Linux技術情報
ProLiant MicroServer Gen10 Plus
ProLiant MicroServer Gen10 Plus
本ページに記載してある内容は限られた評価環境に於ける検証結果に基づいたものです。本ページの情報を利用する前に予め技術情報、ディストリビュータが提供する WEBサイト等をご覧ください。
購入前 - 動作確認済みディストリビューションと、制限について
対応しているディストリビューションについてはOS対応表をご覧ください。但し、Red Hat Enterprise Linuxと SUSE Linux Enterprise Server以外は HPEが直接 OSのサポートは行いません。また、これら 2つのディストリビューション以外は HPEが直接動作確認をしていない場合もあります。
BTO/CTOモデル共に、当初動作確認を行っていない CPU, NIC, HBA等の構成が採用されており、別途追加の制限が課されている場合がありますのでご注意ください。
CentOS, Oracle Linuxの Enterprise kernelのマイナーバージョンは互換となる Red Hat Enterprise Linuxと同等のマイナーバージョン以上の利用をミニマム kernelとして推奨します。
ProLiant Gen10 Plusでの動作確認は全て x86_64(64bit)モードでのみ行っております。x86(32bit)モードでの動作は未確認です。
購入前 - 本機のデバイス詳細情報
本製品のデバイス毎の詳細情報は下記になります。BTO/CTOモデル共に通常とは異なる CPU, NIC, HBA等の構成が採用されている場合があります。製品の OSに特化しない部分の詳細はProLiant製品情報をご覧ください。
ProLiant MicroServer Gen10 Plus | |
チップセット | Intel C242 |
NIC | Intel I350-AM4、1Gb 4ポート |
ビデオ | 1920x1200/32bit - Matrox G200eH3(オンボード)*1 |
HBA | SmartArray S100i Gen10(オンボード) AHCIモードへの切替え必要 |
ストレージベイ | SATA接続のみ、ホットプラグ未対応 |
USB | UHCI, EHCI, xHCI準拠 |
ファームウェア | UEFI, BIOS選択可能 |
KBD/MOUSE | USB接続のみ |
BMC/iLO | Integrated Lights-Out 5(オンボード) 但し、外部接続には Enablement Kit必要 |
*1 全てのビデオ解像度が利用できるとは限りません
購入前 - 他の ProLiantとの違いについて
前世代の MicroServer Gen10とは異なり、Gen10 Plustとなる本機には iLO5が標準で搭載されているため、他の ProLiantと同様に管理する事が可能となり、Service Pack for ProLiant(SPP)も本機で利用が可能になり、ファームウェア、ドライバ、管理ツール等をまとめてデプロイが可能です。このため、管理者はファームウェアのチェック等も SPPがリリースされるスケジュールに基づいてデプロイを予め計画する事が可能になります。
前世代の ProLiant MicroServer Gen10とは異なり、Gen10 Plusには iLO5が搭載されているため、iLO5への外部からの接続に別途 iLO Enablement Kitが必要な事以外には、他の ProLiantとの違いは殆どありません。但し、電源が ACアダプタ経由であるため Power Managementコントローラ未搭載のため Power Capping, Power Meter, Workload Advisor等の電源制御と電源監視等は行えません。また、本機はラックに搭載する事を前提としていないため UID(unique identifier)が搭載されていません。iLO5にUSBポート経由で`接続するメンテナンスポートも搭載されていません(他の ProLiantでも Insight Display搭載との選択となります)。
前世代の ProLiant MicroServer Gen10とは異なり、Health LEDは他の ProLiantと同様に iLO5がコントロールする仕様となっています。また、System ROMも HPE自社開発ベースのものとなり、他の ProLiantと同様に二重化されています。
また、本機種には診断ツールとして、RBSUから起動する Embedded Diagnosticsと Intelligent Provisioning(IP)から起動する Hardware Validation Tool も他機種と同様に利用可能となりました。
購入前 - iLO Enablement Kitについて
本機には標準で iLO5が搭載されていますが、ネットワーク経由でアクセスするには iLO Enablement Kitを装着する必要があります。本オプションには Essentialライセンスが付属しているため下記の機能が利用可能となります。
・iLO5専用 NICポート
・オンボード NICポートとの shared-portモード
・グラフィカル仮想コンソール(html5コンソール等)
・仮想メディア
・電子メールによる警告通知
購入前 - 動作確認済みディストリビューションと、制限について
まず、追加したいオプションが本機に対応しているかどうかを `ProLiantサーバ・オプション システム構成図`で確認してください。詳細はLinux/*BSD向け OS対応表の `各機種個別の構成情報(オプションサポートについて)`をご覧ください。
オプションを Linuxで利用する際の制限等について確認してください。それぞれのハードウェア製品の個別ページをご覧ください。
OS導入前 - ハードウェアセットアップについて(BIOS, UEFI選択)
本機では BIOS(Legacy)モードと UEFIモードの選択が可能です。どちらのモードを利用するべきかは、利用する OS、利用するオプション、利用するソフトウェアによって決定する必要があります。詳細はそれぞれの製品の仕様、またはFAQ - UEFIと BIOSのどちらを使えばいいのか?を参照してください。ProLiant Gen10では、工場出荷時は UEFIモードが選択されています。
OS導入前 - ハードウェアセットアップについて(SmartArrayの細かな設定)
[RHEV] [FreeOS全般] [MCP対応ディストリ] [SLES] [RHEL]
ProLiant Gen10からの新機能として、システム起動直後に [F9]から起動する System Configuration内からも設定が可能になりました。この設定は REST経由で行う事も可能です。
