Linux技術情報
iLO4 - integrated Lights-Out 4

iLO4 - integrated Lights-Out 4

 本ページに記載してある内容は限られた評価環境に於ける検証結果に基づいたものです。本ページの情報を利用する前に予め技術情報、ディストリビュータが提供する WEBサイト等をご覧ください。

技術情報

Notes:2015年11月1日付でHewlett-Packard CompanyをHewlett Packard Enterprise Company とHP Inc.に分社する以前に販売された製品については、現在のモデルと異なる、古い製品名およびモデル番号である場合があります。

iLO4 - integrated Lights-Out 4とは

 ProLiantサーバ Gen8に標準装備されているリモート管理用コントローラです。OSのインストール、ハードウェア設定変更(BIOS, SmartArray)、ファームウェアアップデート、リモートコンソール、電源管理、agent-less管理、AHSログ収集、自動通報システム等の多彩な機能を備えた、サーバ自身が自律稼働させるために必要となる管理コントローラです。

  • リモートからの電源投入、電源断、リセット
  • キーボードとマウスによる CUI/GUIベースの遠隔操作
  • 仮想メディア(FDD, CD/DVD/USB-key)
  • UIDランプ制御
  • 電力管理
  • リモートサポート
  • Insight Manager Agentを経由した SNMPトラップ送信
  • iLO4単体でのハードウェア監視
  • iLO4からの SNMPトラップ送信
  • iLO4からの syslog転送
  • iLO4からのメール通知

    機能によっては別途ライセンスが必要になります

HPE通報サービス - 故障発生時に自動で HPEへ通報します

 

 ProLiant Gen8シリーズではハードウェア障害時に自動で HPEに障害状況を連絡する HPE通報サービス(Insight Remote Support)が利用可能です。構成方法によって障害検知範囲、対象 OSが異なります。詳細はこちらをご覧ください。

 

[MCP対応] [SLES] [RHEL]

 Insight Management Agent(IMA)で障害検知を行い、Insight RS 7等経由で発報を行う構成の場合、IMAが検知可能な障害情報がその発報対象となります。

 

[MCP対応] [SLES] [RHEL]

 hp-amsヘルパーを稼働させた AMSモードで障害検知を行い、iLO4から直接発報(v1.40以降の Direct Connect)を行う構成の場合、AMSモードで検知可能な障害情報がその発報対象となります。

 [注] 2022年10月31日をもってHPE Insight Online および Direct Connect(直接接続方法)のサービスを終了します。
 将来はこちら

 

[RHEV] [FreeOS] [MCP対応] [SLES] [RHEL]

 iLO4の agent-lessモードで障害検知を行い、iLO4から直接発報(v1.40以降の Direct Connect)を行う構成の場合、agent-lessモードで検知可能な障害情報がその発報対象となります。

 [注] 2022年10月31日をもってHPE Insight Online および Direct Connect(直接接続方法)のサービスを終了します。
 将来はこちら

 


Active Health System(AHS) - 様々なログを自動で保存します

[RHEV] [FreeOS] [MCP対応] [SLES] [RHEL]

 ProLiant Gen8シリーズに搭載されている iLO4は、常時 1600を超えるパラメータを航空機のフライトレコーダの様に常時監視し、iLO4が持つ NVRAM上に最大 450日間分保存する Active Health System(AHS)を搭載しています。

 管理者が見過ごしがちなファームウェアの変更や、空冷ファンの回転数や温度変化等の iLO4が検知可能な全てがログとして残ります。HPEのサービス部門がこの連続的に採取された AHSログを解析する事で従来は原因の追及が難しかった間欠障害等の迅速な解決に役立てます。詳細はこちらをご覧ください。

 また、管理者が従来用意していた Insight Diagnostics Utility(hpdiags)等の複数の管理ツールを起動しそれらのログを個別に採取する作業は殆どの構成では必要なくなりました。前述の HPE通報サービスの構成によっては AHSログとハードウェアの構成情報を定期的に HPEに自動的に送信します。

