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ProLiant Gen10 Plus/v2向け Linux インストール方法
ProLiant Gen10 Plus/v2向け Linux インストール方法
本書について
ProLiant Gen10 Plus/v2に Linuxをインストールするには様々な方法があります。本書では最も一般的且つシンプルで Linuxディストリビュータが用意しているインストーラをそのまま利用する方法で Linuxのインストールを行った後で、ファームウェアのアップデート等を行う手順の解説を行います。
・機種固有の設定については、本書の対象とはしておりません。
・Intel VROCは、本書の対象とはしていません。
・Ingelligent Provisioning(IP)の Express OSインストールは、本書の対象とはしておりません。
・PXE、iSCSI、FCoEを利用した環境は、本書の対象とはしておりません。
・インストールソースとして、ネットワークリポジトリを利用する方法は、本書の対象とはしておりません。
・本書ではオプション製品の組み込みとネットワークケーブルの配線は完了しているものとします。
・ローカルモニタ、DVD-ROMもしくは USB光学ドライブを利用する場合、iLO5の設定は必須ではありませんが、システム稼働後のメンテナンスのために本書では設定を行っています。
対応するハードウェアは ProLiant Gen10, Gen10 Plus, Gen10 Plus v2となります。
対応する OSは下記となります。利用する ProLiantによってサポートしているマイナーバージョンが異なります。確認はHPE Servers Support & Certification Matricesで行ってください。
・Red Hat Enterprise Linux 7
・Red Hat Enterprise Linux 8
・Red Hat Enterprise Linux 9
・SUSE Linux Enterprise Server 12
・SUSE Linux Enterprise Server 15
必要とする機材
本書の手順で必要となる ProLiant以外の機材は下記となります。
・モニターを用意し、ProLiantに接続してください。
- ProLiantの機種によってはアナログ VGA以外の接続方式が用意されている事があります
- モニタを利用せず iLO5の仮想コンソールだけを利用する方法は、本書の対象とはしておりません。但し、後述する iLO5に設定した IPアドレスが分かる場合にはモニターは不要です。
・WEBブラウザが利用可能な作業用 PCを別途用意し、ネットワークに接続してください。
- ネットワークセグメントは ProLiantのものと異なっても構いません。
- 作業用 PCの OSは Linux, Windowsのどちらでも構いません。
・ProLiant内蔵 DVDドライブ、もしくは USB-光学ドライブ。
- 後述する iLO5の仮想メディアを利用する場合は不要です。
- USB-blu-rayドライブ以外の、内蔵 DVDドライブもしくは USB-光学ドライブを利用する場合には、SPP ISOが利用できないため iLO5仮想メディアの利用を推奨します。
・iLO Advancedライセンスを追加する場合、ライセンスキーを用意してください。
- 本ライセンスは iLO5の仮想メディアを利用してインストールする場合には、必要となります。導入方法は後述します。
- ProLiantの機種によっては iLO Advancedライセンスなしで仮想メディアが利用できる構成も存在します。
- MircoServer Gen10 Plus用 iLO Enablement Kitを装着した場合、iLO Advancedライセンスなしで仮想メディアが利用可能です。
- 内蔵 DVDドライブを利用して Linuxをインストールする場合には、本ライセンスがなくても構いません。
- USB-光学ドライブを利用して Linuxをインストールする場合には、本ライセンスがなくても構いません。
予め考慮する要件
ハードウェアの初期設定と Linuxのインストールを行う前に以下の構成を決めておきます。
・ProLiantの起動モードを `UEFI`と `Legacy(BIOS)` のどちらにするかを決めておきます。特に条件がなければデフォルトの UEFIモードのまま利用してください。
- UEFIモードは柔軟性の高さ、セキュリティ面の考慮、オプション製品の対応の広さ等で Legacy(BIOS)モードよりも優れています。
・NS204i-pは、UEFIモードでのみ起動が可能です。
- 旧来から利用されている Legacy(BIOS)モードは既存環境との運用互換性等が必要な場合に利用します。
・SUSE Linux Enterprise Serverを利用する場合には、起動デバイスが 2.2TB(2.0TiB)を超える事はできません。SmartArray/SR系もしくは MegaRAID/MR系を利用する場合には論理ドライブの分割で本制限の回避が可能です。なお、Red Hat Enterprise Linuxは本制限を回避する `biosboot`機能が実装されています。
