Linux技術情報
Service Pack for ProLiant(SPP) - 2018.03.0 対応環境とインストール方法について
Service Pack for ProLiant(SPP) - 2018.03.0 対応環境とインストール方法について
- 2018.03.0 Production版 for Gen9, Gen10
- Red Hat Enterprise Linux 7.5 Supplement Bundle
本ページでは、管理ツールに関する技術情報について記述いたします。製品情報については、`SPP & SUM製品` ページをご覧ください。
本ソフトウェアとドキュメントの入手について
本ソフトウェアの Gen9, Gen10/Plus共通版、Gen10/Plus専用版の入手は、SPP製品ページから可能です。本ソフトウェアがリリースされた後に個別リリースされたコンポーネントに関しては後述の ``差分ファイルについて`` をご覧ください。
本ソフトウェア向けドキュメント(Release Notes, Contents, Server Support Guide, Component Release Notes)は、`SPP説明 & 入手` ページ先の [ドキュメント] タブから入手してください。
また、`HPESC Support Portal` からも入手可能です。具体的には、検索ボックスに 「SPP」、上部タブで「ドキュメント」、left-menuで 「リリースノート」、「日本語」と「英語」を選択して最新のものを入手してください。
本ページ内のこれより以降の情報はこれらのリンク先にある情報の内 Linuxに関連した情報を補足したものとなります。詳細は前述のサイトをご覧ください。
本ソフトウェアの対象機種と、対象ディストリビューションについて
本ソフトウェアは ProLiantファミリーに対応しています。但し、ProLiantファミリーの全機種・全世代でサポートしている訳ではありません。また、同梱されるコンポーネントの全てが各 ProLiantでサポート提供されている訳でもありません。詳細な対応情報については前述の HPESC Support Portalのドキュメントをご覧ください。
本ページ内のこれより以降の情報は、前述のリンク先にある情報の内 Linuxに関連した情報を補足したものとなります。詳細は前述のサイトをご覧ください。
旧版となった SPP/サプリメンタルのディストリビューション対応状況、UpdateX/SPx対応状況の一覧については、旧版の技術文書ページの対応表をご覧ください。
- 複数世代向けのコンポーネントを全て含んだ現行の SPPを現行世代向け(Production版)と非現行世代向け(Post-Production版)の 2種類に分けてリリースします。
- Production版はファームウェア・ドライバ等が全て提供されます。Post-Production版はファームウェア・ドライバ等が提供されます。
- サーバが Productionから Post-Productionへ遷移する場合、ファームウェア・ドライバのバージョンはフリーズされ、以降は hot-fix向けとして提供が行われます。
本バージョンでの主な変更点について - SUM等
[RHEL7.5] SPP 2018.03.0と Supplement Bundle for RHEL7.5を組み合わせてカスタム ISOイメージを Smart Update Manager(SUM)で作成し、デプロイを行った場合 smartpqiドライバのインストール時にファームウェアの上書きをし `Deploy skipped as one of the installable has failed dependency and OmitHost is set.`が記録される場合があります。この問題を回避するには、SUMを利用して Supplement Bundle for RHEL7.5を SPP 2018.03.0に組み込んだカスタム ISOを作成するのではなく、SUM上で SPP 2018.03.0の Additional Baselineとして別途指示するか、もしくは、SUMでカスタム ISOを作成するのではなく、SPPのダウンロード時にカスタム ISOを作成する方法のどちらかで対処してください。
[2018.03.0] Smart Update Manager(SUM)はv8.2.0に変更されました。
[!] 詳細な変更点は前述の SPP専用ページ内の `ドキュメント`と、`ホットフィックス&アドバイザリ`をご覧ください。
本バージョンでの主な変更点と注意点について - RPMパッケージ
[RHEL7.5] ドライバ RPMパッケージとして hpdsa, hpsa, mpt2sas, smartpqiが追加されました。
[RHEL7.5] 管理ツール RPMパッケージは全て 2018.03.0と同じバージョンです。
