2020年4月10日

製造のエッジにおけるITとOTの融合で生産性が大きく向上

産業のエッジでオペレーショナルテクノロジーとITを融合させることで、最も必要な場所で必要な時にインサイトを得ることができます。

通常、産業環境にITが関わるのはデータセンターまでで、製造ラインで使用されるオペレーショナルテクノロジー (OT) とは分けられています。しかし、状況は変わりつつあります。データ処理とリアルタイム分析の進歩が、かつてないほどのインサイトと競争上の強みを産業のエッジにもたらすためです。

「重要なのは、以前はITがわずかしか関わっていなかった分野や、まったく関わっていなかった分野でITを実行することです」産業ソリューションのプロバイダーであるPTCのテクノロジー担当バイスプレジデント、Riaan Lourens氏はそう語ります。「現在手にできる製造業者向けの機会によって、彼らは直面している課題をすぐにでも解決できます」

顧客がこの新しい機会を最大限に活用できるように、PTCはヒューレット・パッカード エンタープライズとパートナーを組んで小規模なゲートウェイレベルのコンピューティングからハイブリッドおよびコンバージド・インフラストラクチャ・テクノロジーまでのあらゆるエコシステムを構築し、エンドツーエンドのソリューションを実現しました。

Lourens氏とHPEのTripp Partainが登場するこの「HPE Voice of the Innovator」ポッドキャストで、製造のエッジにおけるITとOTの融合が顧客の生産性とビジネスを大きく向上し、「物理世界とデジタル世界の境界線」がなくなりつつある理由をお聞きください。

Dana Gardner: こんにちは。「BriefingsDirect Voice of the Customer」ポッドキャストシリーズへようこそ。私はInterarbor Solutionsの主席アナリスト、Dana Gardnerです。このデジタルトランスフォーメーションの成功例に関するディスカッションシリーズの司会進行役を務めます。

次のエッジコンピューティングのトレンドに関するディスカッションは、急速に進化するオペレーショナルテクノロジー (OT) とモノのインターネット (IoT) の融合についてです。データ処理、リアルタイム分析、プラットフォームの効率性の新しい進歩によって、エッジにおける革新的で影響力の高いOTアプローチが推進されています。

それでは、データ分析プラットフォームが、最も必要とされる場所でのリアルタイムのインサイトに向けてデータセンターのような利点をもたらすことについてお話を伺いましょう。

かつてないほどの運用インサイトを得るための最新機能についてお話いただくために、PTCのOffice of the Chief Technology Officerのテクノロジー担当バイスプレジデント、Riaan Lourens氏をお迎えしましょう。ようこそRiaanさん。

Riaan Lourens、PTC

Riaan Lourens: こんにちは、Danaさん。お呼びいただきありがとうございます。

Gardner: また、ヒューレット・パッカード エンタープライズ (HPE) のIoTソリューション部門チーフ・テクノロジー・オフィサー、Tripp Partain氏もお呼びしています。ようこそTrippさん。

Tripp Partain、HPE

Tripp Partain: こんにちは、Danaさん。今日はありがとうございます。お呼びいただき嬉しく思います。

Gardner: Riaanさん、製造業者が運用のパフォーマンスに対してより多くのインサイトを求めている理由は何でしょうか?

Lourens: 私たちは、第四次産業革命のただ中にいます。これは実は第三次産業革命の続きであり、第三次ではエレクトロニクスとITによって製造が自動化されました。そして第四次はデジタル革命です。ここではテクノロジーと機能の融合によって、物理世界とデジタル世界の境界線が曖昧になります。

ハードウェアとソフトウェア両方におけるこれらのテクノロジーの到来により、弊社の顧客と、それにディスクリートとプロセスの製造業全体が、資金を節約したりより多くの利益を上げる機会を手にしつつあります。テクノロジーを単なるIT運用ではなく、ビジネス戦略として捉えることがトレンドとなっています。

弊社の顧客がテクノロジーを活用してビジネス戦略を推進した例は数多くあります。

 

