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2018年7月17日

HPE、米国エネルギー省向けに、世界最大級のArmスーパーコンピュータを開発:ベースとなる「HPE Apollo 70 System」を日本でも販売開始

新しいArmポートフォリオにより、HPCワークロードに特化した、最適なメモリソリューション、卓越した高密度システム、および電力効率を実現

日本ヒューレット・パッカード株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役社長執行役員:吉田 仁志、以下 日本ヒューレット・パッカード)は、本日よりArmベースのサーバープラットフォーム「HPE Apollo 70 System」を販売開始することを発表いたします。「HPE Apollo 70 System」は、2018年6月18日にヒューレット パッカード エンタープライズ(HPE)が発表した、米国エネルギー省(DOE)および同省サンディア国立研究所と共同で開発を行う、世界最大級となるArmベースのスーパーコンピュータ「Astra」(*1)のベースとなるシステムです。

「Astra」は、米国のVanguardプロジェクトの一環として、国家核安全保障局(NNSA)によって使用され、国家安全保障、エネルギー、科学といった分野の高度なモデリングおよびシミュレーションワークロードを実行する新しいシステムとして活用されます。

現在、医療、気候変動、宇宙、石油およびガス探査といった研究機関のデータ集約型環境では、大規模なデータの処理と分析に伴う集約的なタスクを実行するため、これまでにないすぐれたコンピューティング性能が求められています。一方、研究や発見のプロセスを加速させるため、現在のシステムよりも10倍の性能を備えたエクサスケールの次世代スーパーコンピュータ実現に向けた世界的な開発競争が起こっています(*2)。しかし、業界全体の技術的なロードマップには、そのエンジニアリングを支える性能、メモリ、拡張性を備えたアーキテクチャが含まれていません。こうした競争の強力な挑戦者として、米国エネルギー省はコンピューティングの次の大きなフロンティアに向け、2021年までに最初のエクサスケールシステムを提供する予定です(*3)。様々なアーキテクチャに投資し、エンジニアリングを推進するために必要な性能、メモリ、拡張性にすぐれた機能をサポートします。

HPEでは、エクサスケールの早期実現を目指し、これまでx86ベースの技術が主流であったハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)のエコシステムにArmなど新しいプロセッサを提供することで、高い競争優位性や多くの選択肢を可能にし、次世代スーパーコンピュータを支える広範なネットワークを構築しています。また、急増するデータ集約型HPCワークロードに対応し、メモリ主導型アーキテクチャの開発を進めているほか、Armベースの堅牢なHPC技術をスーパーコンピュータの「Astra」や次世代のシステムに採用することで、高機能サーバーの高密度化にも取り組んでいます。

「HPE Apollo 70 System」:HPE初の、Armをベースにした高密度、高拡張性システムとして、これまでにない選択肢と高い柔軟性をHPCプラットフォームにもたらします。HPE標準のプロビジョニング、クラスタ管理、パフォーマンスソフトウェアに対応しているため、HPC技術を容易に導入することができます。メモリ集約型HPCワークロード向けに設計された64ビットのCavium ARMv8-A ThunderX2™ Server Processorを搭載し、業界の標準的なサーバーと比較した場合、メモリ帯域幅を最大33%向上させます。また「HPE Apollo 70 System」は、Red HatのEnterprise Linux®、SUSEのLinux Enterprise Server for ARM®、Mellanoxの高速InfiniBandおよびEthernetファブリックソリューションなど、HPEのパートナーエコシステムが提供するHPCコンポーネントにも対応しています。


〈価格と販売開始時期〉

製品名

最小構成価格(税抜)/販売開始日

HPE Apollo 70 System 

2P/28コア(2.0GHz)、32GB RAM

1,704,800 円~ /2018年7月17日

HPE Advanced Technology Groupのバイスプレジデントであるマイク・ヴィルディビル(Mike Vildibill)は、次のように述べています。「HPCに特化して設計され、Armプロセッサを搭載したHPE Apollo 70は、最適なメモリ性能や卓越した高密度など、市場の既存技術では太刀打ちできない強力な要素をスーパーコンピュータにもたらします。DOEのサンディア国立研究所は、設計の初期段階以来、HPEのArmプラットフォームを積極的に活用しているパートナーであり、世界最大級となるArmベースのスーパーコンピュータも、エクサスケールコンピューティングの実現に向けたDOEおよび業界全体の戦略的な投資です。」

 

エクサスケールの実現に向けた大きな足掛かりとしてHPEが開発を進める「Astra」は、2.3ペタフロップを超える理論ピーク性能を誇り(*4)、従来の市販製品と比較した場合、メモリ性能を最大33%向上させるほか(*5)、卓越したシステム密度を可能にします。DOEに属する機関として米国の核兵器、核拡散防止、ならびに海軍原子炉プログラムの管理とセキュリティを統括するNNSAは、「Astra」により、モデリングおよびシミュレーションツールを進展させ、データ集約型科学実験における分析精度の向上を図ります。

 

サンディア国立研究所のVanguardプロジェクトリーダーであるジェームス・ラロス(James Laros)氏は、次のように述べています。「当研究所では、Vanguardプロジェクトの一環として、最先端技術の保護に努めています。HPEとの協力により、Armエコシステムを進展させ、このアーキテクチャの可能性を実証することで、国家安全保障任務を支援しています。」

「Astra」は、サンディア国立研究所に設置され、「HPE Apollo 70 System」で動作します。このHPC専用プラットフォームには、ArmベースのCavium ThunderX2プロセッサが搭載されています。「Astra」は、2,592台のデュアルプロセッササーバー構成により、145,000基以上のコアを有し、各2Uフォームファクターに4ノードの高密度を実現しています。またHPEは、最適な性能をもたらすため、以下の独自技術も提供します。

  • HPE Performance Software - Message Passing Interface (MPI):プロファイリングおよびランタイム最適化ツールを備え、コードを再コンパイルすることなく、既存MPIアプリケーションのパフォーマンスを向上させる高性能MPIライブラリ。高度に最適化されたHPE独自のMPIにより、HPCアプリケーション実行時のパフォーマンスを高速化し、拡張性を向上させます。
  • HPE MCS-300 Cooling Unit:エネルギー消費を抑え、高密度システムをサポートする電力効率にすぐれた水冷システム。水冷方式のインフラストラクチャにすることで、HPCシステムの密度と運用環境を向上させ、従来の空冷方式よりもコストを抑えることができます。
  • HPE Performance Cluster Manager:HPCクラスタに特化したHPE初の統合型システム管理ソフトウェア。システムセットアップの高速化、総所有コストの削減、生産性の向上、ハードウェアに関連する高い費用対効果を可能にします。

 

 HPEによるHPC製品、および業界のパートナーシップに関する情報はhttps://www.hpe.com/jp/ja/solutions/hpc-high-performance-computing.html

をご覧ください。

*1   HPE社内、および「Astra」のThunder X2プロセッサを提供するCaviumと書面による確認済み(2018年6月)

*2   米国エネルギー省のエクサスケースコンピューティングプロジェクト

   https://www.exascaleproject.org/what-is-exascale/

*3   米国エネルギー省科学部先端科学コンピューティング研究

*4   理論ピーク性能の計算式:

5,184 CPUs x 28 Cores/CPU x 2.0 GHz x 8 IPC (FMA) = 2.322ペタフロップ

(2018年6月)

*5   ArmベースのCavium ThunderX2プロセッサとx86ベースの最新プロセッサを比較したベンチマークテストに基づく(2017年11月):https://www.nextplatform.com/2017/11/27/cavium-truly-contender-one-two-arm-server-punch/