プレスルーム
www.hpe.com/jp/newsroom

文中の社名、商品名は、各社の商標または登録商標です。

お客様からお問い合わせ先
カスタマー・インフォメーションセンター
TEL:0120-268-186
(携帯、PHS:03-5749-8279)

2018年7月25日

HPE、脳の秘密を解明するEPFLのBlue Brain Projectを支援

EPFL(スイス連邦工科大学ローザンヌ校)のBlue Brain ProjectがHPEのスーパーコンピュータを導入、哺乳類の脳をデジタル再構成およびシミュレーションし、脳研究の推進を図る

本リリースは、ヒューレット パッカード エンタープライズ(本社:米国カリフォルニア州パロアルト、以下:HPE)が、2018年7月9日(現地時間)に発表した英文リリースに基づいて作成した日本語抄訳です。

HPEは本日、スイスの脳研究イニシアチブであるスイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)のBlue Brain Project(https://bluebrain.epfl.ch/ )が、哺乳類の脳をモデル化およびシミュレーションする次世代のスーパーコンピュータとしてHPE製品を採用したことを発表しました。HPEが構築する新しいスーパーコンピュータ「Blue Brain 5」は、脳研究の推進を図るため、主にシミュレーションベースの研究、分析、視覚化など、シミュレーション神経科学に特化して活用されます。

脳障害は、遺伝子から神経回路、そして脳全体にわたる複雑な現象です。これらの組織層がどのように連動して脳疾患に至るのか、その統合的な見解を確立することが脳を理解する上での主な課題となっています。Blue Brain Projectは、こうした課題に取り組むため、脳のデジタルモデルを再構成およびシミュレーションするためのアプローチを先駆的に開発しています。また同プロジェクトは、脳を様々な組織層で研究するためのサポートとして、欧州のHuman Brain Projectをはじめ、神経科学コミュニティ向けにオープンアクセスのデータやモデル、オープンソースのツールなども体系的に公開しています。

Blue Brain Projectは、同プロジェクトの科学的ロードマップの達成に必要なスーパーコンピューティング要件に基づき、綿密な調達プロセスを検証し、公募基準を満たした入札を評価した結果、2017年末にHPEが最初の契約を獲得するに至りました。この後の段階も含めると、最先端のスーパーコンピューティング技術と専門技能を提供する同案件の受注合計額は、最大1,800万スイスフランにのぼると見込まれます。HPEが構築する新しいスーパーコンピュータは、「HPE SGI 8600 System」をベースにしており、特注で拡張性に優れたコンピューティング環境を提供することで、マウスの脳の全領域、特に視床および新皮質をモデル化するという、Blue Brain Projectが描く2020年までの科学的ロードマップの達成を支援します。

HPEのCEO兼プレジデントであるアントニオ・ネリ(Antonio Neri)は、次のように述べています。「HPEの使命は、生活の質を高める技術をもたらすことです。それには、適切な治療法を提供し、命を救う医療業界の技術を支えることも含まれます。当社は、Blue Brain Projectとの関係を通じ、高度なスーパーコンピューティングと特注のアプリケーションを提供することで、神経科学コミュニティや社会全体に変革的な恩恵をもたらし得る新しい研究を支援します。」

HPEは、Blue Brain Projectのデジタル再構成やシミュレーションワークフローといったコンピュートを駆使する課題に対応するため、「Blue Brain 5」を特別に設計しました。「HPE SGI 8600 System」の柔軟なアーキテクチャは、可視化やディープラーニングなど、それぞれのタスクに特化したサブシステムをホストできるだけでなく、それらを単一のシステムとして運用することも可能にするため、Blue Brain Projectの使命に不可欠な役割を果たします。「Blue Brain 5」は、4つの異なる構成を統合しており、各構成は、それぞれのワークロードプロファイルに最適化されているため、メモリ帯域幅、ネットワーク帯域幅、演算処理、グラフィック処理、データ入出力といった各領域の性能を最大化します。

Blue Brain Projectの共同ディレクターであるフェリックス・シュールマン(Felix Schürmann)氏は、次のように述べています。「Blue Brain Projectの科学的使命を達成させるためには、スーパーコンピューティングの能力が不可欠です。現在、1つのニューロンをモデル化するだけでも約20,000の常微分方程式が処理され、脳の全領域をモデル化する場合、これが1,000億になり、しかも同時に処理する必要があります。HPEのスーパーコンピューティングは、この技術的な難題を克服するためのナビゲータとして欠かせません。」

Blue Brain Projectに採用された「HPE SGI 8600」スーパーコンピュータは、372基のコンピュートノードで構成され、1.06ペタフロップのピーク性能を誇ります。23,000台のラップトップPCに相当する94テラバイトのメモリ、IntelのXeon Gold 6140およびXeon Phi™ 7230プロセッサ、NVIDIAのTesla V100グラフィックプロセッサを搭載しています。また、Mellanoxによるシングルおよびデュアルレール高性能InfiniBandネットワーク、DataDirect Networks (DDN)による4ペタバイトの高性能ストレージに毎秒80GBというフラッシュベースの革新的なInfinite Memory Engine (IME)バーストバッファ技術を組み合わせ、毎秒50GBの集約帯域幅も確保しています。

最も複雑な問題を解決するために設計され、多くの世界最速スーパーコンピュータを支える「HPE SGI 8600」システムは、管理しやすいアーキテクチャにより、ノードを数千規模にまで拡張できます。また、熱風をデータセンター内に排出しないエネルギー効率に優れた水冷ソリューションも備えています。すでにこの新しいシステムは、スイスのルガーノにあるスイス国立スーパーコンピューティングセンター(CSCS)に設置されています。