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2017年05月18日
HPE、ディープラーニングでのリアルタイムな洞察の取得を加速
ディープラーニングに特化した新たなコンピュートポートフォリオ、パートナーエコシステムによる協業体制、そして包括的なサービス製品によりディープラーニング体験を最適化
本リリースは、ヒューレット パッカード エンタープライズ(本社:米国カリフォルニア州パロアルト、以下:HPE)が、2017年5月10日(現地時間)に発表した英文リリースに基づいて作成した日本語抄訳です。
HPEは本日、ディープラーニングによる分析と洞察取得の高速化をあらゆる組織にもたらすため、システム設計、パートナーエコシステムによる協業、およびHPE Pointnext Servicesの柔軟な消費モデルを含むノウハウからなる、包括的なコンピューティングイノベーションを発表しました。
ディープラーニングをはじめとする人工知能(AI)分野の先進的手法は、金融、ライフサイエンス、製造、エネルギー、政府機関、小売をはじめとした様々な産業分野で一般的となってきています。HPEはすべてのAIとディープラーニングに対し、パフォーマンス、拡張性、および効率を最大化した専用の「HPE Apollo」ポートフォリオで、ワークロードに最適化された包括的なコンピュートソリューションを提供してきました。さらに、SGI社買収による体制・能力の強化など、特にディープラーニングにおける新しいイノベーションを活用することで、HPEは大規模かつ高密度なGPU環境に向けたより幅広い選択肢を提供します。また、テクノロジーの統合と必要とされる専門知識に存在する重要なギャップにも、総合的なソリューションとサービス提供を通じて対処できるようになりました。
HPEのHPCおよびAI担当バイスブレジデント 兼 ジェネラルマネージャーであるビル・マネル(Bill Mannel)は次のように述べています。「ディープラーニングのプロジェクトを進めるお客様は、成熟したITインフラや技術的能力の不足といった様々な課題を抱え、その結果として不十分なパフォーマンス、効率、価値実現までの期間などの問題に直面しています。このような課題に対応するためHPEは、GPUに最適化された新たなコンピュートプラットフォーム、NVIDIA社との協業の強化、およびコアデータセンターからインテリジェントエッジまでをカバーするHPE Pointnext Servicesを発表しました。」
この新しいポートフォリオには以下が含まれます。
· 新製品「HPE SGI 8600」:SGI ICE XAアーキテクチャに基づくこのHPCプラットフォームは、液体冷却とNVLink™インターコネクトテクノロジーを備えたNVIDIA® Tesla® GPUアクセラレータとの最適な組み合わせにより、数千ノードにいたる極めて複雑で大規模な環境に対応する拡張性と効率を、業界屈指の電力効率で実現します。
· インタラクティブレンダリング: NVIDIA VCAソフトウェアの認証を受けた「HPE Apollo 6500」とNVIDIA Tesla GPUの組み合わせによる、データセンターからのインタラクティブなレンダリングソリューションを提供します。
· NVIDIA次世代Volta®アーキテクチャベースTesla GPUのサポート:GPUの量産供給が開始された段階で、HPEは「Apollo 2000」、「Apollo 6500」、「ProLiant DL380」でのサポートを開始します。
〈HPEとNVIDIAがディープラーニングに関する協業を強化〉
NVIDIA社との協業を通じ、膨大な量のデータからリアルタイムに洞察を取得する技術の導入を加速するため、GPUテクノロジーの統合とディープラーニング関連のノウハウに伴う課題に、共同で対応していきます。
NVIDIA社Accelerated Computing担当ジェネラルマネージャーのイアン・バック(Ian Buck)氏は次のように述べています。「人工知能時代の確立に伴い、これまで活用されてこなかった数十年分ものデータから洞察を取得するため、NVIDIAのGPUコンピューティングプラットフォームを導入する企業が増加しています。当社は、ディープラーニング分野におけるHPEとの協業の拡大により、企業がGPUコンピューティングインフラを展開、管理、および最適化し、AIとディープラーニングからの恩恵を自らのビジネスにおいて実現することを支援します。」
