*BSD技術情報

FreeBSD R10.0インストール方法

FreeBSD R10.0インストール方法

 本ページの内容は限られた評価環境における動作結果、動作させるための情報を報告しているだけであり *BSDの全ての動作を保証するものではありません。また、動作確認に関する情報等はあくまでも `動作確認`であり、動作の保証をするものではありません。特に記載の無い機能動作確認を行っていません。更に詳細な情報については、保証についてをお読みください。

想定システム

 

 本インストール方法は下記のインストール条件を想定しています。システム構成、インストールオプションが異なる場合には、添付のドキュメント等を参照して、インストール中に適時必要な設定を行ってください。

ProLiant DL320e Gen8 v2

 Intel Xeon E3-1280 v3 3.60GHz 1P/4C/HT

 Memory 8GB

 BIOS 09/01/2013

 iLO4 v1.40

 SATA v0.90/v0.84 AHCIモード(B120iより変更)

 内蔵 DVDドライブ DVD A DU8A4

ProLiant DL360p Gen8

 Intel Xeon E5-2650 2.0GHz 2P/8C/HT

 Memory 32GB

 BIOS 12/20/2013

 P420i v5.22/2GB

 iLO4 v1.40

 SATA v0.90/v0.84

 内蔵 DVDドライブ DVD A UJ8A2

本リリースが対象とする CPUアーキテクチャ

 

  •  x86_64(amd64) kernelのみ確認しています。x86(i386) kernelで動作する可能性は高いと思われますが未確認です。

本 Releaseでの制限事項

 

  • 特にありません。

ハードウェアのセットアップ

 

  • DL320e Gen8 v2の内蔵 SATAコントローラを Dynamic SmartArray B120iモードで利用するためのドライバーは *BSD用には用意されていません。本機の RBSU(System Options ⇒ SATA Controller Options)で設定を Legacyモードに変更する必要があります。
  • 本機の電源制御は Custom/OS Controlで確認を行いました。それぞれの設定は RBSU(Power Management Options ⇒ HP Power Profileと HP Power Regulator)で設定を行ってください。

デバイスインストール方法

 

  • インストーラの起動方法について
    - 内蔵 DVD-ROMドライブから起動してのインストールが可能です。
  • ディスクコントローラの設定
    - インストーラは DL320e Gen8 v2の内蔵 SATAコントローラ配下のディスクを単体の HDDである LUN、/dev/adaXとして認識します。また、SmartArray P420i配下の RAID論理ドライブを LUN、/dev/daXとして認識します。
  • Ethernetコントローラの設定
    - インストーラは NICを bge0~として自動認識します。
  • マウスの設定
    - コンソールでマウスを使うには System Configurationで moused(PS/2 mouse pointer on console)サービスを選択する必要があります。テストはインストール後に #bsdconfigから行う事が可能です。マウスは USBでの接続方法に関わらずデフォルト(Type=Auto、Port=PS/2)のままで利用できます。
    - X起動後にはマウス(キーボードも)はそのままでは利用できません。後述の設定が別途必要です。
  • Videoコントローラの設定
    - 特に設定は不要です。後述する標準的なインストールで X/twmが起動可能です。

インストール後の確認と設定

 

  • X.orgの設定
    - DVDメディアにはX.orgパッケージは同梱されていません。別途バイナリパッケージをダウンロードし導入する必要があります。

#vi /root/.cshrc
 setenv HTTP_PROXY "www.proxy.com:8080" ⇒⇒ proxyが必要な場合
#source /root/.cshrc
#pkg install xorg

 - X.org上でマウスを利用するにはマウスの設定が必要です。互換性を重視した AllowEmptyInputを利用する方法と、dbusを利用する方法の 2種類があります。

AllowEmptyInputを利用する方法
#X -configure
#cp xorg.conf.new /etc/X11/xorg.conf
#vi /etc/X11/xorg.conf …で最後に下記の 3行を付与する
 Section "ServerFlags"
  Option "AllowEmptyInput" "off"
 EndSection

dbusを利用する方法
#sysrc hald_enable="YES"
#sysrc dbus_enable="YES"

  • ACPIについて
    - 特に設定作業は必要ありません。#halt -p による電源断が可能です。
  • メモリの設定
    -x86_64版の場合、特に設定作業は必要ありません。x86版の動作確認は行っていません。メモリの認識状況の確認は #dmesg|grep memoryで行ってください。
  • SMPの設定
    - 特に設定作業は必要ありません。CPUの認識状況の確認は #dmesg|grep processorで行ってください。

Lights-Outの利用について

 

  • iLO4の仮想コンソール機能をテキストモードで利用した場合、キーボードリピートは問題なく動作しました。
  • iLO4の仮想コンソール機能をグラフィカルモードで利用した場合、キーボードリピートは問題なく動作した。但し、マウスカーソルが動かない(ボタンは押せる)ため実用に耐えない。
  • iLO4に CentOS 6から ssh接続しての TEXTCONSはキーボードリピートも問題なく動作した。但し、Windows 7の cmd.exeから CentOS 6に telnetで接続し、sshで接続した場合には毎秒ごとに画面に [Enter]が押され続けているかの様にスクロールアップしてしまう。Windows XPの場合には問題が出なかった。理由は不明。
  • iLO4の仮想メディア機能は利用できないか、不安定で実用に耐えない。仮想 DVDドライブ機能と仮想フォルダ機能は共に、デバイス認識とアサインはできましたが利用できませんでした。仮想 ISOドライブは一度目は /dev/cd1として認識され #mount_cd9660で利用できる場合もあれば、CCD request completed with an error. INQUIRY CDB 12 00 00 01 00 00.とエラーが記録される場合もある。また、DL320e Gen8 v2の場合には xhci_do_command: Command timeout!がコンソールにリピートしてしまう事もあった。

備考

 

  • インストーラが sysinstallから bsdinstallに変更され、インストール時に設定できる項目が少なくなった。
  • インストール後の設定ツールが sysinstallから bsdconfigに変更されている。
  • DVDメディアに X.orgパッケージが導入されていないので GUI環境を利用するには従来よりも一手間必要となった。
  • 10.0の Release版が出る迄は ftp.freebsd.orgに currentのディレクトリしか見当たらなかったが、現状は stablesと releasesが用意されている。
  • iLO4のマウスカーソルが利用できないのは high-performanceマウス機能が iLO3から Auto(自動)で固定されているためと思われます。

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