[RHEL7.5] SPP 2018.03.0と Supplement Bundle for RHEL7.5を組み合わせてカスタム ISOイメージを Smart Update Manager(SUM)で作成し、デプロイを行った場合 smartpqiドライバのインストール時にファームウェアの上書きをし `Deploy skipped as one of the installable has failed dependency and OmitHost is set.`が記録される場合があります。この問題を回避するには、SUMを利用して Supplement Bundle for RHEL7.5を SPP 2018.03.0に組み込んだカスタム ISOを作成するのではなく、SUM上で SPP 2018.03.0の Additional Baselineとして別途指示するか、もしくは、SUMでカスタム ISOを作成するのではなく、SPPのダウンロード時にカスタム ISOを作成する方法のどちらかで対処してください。
[2018.03.0] hp-health, hpsmh, hp-smh-templates, hp-snmp-agents, hp-ams, amsdのバージョンがあがっています。
[2018.03.0] ssa, ssacli, ssaducliのバージョンがあがっています。
[2018.03.0] SmartArray MR Gen10用管理ツール MRStorageADministrator, storcliが新規追加されました。
[2018.03.0] hponcfg, sutのバージョンがあがっています。
[2018.03.0] NIC用ドライバは全てバージョンがあがっています。
[2018.03.0] Infiniband用ドライバは全てバージョンがあがっています。RHEL7.4, SLES12SP3向けも同梱されました。
[2018.03.0] smartpqi, hpsaドライバはバージョンがあがっています。
[2018.03.0] SmartArray MR Gen10用ドライバ megaraid_sasが新規追加されました。
[2018.03.0] Emulexと Broadcom向け Enablement Kitのバージョンがあがっています。
[2018.03.0] Fibre Channel用ドライバは全てバージョンがあがっています。
[2018.03.0] iSCSI用ドライバは全てバージョンがあがっています。
[!] 詳細な変更点は前述の SPP専用ページ内の `ドキュメント`と、`ホットフィックス&アドバイザリ`をご覧ください。
本バージョンでの主な変更点について - DUDドライバ, SPPメディア部分自体
[RHEL7.5] hpdsa, hpsa, smartpqiドライバが追加されました。
[2018.03.0] SmartArray MR Gen10用ドライバ megaraid_sasが新規追加されました。
[2018.03.0] SPPメディアから起動して利用する offlineモード時に ProLiant Gen9用 Insight Diagnostics(hpdiags)が再度搭載されました。
[2018.03.0] hpsa, smartpqiのバージョンがあがっています。
[!] 詳細な変更点は前述の SPP専用ページ内の `ドキュメント`と、`ホットフィックス&アドバイザリ`をご覧ください。
追加用サプリメンタル(差分)等の統合について
以前のフル(Complete)版バージョンのイニシャルリリースである SPP 2017.10.1と本バージョンがリリースされた期間内にリリースされた SPPの MSB版、もしくは Supplement版、単体 RPMパッケージの管理ツールは下記となります。本 SPPはこれらが統合されたフル版の SPPとなります。
hp-snmp-agents v10.62
sut v2.1.0-22
sut v2.0.1-3
バンドルサポート対象ディストリビューション
本 SPPがバンドル(対象機種、対象ファームウェア、対象パッケージでの統合組合せテスト)としてサポートを行うディストリビューションは、最新のマイナーバージョンと、1ヶ前のマイナーバージョンの 2バージョン分です。具体的には下記のディストリビューションです。
Red Hat Enterprise Linux 6.8(x86_64のみ)
Red Hat Enterprise Linux 6.9(x86_64のみ)
Red Hat Enterprise Linux 7.3
Red Hat Enterprise Linux 7.4
Red Hat Enterprise Linux 7.5 - Supplement Bundleにて
SUSE Linux Enterprise Server 11/SP3(x86_64のみ)
SUSE Linux Enterprise Server 11/SP4(x86_64のみ)
SUSE Linux Enterprise Server 12/SP2
SUSE Linux Enterprise Server 12/SP3
