Linux技術情報
Service Pack for ProLiant(SPP) - 2012.10.0 対応環境とインストール方法について
Service Pack for ProLiant(SPP) - 2012.10.0 対応環境とインストール方法について
- SPP 2012.10.0 Production版 for G4, G5, G6, G7, Gen8(Intel)
- SPP 2012.10.0 Production版 for G1, G2(AMD)
本ページでは、管理ツールに関する技術情報について記述いたします。製品情報については、`SPP & SUM製品` ページをご覧ください。
本ソフトウェアとドキュメントの入手について
本ソフトウェア向けドキュメント(Release Notes, Contents, Server Support Guide, Component Release Notes)は、`SPP説明 & 入手` ページ先の [ドキュメント] タブから入手してください。
また、`HPESC Support Portal` からも入手可能です。具体的には、検索ボックスに 「SPP」、上部タブで「ドキュメント」、left-menuで 「リリースノート」、「日本語」と「英語」を選択して最新のものを入手してください。
本ページ内のこれより以降の情報はこれらのリンク先にある情報の内 Linuxに関連した情報を補足したものとなります。詳細は前述のサイトをご覧ください。
本ソフトウェアの対象機種と、対象ディストリビューションについて
本ソフトウェアは ProLiantファミリーに対応しています。但し、ProLiantファミリーの全機種でサポートしている訳ではありません。詳細な対応情報については、米国のサポートマトリックス[英語]ページで、対象機種を選択後に、`Drivers`セクションで利用されるディストリビューションを選択し、対象となるソフトウェアがサポートされているかを必ず確認してください。
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旧版となった SPP/サプリメンタルのディストリビューション対応状況、UpdateX/SPx対応状況の一覧については、旧版の技術文書ページの対応表をご覧ください。
本バージョンでの主な変更点について - SUM等
- SUMが v5.3.0になりました。
- ftp.hp.comからのダウンロードがスケジュール指定(スクリーンショット)で実行可能になりました。
- カスタムベースラインの作成(スクリーンショット)が可能になり、重要度、アップデートのタイプ(ファームウェアのみ、ソフトウェアのみ、両方)、OSの種類毎(ALL, Windows SVR 200X Rx x86, VMware ESXi 5.x, RHEL5.x/x86, SLES 11.x/x64等)、デバイス毎(All, OA, VC, Superdome2, FC Switch, SAS BL switch interconnect, System ROM, iLO, NIC, Tape, PMC, FPGA, CPLD, Array HBA, Had Drive, FC HBA/CNA)に指定可能になりました。
- ターゲットの選択画面で前回のデプロイ日付と結果を示す `最終アップデート`リンク(スクリーンショット)が追加されました。
本バージョンでの主な変更点について - RPMパッケージ部分(旧称 PSP相当部)
- 特にありません。
本バージョンでの主な変更点について - SPPメディア部分自体
追加用サプリメンタル(差分)の統合について
以前のバージョンである SPP 2012.08版と本バージョンがリリースされた期間内に、別途追加用のサプリメントはリリースされていません。
リリースサイクルとサポート期日について
バージョン番号はリリース日を意味しています。2012.10.0は 2012年 10月版の 0番目のリリース ID製品となります。
サポート期間は約 1年となります。2012.10.0版を適用したシステムに対しては、2013年 10月版としてリリース予定の SPPがリリースされる迄がサポート対象となります(当該バージョンで回避できないクリティカルな問題があった場合、必須となるアップデートパッケージの適用が必要となる場合があります)。
同梱されている DUDについて
本ソフトウェアの Complete版の `DUD`ディレクトリ配下には下記の DUDパッケージが同梱されています。
- hpahcisr-1.2.6-13.rhel5u7.i686.dd.gz
- hpahcisr-1.2.6-13.rhel5u7.x86_64.dd.gz
- hpahcisr-1.2.6-13.rhel5u8.i686.dd.gz
- hpahcisr-1.2.6-13.rhel5u8.x86_64.dd.gz
- hpahcisr-1.2.6-13.sles10sp4.i586.dd.gz
- hpahcisr-1.2.6-13.sles10sp4.x86_64.dd.gz
- hpahcisr-1.2.6-13.sles11sp1.i586.dd.gz
- hpahcisr-1.2.6-13.sles11sp1.x86_64.dd.gz