・iLO5のネットワーク接続の種類を `専用`ネットワークモードと `共有` ネットワークモードのどちらにするかを決めておきます。デフォルトは専用ネットワークモードです。特に条件がなければこのまま利用します。
- 専用ネットワークモードは iLO5へ接続するネットワークとアプリケーションが利用するサービス向けネットワークを分離する形態です。このため、セキュリティ面、速度、機能制限、OSのインストール対応において、共有ネットワーク接続よりも優れています。但し、サービス用ネットワークケーブルとは別に iLO5接続用にネットワークケーブルが 1本追加で必要となります。ネットワークポートは iLO5専用のポートである `iLO`と印字されているポートを利用します。
- 共有ネットワーク接続は、サービス用ネットワークケーブルの接続だけで iLO5にも接続する事が可能です。但し、共有ネットワーク接続構成で iLO5の仮想メディアを利用して OSのインストール途中に接続が切断される可能性が潜在的に存在します。本構成はセキュリティをあまり意識しなくて済む社内システム利用で且つシステムが稼働した後の iLO5による監視用途で利用する場合に向いています。 iLO5が相乗りする NICは iLO5の設定で選択が可能で、ネットワークポートは選択した NICの 1番目のポートが iLO5と共有利用されます。なお、iLO5と iLO5が共有したネットワークポート間では通信は行えません。
インストール手順 概要
本書で行う手順は大まかに以下となります。
POSTでの最低限の ハードウェア設定
・ProLiantの電源を投入します。
・電源投入直後の画面(POST)が表示されます。[F9]を押します。
- 以降の項目変更後には [F10]で内容を保存し、都度 [ESC]で一段上の画面に戻ってください。
- 以降の POST後の設定ではキーボードだけではなく、マウスの利用も可能です。
POSTで [F9] を押す
・設定画面を日本語表示に変更
- `System Utitlities`画面が表示されますので、`Select Language`で日本語を選択します。
日本語に変更
・iLO5のポート設定、ネットワーク設定と、ユーザ追加
- System Utilityes ⇒⇒ システム構成 ⇒⇒ iLO5構成ユーティリティ画面を選択します。
- `ネットワークオプション` を選択します。
- `ネットワークインターフェース` の項目で、iLO5を `専用ネットワーク`で利用する場合には `オン` を選択。iLO5を `共有ネットワーク` で利用する場合にはプルダウンでリストされる NICの種類を選択してください。どの NICを選択しても iLO5と共有されるのは 1番目のポートです。
- `DHCP有効` のデフォルトは `オン`です。DHCPサーバから IPアドレスを割り振る場合にはこのままの設定とします。特定の IPアドレスを割り振る場合には `オフ` に変更します。オフに変更した場合、`IPアドレス`, `サブネットマスク`, `ゲートウェイ IPアドレス` を入力します。
- `ユーザ管理` ⇒⇒ `ユーザの追加` を選択します。
- `新しいユーザ名`を入力します。`ログイン名`を入力します。この値は新しいユーザ名と同じでも構いません。`パスワード`を入力します。
`iLO5構成ユーティリティ` を選択
`ネットワークインターフェース` を選択
iLO5と共用する `ネットワークインターフェース` を指定
iLO5にユーザを追加
・SmartArray/SRの設定
- `アレイ構成` ⇒⇒ `アレイの作成` から複数の HDDもしくは SSDを束ねた `アレイ` を作成し、その中に `論理ドライブ`を作成します。アレイの全容量を論理ドライブとして割り当ててください。但し、この容量が 2.2TB(2.0TiB)を超え、且つ Legacy(BIOS)ブートモードで、更に SUSE Linux Enterrpise Serverを利用する場合にはシステムが起動しなくなりますので、アレイ内に 2.2TB(2.0TiB)以下の論理ドライブを OS起動用として作成し、残りを 2番目の論理ドライブとして作成してください。
- スペアドライブを設定したい場合には、作成した `アレイ A`に対して `スペアドライブの管理` で設定します。一般には `専用`スペアドライブ形式を設定します。
SmartArrayを選択(例: P408i-a SR Gen10)
`アレイ構成` 選択
ディスクを選択しアレイ配下に論理ドライブ作成
`アレイ A`に対して `スペアドライブの管理` で設定
・MegaRAID/MRの設定
- `Main Menu` ⇒⇒ `Configuration Management` ⇒⇒ `Create Logical Drive` から複数の HDDもしくは SSDを束ねた `Array #0` を作成し、その中に `Logical Drive`を作成します。アレイの全容量を Logical Driveとして割り当ててください。但し、この容量が 2.2TB(2.0TiB)を超え、且つ Legacy(BIOS)ブートモードで、更に SUSE Linux Enterrpise Serverを利用する場合にはシステムが起動しなくなりますので、アレイ内に 2.2TB(2.0TiB)以下の Logical Driveを OS起動用として作成し、残りを 2番目の論理ドライブとして作成してください。