上記よりも古いディストリビューションに対するモジュールが用意されているものもありますが、バンドル(対象機種、対象ファームウェア、対象パッケージでの統合組合せテスト)としてのサポートは行っておらず単体テストでの動作確認のみのディストリビューションとなります。HPEは SPPだけでなくディストリビューションも最新バージョンで運用されることを推奨します。
同梱されている DUDについて
SPP 2018.03.0 フル(Complete)版の `DUD`ディレクトリ配下には下記の DUDパッケージが同梱されています。
hpdsa-1.2.10-120.rhel6u8.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-120.rhel6u9.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-120.sles11sp3.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-120.sles11sp4.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-123.rhel7u3.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-123.rhel7u4.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-123.sles12sp2.x86_64.dd.gz
hpdsa-1.2.10-123.sles12sp3.x86_64.dd.gz
・
hpsa-3.4.20-125.rhel6u8.x86_64.dd.gz
hpsa-3.4.20-125.rhel6u9.x86_64.dd.gz
hpsa-3.4.20-125.rhel7u3.x86_64.dd.gz
hpsa-3.4.20-125.rhel7u4.x86_64.dd.gz
hpsa-3.4.20-125.sles11sp3.x86_64.dd.gz
hpsa-3.4.20-125.sles11sp4.x86_64.dd.gz
hpsa-3.4.20-125.sles12sp2.x86_64.dd.gz
hpsa-3.4.20-125.sles12sp3.x86_64.dd.gz
megaraid_sas-07.702.09.00-11.rhel6u9.x86_64.iso.gz
megaraid_sas-07.702.09.00-11.rhel7u3.x86_64.iso.gz
megaraid_sas-07.702.09.00-11.rhel7u4.x86_64.iso.gz
megaraid_sas-07.702.09.00-11.sles11sp4.x86_64.iso.gz
megaraid_sas-07.702.09.00-11.sles12sp2.x86_64.iso.gz
megaraid_sas-07.702.09.00-11.sles12sp3.x86_64.iso.gz
・
smartpqi-1.1.2-125.rhel6u9.x86_64.dd.gz
smartpqi-1.1.2-125.rhel7u3.x86_64.dd.gz
smartpqi-1.1.2-125.rhel7u4.x86_64.dd.gz
smartpqi-1.1.2-125.sles11sp4.x86_64.dd.gz
smartpqi-1.1.2-125.sles12sp2.x86_64.dd.gz
smartpqi-1.1.2-125.sles12sp3.x86_64.dd.g
Supplement Bundle RHEL7.5版には下記の DUDパッケージが同梱されています。
hpdsa-1.2.10-137.rhel7u5.x86_64.dd.gz
hpsa-3.4.20-136.rhel7u5.x86_64.dd.gz
smartpqi-1.1.4-125.rhel7u5.x86_64.dd.gz
同梱されている RPMとファームウェアについて
本ソフトウェアに同梱されている RPMとファームウェアの内容は、トップディレクトリにある `contents.html` に記載されています。本ファイルには適用の推奨度合い(Optical/Recommended/Critical)の記載があります。更に詳細な内容は、前述の `HPESC Support Portal` を参照してください。
SPPメディアからシステムを起動してのファームウェアアップデートについて
Service Pack for ProLaitnの ISOイメージからシステムを起動し、Interactive(対話型)メニューを選択する事で、ファームウェアの更新以外に、Smart Storage Administrator(SSA)によるストレージの構成・管理・診断が可能です。詳細は前述の HPESC Support Portalをご覧ください。