- hpahcisr-1.2.6-13.sles11sp2.i586.dd.gz
- hpahcisr-1.2.6-13.sles11sp2.x86_64.dd.gz
- hpahcisr-1.2.6-14.rhel6u1.i686.dd.gz
- hpahcisr-1.2.6-14.rhel6u1.x86_64.dd.gz
- hpahcisr-1.2.6-14.rhel6u2.i686.dd.gz
- hpahcisr-1.2.6-14.rhel6u2.x86_64.dd.gz
- hpahcisr-1.2.6-14.rhel6u3.i686.dd.gz
- hpahcisr-1.2.6-14.rhel6u3.x86_64.dd.gz
- hpvsa-1.2.4-4.rhel5u7.i686.dd.gz
- hpvsa-1.2.4-4.rhel5u7.x86_64.dd.gz
- hpvsa-1.2.4-4.rhel5u8.i686.dd.gz
- hpvsa-1.2.4-4.rhel5u8.x86_64.dd.gz
- hpvsa-1.2.4-4.rhel6u1.i686.dd.gz
- hpvsa-1.2.4-4.rhel6u1.x86_64.dd.gz
- hpvsa-1.2.4-4.rhel6u2.i686.dd.gz
- hpvsa-1.2.4-4.rhel6u2.x86_64.dd.gz
- hpvsa-1.2.4-4.rhel6u3.i686.dd.gz
- hpvsa-1.2.4-4.rhel6u3.x86_64.dd.gz
- hpvsa-1.2.4-4.sles10sp4.i586.dd.gz
- hpvsa-1.2.4-4.sles10sp4.x86_64.dd.gz
- hpvsa-1.2.4-4.sles11sp1.i586.dd.gz
- hpvsa-1.2.4-4.sles11sp1.x86_64.dd.gz
- hpvsa-1.2.4-4.sles11sp2.i586.dd.gz
- hpvsa-1.2.4-4.sles11sp2.x86_64.dd.gz
同梱されている RPMとファームウェアについて
本ソフトウェアに同梱されているファームウェアの内容は、トップディレクトリにあるcontents.html(フル)版に記載されています。本ファイルには適用の推奨度合い(Optical/Recommended/Critical)の記載があります。
SUM上の仮想 DVDドライブ等から起動する場合について
iLO3/4等の仮想 DVDドライブ等から SUMを起動するとパッケージのスキャンに時間が掛かります。これは複数の OS向けパッケージが同一ディレクトリに配置されている事に起因します。特に Complete(フル)版 SPPの場合には 30~45分程度掛かる場合があります。
SUM起動前に必要なパッケージについて - 自動解決方法&手動解決方法
- RPM版 SUMを別途入手しての`自動`解決方法
SUMを起動する前に、別途必要なパッケージを追加する必要があります(必要なパッケージは次章に記載)。OSを導入する際のパッケージ選択にもよりますが、多数のライブラリ等の追加インストールを要求される場合があります。SDRサイトで提供されている SUMの RPMパッケージを利用する事で、必要なパッケージの依存関係を自動で解決させる事が可能です。
必要な手順としては、1. RPM形式の SUMを入手、2. DVD(もしくはディストリビューションサイト)へのレポジトリの設定、3. yum localinstallや zypperの実行の 3ステップとなります。
本セクションでは特に面倒な RHEL6の x86_64を実行例として示します。
#vi /etc/yum.repo/hoge.repo ⇒ ローカルレポジトリ設定
[hoge]
name=hoge
baseurl=file:///mnt
gpgcheck=no
#mount /dev/cdrom /mnt
#export http_proxy=proxy.hoge.hoge.com:8080 ⇒ proxy利用時のみ必要
#wget http://downloads.linux.hpe.com/SDR/downloads/Extras/Re¥
dHat/6/x86_64/current/hpsum/hpsum-5.3.0-29.rhel6.i386.rpm
#yum localinstall hpsum-5.2.0-20.rhel6.i386.rpm ⇒ x86_64向けでも i386版です
#hpsum ⇒ /sbinから起動されます
SPPに添付されている SUMと RPM形式で提供されている SUMは、同じバージョンであれば機能差はありませんが、起動時の動作が一部異なります。詳細はRPM/SUMと SPPに添付される SUMは何が違うのか?をご覧ください。
上記で解決出来るパッケージ依存は hpsumの起動に関して `だけ` です。SPPに含まれるパッケージを稼働させるには、別途 IMA向け(lm_sensors, net-snmp)、NICドライバビルド向け(gcc, rpm-build, redhat-rpm-config, kernel-headers, kernel-devel)、FCドライバビルド向け(libnl)等が必要となります。詳細は hpsum上の表示、もしくは PDF版のリリースノート等をご覧ください。
