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2017年06月21日

「HPE SGI 8600」を採用した東京工業大学の「TSUBAME 3.0」がGreen500ランキング1位を獲得

同時に迅速なビジネス洞察力と業界最高レベルのセキュリティを実現する新たなHPCソリューションをISC 2017で発表

本リリースは、ヒューレット パッカード エンタープライズ(本社:米国カリフォルニア州パロアルト、以下:HPE)が、2017年6月19日(現地時間)にパロアルトおよびフランクフルトにおいて発表した英文リリースに基づいて作成した日本語抄訳です。

 

HPEは本日、HPEの「HPE SGI 8600」を採用した東京工業大学のクラスタ型スーパーコンピュータ「TSUBAME3.0」*1 が、エネルギー消費効率の良いスーパーコンピュータを評価するGreen500において、世界1位を獲得したことを発表しました。

最新のGreen500 Listは、ドイツ・フランクフルトで開催されたスーパーコンピュータに関する年次国際会議「ISC High Performance 2017」において6月19日(現地時間)に公開されました。最近発行されたTop500とGreen500のスーパーコンピュータランキングではHPEのシステムが最も多くランク入りしており、他のベンダーを大きく引き離しています。

 

HPEデータセンター インフラストラクチャ グループのシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるアラン・アンドレオリ(Alain Andreoli)は次のように述べています。

 

「今日のスーパーコンピュータの稼働には莫大なエネルギーが必要で、資源の大きな消費を伴います。従来よりスーパーコンピュータは、大量の電力を消費し大量の熱を発するため、適切な性能を確保するため大規模な冷却設備を必要とします。この課題に対処するためには、パフォーマンスと拡張性を犠牲にすることなく効率を最大化する斬新なイノベーションが必要です。ドイツのフランクフルトで開催されたHPCのイベント『ISC High Performance』で、HPEと東京工業大学の世界で最も電力効率の良いスーパーコンピュータを開発するという取り組みが表彰され、大変嬉しく思っています。東京工業大学のTSUBAME 3.0が採用しているHPE SGI 8600システムは、世界中のスーパーコンピュータをエネルギー効率で500位までランク付けしているGreen500 Listで、1位となりました。このシステムは、日本で最速の人工知能(AI)スーパーコンピュータとなり、必要なディープラーニング機能を備えることで、気候変動や癌治療といった世界的に重要な問題を解決する上で画期的な進展をもたらすでしょう。」

 

 

HPEはISCにおいて同時に、サイエンス、エンジニアリング、ビジネスのイノベーションを加速させる、新世代のハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)および人工知能(AI)システム、関連ソフトウェア、ならびにサービスを発表しました。新しい「HPE Apollo 6000 Gen10」、「HPE SGI 8600」、「HPE Apollo 10 シリーズ」はワークロードに最適化され、より迅速で効率的なビジネス上の洞察をもたらします。

 

データの爆発的な増加とHPCやAIアルゴリズムのこれまでにない複雑化により、拡張性に優れた処理性能に対する需要が高まっています。求められるのは、コンピューティングパフォーマンス、敏捷性、セキュリティ、柔軟性を最大限に発揮しつつ、エネルギー消費を削減しスペース効率を向上できるシステムと、将来テクノロジーへの投資計画を管理する専門的な技術や技能です。

                                                   

お客様のこうしたニーズに応えるため、HPEが発表した製品は以下の通りです。

 

〈最適化された新しいシステムで究極のコンピュートパフォーマンスを発揮〉

HPE SGI 8600 System - HPEによるSGI社の買収以降、初の共同開発システムとなる「HPE SGI 8600」は、SGI ICE XAアーキテクチャを採用し、サイエンス、エンジニアリング、国家安全保障などに関する最も複雑な問題を解決するために設計された水冷式のペタスケールシステムです。

·         業界最速の並列処理性能(*2)

·         統合スイッチとハイパーキューブ技術により、スイッチを追加することなく10,000ノード以上に拡張可能(*3)

·         業界標準に沿った、より多くの選択肢と柔軟性

 

HPE Apollo 6000 Gen10 System - 次世代の商用大型空冷式HPCプラットフォームである「HPE Apollo 6000 Gen10」は、1ラックあたり300テラフロップ以上の処理性能と、ラック単位のより優れた効率、そして並外れた価格性能比を提供します。「HPE Apollo 6000 Gen10」は同時に、セキュリティ脅威を防止する独自の「silicon root of trust」技術を活用する、世界で最も安全なHPCシステムです(*4)。主な新機能は、以下の通りです。

·      業界をリードする信頼性、保守性、管理性、アクセシビリティ

·      アプリケーションのライセンシング効率をより向上

·      遅延の低下とIOPS性能のさらなる向上

·      消費電力と冷却要件をより低減

 

 「HPE Apollo 6000 Gen10」 システムを最も早く導入した企業の一社である化学メーカーのBASF社は、化学研究のデジタル変換を推進するため、HPEと共同でスーパーコンピュータを開発しました。工業化学研究に使用されている最大のスーパーコンピュータにより、BASFは、コンピューターシミュレーションやモデリングの時間を月単位から日単位に短縮、開発の迅速化やコストの削減を実現しています。

