*BSD技術情報
OpenBSD R6.3インストール方法
OpenBSD R6.3インストール方法
本ページの内容は限られた評価環境における動作結果、動作させるための情報を報告しているだけであり *BSDの全ての動作を保証するものではありません。また、動作確認に関する情報等はあくまでも `動作確認`であり、動作の保証をするものではありません。特に記載の無い機能動作確認を行っていません。更に詳細な情報については、保証についてをお読みください。
想定システム
本インストール方法は下記のインストール条件を想定しています。システム構成、インストールオプションが異なる場合には、添付のドキュメント等を参照して、インストール中に適時必要な設定を行ってください。
ProLiant DL120 Gen9
Intel E5-2650L v3 1.80GHz - 1P/12C/HT
BIOS P86 - v2.56(01/22/2018)
361i - v1.1825.0
iLO4 - v2.55
ProLiant DL160 Gen9
Intel E5-2609 v3 1.90GHz - 2P/6C/HT無し
BIOS U20 - v2.56(01/22/2018)
361i - v1.1825.0
iLO4 - v2.55
ProLiant DL360 Gen9
Intel E5-2603 v3 1.60GHz - 2P/6C/HT無し
BIOS P89 - v2.56(01/22/2018)
SmartArray P440ar/2Gb - v6.30
BCM5719 - v20.8.41
iLO4 - v2.55
動作確認は上記の構成で確認しています。異なる CPU世代での動作確認は行っておりません。
本書が対応するハードウェア等の環境について
- ProLiantの動作モードは Legacy(BIOS)モードを利用しています。
- x86_64(amd64) kernelでのみ確認しています。x86(i386) kernelで動作する可能性は高いと思われますが未確認です。
- 本書が利用するメディアは installNN.isoイメージです。
本 Releaseでの制限事項
- R5.6より X.org/twmが利用できなくなりました。
- SmartArray P440arで利用可能なのはデフォルトの RAIDモードのみで、HBAモードは OpenBSDでは利用できません。
- Java Web Start仮想コンソールを利用してインストールする際に、DL120 Gen9と DL120 Gen9では `IPv4 route`の入力前にキーボードチャタリングが発生したかの様に [Enter]が何度も勝手に押された様な挙動が発生する場合がありますが、インストール後には本挙動は見受けられません。なお、本挙動は DL360 Gen9では Java Web Start仮想コンソールでは発生しませんでした。
- インストール時のパッケージ選択画面で `Directory does not contain SHA256.sig. Continue without verification?`が表示さ れる場合がありま す。この場合には `y`を入力してください。詳細はWhy aren't the downloadable images self-signed?を参照してください。
ハードウェアのセットアップ
- ProLiantの本体とオプションデバイスのファーウェアは Service Pack for ProLiant(SPP) 2018.03.0の ISOイメージからシステムを起動し、一括してファームウェアの更新を自動で行う Automaticモードで更新しています。SPPの詳細については専用ページをご覧ください。
- 本機の電源制御は Custom/OS Controlで確認を行いました。それぞれの設定は RBSU(Power Management Options ⇒ Power Profile/Power Regulator)で行ってください。
- ProLiant Gen9の Dynamic SmartArray B140i用ドライバは OpenBSD向けに提供されていないため DL120 Gen9, DL160 Gen9のSATAコントローラは AHCIモードで利用する必要があります。設定は、RBSU(System Configuration ⇒ BIOS/Platform Configuration(RBSU) ⇒ System Options ⇒ SATA Controller Options ⇒ Embedded SATA Configuration)で行ってください。
- DVD-ROMメディアのイジェクトは内蔵 DVD、iLO4の仮想 DVD/ISOドライブの両方共に自動ではイジェクトされません。インストール終了後には手動でイジェクトしてください。
デバイスインストール方法
- インストーラの起動方法について
内蔵 DVDと iLO4の仮想 DVD/ISOドライブからインストール可能です。但し、仮想 DVD/ISOドライブがインストール途中で再接続された場合、デバイスを cd0ではなく cd1等に変更する必要があります。ISOのソースデバイスとして cd0しかリストされない場合でも cd1を入力してアクセスしてください。詳細は備考をご覧ください。