ビジネスにおけるデジタル革命

Gardner: OTとITがここ数十年で成熟させてきたものを融合することにより、我々は黄金時代に突入しようとしているのでしょうか? これが産業革命4.0 (インダストリー4.0) と呼べるのならば、現在はいわば大きな機会が生まれているということになりますね。

Lourens: インダストリー4.0、メイドインチャイナ2025、米国のスマート・ファクトリー・イニシアチブなど、多くのイニシアチブが始まっています。クラウド機能、エッジコンピューティング、またはその中間の何らかの方法で価値を提供するプロセスを民主化することで、本質的に、私たちは製造業者が以前は解決できなかった問題を解決する方法を提供しているのです。

より広いテクノロジーの観点から見れば、過去には非常に大規模な、一枚岩のようなテクノロジー展開が行われていました。レベル3やレベル4、MES展開、大規模な企業資源計画 (ERP) などのISA-95モデルを考えてみれば、これらは長い年月がかかる非常に大規模な展開でした。そして、製造業者が投資に対する利益を得るまでには、やはり長い年月がかかることがありました。

しかし、現在手にできる製造業者向けの機会によって、彼らは直面している課題をすぐにでも解決できます 消費可能なテクノロジーを活用することで、すばやく価値を創出できます。そして、(これらの新しいソリューションを) 柔軟に使用して、企業全体に拡張できます。そのような特徴により、今は誰も経験したことがないような時代と言えるでしょう。

Gardner: Trippさん、我々が黄金時代にいるということに同意しますか? 我々はあらゆる種類のエンドポイントとセンサーでエッジの多様性と異種性を活用し、同時にそれを一般的なプラットフォームのアプローチに導入できるように思えます。効率性と自動化を最大限に活用できるようです。

Partain: ここでは2つのことが組み合わされています。1つ目は、過去10年のスマートフォンの進化によって、消費者レベルでそれを促進するために作成されたセンサーやチップは現在非常に手頃な価格になっているため、それらを産業分野に適用できます。

Riaanさんの主張に関して言えば、これらのテクノロジーの価格は本当に低くなりました。しかし、その機能はとても高度です。製造環境の、20年または30年程度の寿命がある既存の機器にこれらのセンサーや機能を追加することで、エッジにインサイトとコンピューティング機能を与えることができます。これらのセンサーとリアルタイムにやり取りする機能によって、5年前ですら存在しなかったプラットフォームが実現します。これに適切なソフトウェア機能を組み合わせることで、製造業と生産業は、かつては得ることが不可能だったインサイトをプロセスに取り入れることができます。

Gardner: PTCとHPEのパートナーシップは、この新しい機会をどのように活用しようとしているのでしょうか? 2社の立場は異なるものの、お互いを強化し合っているように思えます。パートナーシップを結んで、ひとつにまとまることの強みはどのような部分にあるのでしょうか?

 

進歩と柔軟性のためのパートナーシップ

Lourens: ある意味、PTCはソフトウェアベンダーです。過去30年以上にわたり、コンピューター支援設計 (CAD) や製品ライフサイクル管理 (PLM) といったソフトウェアを開発することで、製造業者を支援することに焦点を当ててきました。そして、IoTソリューションプラットフォームや拡張現実 (AR) 機能のような、現在の弊社の成長分野へと進化してきました。

現在製造業者が直面している課題は、ソフトウェアの問題だけではありません。ハードウェアベンダー、ソフトウェアベンダー、そして地域的またはグローバルなシステムインテグレーターのようなソリューションパートナーの堅牢なエコシステムが必要とされています。

弊社がパートナーとしてHPEと緊密に連携している理由は、HPEがその分野のリーダーであるためです。HPEは、非常に小規模なゲートウェイレベルのコンピューティングからハイブリッドテクノロジーやコンバージド・インフラストラクチャ・テクノロジーまで、優れたコンピューティング機能を提供しています。

究極的には、顧客は適切な場所に、適切な時に、ネットワーク全体の任意の地点にソフトウェアを展開できる柔軟なオプションを必要としています。HPEは、その分野における強力なパートナーです。

Gardner: Trippさん、我々は低コストで高機能なエッジだけでなく、一連のハイブリッドITも活用できるようですね。オンプレミスのマイクロデータセンター、コンバージドインフラストラクチャ、プライベートクラウド、パブリッククラウドといったオプションから選ぶことができます。それが製造業者の利点を加速させる理由は何ですか? エッジからクラウドまでの一連のハイブリッドITが重要な要因なのはなぜですか?

