開発者とシステム管理者にとってのハイブリッドITの意味
不安を強みに変えたり、それぞれのテクノロジーコンポーネントの価値を最大限まで高める方法について計画を立てたりなど、あらゆるアプローチに関する実践的なアドバイスを提供します。
DevOpsとハイブリッドIT戦略を統合することでどのようにビジネスを推進できるのかをご覧ください。
企業のIT部門にとって、ハイブリッドITは一般的なものとなっていますが、そのメリットは、「両者のメリットを最大限に活用できる」、または少なくとも「相反する要件の最適なバランスを見極めることができる」といったように、簡単に挙げることができます。
大まかに言うと、ハイブリッドITにより、企業はレガシーITからハイパーコンバージド インフラストラクチャやコンポーザブル・インフラストラクチャ、そしてソフトウェア定義プラットフォームの最新のテクノロジーに至るまでのインフラストラクチャのコンポーネントを幅広く組み合わせて目標を達成できます。ただし、アーキテクチャーを組み合わせるのは容易ではなく、それを正しく行うには、特にすべてを成功させなければならないソフトウェア開発者やデータセンターのシステム管理者の側で詳細な計画を立てる必要があります。
関係する全員がスムーズに物事を進められるようにするには、第一に開発および運用スタッフを会話に参加させることが重要です。ハイブリッドクラウド環境でDevOpsを統合することにより、企業は特に迅速なプロトタイピングと展開の点でクラウドのメリットを最大限まで高めるとともに、人が関わるビジネスプロセスを改善できます。
ハイブリッドIT戦略にDevOpsを取り込むと、事業部門が中央のIT部門を回避して、安全性の低いアプリケーションを生み出す可能性があるサイロ化された開発プログラムを進めてしまうリスクが低くなります。また、純粋なパブリッククラウドの開発や展開のための取り組みに関連する潜在的なリスクが最小限に抑えられます。
DevOpsは、すべての要素を連携させてビジネス価値を最大限まで高めることを可能にします。
このレポートでは、テクノロジーのエキスパートがDevOpsとハイブリッドIT戦略を統合することでどのようにビジネスを推進できるのかを説明するとともに、不安を強みに変えたり、それぞれのテクノロジーコンポーネントの価値を最大限まで高める方法について計画を立てたりなど、あらゆるアプローチに関する実践的なアドバイスを提供します。
このレポートの内容は、以下のとおりです。
中央のIT部門にDevOps部門の人員を受け入れる方法: 従来の中央のIT部門は、どのようにすれば最適な形でDevOps部門の人員を受け入れることができるのでしょうか。IT部門の管理者とチームメンバーは、適切なターゲット、テクノロジーの明確性、幅広い視野、そしてAPIの機会という4つの原則を採用することにより、DevOpsの確立に大きく貢献できます。
関係者全員による認識の共有: DevOps移行プロジェクトの計画を立てるにあたっては、ビジネス要件と目標を明確にする必要があります。ビジネス要件は一連の技術文書より重要な指針となるため、曖昧な用語を書き連ねるようなことは避け、単にクラウドから脱却するのではなく、明確な目標に向かって作業を進めなければなりません。
サーバーレス化と開発を専門としない開発者の増加: 現在では、「開発者」という肩書きを持たない多くの従業員がアプリケーションを構築しています。このような開発者にとって、コードの開発は目的ではなく、売上を増やしたり、真冬に汚水ポンプが故障するのを防ぐための予測メンテナンスを行ったり、工場の安全性と効率を向上させたりするための手段に過ぎません。IT部門の役割はアプリケーションを展開することからリソースを配備することへと移行する可能性があるため、ハイブリッドITの計画を立てるにあたっては、こうした開発を専門としない開発者のニーズを考慮に入れるのが賢明です。
中央のITをハイブリッドITモデルに移行: アーキテクチャーの前にビジネス価値について考えることが重要です。ITマネージャーは、パブリッククラウド、プライベートクラウド、オンプレミス、SaaSなどの特定のテクノロジーにこだわりますが、変革に取り組む前に他社より優れた価値をもたらすテクノロジースタックの要素と独自のものではない基本的かつ持続的なテクノロジーを明確にする必要があります。今後提供されるハイブリッドIT向けのアプリケーションやサービスの潜在的なメリットを無視してはなりません。
複数のクラウドやサービスの仲介: ハイブリッド環境では、IT部門は単一のサービスを提供するのではなく、内部顧客向けのさまざまなオプションを仲介する役割を果たします。これは望ましいことであり、IT部門がサポートするサービスブローカーは、各事業部門が「独自に」ソリューションを導入するのを最小限に抑えることができます。ここでは、ハイブリッドITのサービスブローカーへと移行する方法について簡単に説明します。
CAPEXからOPEX、そして再びCAPEXへ: ハイブリッドITテクノロジーは、企業の収益源の有効性と効率を向上させるうえで重要な役割を果たすことがわかっていますが、こうしたテクノロジーを活用するには、ライフサイクル全体にわたるプロジェクトについて考えなければなりません。
ソフトウェア、インフラストラクチャ、およびビジネスで成功を実現するためのDevOpsの教訓: 中央のITと呼ばれるレガシー環境からハイブリッドIT環境へと移行するには、先行投資と継続的なコストが必要です。そのため、ハイブリッドITテクノロジーへの移行プロセス自体にも高いコスト効率が求められますが、それについては、事前に少しの計画を立てるだけで済みます。
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