HPC部門が組織内でコードを開発する必要に迫られていませんか。
HPE Cray Supercomputing Programming Environmentソフトウェアは、コードの開発、移植、デバッグ、チューニングのための完全なツールセットを提供し、プログラマーがアプリケーションを開発し、イノベーションをより早く市場に投入できるようにします。既存のプログラミングモデルを使用するHPCアプリケーションを自動で最適化してシンプルな再コンパイルを行うことにより、さまざまなハードウェアアーキテクチャーおよび構成への移行を簡素化し、時間を節約します。HPE Cray Supercomputing Programming Environmentソフトウェアは、組み込みの言語、モデル、ライブラリ、ツールにより、将来に対応したソリューションを低コストで提供します。
最新情報
- ARM向けSKUを追加。
機能
各種コンパイラ、プログラミング言語、およびモデル
HPE Cray Supercomputing Programming Environmentソフトウェアには、Fortran、C、C++コンパイラが含まれており、基盤となるアーキテクチャーを問わず、システムから卓越したパフォーマンスを引き出すことができ、x86-64プロセッサー (インテル®とAMD®両方)、AMDおよびNVIDIA®アクセラレータをサポートしています。
コンパイラは、シーケンシャルスカラー、ベクトル並列、または高度なマルチスレッドのいずれかの計算領域を自動的に特定し、こうしたシステムの機能を自動的に活用します。
コンパイラが最適化に向けたフィードバックとソースコードの注釈リストをプログラマーに提供するので、簡単にアプリケーションをチューニングできます。また、このコンパイラは、スイート内のデバッガーやパフォーマンスツールと統合されており、互いの機能を高めて正確なパフォーマンスコードを生成します。
HPEはコードの安全性、アプリケーションのポータビリティ、および投資保護に関する標準に準拠することに重点を置いており、HPEのコンパイラでは、標準プログラミング言語 (Fortran、C/C++、UPC)、および標準プログラミングモデル (OpenMP、OpenACCなど) がサポートされています。
HPE Cray MPIは、MPICH ABIと互換性のあるライブラリであり、インテル、AMDの各CPU、およびAMD、NVIDIAの各GPU向けにチューニングされています。ポイントツーポイント通信と集合通信向けに、オンノードとオフノードの両方で低レイテンシと高帯域幅を実現するようにカスタマイズされています。
科学ライブラリと通信ライブラリ
HPE Cray Supercomputing Programming Environmentソフトウェアは、高度に調整された線形代数サブルーチンの包括的なコレクションを提供しており、これによってシステムから高パフォーマンスを簡単に引き出すことができます。
(BLASを含む) カスタマイズされたLibSci、LAPACKとScaLACK、HPEの反復改良ツールキットとLibSci_ACC (高速BLAS、LAPACK) は、基盤となるハードウェアを最大限に活用し、大多数のHPE Cray HPCシステムのノードとネットワークのパフォーマンスを最適化する設計となっています。
ライブラリは、自動チューニングおよびカスタマイズ機能により、実行時に既知の最適なアルゴリズムを選択します。また、複雑なソフトウェアに対するシンプルなインターフェイスを備えており (最適化されたアルゴリズムにアクセスする際にソースコードの変更は不要)、コンパイル環境と統合することで生産性を向上できます。
NetCDFおよびHDF5 I/Oライブラリはサポート対象のコンパイル環境で構築されており、使いやすいようにスイートに組み込まれています。
デバッグツール
HPE Cray Supercomputing Programming Environmentソフトウェアでは、従来型のデバッガーと革新的な手法が提供されており、ユーザーは従来の手法に比べてより広範かつ大規模なデバッグの問題に対処できます。この結果、プログラマーはデバッグの時間を削減し、開発に注力できるようになります。
HPE独自の比較デバッガーでは、プログラマーが2つのアプリケーションを同時に実行し、GUIで表示される潜在的なエラーの通知を確認して問題を特定できます。この機能は、アプリケーションが変更されたり、アーキテクチャー間で移植されたりしたときに発生するエラーの特定に役立ちます。
スタックトレース分析ツール (STAT) および異常終了処理 (ATP) ツールは、小規模な環境では存在しないか、または大規模なアプリケーションを実行する際に見つけるのが難しい欠陥を明確化するための主要なツールです。
HPC向けサニタイザー: LLVMサニタイザーの大規模な出力を集約、分析することで、開発者がメモリやスレッドのエラーを検出し、大規模なアプリケーションの解析やデバッグを容易に行えるようにします。
HPEでは、PerforceおよびArm® ForgeのTotalViewと統合することで従来型のデバッグ手法もサポートできます。
移植、プロファイリング、およびパフォーマンス最適化ツール
HPE Cray Supercomputing Programming Environmentソフトウェアは、開発者の多様なニーズに対応する包括的なツールコレクションと、簡単に使用できる各種インターフェイスを提供し、HPE HPCシステムでのアプリケーションの移植やチューニングに伴う時間と労力を削減する設計になっています。
パフォーマンス分析ツール (PAT) は、システム全体で実行されているアプリケーションのパフォーマンス向上の妨げとなっている要因分析に有益な情報を提供し、コードのパフォーマンス向上に向けた分析結果と推奨事項も自動的に生成します。
プログラマーは、テキストレポートを補完してグラフや表でプログラムのパフォーマンスデータ概要を示すHPEの可視化ツールを使用することで、パフォーマンスに関する問題のタイプと深刻度を即座に評価できるので、問題の根本原因を簡単に追跡できます。
コード並列化アシスタントは、パフォーマンスの統計情報およびプログラムソースコードの可視化にHPEのコンパイル環境最適化フィードバックを組み合わせることで、開発者がコードを再構成してアプリケーションの潜在能力を明確化できるようにします。
- AMDは、Advanced Micro Devices, Inc.の商標です。Armは、Arm Limitedの登録商標です。Intelおよびインテルは、米国およびその他の国におけるIntel Corporationまたはその子会社の商標です。NVIDIAおよびOpenACCは、米国およびその他の国におけるNVIDIA Corporationの商標および/または登録商標です。すべてのサードパーティの商標は、それぞれの所有者に帰属します。