Partain: 両者の顧客が問題を抱えている産業環境に目を向けた場合、そのような柔軟性が必要となります。実際に製造が行われている何らかの生産ラインを見た場合、地域も、工場も、同じものは2つとありません。多くの場合、1つの工場内でも2つの生産ラインは同じではありません。

製造が行われる方法には大きな多様性があります。これらの各環境に合わせた導入オプションを提供することで、顧客と一緒にこれらの課題を乗り越えられるようにする必要があります。

興味深いテーマです。工場の展開は企業のIT展開とは異なり、すべての工場が新しい機能を同時に実装します。これにより、製品の製造方法が非常に安定したものになります。これと同じレベルの柔軟性をソリューションの展開方法にも適用できるようにする必要があります。それにより、工場は他のすべてのタイプのプロセスと同じようにソリューションを実行できます。

私たちは、異なるタイプの工場への実装方法に合わせた異なるレベルのITのニーズに気が付いています。そのような柔軟性によってITを適切な場所に配置し、よりすばやく価値を創出できます。そして、Riaanさんが先ほど話した数年かかるERPシステムのような、大規模なエンタープライズ展開を待つ必要はありません。

新しい、ハイブリッドで、コンバージドで、柔軟な環境を活用することで、単一の工場が複数のソリューションを展開して非常に迅速に結果を出すことを可能にします。また、エンタープライズ規模の展開にもそれを取り入れ、時間と利益のバランスを改善できます。

Gardner: Riaanさん、先ほど民主化と言いましたね。その言葉が印象に残りました。システム、ソフトウェア、展開へのアクセスと可用性の進歩を私たちが活用し、データサイエンティストではない人たちに対しても消費可能にするにはどうすればよいのでしょうか? 例えばARなど、テクノロジーの機能をどのように実用可能にするのですか?

Lourens: Trippさんが言ったように、あらゆる製造施設は異なっています。通常はラインの構成が異なり、プログラマブル・ロジック・コントローラー (PLC) の構成が異なり、またレガシーのITシステムにしろ自家製のシステムにしろ多相システムが異なっています。そのため、現場にあるものを活用する能力が本質的に重要になります。

戦略的観点から言えば、PTCには2つのコアプラットフォームがあります。1つはThingWorxプラットフォームで、既存のシステムからデータや情報を取得できます。また、PLCによって、またはソフトウェアを機械に組み込むことでアセットから直接取得できます。

また、それらの情報をすべて簡素化および文脈化し、解釈する機能もあります。これにより、アクセス可能なデータを分析してインサイトを取得できます。究極的には、異なる役割のエンドユーザーと連携できます。メンテナンスオペレーター、スーパーバイザー、工場マネージャーなどの異なるユーザーがARを通して協力できるのです。

 

価値創出のための4つの機能

価値の創出を可能にする4つの機能があります。弊社の最終的な戦略は、それらの機能のレベルを一段階上げ、4つの異なる分野のエンドカスタマーに機能ソリューションを提供することです。

1つ目は、エンタープライズ・オペレーショナル・インテリジェンスの観点から捉えます。2つ目はインテリジェントアセットの最適化です。3つ目はデジタルワークフォースの生産性で、4つ目はスケーラブルな生産管理です。

これら4つのソリューション分野に対して、弊社のテクノロジーとパートナーのテクノロジーを組み合わせて提供できます。顧客は、これらの4つの分野の中から、投資に対する利益を実現できるユースケースを見つけることができます。