- ディスクコントローラの設定
インストーラは SmartArray P440ar配下の論理ドライブ、AHCI配下のディスクを /dev/sdXとして認識します。
- Ethernetコントローラの設定
インストーラは Broadcom系 NICを bge0~として、Intel系 NICを em0~として認識します。
インストール後の確認と設定
- ネットワークの動作確認
#ifconfigでインターフェースを確認し、#ping等での疎通を確認してください。
- Xの動作確認
R5.6より X.org/twmが利用できなくなりました。
- メモリの設定
メモリの設定は特に必要ありません。メモリの認識状況の確認は #dmesg|grep memで行ってください。 - SMPの設定
CPUの設定は特に必要ありません。CPU数の認識状況の確認は #dmesg|grep processorで行ってください。 - ACPIについて
設定作業は必要ありません。#halt -p による電源断が可能です。 - 起動直後に採取した #dmesgは DL120 Gen9、 DL160 Gen9、 DL360 Gen9となります。
- インストール後の初回起動時のみ intel(4)ドライバとなる Intel microcode update binariesである intel-firmware-20180312v0と、vmm(4)ドライバ用 SeaBIOSイメージである vmm-firmwareのインストールを試みますが、外部ネットワークとの接続に proxyが必要なネットワーク環境の場合には、proxyが未設定のため 5分強程度起動が停止します。システムの起動後に必要に応じて proxyを設定しアップデートしてください。詳細はこちらをご覧ください。また、詳細なエラー内容は root宛の mailboxをご覧ください。
#export http_proxy=http://hoge.com:8080
#fw_update -n
intel-firmware-20180312v0: ok
vmm-firmware-1.10.2p5: ok
#fw_update
intel-firmware-20180312v0: ok
vmm-firmware-1.10.2p5: ok
Lights-Outの利用について
- インストール後に、iLO4の仮想コンソール機能をテキストモードで利用した場合、キーボードリピートも問題なく動作しました。
- インストール後の、仮想コンソール利用時に仮想キーボード・マウス・CDが一時的に切断される現象は見受けられませんでした。
- iLO4に ssh接続しての TEXTCONSはキーボードリピートも問題なく動作しました。
- iLO4の仮想フォルダ機能は未確認です。
備考
- 時節柄 Intel CPU用 microcodeが提供されているが、これは R6.2用レポジトリでは提供されていないものである。
- DL120 Gen9, DL160 Gen9で仮想コンソールを利用したインストール時に のみ`IPv4 route`の入力前にキーボードチャタリングの様な事象が発生する挙動は、従来にもあったものであるが、DL360 Gen9は、Java Web Start仮想コンソールでは発生しなかった。この原因 が Javaのバージョンや Javaプラグインもしくは Java Web Start等の形態によるものなのか、iLO側の要因なのかについては切り分けしていないため不明。
- DL120 Gen9と DL160 Gen9で Java Web Start仮想コンソールを利用して且つ、ISOイメージを仮想コンソールから URL接続してインストールした際、一度だけインストール中に iLO4デバイスが 一時的に切断された(wskbd2 detached, ukbd1 detached, uhidev2 detached, uhidev3 detached)。数秒後にこれらの仮想デバイスは自動で再接続された。インストールセットのソースは オリジナルの cd0と再接続後の cd1の両方がリストされるが、cd0を選択すると No filesystems found on cd0.となるので cd1を選択する必要がある。cd1選択後には一度 だけ The directory '' does not exist.となるが、再度 cd1を選択するとインストールセットがリストされる。ここで Directory does not contain SHA256.sig...?に対して yesを 選択しない場合には再度デバイスの指定を行う場面に戻るが、この際には何故か cd0のみがリストされるが、それを無視して cd1を入力する事でインストールは続行可能である。本現象 発生によるインストールへの影響は若干トリッキーな回避方法が必要とは云え特段問題ないとも云えるものである。この仮想デバイスが一時的に外れる現象は、 やはり Default IPv4 route?の入力後に発生したのだが、Default IPv4 route?の後に USB関連の処理が裏で行われているのだろうか?!
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