東京工業大学に最近採用されたスーパーコンピュータは、最大規模のNVIDIA Tesla P100 GPUベースクラスタのひとつです。この協業によって提供されるものは以下の通りです。
· ベンチマーク、コードのモダニゼーション、およびPOC(proof of concept)推進のための強化された研究拠点(COE)が、韓国、シドニー、グルノーブル、バンガロール、およびヒューストンに設置されます。
· VoltaベースのGPUを8台搭載したNVIDIA Tesla SXM2 GPUシステムへの早期アクセスプログラムを特定のお客様を対象として2017年第4四半期に実施します。
東京工業大学TSUBAMEプロジェクトのリーダーである松岡 聡 教授は次のように述べています。「SGIとのパートナーシップ、および今後のHPEとのパートナーシップを通じ、東京工業大学は学内だけでなく日本全体の要求にも応える、世界をリードするHPCとディープラーニングのプラットフォームを構築することができました。NVIDIA Tesla P100 SXM2ノードソリューションにより、GPUベースのディープラーニング能力をTSUBAME 3.0のシステム全領域にスケールさせることが可能になりました。HPCとディープラーニング分野の今後のプロジェクトについても、HPEとのパートナーシップの継続を楽しみにしています。」
〈パートナーエコシステムによる協業を通じた、ディープラーニングベースの不正検出〉
パートナーエコシステムによる協業の一環として、HPEはKinetica社との協力を進めています。同社は、ディープラーニングのフレームワークを活用し、GPUによって高速化された、自動的かつリアルタイムな不正検出ソリューションを開発するソフトウェアアプリケーションのリーディングプロバイダーです。消費者によるクレジットカード支払いの処理を対象として特別に設計され、パフォーマンスが最適化されコスト効率に優れたこの新しいソリューションは、GTCの期間中にHPEブースにてデモが行われます。
Kinetica社のBusiness Development and Alliances担当バイスプレジデントであるクリス・プレンダーガスト(Chris Prendergast)氏は次のように述べています。「HPEと共にKineticaのGPUデータベースをさらに高度化し、GPUによって加速されたクラス最高峰の分析ソリューションを共同で提供できることを楽しみにしています。これは、金融サービスだけでなく、小売、ヘルスケア、およびその他の産業向けに、人工知能とビジネスインテリジェンスワークロードを融合するものです。」
〈AIとディープラーニング環境を実現および支援するサービス〉
このような強力で拡張性に富んだITソリューションをお客様が導入開始する際、HPE Pointnextはアドバイザリサービス、プロフェッショナルサービス、およびオペレーショナルサービスを通じ、価値実現までの期間短縮を含め、期待される成果の達成を支援するための知識とノウハウを提供します。拡張性を備えたインフラを必要とするAIとディープラーニングを活用して、PointnextはHPE フレキシブルキャパシティサービスを提供します。これは、パブリッククラウドの敏速性と経済性を、オンプレミスITのセキュリティとパフォーマンスとを組み合わせる、オンデマンドなリソース提供サービスです。
Hyperion Researchのリサーチ担当シニアバイスプレジデントであるスティーブ・コンウェイ(Steve Conway)氏は次のように述べています。「学術研究やビジネスの課題に対処するため、より多くのインテリジェンスと自動化をデータ分析に組み込まなければならないというニーズと共に、人工知能ベースの手法の重要性が高まってきています。HPEが本日発表したシステムとソリューションのイノベーションは、ディープラーニングに影響を及ぼすパフォーマンスとノウハウ面での制約に対処するよう設計されています。ディープラーニングと、コアデータセンターからインテリジェントエッジまでの包括的なインフラ機能に向けたHPEとNVIDIA社とのコラボレーション強化は、自動化されたインテリジェンスによりリアルタイムな洞察をお客様に提供することを目的としたものです。」