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2017年07月20日
日本ヒューレット・パッカード、「世界標準の安心サーバー」HPE Gen10サーバープラットフォームを発表
急増するファームウェアへのサイバー攻撃に対し、自社開発のシリコンチップならではの究極の防御と改ざんの検知・自動復旧を提供、今後のサーバーセキュリティの標準へ
日本ヒューレット・パッカード株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役社長執行役員:吉田 仁志、以下 日本ヒューレット・パッカード)は本日、「世界標準の安心サーバー」である次世代のHPE Generation10(Gen10)サーバー プラットフォームを発表します。
業界標準サーバーにシリコンベースのセキュリティを導入した業界初のサーバーとして、現在、企業や政府にとって最大の脅威の1つとなっているファームウェアレベルへの攻撃に対応する、新たなセキュリティ標準となるサーバーを提供していく意向です。
また最新のHPE Gen10 サーバーでは、”セキュリティ”の強化にとどまらず、ハイブリッドITの実現に不可欠な、”アジリティ”および柔軟な”経済性”をもたらす新機能・サービスを提供いたします。
本日発表する内容は以下の通りです。
<セキュリティ>
・Silicon Root of Trust(シリコンレベルの信頼性)とセキュアリカバリー
昨今、ハッキング技術の高度化に伴いサイバー攻撃が大幅に増加しており、ファームウェアの改ざんに関係する不正な侵害や脆弱性の発見が相次いでいます。情報システムコントロール協会(ISACA)の調査(*1)によると、2016年にサイバーセキュリティの専門家の50%以上が、ファームウェアのマルウェア感染に関する事象を少なくとも1件報告しています。
ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)は、こうした脅威に対応する最初の企業として、自社製のカスタムシリコンである最新の「HPE Integrated Lights Out(iLO 5)」と、各種ファームウェアとの間にセキュアなリンクを構築し、感染したファームウェアコードをサーバーが実行しないようにする「Silicon Root of Trust(シリコンレベルの信頼性)」を開発しました。
HPEの「Silicon Root of Trust」では、自社開発のiLOシリコンチップ内に後から変更ができない“指紋”とも言えるセキュアロジックを直接焼きつけています。サーバーの起動プロセスにおいて、各ファームウェアの健全性をiLOのセキュアロジックが認証を行い、改ざんやマルウェアの感染が確認された場合にはサーバーを起動しない仕組みです。HPEは、カスタムシリコンチップとシステムファームウェアの設計・開発を自社で完全にコントロールしているため、こうした利点を提供できる業界唯一のベンダーです。
また、「Silicon Root of Trust」によりファームウェアの改ざんに対する究極の防御を可能にするだけでなく、サーバーの稼働中にファームウェアの改ざん検知および、健全性が確認されている最新のファームウェアに自動で復旧する、セキュアリカバリー機能を提供します。このようにHPE Gen10サーバーでは、iLO 5をすべての信頼の起点とし、防御から改ざんの検知、そして復旧まで、すべてのステージでお客様の重要なシステムをファームウェアレベルから保護することを可能とします。
テクノロジー分析およびアドバイザリを行うMoor Insights & Strategy社の社長兼主席アナリスト、パトリック・ムーアヘッド(Patrick Moorhead)氏は、次のように述べています。
「ファームウェアに対するセキュリティ侵害は、最も検出が困難なものですが、最も大きな被害を与えるものの1つでもあります。しかし、ファームウェアは従来のセキュリティ対策では見過ごされる傾向にあるため、サイバー犯罪者は、ファームウェアを新しい突破口として攻撃の対象にしています。多くのサーバーには、すでにある程度のハードウェアセキュリティが組み込まれているものの、HPEでは、自社のカスタムシリコンと密接に結びついたファームウェアセキュリティを新規に開発し、こうした悪意のある新たな攻撃からお客様を保護するソリューションを提供しています。」
<アジリティ>