SDRで提供されている RPM版 SUMが SPPに添付されているバージョンよりも古い場合、SPPを展開してあるディレクトリに移動し、#./hpsumとして起動してください。
- ISO版, tar.gz版同梱の SUMをそのまま利用した `手動`解決方法
RHEL5の場合
- net-snmp
- lm_sensor
- libnl(Fibre HBA系のみ)
- expect(リモートデプロイ時)
- kernel-devel(利用する kernel種類が PAE/Xenであっても)
RHEL6の場合
[x86版の場合]
- lm_sensors
- gcc
- rpm-build
- redhat-rpm-config
- net-snmp *d
- kernel-headers
- kernel-devel
- expect *g
- libnl *f
[x86_64版の場合]
- lm_sensors
- gcc
- rpm-build
- redhat-rpm-config
- net-snmp *d
- libXrandr.i686
- libXcursor.i686
- libSM.i686
- fontconfig.i686
- libXi.i686
- libstdc++.i686
- zlib.i686
- kernel-headers
- kernel-devel
- expect *g
- libnl *f
*d: デフォルトのままの場合のみ追加が必要
*g: グラフィカルモード利用時で且つリモートデプロイを行う場合のみ追加が必要
*f: FC HBA装着環境のみ追加が必要
RHNに接続できずローカルの DVDドライブに対して yumの repositoryを設定する場合は下記を参考にしてください。
#vi /etc/yum.repos.d/hoge.repo
[hoge]
name=hoge
baseurl=file:///mnt/
gpgcheck=no
#mount /dev/dvd /mnt
SLES10の場合
- expect(リモートデプロイ時)
- kernel-syms(be2net,be2iscsiのみ)
- libnl(Fibre HBA系のみ)
SLES11の場合
- net-snmp
- perl-SNMP
- expect(リモートデプロイ時)
- kernel-syms(be2net,be2iscsiのみ)
- libnl(Fibre HBA系のみ)
SPPの入手形態による SUMの起動方法の違いについて
SUMを起動する方法は、SPPの入手方法により、下記の方法があります。
- RPM形式の SUMをインストールした場合、#hpsumとして起動します。この場合 /sbin/hpsum経由で /opt/hp/hpsum/bin/hpsumが起動します。SDRで提供されている RPM版 SUMが SPPに添付されているバージョンよりも古い場合、SPPを展開してあるディレクトリに移動し、#./hpsumとして起動してください。
- DVDもしくは USB-key上から直接起動する場合、/hp/swpackages/配下にディレクトリを移動してから、#./hpsumとして起動します。
- HDD上から起動する場合、コピー先のディレクトリに移動してから #./hpsumとして起動します。この場合、コピー先のパスには 2byteコードを含む場所(例: `/root/デスクトップ`等)からは正常起動しませんので注意してください。
- SPPを tar.gz(サプリメンタル形態でのみ提供)形式で入手して利用する場合は、tar.gzを HDD上に展開し、中に格納されている `./hpsum`を実行する事で SUMが起動します。 tar.gzを展開する場合、予めディレクトリを掘ってそこに展開する事をお勧めします。
- SDRの `WEBブラウザからの利用方法`経由で SPPを入手した場合、既にファイルが展開されていますので、`./hpsum`を実行するだけで SUMが起動します。*
GUI/CUIでのデプロイの方法について - ローカル・リモート
SUMの利用例については、前述の `SPP & SUM製品` ページを参考にしてください。
各種ログについて
SUMは /var/hp/log配下に各種ログを作成します。リモートターゲットへのデプロイを行った場合も同様にこのディレクトリにサーバー毎のログが記録されます。
例: DL360p Gen8+RHEL6.3/x86_64 - hpsum_log.txt hpsum_detail_log.txt
SUMインストーラの随所でレポートの作成を行う事が可能です。インストール中、もしくはインストール後に再度 SUMを起動して html, xml形式でのレポート入手も可能です。
RPMパッケージの導入結果は /var/log/messagesにも記録されます。但し、全てのパッケージが記録される訳ではありませんので実際のパッケージ状況については #rpm -qa --last等での確認を行ってください。
rpmパッケージ毎の同梱一覧
