*BSD技術情報
FreeBSD R10.1インストール方法
FreeBSD R10.1インストール方法
本ページの内容は限られた評価環境における動作結果、動作させるための情報を報告しているだけであり *BSDの全ての動作を保証するものではありません。また、動作確認に関する情報等はあくまでも `動作確認`であり、動作の保証をするものではありません。特に記載の無い機能動作確認を行っていません。更に詳細な情報については、保証についてをお読みください。
想定システム
本インストール方法は下記のインストール条件を想定しています。システム構成、インストールオプションが異なる場合には、添付のドキュメント等を参照して、インストール中に適時必要な設定を行ってください。
ProLiant DL120 Gen9
Intel E5-2650L v3 1.80GHz - 1P/12C/HT
Memory 16GB
BIOS v1.50(07/20/2015)
Dynamic SmartArray B140i/ZMR
361i v1.1099.0
iLO4 v2.30
内蔵オプティカル - DVD RAM UJ8E2 SE03
ProLiant DL160 Gen9
Intel E5-2609 v3 1.90GHz - 2P/6C/HT無し
Memory 32GB
BIOS v1.50(07/20/2015)
Dynamic SmartArray B140i/ZMR
361i v1.1099.0
iLO4 v2.30
内蔵オプティカル DVDRAM GUB0N UK00
ProLiant DL360 Gen9
Intel E5-2697 v3 2.60GHz 2P/14C/HT
Memory 64GB
BIOS 08/26/2014
P440ar/2Gb v1.34(B)
iLO4 v2.03
Power Capping v1.0.7(B)
内蔵 DVDドライブ無し
動作確認は上記の構成で確認しています。異なる CPU (Xeon v1と v2の違い等)での動作確認は行っておりません。
本リリースが対象とする CPUアーキテクチャ
- x86_64(amd64) kernelでのみ確認しています。x86(i386) kernelで動作する可能性は高いと思われますが未確認です。
本 Releaseでの制限事項
- Dynamic SmartArray B140i用ドライバは FreeBSD用に提供されていないため AHCIとして利用する必要があります。
- SmartArray P440arを HBAモードで利用する場合、ProLiantは UEFIモードにする事で HBAモード配下のデバイスからの起動が可能となります。ProLiantを Legacy(BIOS)モードで利用する場合には HBAモード配下のデバイスからの安定起動はできませんので、データ領域として利用する必要があります。このため別途起動デバイスを用意する必要があります。本事象は HBAモードの仕様であり OSを問いません。
- iLO4の各種機能の制限については後述セクションに記載しています。
- 従来の AllowEmptyInputでは mouseが利用できません。
ハードウェアのセットアップ
- x2apic機能を利用すると FreeBSDはインストール時、インストール後共に正常起動しません(BIOS, UEFI両モード共)。ProLiant Gen9ではデフォルト onですので、予め offに変更する必要があります。設定は RBSU(System Configuration ⇒ BIOS/Platform Configuration(RBSU) ⇒ System Options ⇒ Processor Options ⇒ Processor x2APIC Support)で設定を行ってください。
- 本機の電源制御は Custom/OS Controlで確認を行いました。それぞれの設定は RBSU(Power Management Options ⇒ HP Power Profileと HP Power Regulator)で設定を行ってください。
デバイスインストール方法
- インストーラの起動方法について
ProLiant内蔵の DVDドライブ、iLO4の仮想 DVD/ISOドライブのどちらからでも起動してのインストールが可能です。インストール中に iLO4の仮想コンソールを利用した場合マウスカーソルは動作しません。
- ディスクコントローラの設定
インストーラは SmartArray P440ar配下の RAID/HBA論理ドライブを /dev/daXとして、AHCI配下のディスクを /dev/adaXとして認識します。
- Ethernetコントローラの設定
インストーラは Broadcom系 NICを bge0~として、Intel系 NICを igb0~として認識します。
- マウスの設定
インストール時もしくはインストール後の #bsdconfigでの mousedの設定は不要です。インストール中、インストール後共に CLI上でマウスカーソルの利用は可能です。但し、iLO4の仮想コンソール上ではマウスカーソルは動作しません。
但し、X起動後にはマウスはそのままでは利用できません。後述の設定が別途必要です。 - Videoコントローラの設定
Legacy(BIOS)モード時には特に設定は不要です。UEFIモード時には別途 xf86-video-mgaのインストールが必要です。
インストール後の確認と設定