・「HPE Intelligent System Tuning(ワークロード自働設定機能)」は、ワークロード毎にサーバーリソースを自動的に最適化することで、より高いパフォーマンスかつ効率的なサーバー環境の導入を実現する、インテル社と共同開発した新しいサーバーチューニング技術のセットです。
同技術には、CPUクロック周波数を安定化させるJitter Smoothing(CPU安定化機能)、より少ないコア数でより高いパフォーマンスを実現するCore Boosting(CPUブースト機能)、さらに、HPEのこれまでの経験とノウハウを反映した、ワークロード毎に最適にチューニングされたプロファイルを提供する、Workload Matching(ワークロード最適設定機能)を含んでいます。
・「HPE Scalable Persistent Memory」は、テラバイト規模のデータ容量をメモリ速度で処理できるソリューションであり、新次元のコンピュート性能を可能にします。同ソリューションは、アプリケーションのチェックポイント処理を最大27倍(*2)にまで高速化し、データベースの復元を最大20倍(*3)にまで高速化する、市場において最も高速な(*4)Persistent Memoryの機能を提供します。
<経済性>
お客様は、ITソリューションへの支払いを毎月の運用コスト(OPEX)、あるいは設備投資(CAPEX )として選択できる柔軟性を必要としています。日本ヒューレット・パッカードは、キャッシュフローの改善、ITソリューションの迅速な導入、費用対効果を高めるキャパシティ管理などの目的のために、お客様のビジネスに明確な成果をもたらす従量課金ベースの支払いモデルである「HPE フレキシブル キャパシティ」を提供します。実際の使用量に応じた料金を支払い、必要に応じて規模を増減できる柔軟なサービスにより、お客様それぞれのビジネス上の要件に合わせたITリソース管理を可能とし、投資の最適化に寄与します。
さらに、日本ヒューレット・パッカードでは、製造業が多い日本市場ならではの長期間保守の要望に応え、標準保証のアップグレードとして最大7年の長期保守パッケージを発表し、お客様の最適な投資計画および経済性の向上に貢献します。
本日発表のHPE Gen10 サーバープラットフォームのラインアップおよび価格と販売開始日は以下の通りです。
製品名 | 希望小売価格(税抜)/販売開始日 |
---|---|
HPE ProLiant DL360 Gen10 | 665,000円~/7月20日 |
HPE ProLiant DL380 Gen10 | 676,000円~/7月20日 |
HPE ProLiant DL560 Gen10 | 1,889,000円~/8月下旬 |
HPE ProLiant XL230k Gen10 | 1,035,000円~/7月20日 |
HPE Synergy 480 Gen10 | 747,000円~/7月20日 |
HPE Synergy 660 Gen10 | 2,612,000円~/7月20日 |
HPE ProLiant BL460c Gen10 | 625,000円/7月20日 |
<各製品の概要>
■HPE ProLiant DL360 Gen10
高密度で高性能を必要とするワークロードに最適な汎用1Uラックマウント型サーバーです。業務アプリケーション、データベー ス、仮想化などのアプリケーション分野のワークロードで最高の性能とTCO削減を両立します。新製品では特に新プロセッサーの性能を最大限活用するため、NVDIMM(不揮発性DIMM)、高速なNVMeストレージのサポートを大幅に強化しています。 最大28コアのインテル® Xeon® プロセッサー・スケーラブル・ファミリーを2基搭載 ・ 24個のメモリ DIMM スロットに最大3TBのDDR4メモリを搭載します。
■HPE ProLiant DL380 Gen10
優れた拡張性、可用性を備えており、データベース、ERP、データ分析など高負荷ワークロードに最適な2Uの汎用フラッグシップサーバーです。 新製品では特に最高クラスの性能とストレージ拡張性の大幅向上を実現しています。大容量かつ最高クラスの性能を実現する”HPE Scalable Persistent Memory” をサポートし、さらにストレージ搭載容量を同じサイズの筐体で32%増量しています。 最大28コアのインテル® Xeon® プロセッサー ・スケーラブル・ファミリーを2基搭載 ・ 24個のメモリ DIMM スロットに最大3TBのDDR4メモリを搭載します。
■HPE ProLiant DL560 Gen10