- スペアドライブを設定したい場合には、`Main Menu` ⇒⇒ `Drive Management` でドライブを選択し `Operation` で `Assign Global Spare` を指定します。
`MegaRAID/MRを選択(例: MR416i-p Gen10+)`
`Create Logical Drive` 選択
RAIDレベル指定後、Select Drive
`Assign Global Spare` 指定
・NS204の設定
- NS204は事前の設定等は不要です。また、障害時にも本機は電源を落としてから M.2/SSDを交換するだけで自動構成が掛かります。
- 本機の論理ドライブ容量は 2.2TB(2.0TiB)を超えませんので、Legacy(BIOS)モード時の起動デバイスとして利用する場合の考慮は不要です。
・起動モード、SATAポートの設定、時刻の設定
- System Utilities ⇒⇒ BIOS/プラットフォーム構成(RBSU)画面を選択します。
- `ブートオプション` を選択します。UEFIブートモードではなく Legacy(BIOS)ブートモードを利用する場合には、`レガシー BIOSモード` に変更します。
- `ストレージオプション` を選択します。`SATAコントローラオプション`を選択します。`Smartアレイ SW RAIDサポート`(Windows Server専用) を `SATA AHCIサポート`に変更します。オンボード SATAコントローラを利用しない場合には設定変更はしなくても構いません。
- `日付と時刻` を選択します。`日付`, `時刻`, `タイムゾーン`, `時間フォーマット` を設定します。特段の理由がない限りは、時間フォーマットは `協定世界時(UTC)`に設定します。
・全ての設定を終えたら System Utilitiesを抜け、システムを再起動させます。
`ブートオプション` 選択
`ブートモード` 指定
`内蔵 SATA構成` 指定
`日付と時刻` 指定、設定終了で再起動
iLO5の IPアドレスの確認
システムが再起動した後、POST画面が表示されます。POST画面の左下に `iLO5 IPvX: xx.xx.xx.xx`が表示されます。この IPアドレスは先程の設定で DHCPを利用した場合には、DHCPサーバから割り当てられるアドレスとなりますので、メモしておきます。先程の設定で特定のアドレスを固定で設定した場合には、その設定内容が表示されます。
POST画面左下に iLO5の IPアドレスが表示
iLO5への iLO Advancedライセンスの適用
・仮想メディアをはじめとした iLO5の追加機能を利用するには iLO Advancedライセンスが必要となります。
- ProLiant内蔵 DVDドライブもしくは USB-光学ドライブを利用して Linuxをインストールする場合には、本作業は必須ではありません。
- MircoServer Gen10 Plus用 iLO Enablement Kitを装着した場合、iLO Advancedライセンスなしで仮想メディアが利用可能です。
- 作業用 PCで WEBブラウザを開き、先程メモした iLO5の IPアドレスを入力して接続します。
- iLO5 WEB I/Fのログイン画面が表示されますので、先ほど追加したアカウントとパスワードでログインします。この時点では iLO5 WEB I/Fは英語表示となります。
- レフトメニューの Administration ⇒⇒ Licensingを開きます。
- `Enter License Activation Key` にライセンスキーを入力し、[Install]を押します。
- `Current License Status`が Status=OKとなり、iLO5で仮想メディアを始めとした追加機能の利用が可能になります。
作業用 PCから iLO5に接続し、先ほど追加したアカウントでログイン
`Enter License Activation Key` にライセンスキー入力
インストール環境の準備
・インストール DVDを物理メディアで利用する場合
- インストール DVDを物理メディアで利用するには、ProLiantにオプションとして内蔵している DVDドライブ、もしくは USB-光学ドライブを ProLiantに接続して利用します。
- ProLiantをキーボードリセットもしくは電源ボタンで再起動します。
- 以降の作業は、ProLiantに接続したモニタ、キーボード、マウスを利用して作業を行います。
・インストール ISOを利用する場合
- 作業用 PC上にインストール ISOを用意しておき、iLO5の仮想メディアから利用します。
- iLO5 WEB I/Fを開き、レフトメニューの `Information`を開き、画面中央にある `HTML5`をクリックし html5コンソールを起動します。