また、従来同様に Intelligent Provisioning(IP)から起動するオフラインモードと OS上から起動するオンラインモードの Smart Storage Administrator(SSA)から行えます。SSAでは System Configuration内からは行えない高度な RAID設定を行う事も可能です。
UEFIモードではなく BIOS(Legacy)モードを利用する場合、一般的な OSは、ストレージの LUNが 2.2TBを越える GPTラベル領域からシステムを起動させる事ができませんので、DOSラベル領域用に 2.2TB以下の LUNを別途切り出す必要があります。詳細についてはSmartArrayでの 2.2TB超えについてをご覧くださいをご覧ください。
OS導入前・後 - Ethernet、SATA/SAS、FC用ドライバ等について
ディストリビューションに標準搭載されている各種ドライバとは別に、HPEから同種ドライバを提供している場合があります。また、インストール時に SmartArray等のストレージコントローラを認識できないディストリビューションのインストーラを利用する場合、DUD形式のドライバが別途必要になる場合があります。詳細はService Pack for ProLiant(SPP)関連ページ内の `同梱されている DUDについて`セクションをご覧ください。
Red Hat Enterprise Linuxと SUSE Linux Enterprise Server向けには、HPEが提供するドライバや管理ツールを簡単に導入する事が可能なインストーラが同梱された SPP(Service Pack for ProLiant)が提供されています。
運用時 - ハードウェア障害監視用エージェント等について
[RHEV] [FreeOS全般] [MCP対応ディストリ] [SLES] [RHEL]
ProLiant Gen10シリーズに搭載されている iLO5自体が OSに非依存なハードウェア監視機能を内蔵しており、従来利用していた管理エージェントである Insight Management Agent(IMA)無しで、ハードウェア障害発生時には iLO5自身が SNMPトラップの発報、メール通知、syslog転送、REST、WEB I/F、SMASH CLP経由でのデバイスの現状確認が可能です。
運用時 - HPE通報サービスについて
ProLiant Gen10シリーズではハードウェア障害時に自動で HPEに障害状況を連絡する HPE通報サービス(Insight Remote Support)が利用可能です。構成方法によって障害検知範囲、対象 OSが異なります。詳細はこちらをご覧ください。
[MCP対応ディストリ] [SLES] [RHEL]
amsdヘルパーを稼働させた AMSモードで障害検知を行い、iLO5から直接発報を行う構成の場合、AMSモードで検知可能な障害情報がその発報対象となります。
[RHEV] [FreeOS全般] [MCP対応ディストリ] [SLES] [RHEL]
amsdヘルパーを稼働させない agent-lessモードで障害検知を行い、iLO5から直接発報を行う構成の場合、agent-lessモードで検知可能な障害情報もその発報対象となりますので、FreeOSを利用する際にも利用可能です。
運用時 - AHSについて
[RHEV] [FreeOS全般] [MCP対応ディストリ] [SLES] [RHEL]
ProLiant Gen10シリーズに搭載されている iLO5は、常時 1600を超えるパラメータを航空機のフライトレコーダの様に常時監視し、iLO5が持つ NVRAM上に最大 450日間分保存する Active Health System(AHS)を搭載しています。
管理者が見過ごしがちなファームウェアの変更や、空冷ファンの回転数や温度変化等の iLO5が検知可能な全てがログとして残ります。HPEのサービス部門がこの連続的に採取された AHSログを解析する事で従来は原因の追及が難しかった間欠障害等の迅速な解決に役立てます。詳細はこちらをご覧ください。
また、管理者が従来別途用意していたツールを起動しそれらのログを個別に採取する作業は殆どの構成では必要なくなりました。前述の HPE通報サービスの構成によっては AHSログとハードウェアの構成情報を定期的に HPEに自動的に送信します。
この AHS機能は OSに依存しませんので、障害解析が困難になりがちな FreeOSを稼働させているサーバの診断解析の際にも強力な手助けとなります。
運用時 - Insight Onlineについて
[RHEV] [FreeOS全般] [MCP対応ディストリ] [SLES] [RHEL]
ProLiant Gen10シリーズに搭載されている iLO5が収集した、ハードウェア資産情報、サポート契約情報等は、HPEのクラウド上のポータルで管理可能です。大量の保守契約をスプレッドシート上で管理する必要がなくなります。
販売パートナ様にはデバイス情報と契約情報、保守パートナにはサービスイベント情報がサマライズ表示される顧客情報管理ポータルをそれぞれ提供。ユーザ社内のみでの管理だけでなく、システムを委託管理する場合の情報共有が容易になります。
この HPE Insight Onlineは資産管理用のもので、 OSに依存しない情報管理ポータルですので FreeOSを稼働させるサーバ資産の管理にも強力な手助けとなります。
運用時 - リモート管理用コントローラについて
[RHEV] [FreeOS全般] [MCP対応ディストリ] [SLES] [RHEL]
ProLiant Gen10シリーズに搭載されているiLO5は、ヘッドレス運用、リモートコントロール運用を可能とするために、ネットワーク経由で、キーボード、マウス、ビデオ、DVDのハードウェアベースでのコントロール・エミューレーションが可能です。
iLO5経由でのコントロールは WWWブラウザ経由、SMASH CLP経由、IPMITOOL等の汎用ツールや、iPhone, Androidから行う事が可能です。詳細はこちらをご覧ください
この iLO5のヘッドレス運用、リモートコントロール運用のための機能は OSに依存しません(但し、一部デバイスは USBデバイスとして OS側対応状況に依存します)ので FreeOSを利用する際にも利用可能です。
Open Source & Linux
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サイト情報
2015年11月1日付でHewlett-Packard CompanyをHewlett Packard Enterprise Company とHP Inc.に分社する以前に販売された製品については、現在のモデルと異なる、古い製品名およびモデル番号である場合があります。