 

HPE Apollo 10 シリーズ - エントリーレベルのディープラーニングやAIアプリケーション向けに最適化された新しいプラットフォームである「HPE Apollo 10 シリーズ」は、費用対効果に優れ、容易な導入や管理を可能にします。「HPE Apollo sx40 System」は、1UデュアルソケットのIntel Xeon Gen10サーバーであり、NVLinkに対応するNVIDIA Tesla SXM2 GPUを最大4つまでサポートします。「HPE Apollo pc40 System」は、1Uラック型のデュアルソケットインテル Xeon Gen10サーバーであり、PCIe GPUカードを最大4つまでサポートします。

 

HPEとBiovista社の協業 - HPEとBiovista社の協業により、イリノイ州にあるSarah Bush Lincoln Health Centerを始めとする医療機関では、HPEのコンピュート技術とBiovista社のビッグデータAIエンジンであるProject Prodigyを活用し、パーソナライズド医療に向けた新しい治療法の選択肢の特定や検証が行われます。

 

〈HPCとAIに向けた新たなコンピュート体験〉

 HPEのHPCシステムは、HPCおよびAIといったデータ集約型のニーズに対応し、新たなコンピュート体験をもたらします。HPCシステムの詳細は、以下の通りです。

·         強固なファームウェアセキュリティ - HPEは、極秘情報や機密性の高い情報を保護するため、シリコンにファームウェアを直接組み込んだ市場初の業界標準サーバーにより、Commercial National Security Algorithmといった情報保証に関する米国の施策にも沿った最高レベルのセキュリティを提供します。

·         ソフトウェア定義のHPC技術により、敏捷性を向上 - 新しい「HPE Performance Software Suite for HPC」は以下のコンポーネントを内包します。

o    HPE Performance Software - Core Stack 2.2 - オープンソース、サードパーティ、ならびにHPE製コンポーネントを1つのディストリビューションに統合したHPCソリューションパッケージです。

o    HPE Insight CMU (Cluster Management Utility) 8.2 と、新しいHPE SGI Management Suite 3.5 - 強化されたプロビジョニング、マネージメント、モニタリング機能を備え、運用を簡素化する包括的なシステム管理ソリューションです。

o    HPE Performance Software - Message Passing Interface - HPCのアプリケーションパフォーマンスを向上させるライブラリおよび最適化ツールです。

·         最適化された実証済み統合サードパーティソフトウェアソリューション - 敏捷性と生産性を高めるワークロード管理とアプリケーション開発を可能にします。

·         HPCとAI向けに強化された新サービス - 「HPE Pointnext」は、HPCとAIの価値創出までの時間を加速するプロフェッショナルな運用サポートサービスを開始します。「HPE Flexible Capacity」は、HPCおよびAIを利用しているお客様にまでサービスを拡充し、予測不可能なデマンドの管理、利用率の向上、総所有コストの削減を支援します。

 

〈提供開始予定〉

「HPE Apollo 6000 Gen10 System」、「HPE Apollo sx40」、「HPE Apollo pc40」、「HPE SGI 8600 System」は、2017年7月から、HPEならびに世界各地のHPEチャネルパートナー経由で提供されます。新しいHPCおよびAIソリューションに関するHPE Pointnextサービスは、2017年後半から提供されます。

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*1 「TSUBAME3.0」は、東京工業大学が推し進めるビッグデータやAIの分野に最適化された設計となっており、高性能なGPU、ネットワーク、SSD等を実装する計算ノードを多数、高密度に搭載する国内最大級の大規模スパコンです。高密度実装のシステムでは、計算ノードの発熱の抑制がシステムの安定稼働と省電力への重要な課題の一つとなります。HPEは計算ノード内のCPUとGPUを、水冷により効率的に冷却する方法について長年研究開発してきました。本システムでは、外気温に近い温水による冷却方式で計算ノードを直接冷却するなどの独自技術によって、高い省エネ性を実現しています。「TUBAME3.0」は2017年6月版のGreen500において、1ワットあたり14.110 ギガフロップスを達成し、世界で最もエネルギー効率の高いスーパーコンピュータとなりました。

 

*2 SPECおよびベンチマーク名であるSPEC MPIは、Standard Performance Evaluation Corporation(SPEC)の登録商標です。記載されている結果は、2017年5月12日時点で発行されたものであり、記載情報の著作権は、SPECに帰属します。結果の詳細は、 www.spec.org をご覧ください:SPEC MPIM2007 ( https://spec.org/mpi2007/results/res2016q3/mpi2007-20160727-00524.pdf ) 、SPEC M

PIL2007 (https://www.spec.org/mpi2007/results/res2016q3/mpi2007-20160727-00517.pdf )

*3 SGI ICE XAで階層的クラスタの自動プロビジョニングを10,000ノード以上まで実行したHPE社内テストに基づく。(2015年6月)

 

*4各種サーバー製品のセキュリティ侵入テストを実施している外部企業の調査に基づく。(2017年5月)

 

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