- UEFIモードでインストールした場合、ブートエントリは作成されません。インストール後の POST画面で [F9]を押し RBSUを起動し、System Configuration ⇒ BIOS/Platform Configuration(RBSU) ⇒ Boot Options ⇒ Advanced UEFI Boot Maintenance ⇒ Add Boot Option ⇒ インストールしたデバイスを選択 ⇒ <EFI> ⇒ <BOOT> ⇒ BOOTX64.EFI ⇒ 起動名を入力(例: FreeBSD R1x.x UEFI) ⇒ Commit changes and exit[F10]で保存。Boot Optionsへ戻り ⇒ UEFI Boot Order ⇒ `FreeBSD R10.x UEFI`を選択し `+`キーで起動エントリの一番上へ移動 ⇒ [F10]で保存してください。
- X.orgの設定
- DVDメディアにはX.orgパッケージは同梱されていません。別途バイナリパッケージをダウンロードし導入する必要があります。
#vi /root/.cshrc
setenv HTTP_PROXY "www.proxy.com:8080" ⇒⇒ proxyが必要な場合
#source /root/.cshrc
#pkg install xorg
#pkg install xf86-video-mga ⇒⇒ UEFIモード時のみ
- X.org/twm上でマウスを利用するには xorg-serverが v1.14未満の場合には設定が必要です。
#sysrc hald_enable="YES"
#sysrc dbus_enable="YES"
#service dbus start
#service hald start
- 下記は Lumina Desktop Environmentを利用する場合に必要な作業です。xorg-server v1.14未満利用時には前述の dbusの設定が必要となります。
#pkg install lumina
#vi /usr/local/etc/X11/xinit/xinitrc
・・・
twm & ⇒⇒ 削除
xclock -geometry 50x50-1+1 & ⇒⇒ 削除
xterm -geometry 80x50+494+51 & ⇒⇒ 削除
xterm -geometry 80x20+494-0 & ⇒⇒ 削除
exec xterm -geometry 80x66+0+0 -name login ⇒⇒ 削除
start-lumina-desktop ⇒⇒ 最後に追加
#startx
- ACPIについて
- 特に設定作業は必要ありません。#halt -p による電源断が可能です。
- メモリの設定
- x86_64版の場合、特に設定作業は必要ありません。メモリの認識状況の確認は #dmesg|grep memoryで行ってください。
- SMPの設定
- 特に設定作業は必要ありません。CPUの認識状況の確認は #dmesg|grep processorで行ってください。
Lights-Outの利用について
- [BIOS] iLO4の仮想コンソール機能を FreeBSDのテキストモードで利用した場合、キーボードリピートも問題なく動作しました。但し、マウスカーソルは動作しません。[UEFI] BIOSモードと同等の結果でした。
- [BIOS] iLO4の仮想コンソール機能をグラフィカルモードで利用した場合、キーボードリピートは問題なく動作し、マウスボタンも問題なく動作しますが、マウスカーソルが動かないため CLIでの利用は可能ですが、GUIとしては実質利用できません。[UEFI] BIOSモードと同等の結果でした。
- [BIOS] iLO4に ssh接続しての TEXTCONSはキーボードリピートも問題なく動作しました。[UEFI] UEFIでは本機能は利用できません。EFI-based framebufferを利用しているための仕様です。
- [BIOS] iLO4の仮想 DVDドライブ機能が利用可能です。デバイスは /dev/cdXとして認識されました。[UEFI] BIOSモードと同等の結果でした。
- [BIOS] iLO4の仮想 ISOドライブ機能が利用可能です。デバイスは /dev/cdXとして認識されました。[UEFI] BIOSモードと同等の結果でした。
備考
- [BIOS]インストーラが起動する初期段階(Booting...表示時)でロックアップしているかの如く画面が停止するのは、システム構成の規模(DL360 Gen9の CPU数, memory量)が多いからと思われる。[UEFI] BIOSモードと同等の結果でした。
- [BIOS]Xを起動してからマウスが動くまで 5秒程度時間が掛かる場合がある。今までにはなかった動きである。[UEFI] BIOSモードと同等の結果でした。
- [BIOS]X/Luminaを設定する際、xinitrcでのデフォルトとして記載してある xtermを残す場合は geometryが、80x66+0+0のままだと画面上部にある Luminaのタスクバーに被るので 70x66+0+30等に変更する必要がある。この値は解像度が 1280x1024でのものである。[UEFI] Xが起動しませんでした。
- iLO4の仮想 DVDドライブ機能が利用可能になったのは本 R10.1から。
- iLO4の仮想 ISOドライブ機能が利用可能になったのは本 R10.1から。
*BSD
product
support
did you know?
*BSD トップ
2015年11月1日付でHewlett-Packard CompanyをHewlett Packard Enterprise Company とHP Inc.に分社する以前に販売された製品については、現在のモデルと異なる、古い製品名およびモデル番号である場合があります。