拡張現実による作業指示の活用はその一例です。つまり、オペレーターが数百ページの指示書が収められたフォルダーを開いてメンテナンスの手順を確認するのではなく、ARなどの新しいテクノロジーを活用して、現場でオペレーターに作業の手順をガイドすることができます。

これらの4つのソリューション分野には、IoTプラットフォームのThingWorxと、ARプラットフォームのVuforiaの核となる機能を活用したユースケースが数多くあります。

Gardner: Trippさん、どうやら我々は、人間によって可能なことと、システムや分析によって可能なことの最も良い部分を活用できるようですね。また、我々はバッチ処理からリアルタイムに移行しました。新しい方法で物や人の場所が分かる位置情報サービスもあります。さらに、ARなど、以前は不可能だった方法で人間を支援できます。

我々は、人間の認知機能と機械の機能の最高の部分を組み合わせる段階に来ているのでしょうか?

Partain: 最高の結果に到達できたかは分かりませんが、現時点での最高と言うことはおそらく可能でしょう。これらのテクノロジーを発展させ、異なるテクノロジーによって問題の新しい捉え方を見つけるにつれて、進化は続いていくはずです。

いうなれば、私たちはそれら2つを組み合わせて進歩を促進するという新しいスイートスポットに到達しつつあります。非常に重要なことのひとつは、現在の従業員の状況と関係しています。

私が話をした多くの製造業者や、PTCの顧客や両社の顧客の話に共通することですが、既存の従業員や定年が近い従業員から成る人材プールは転換点を迎えています。

これからやってくる新しい世代は、在職期間もスキルセットも異なるはずです。これらの新しいテクノロジーを導入し、それらを組み合わせることは、単に新しいテクノロジーの新しいマッチアップではありません。これらのアクティビティを前に進める従業員にも適していると考えられます。製造業がなくなることはありませんが、工場作業員の世代やテクノロジーのタイプは大きく変わっていきます。

これらの仕事をしっかりと支援するソリューションが利用できます。現在私たちは、あらゆるピースがひとつになるのを目にしています。そこではIoTソリューションと、そして PTC VuforiaのようなARソリューションの両方が大いに活躍することになります。

Gardner: Riaanさん、大規模な製造環境では、小さな反復的改善のみが経済、つまり純利益に大きな影響を与えることができます。将来の明確な改善として、どのようなものを目指しているのでしょうか? 製造業の効率性、生産性、経済的な力をどの程度まで向上することが可能なのでしょうか?

 

テクノロジーがスキルのギャップ、人材の不足を補完

Lourens: 先ほどTrippさんが言及した視点から見れば、産業市場全体で、作業員のスキルギャップによって増加しているプレッシャーが数多くあります。製品はより複雑になっています。作業環境もより複雑になっています。また、顧客の要求と期待も大きくなっています。つまり、市場の競争はさらに激しくなっているのです。

拡張現実による3Dの作業指示、エキスパートのガイダンス、リモートアシスタンス、トレーニング、デモンストレーションを可能にするARのような機能を活用することが対策の1つです。これに、Trippさんの言うようにIoTソリューションを組み合わせることで、プロセスと原料の無駄の削減などの改善が可能だと考えています。

予期しないダウンタイムを30パーセント軽減することに成功した顧客もいます。これは、製造業者が目標とする非常に一般的なユースケースです。また、PTCの顧客である大規模な造船業者などは、エネルギーの消費を3~7パーセント削減しました。また、弊社では生産性を全般的に20~30パーセント向上することを目指しています。

このテクノロジーを有効活用して継続的な改善を実現したら、それを非常にすばやく企業全体に拡張し、複数のユースケースをソリューションの一部とすることができます。これらの分野の機会においては、ただちにROIを達成することができます。

Gardner: そのような生産性の利点をどのように達成するかという具体例はありますか?