 この AHS機能は OSに依存しませんので FreeOSを利用する際にも強力な手助けとなります。

仮想コンソール

[RHEV] [FreeOS] [MCP対応] [SLES] [RHEL]

 GUIベースの仮想コンソールは iLO4ファームウェア v2.70より html5版コンソールの利用が可能になりました。

 GUIベースの仮想コンソールは Linux上から起動する場合、Firefoxから Javaベース版も利用可能です。

 Windows上から起動する場合、Internet Explorerから Javaベースのものだけでなく .Netフレームワークベースのものが利用可能です。

仮想シリアルポート(VSP)

[RHEV] [FreeOS] [MCP対応] [SLES] [RHEL]

 sshで iLO4へ接続した後に `vsp`コマンドで仮想シリアルポート経由でのシリアルコンソールの利用が可能です。[ESC]+`(`で iLO4へ戻った後に、`vsp log`コマンドで 100画面分のサイクリックログの参照が可能です。

注 スクリーンショットの画面は実際には 1ヶとなります

textconsコンソール

[RHEV] [FreeOS] [MCP対応] [SLES] [RHEL]

 sshで iLO4へ接続した後に `textcons`コマンドで CUIベースのリモートコンソールの利用が可能です。VSPと異なり、事前に ProLiantと OS側でのシリアルポートの設定を行う必要がありません。

 textconsは、iLO4経由で ProLiantの BIOSから直接テキスト文字列の操作を行います。VSPとは異なり、事前に Linux上でのシリアル設定や、RBSUでの BIOS設定が不要である事、また VSPよりも高速な操作が可能であるため、Linuxのローカルコンソールを操作しているのに近い操作感が得られます。

 本機能は ProLiantを UEFIモードで起動した場合には利用できません

注 スクリーンショットの画面は実際には 1ヶとなります

監視モードの違い - agent-less/AMS/IMA

 

 ハードウェアの監視を行う方法は下記の 3通りがあります。監視対象とするハードウェアデバイスの種類、通知方法によって選択を行います。

agent-lessモード

[RHEV] [FreeOS] [MCP対応] [SLES] [RHEL]

 iLO4のファームウェアだけで ProLiant本体の大半のデバイスを監視します。本モードは FreeOSでの監視に適しています。

 

  • プロセッサー
  • メモリ
  • 空冷ファン
  • 温度状況
  • 電力状況
  • 電源ユニット

 

  • SmartArray
  • Dynamic SmartArray*1
  • メール通知(要: SMTPサーバ)
  • syslog通知
  • SNMP通知
  • Smart Storage Battery(スクリーンショット) *2
  • hotplug Express Bay(スクリーンショット1、 )*3

 

*1 hpvsa, hpdsaドライバ利用時に対応
*2 iLO4 v2.10より可
*3 iLO4 v2.40以降

AMSモード

[MCP対応] [SLES] [RHEL]

 hp-amsデーモンを Linux上で稼働させる事により、iLO4のファームウェアだけでは取得できない各種ステータスを iLO4が把握する事が可能になります。本モードは hp-amsが提供されているディストリビューションでのみ利用可能です。但し、hp-ocsbbd/hp-tg3sdは MCPには含まれていませんので、NICの温度状況の取得はできません。

 

*1 v1.05以降(但し SmartArrayへの対応は v1.10以降)
*2 内蔵 NICのみ(FLR/オプション NICは未対応のものあり)
*3 要: AHSエージェント(hp-ocsbbd/hp-tg3sd)
*4 v2.10以降
*5 iLO4 v2.10, hp-ams v2.10以降

IMA(併用)モード

[MCP対応] [SLES] [RHEL]

 agent-lessモードや、AMSモードでも監視できないデバイスのために、hp-healthデーモンを中心とした Insight Management Agent(IMA)を稼働させる事で更に多種のステータスの取得が可能となります。本モードは IMAが提供されているディストリビューションでのみ利用可能です。