- html5コンソールの左上の DVDアイコンをクリックし、CD/DVD ⇒⇒ Local *.iso fileを選択するとダイアログが表示されますので、インストール ISOイメージを指定します。例えば、Red Hat Enterprise Linux 8.2の場合の ISOのファイル名は`RHEL-8.2.0-20200404.0-x86_64-dvd1.iso` となります。
- html5コンソールの左上の iLOアイコン ⇒⇒ Power ⇒⇒ Reset で ProLiantを再起動します。
- 以降の作業は、この html5コンソール上で作業を行います。
画面中央の `HTML5` をクリック
html5コンソールが起動
左上のアイコンから仮想メディアを開く
インストーラの起動
・ブートデバイスの指定
- 再起動した ProLiantは POST画面を表示します。
- UEFIモードを利用している場合には、[F11](Boot Menu)を押します。One-Time Boot Menuが表示されますので、内蔵 DVD、USB-光学ドライブ、`iLO Virtual USB 3:iLO Virtual CD-ROM` のいずれかを選択し起動指定します。本作業は Legacy(BIOS)モードでは必要ありません。
・Linuxのインストーラが起動します。
POSTで [F11] を押す
`iLO Virtual CD-ROM` を選択
インストール時の注意点
・ProLiant Gen10 Plus/v2に前述の Linuxをインストールする場合には、インストール時にドライバをロードする必要はありません。
・Red Hat Enterprise Linuxの利用、且つ Legacy(BIOS)ブートモードを利用している場合で、起動デバイスが 2.2TB(2.0TiB)を超える場合には、パーティション設定で `biosboot`パーティションを作成してください。本パーティションを作成する事で、2.2TB(2.0Tib)を超えるための GPTラベルを利用しつつ Grub2経由でのシステム起動が可能となります。
・SUSE Linux Enterprise Serverの利用、且つ Legacy(BIOS)ブートモードを利用している場合、OSのインストール先は、先ほど論理ドライブとして作成した 2.2TB(2.0TiB)以下の領域に導入してください。
・以降は通常の Linuxのインストール作業を進めてください。
ドライバの追加は不要
Linuxのインストール作業を行う
SPP ISOの入手
・Service Pack for ProLiant(SPP)の ISOメディアを入手するために、HPE Passportアカウントを作成します。http://www.hpe.com/support/hpesc にアクセスし、作成してください。この際 Warranty情報の入力は行わなくても構いません。既に HPE Passportのアカウントをお持ちの場合には、本作業は不要です。
・Service Pack for ProLiant(SPP)のダウンロードページ https://techlibrary.hpe.com/jp/ja/enterprise/servers/products/service_pack/spp/index.aspx を開きます。
・ページ上部の `Gen10プロダクションバージョン:` 右の最新バージョン(例えば `2020.09.0`)を選択します。なお、ProLiant Gen9 を含む `Gen9/Gen10プロダクションバージョン:` の入手は、HPE Passportと Warrantyの紐づけが必要となります。
・ページ右下の `SPP ISOイメージ` をクリックしダウンロードします。ダウンロード先は、作業用 PC上に行ってください。
・SPP 2020.09.0の ISOはサイズが 9.2GBとなり、DVD-RWの Dual-Layerメディアにも入りきらない容量となっていますので、メディアへ焼きこむには blu-rayメディアが必要となります。ドライブも USB-DVDドライブではなく USB-blu-rayドライブが必要となります。また、ProLiant内蔵 DVDドライブでは blu-rayメディアは読み込む事はできません。なお、iLOの仮想メディアを利用する場合には、ISOイメージをメディアへ焼きこむ必要はありません。
SPPによるファームウェア更新
・本作業は ProLiantのファームウェアが最新の場合、もしくは特定のファームウェアバージョンで運用したい場合には不要な作業です。不要な場合は行わなくても構いませんが、HPEは全てのファームウェアを常に最新状態にする事を推奨します。
・先ほど入手した SPP ISOからシステムを起動します。
- 物理ドライブから利用する場合、 DVDドライブもしくはUSB-光学ドライブに挿入します。SPP 2020.09.0ではメディア、光学ドライブ共に DVDではなく blu-rayの利用が必要となります。
- iLO5仮想メディアから利用する場合、html5コンソールの左上の DVDアイコンから SPP ISOを先程と同様にマウントします。