 

ジョイントソリューションで製造業の悩みを軽減

Lourens: HPEとPTC両社のある顧客は、再使用およびリサイクル可能な食品包装容器の製造と流通をしています。CuBE Packaging Solutionsというこの企業は、製造における予知保全に力を入れました。同社の目標は、注意が必要な場合に機器の方から通知を出させることでした。それにより、必要な時に必要な修理作業を実施できるため、予期しないダウンタイムを軽減できます。

この特定の例では、HPEとPTC両社の数多くのテクノロジーが活用されています。HPE Nimble Storageの機能とHPE Synergyテクノロジーと、さまざまなHPE Arubaスイッチおよびワイヤレスアクセスポイントと合わせて、PTCのThingWorxソリューションプラットフォームが使用されています。

CuBE Packagingのソリューションは、最終的には両社が緊密に協力しているエコシステムパートナーであるCallisto Integrationによって1つに統合されました。このユースケースでは、CuBE Packaging Solutionsがモニタリングしているプラスチック成型アセットだけでなく、運用に影響を及ぼす可能性のある冷却器や空調システムなどの周辺機器もターゲットにしました。目標は、同社の射出成型機および工場を停止する可能性があるあらゆる事象を回避することです。

Gardner: Trippさん、ジョイントソリューションの影響を示す具体例が何かありますか?

Partain: テキサス州のガリナ・パークにTexmark Chemicalsという両社の別の顧客企業があります。同社はHPEのマイクロデータセンターであるHPE Edgelineなど、数多くのHPEソリューションを使用しています。また、PTC ThingWorxなど、PTCの多くのソリューションも使用しています。

同社には、精製過程のさまざまな段階において、化学物質と液体を移動するために不可欠な非常に大規模なポンプが複数あります。これらのポンプをリアルタイムでモニタリングし、潜在的な故障を発生前に予測し、生のデータとアルゴリズムを組み合わせて使用することで、同社は交換を実施する最適な時期を判断してダウンタイムを最小化することができています。

これらのユースケースは、顧客がヒューストンにある弊社のIoTラボを訪れる際の利点の1つとなります。HPEの観点から見れば、顧客がラボでジョイントソリューションを見ることができるだけでなく、我々は顧客をTexmarkにお連れし、Texmarkが工場でリアルタイムに稼働するこれらのテクノロジーを見学させてくれます。

Riaanさんが話したことと似ていますが、私たちはTexmarkでコンディションモニタリングから開始し、現在ソリューションはユースケースを追加しています。機械の健全性、センサーとしてのビデオ、従業員の安全に関するユースケースなどです。

私たちはコンディションモニタリングから始め、それを実証し、テクノロジーを有効に機能させました。その後、クラス最高のハードウェアおよびソフトウェアを含むフレームワークを土台として幅広い問題を解決するために構築と進化を続けました。Texmarkは両社のすばらしい顧客です。

Gardner: Riaanさん、組織がこれらのテクノロジーや大きな生産性の利点の機会について耳にしたら、また今後ますます多くの組織がデータ駆動型となり、例えばARなどの技術を使用して実働環境にいる従業員にリアルタイム分析の利点を届けることができると理解したら、そのような組織はそれに備えるためにまず何をするべきでしょうか?

 

小規模に開始

Lourens: ThingWorxに取り組んできた過去8年で、テクノロジーに焦点を当てるという初期トレンドと、現実にビジネス価値を生み出す特定のユースケースに焦点を当て、そのビジネス価値から逆算して考えるという初期トレンドがあることに気が付きました。

私は、価値創出までの時間が短いユースケースを目標とすることを推奨します。核となるテクノロジーの機能に基づいてROIを実現しようとするよりも、小規模に開始できるような方法でテクノロジーを導入し、そこから反復するべきです。

究極的には、ビジネスの課題と、売上高と純利益を成長させる方法を把握することが大切です。そこから逆算して考え、工場または工場内の業務に焦点を当てて小規模に開始し、その後より多くの従業員に対してテクノロジーを適用します。これによってスマートに人と人をつなげる戦略を打ち立てることができます。プロセスの面からテクノロジーを適用し、それからユースケースに関連する方法でプロセスに使用される実際の機器にテクノロジーを適用することで、ROIを実現することが可能となります。

Gardner: Trippさん、IT組織はどのように考えを新しくするべきでしょうか? 現在、彼らはクラウドからエッジまでのシステムを管理するという必要に迫られています。エッジではマイクロデータセンターが登場し、データ駆動型の分析と、ARなどの新しいインターフェイスにつながるソフトウェアを組み合わせる必要もあります。

IT組織がほとんどすべての製造環境で、隅々にわたって管理するにはどのように準備をすればよいのでしょうか?