RHEL5 | RHEL6 | SLES10 | SLES11 | |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | ○ | ○ | hpsmh |
○ | ○ | ○ | ○ | hp-health |
○ | ○ | ○ | ○ | hp-ams |
○ | - | ○ | - | hp-ilo |
○ | - | ○ | - | hp-OpenIPMI |
○ | ○ | ○ | ○ | hp-snmp-agents |
○ | ○ | ○ | ○ | hp-smh-templates |
○ | ○ | ○ | ○ | cpqacuxe(x86, x86_64) |
○ | ○ | ○ | ○ | hpacucli(x86, x86_64) |
○ | ○ | ○ | ○ | hpdiags |
○ | ○ | ○ | ○ | hpvca |
○ | ○ | ○ | ○ | hponcfg |
○ | - | ○ | - | hpmouse |
○ | ○ | ○ | ○ | fibreutils |
○ | ○ | ○ | ○ | hp-fc-enablement |
- | ○(u1 | u2 | u3) | - | ○(sp1 | sp2) | hpsa |
○(u6** | u7 | u8) | ○(u1 | u2 | u3) | ○(sp4) | ○(sp1 | sp2) | cciss |
○(u6** | u7 | u8) | ○(u1 | u2 | u3) | ○(sp4) | ○(sp1 | sp2) | hpvsa |
○(u6* **| u7 | u8) | ○(u1 | u2 | u3) | ○(sp4) | ○(sp1 | sp2) | hpahcisr |
○(u6* **| u7 | u8) | ○(u1 | u2 | u3) | ○(sp4) | ○(sp1 | sp2) | mpt2sas |
○ | ○ | ○ | ○ | qla4xxx |
○ | ○ | ○ | ○ | tg3 |
○ | ○ | ○ | ○ | netxtreme2 |
2.2.1l | 2.2.1l | 2.2.1l | 2.2.1l | - bnx2 |
1.72.55 | 1.72.55 | 1.72.55 | 1.72.55 | - bnx2x |
2.5.11b | 2.5.11b | 2.5.11b | 2.5.11b | - cnic |
○ | ○ | - | ○ | netxtreme2-iscsi |
2.7.2.2c | 2.7.2.2c | - | 2.7.2.2c | - bnx2i |
○ | ○ | ○ | ○ | e1000 |
○ | ○ | ○ | ○ | e1000e |
○ | ○ | ○ | ○ | igb |
○ | ○ | ○ | ○ | ixgbe |
○ | ○ | ○ | ○ | nx_nic |
○ | ○ | ○ | ○ | hp-qlcnic |
○ | ○ | ○ | ○ | hp-mlnx-en |
○ | ○ | ○ | ○ | hp-be2net |
○ | ○ | ○ | ○ | hp-be2iscsi |
**U6は x86のみ
KMOD/override対応ドライバについて
本ソフトウェアに同梱されている RHEL5、RHEL6向けのドライバの多くが KMOD対応となっています。但し全てのドライバが errata kernelに追従できる訳ではありません。ドライバパッケージが KMODに対応し且つディストリビューション標準搭載(inbox)のドライバを KMOD対応ドライバへの linkで置き換えるための override設定(DUP:driver update program機能)迄されていて KMOD対応ドライバが errata kernelに追従する事となります。override設定が為されている KMODドライバは下記となります。
- hpsa
- cciss
- hpvsa
- hpahcisr
- mpt2sas*
- mellanox-mlnx-en
*RHEL5向けは override未対応です
本ソフトウェアの NICドライバは KMOD対応していますが override設定がされませんので、ビルドしたドライバが /lib/modules配下の利用したい kernelの extraディレクトリに導入されなければなりません。
差分ファイル
本バージョンの SPPよりも新しい差分ファイルの入手は、下記の個別ページから入手してください。
- 現在差分ファイルはリリースされていません。
もしくは、米国のサポートマトリックス[英語]ページで、対象機種を選択後に、`Drivers`セクションで利用されるディストリビューションを選択し、対象となるソフトウェアがサポートされているかを必ず確認してからファイルを入手してください。
履歴:以前の記述を取り消しまたは修正いたしました。
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2015年11月1日付でHewlett-Packard CompanyをHewlett Packard Enterprise Company とHP Inc.に分社する以前に販売された製品については、現在のモデルと異なる、古い製品名およびモデル番号である場合があります。