・Linuxの #rebootコマンド等で ProLiantを再起動します。
・POST画面が表示されますので、UEFIブートモードの場合には [F11](Boot Menu)を起動し、 `iLO Virtual USB 3: iLO Virtual CD-ROM`を選択します。本作業は Legacy(BIOS)モードでは必要ありません。
・SPPの起動メニューが表示されますので、デフォルトの `Automatic Update`を選択します。なお、`Interactive Update`は SPP ISOを iLO5の仮想メディアから起動した場合には、iLO5自身のファームウェアのアップデートが行えませんので選択しないでください。
・以降 SPP内のインストーラが起動し、対応するデバイスのファームウェアを Automatic(全自動)でアップデートしていきます。対応するデバイスのファームウェアのアップデートが終了するとシステムは再起動を行います。
`Automatic Firmware Update` を選択
自動デプロイ後に再起動します
追加の管理ツール、ドライバの導入
・本作業は HPEが提供する管理ツール、HPEが提供するドライバを導入したい場合に必要となる作業です。不要な場合は行わなくても構いません。
・Linuxを起動し GUIモードでログインします。
・SPP ISOをマウントします。物理 DVDドライブ、USB光学ドライブ、iLO5の仮想メディアのいずれでも構いません。これらのデバイスが対応したデバイスファイル名は #dmesg等で確認してください。
・マウントした SPP ISOのトップディレクトリにある launch_sum.shを GUI上から起動します。
・SPPに内包されたインストーラ Smart Update Manager(SUM)が起動します。なお、このインストーラは先程ファームウェアの Automaticアップデートで利用したものです。
・画面トップメニューにある `ローカルホストガイドアップデート` をクリックします。
・以降は対話的に管理ツールとドライバが導入されます。本書ではこの作業についての解説は行いません。オンラインマニュアルもしくはユーザガイドを参照してください。
SPP ISOをマウントし、launch_sum.sh を起動
[詳細情報] で iLO5の自己証明書を許可
[危険性を承知で実行] を選択
`ローカルホストガイドアップデート` を選択
[OK] を選択
必要なモジュールを探すインベントリが開始
インベントリが終了、[次へ] を選択
導入したいものを [選択済み] に、導入しないものを [選択] に
iLO5インターフェースの日本語化
・先程利用した iLO5 WEB I/Fは英語版でしたが、日本語ランゲージパックを導入する事で日本語表示させる事が可能です。
・本作業は iLO5 WEB I/Fを日本語化する場合に必要となる作業です。不要な場合は行わなくても構いません。
・https://support.hpe.com/hpsc/swd/public/detail?swItemId=MTX_a0fba337008147e487b052fa92#tab-history から iLO5用 Japanese Language Pack(firmware-ilo5-lpk-ja-ri11-X.XX-X.X.x86_64.rpm)を入手します。
・Linuxにログインします。
・入手したランゲージパックを Linux上に転送します。
・Linux上で端末(コンソール)を起動します。以降の作業はこの端末上で実行します。
・ランゲージパックの自動インストールのために予め、#export FIRMWARE_FLASH_NOW=1 を実行します。
・Linux上でランゲージパックをインストールします(#rpm -ivh firmware-ilo5-lpk-ja-ri11-X.XX-X.X.x86_64.rpm)。
・iLO5のリセットが行われます。
・1分程待って iLO5 WEB I/Fに再度ログインしてください。[Log in]の下の `en - English`を `ja - 日本語`に切り替える事で iLO5 WEB I/Fが即座に日本語に変わります。
自動適用指定をしてから、RPMを導入
iLO5ログイン画面下で日本語に変更
iLO5 WEB I/Fの日本語化完了
必要な情報について
・各種ドキュメントは EIL(Enterprise Information Library)で提供しています。例えば、SPP関連ドキュメントは [Product & Solutions] で `Smart Update(SUM/SPP/SUT/iSUT)` を選択してください。
・SPPに同梱されていない管理ツール、ファームウェア、ドライバ等は ESC(Enterprise Support Center)で提供しています。ページ中央の検索ボックスに ProLiantの製品名を入力し、表示されたページ上部の `DRIVER AND SOFTWARE` タブを選択してください。
・ProLiantがサポートする Linuxの対応 kernelについては、Servers Support & OS Certification Matricesで提供しています。