 

ITは範囲を広げる必要がある

Partain: 重要なのは、以前はITがわずかしか、またはまったく関わっていなかった分野でITを実行することです 私たちが訪れて話をした多くの産業および製造業の組織で、ITは通常バックエンドのデータセンターまでで止まっていました。現在は、製造側にも多くのテクノロジーが存在していますが、そこにIT部門は関わっていないことがほとんどです。

最初のステップのひとつは、新しいエッジテクノロジーと、それをアーキテクチャ全体にどのように組み込めるかを学習することです。すぐに使用可能な既存のサポートフレームワークとモデルも必要ですが、ビジネス側と協力して、解決を目指す問題を明確にする必要もあります。

Riaanさんが言ったように「IT部門が導入できる、OT部門がまだ知らないタイプのテクノロジーがありますよ。すべての工場にまったく別の物を配置し、サポートと実行のためのコストが跳ね上がることのないように、導入できる標準がありますよ」

そう言えるのが新しい世界です。そして、IT部門は今後、おそらくこれまではほとんど協力することのなかったビジネスの部門とずっと多くの時間を過ごす必要があるでしょう。ビジネスの課題を把握し、新しいIoT、AR、仮想現実 (VR)、エッジベースのソリューションを学習する過程で、IT部門は可能な限り早い段階で関わる必要があります。これらは従来のテクノロジーの拡張点となりつつあり、問題解決の新しい方法でもあります。

Gardner: 残念ですが、そろそろ時間がまいりました。本日は急速に進化するOTとIoTの融合について話しました。そして、データ処理、リアルタイム分析、プラットフォームの効率性が、製造業の最もエッジの部分で新しいOTのアプローチを推し進めていることを学びました。

本日のゲストにお礼を申し上げます。PTCのOffice of CTOのテクノロジー担当バイスプレジデント、Riaan Lourens氏でした。Riaanさん、ありがとうございました

Lourens: Danaさん、お呼びいただきありがとうございました。嬉しかったです。

Gardner: また、HPEのIoTソリューション部門チーフ・テクノロジー・オフィサー、Tripp Partain氏にもご参加いただきました。Trippさん、ありがとうございました。

Partain: 楽しかったです。ありがとうございました。

Gardner: また本日のデジタルトランスフォーメーションの成功例に関するBriefingsDirect Voice of the Customerディスカッションをご視聴いただいた皆さまにも心よりお礼を申し上げます。本日お送りしましたヒューレット・パッカード エンタープライズ主催のインタビューシリーズの司会進行役は、Interarbor Solutionsの主席アナリストである私Dana Gardnerが務めさせていただきました。

ご視聴ありがとうございました。お知り合いのIT関係者に是非当シリーズをご紹介ください。次回もご視聴よろしくお願いいたします。

 

製造のエッジにおけるITとOTの融合: リーダーのためのアドバイス

  • データ処理、分析などのITテクノロジーの進歩はエッジにおける革新的なOTのアプローチを推進し、必要な時に、必要な場所で製造業者にインサイトを提供します。
  • パートナーシップによって、ソフトウェアからハイブリッドおよびコンバージドインフラストラクチャまで、より堅牢なソリューションのエコシステムが構築されています。
  • IT部門は製造業者のビジネスの課題を把握し、IoT、拡張現実、仮想現実など、産業環境における問題を解決するためにますます重要となっているエッジベースのソリューションに関与する必要があります。

この記事/コンテンツは、記載されている特定の著者によって書かれたものであり、必ずしもヒューレット・パッカード エンタープライズの見解を反映しているわけではありません。

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