但し、Service Pack for ProLiantの ISOイメージや DVDメディアを iLO4/5の仮想メディアとしてマウントしシステムを起動した状態で、ファームウェアをアップデートする場合、サポートされるのは Automatic(自動型)モードでファームウェアをアップデートした際のみです。Interactive(対話型)モードでファームウェアを更新することはサポートされません(タイムアウトやスクリプトエラー等が発生します)。
Automatic(自動型)モードでファームウェアをアップデートする場合に iLO自身のアップデートが行われる場合、仮想コンソールのセッションが一旦切断されます。この場合、数十秒後に再度接続し直してください。セッションが切断されても、Automatic(自動型)モードの場合にはファームウェアのアップデート作業は継続されます。
SUMの起動方法
ISOイメージ上のトップディレクトリには launch_sum.shが用意されていますので、このスクリプトから ISO内にある smartupdateが起動されます。
ISOイメージの一部をコピーしている場合や、zip版の SUMを組み込んでいる等の場合には、SPPコンポーネントが格納されているディレクトリへ移動し、#./smartupdateを実行する事で GUIモードで SUMが起動します。CUIモードで利用する場合には #smartupdate -hで CUIの Consoleモードのヘルプが、#smartupdate -s -hで CUIの Silent(Legacy)モードのヘルプが表示されます。
なお、smartupdateを起動する際に `./`を付与しないで起動した場合で、RPM版の SUMが導入されている場合には /sbin/smartupdateより RPM版の SUM起動します。
適用する SPPコンポーネント容量の 2倍が /tmpに必要となります。1GB以上の空きを用意しておいてください。
SPPに新版パッケージを追加する方法について
SPPが内包するよりも新しいコンポーネント(*.rpm, *.scexe)がリリースされた場合、それらの追加コンポーネント用に単独のディレクトリを作成してパッケージを配置し、ベースラインメニューで `Additional Packages`としてインベントリを行ってから適用します。詳細は既存のベースラインに最新パッケージを追加していいのか?をご覧ください。
1ヶのディレクトリに複数の SPPを配置すると .xmlファイルのコンフリクトにより smartupdateが誤動作する原因となります。
GUI/CUIでのデプロイの方法について - ローカル・リモート
SUMの利用例については、前述の `SPP & SUM製品` ページを参考にしてください。
各種ログについて
SUMの各種ログファイルの吐き出し場所は下記となります。
・ /var/log/sum
ユーザ&デバッグログ
・ /var/tmp/localsum
read onlyもしくはネットワーク共有上からの実行時に必要となった場合のバイナリコピー先
・ /var/tmp/sum
リモートノードファイル、もしくはリモートターゲットへのデプロイを行った場合
SUMインストーラでの作業中は随所で html, xml形式でのレポートの作成を行う事が可能です。
PXE経由でのデプロイ方法について
SPPのフル(Complete)版 ISOイメージを PXE経由でデプロイする方法については、Release Notesの `Using a PXE Server to Deploy Components from the full SPP ISO over a network`をご覧ください。Releae Notesは前述の HPESC Support Portal から入手してください。
rpmパッケージ毎の同梱一覧 - ファームウェア以外
全ての kernel flavor、全ての kernelバージョン、全てのコンポーネントの組合せに応じた RPMパッケージが提供されている訳ではありません。詳細はこちらの RPM一覧(2018.03.0フル版)、 RPM一覧(for RHEL7.5)をご覧ください。
差分ファイル
本バージョンの SPPよりも新しい差分ファイルの入手は、下記の個別ページから入手してください。
- 現在差分ファイルはリリースされていません。
もしくは、米国のサポートマトリックス[英語]ページで、対象機種を選択後に、`Drivers`セクションで利用されるディストリビューションを選択し、対象となるソフトウェアがサポートされているかを必ず確認してからファイルを入手してください。
Open Source & Linux
product
support
サイト情報
2015年11月1日付でHewlett-Packard CompanyをHewlett Packard Enterprise Company とHP Inc.に分社する以前に販売された製品については、現在のモデルと異なる、古い製品名およびモデル番号である場合があります。