  • メール通知(ローカルサーバ内のみで可)
  • /var/log/messagesへの記録
  • オプションカード
     

SMASH CLP

[RHEV] [FreeOS] [MCP対応] [SLES] [RHEL]

 sshで iLO4へ接続した後にシステムの状況を確認したり、設定の変更を行う事が可能な業界標準のインターフェースです。

 iLO4に sshで接続し `hpiLO`プロンプトから `testtrap`でテスト発報が可能になりました。発報先は WEB I/Fの 管理 ⇒ マネジメント ⇒ SNMP設定から行うか、set /map1/snmp1 accessinfo1=1.1.1.1として行えます。また発報は RIBCLからも`可能です。

通知方法

[RHEV] [FreeOS] [MCP対応] [SLES] [RHEL]

 iLO4自身が SMTPサーバへ障害メール通知を発報します。別途 SMTPサーバを経由させるため、既存のセキュリティを守りつつ、ファイアウォールを越えての通知を行うのに便利です。

 iLO4自身が内部に持つ syslogサーバから外部の syslogサーバへ障害記録を転送します。多数のシステム監視を syslogベースで行う場合に有効です。

 iLO4自身が内部に持つ snmpエージェントから SNMPトラップを発報します。Systems Insight Manager(SIM)で受信したり、そのシステム自身が snmptrapdで直接受けて syslogへ記載する事も可能です。

hpilo/hp-ilo - Lights-Out I/Fドライバ

[FreeOS] [MCP対応] [SLES] [RHEL]

 iLO4と Linux間で通信を行うために hpilo(もしくは hp-ilo)ドライバが用意されています。殆どの Linuxディストリビューションに同梱されています。

 本ソフトウェアにより、hponcfgツールとの連携、iLO4ファームウェアの Linux上からのアップデート、Insight Management Agentや hp-amsとの連携が行われます。

 

グループ管理 - Federation

 iLO4 v1.40からの新機能として、グループ管理(Federation)が利用可能になりました。1000台、10グループ迄の統合管理が 1台の iLO4から管理可能です。

 

  • グループヘルス
  • ステータス確認
  • グループ電源管理

 

  • グループ電力制御
  • グループ管理設定
  • グループ仮想メディア

 iLO4同士が自動で通信を行い、マルチキャスト機能による業界標準の SSDP(same protocol used for UPnP and WS-Discovery)で新規ノードの自動追加を行い、適時最新の情報に更新されます。

 IPv6利用時には ProLiant c-Classブレードの Onboard Administrator(OA)との連携も可能です。

本機能は iLO4の NICポートを専用ポートモードにする必要があります

iLO4の WEB I/Fについて

[RHEV] [FreeOS] [MCP対応] [SLES] [RHEL]

リモートサポート

iLO Mobile App - モバイルアプリケーション経由でのアクセス

 iLO4へのアクセス用に Android用アプリと iOS用アプリを用意しています。WEB I/Fへのアクセス、リモートコンソールでの操作の他にスクリプトによる操作も可能です。

 リモートコンソール画面は、ProLiantサーバ側の解像度に合わせた最適なサイズで表示され、ピンチ操作での拡大縮小も可能です。

 通常の操作ではマウスと同様に文字等のコピー範囲の指定も可能で、マウスの右クリックはホールドで可能です。

全ての OSでマウスの操作ができるとは限りません(FreeBSD等不可)

 ソフトウェアキーボードによるコンソール操作、仮想電源ボタン、仮想メディアの操作が可能です。

 WEB I/Fへのアクセスも PC版 WWWブラウザ同様の I/Fでの操作が可能です。

 WEB I/Fへのアクセス時にはピンチ操作での拡大・縮小が可能です。起動順序の変更等のプルダウンメニューはモバイルアプリケーションに適したダイアログメニューで選択が可能です。ユーザの追加時等もソフトウェアキーボードでの入力が行えます。JavaScriptベースの表示も PC用 WEBブラウザと同じスタイルで表示されます。

技術情報について

 

 動作可能な環境情報、技術情報は、こちらをご参照ください。

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