最大6TBのメモリで、大規模高速データ解析、インメモリ環境の導入に最適な2Uサイズの ラックマウント型サーバーです。Gen10ではDIMM上のメモリチップが2つ故障しても動作を継続、かつ性能劣化を起こさない(ADDDC)メモリ可用性を実装。さらにメザニン構造にしたことで24台のストレージデバ イスを搭載可能、高速なNVMeストレージ(12台)にも対応しています。インテル® Xeon® プロセッサー ・スケーラブル・ファミリーを4基搭載可能なパワフルな処理能力および強化された拡張性を2Uシャーシ内で実現したサーバーは、 インメモリデータベースを始め、仮想化、サーバー統合、ビジネスプロセシング、および大量のデータを扱うスケールアップ型のアプリケーションに最適な選択肢です。
■HPE Apollo 6000 Gen10 / HPE ProLiant XL230k Gen10
12 Uのシャーシに24ノードの「HPE ProLiant XL230k Gen10」を搭載可能な、スペースあたり性能・電力当たり性能を最適化したHPC向けスケールアウトソリューションです。「HPE ProLiant XL230k Gen10n」には最大28コアのインテル® Xeon® プロセッサー ・スケーラブル・ファミリーを最大2基搭載 ・ 16個のDDR4メモリを搭載可能です。
■HPE Synergy 480 Gen10コンピュートモジュール
コンポーザブル・インフラストラクチャで実現する柔軟なリソースプールの提供を目指し、サーバー、ストレージ、ネットワークを高密度に統合したブレード型フォームファクター製品で「HPE Synergy 12000フレーム」に搭載可能な製品です。「HPE Synergy 480 Gen10コンピュートモジュール」は最大2基のインテル® Xeon® プロセッサー ・スケーラブル・ファミリーを実装可能なハーフハイト型製品で、汎用的なエンタープライズワークロード向けの製品です。また、今回「HPE Synergyコンピュートモジュール」は25/50Gbイーサネット接続にも対応し、高速/低遅延なネットワークを希望されるお客様の要求にも対応いたします。
■HPE Synergy 660 Gen10コンピュートモジュール
コンポーザブル・インフラストラクチャで実現する柔軟なリソースプールの提供を目指し、サーバー、ストレージ、ネットワークを高密度に統合したブレード型フォームファクター製品で「HPE Synergy 12000フレーム」に搭載可能な製品です。「HPE Synergy 660 Gen10コンピュートモジュール」は最大4基のインテル® Xeon® プロセッサー ・スケーラブル・ファミリーを実装可能なフルハイト型製品で、要求の高いワークロードに対応 する優れたキャパシティ、効率性および柔軟性を提供します。
また、今回「HPE Synergyコンピュートモジュール」は25/50Gbイーサネット接続にも対応し、高速/低遅延なネットワークを希望されるお客様の要求にも対応いたします。
■HPE ProLiant BL460c Gen10
ITリソースの最適な組み合わせを提供する「コンバージドインフラストラクチャ」を実現するための最大2基のインテル® Xeon® プロセッサー ・スケーラブル・ファミリーを実装可能なハーフハイトフォームファクターのブレード型サーバー製品です。「HPE c7000/c3000エンクロージャー」への搭載に対応し、従来のワークロードの継続利用に適した汎用的な統合/集約環境に最適なプラッ トフォームです。
*1 ISACAによる調査『2016年ファームウェアセキュリティのリスクと軽減:企業の実践と課題(Firmware Security Risks and Mitigation: Enterprise Practices and Challenges, 2016)』に基づく。
*2 アプリケーションのチェックポイント処理を27倍にまで高速化。HDD上のMySQLとHPE Scalable Persistent Memory との比較に基づく。
*3 データベースの復元を最大20倍にまで高速化。Microsoft SQL Serverインメモリデータベース(Hekaton)のSSDによる復元とHPE Scalable Persistent Memoryによる復元との比較に基づく。
*4市場最速の不揮発性メモリ。メモリバス上で最速のメディアであるDRAMを使用したHPEのソリューションによる実証結果に基づく。
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