4.20-125.rhel6u9.x86_64.dd.gz
hpsa-3.4.20-125.sles11sp3.x86_64.dd.gz
hpsa-3.4.20-125.sles11sp4.x86_64.dd.gz
hpsa-3.4.20-125.sles12sp2.x86_64.dd.gz
hpsa-3.4.20-125.sles12sp3.x86_64.dd.gz
hpsa-3.4.20-136.rhel7u4.x86_64.dd.gz
hpsa-3.4.20-136.rhel7u5.x86_64.dd.gz

megaraid_sas-07.702.09.00-11.rhel6u9.x86_64.iso.gz
megaraid_sas-07.702.09.00-11.rhel7u3.x86_64.iso.gz
megaraid_sas-07.702.09.00-11.rhel7u4.x86_64.iso.gz
megaraid_sas-07.702.09.00-11.sles11sp4.x86_64.iso.gz
megaraid_sas-07.702.09.00-11.sles12sp2.x86_64.iso.gz
megaraid_sas-07.702.09.00-11.sles12sp3.x86_64.iso.gz

smartpqi-1.1.4-125.rhel6u9.x86_64.dd.gz
smartpqi-1.1.4-125.rhel7u4.x86_64.dd.gz
smartpqi-1.1.4-125.rhel7u5.x86_64.dd.gz
smartpqi-1.1.4-125.sles11sp4.x86_64.dd.gz
smartpqi-1.1.4-125.sles12sp2.x86_64.dd.gz
smartpqi-1.1.4-125.sles12sp3.x86_64.dd.gz

Supplement Bundle RHEL6.10版には下記の DUDパッケージが同梱されています。

hpdsa-1.2.10-139.rhel6u10.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-139.rhel6u9.x86_64.dd.gz
hpsa-3.4.20-141.rhel6u10.x86_64.dd.gz
hpsa-3.4.20-141.rhel6u9.x86_64.dd.gz

同梱されている RPMとファームウェアについて

 本ソフトウェアに同梱されている RPMとファームウェアの内容は、トップディレクトリにある `contents.html` に記載されています。本ファイルには適用の推奨度合い(Optical/Recommended/Critical)の記載があります。更に詳細な内容は、前述の `HPESC Support Portal` を参照してください。

SPPメディアからシステムを起動してのファームウェアアップデートについて

 

 Service Pack for ProLaitnの ISOイメージからシステムを起動し、Interactive(対話型)メニューを選択する事で、ファームウェアの更新以外に、Smart Storage Administrator(SSA)によるストレージの構成・管理・診断が可能です。詳細は前述の HPESC Support Portalをご覧ください。

 但し、Service Pack for ProLiantの ISOイメージや DVDメディアを iLO4/5の仮想メディアとしてマウントしシステムを起動した状態で、ファームウェアをアップデートする場合、サポートされるのは Automatic(自動型)モードでファームウェアをアップデートした際のみです。Interactive(対話型)モードでファームウェアを更新することはサポートされません(タイムアウトやスクリプトエラー等が発生します)。

 Automatic(自動型)モードでファームウェアをアップデートする場合に iLO自身のアップデートが行われる場合、仮想コンソールのセッションが一旦切断されます。この場合、数十秒後に再度接続し直してください。セッションが切断されても、Automatic(自動型)モードの場合にはファームウェアのアップデート作業は継続されます。

SUMの起動方法

 

 ISOイメージ上のトップディレクトリには launch_sum.shが用意されていますので、このスクリプトから ISO内にある smartupdateが起動されます。

 ISOイメージの一部をコピーしている場合や、zip版の SUMを組み込んでいる等の場合には、SPPコンポーネントが格納されているディレクトリへ移動し、#./smartupdateを実行する事で GUIモードで SUMが起動します。CUIモードで利用する場合には #smartupdate -hで CUIの Consoleモードのヘルプが、#smartupdate -s -hで CUIの Silent(Legacy)モードのヘルプが表示されます。

 なお、smartupdateを起動する際に `./`を付与しないで起動した場合で、RPM版の SUMが導入されている場合には /sbin/smartupdateより RPM版の SUM起動します。

 適用する SPPコンポーネント容量の 2倍が /tmpに必要となります。1GB以上の空きを用意しておいてください。

SPPに新版パッケージを追加する方法について

 

 SPPが内包するよりも新しいコンポーネント(*.rpm, *.scexe)がリリースされた場合、それらの追加コンポーネント用に単独のディレクトリを作成してパッケージを配置し、ベースラインメニューで `Additional Packages`としてインベントリを行ってから適用します。詳細は既存のベースラインに最新パッケージを追加していいのか?をご覧ください。

 1ヶのディレクトリに複数の SPPを配置すると .xmlファイルのコンフリクトによりsmartupdateが誤動作する原因となります。

GUI/CUIでのデプロイの方法について - ローカル・リモート

 SUMの利用例については、前述の `SPP & SUM製品` ページを参考にしてください。

各種ログについて

 

 SUMの各種ログファイルの吐き出し場所は下記となります。

・ /var/log/sum
  ユーザ&デバッグログ

・ /var/tmp/localsum
  read onlyもしくはネットワーク共有上からの実行時に必要となった場合のバイナリコピー先

・ /var/tmp/sum
  リモートノードファイル、もしくはリモートターゲットへのデプロイを行った場合


 SUMインストーラでの作業中は随所で html, xml形式でのレポートの作成を行う事が可能です。

PXE経由でのデプロイ方法について

 SPPの ISOイメージを PXE経由でデプロイする方法については、Release Notesの `Using a PXE Server to Deploy Components from the full SPP ISO over a network`をご覧ください。
 また、Release Notesは前述の `HPESC Support Portal` から入手可能です。

rpmパッケージ毎の同梱一覧 - ファームウェア以外

 

 全ての kernel flavor、全ての kernelバージョン、全てのコンポーネントの組合せに応じた RPMパッケージが提供されている訳ではありません。詳細はこちらのRPM一覧(2018.06.0)RPM一覧(for RHEL6.10)をご覧ください。

差分ファイル

 本バージョンの SPPよりも新しい差分ファイルの入手は、下記の個別ページから入手してください。

 もしくは、米国のサポートマトリックス[英語]ページで、対象機種を選択後に、`Drivers`セクションで利用されるディストリビューションを選択し、対象となるソフトウェアがサポートされているかを必ず確認してからファイルを入手してください。

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2015年11月1日付でHewlett-Packard CompanyをHewlett Packard Enterprise Company とHP Inc.に分社する以前に販売された製品については、現在のモデルと異なる、古い製品名およびモデル番号である場合があります。