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2021年9月17日

世界のデジタルインクルージョンを推進する3つのステップ

世界のデジタル化が進む現在、私たちは可能性に満ちた未来を待望しています。
グローバルな社会に対するパンデミックの影響は、特に格差にも関わってくるため、深刻です。長年にわたるジェンダー、人種、収入、世代による格差は、パンデミックの間さらに大きくなり、社会的弱者はその影響に立ち向かう力を奪われています。健康 (医療サービスの利用を含む)、教育、テクノロジー、経済的安定における格差のために、彼らは短期的にも長期的にも、パンデミックの影響をより大きく受けることになります。

世界のデジタル化が進む現在、私たちは可能性に満ちた未来を待望しています。しかし、まずは厳しい現実と向き合わなければなりません。意思決定の方法と、その結果として誰が利益を受けることになるかを根本から見直さない限り、デジタル経済に参加する機会を数十億人から奪ってしまう恐れがあります。

世界経済フォーラムによって公開された2021年のグローバルリスクレポートでは、世界における最も大きな短期的脅威の第5位がデジタル格差とされています。レポートには「政府および民間の財務状況に負担がかかることで、必要不可欠な投資が制限され、個人の経済的改善可能性が阻害されるため、テクノロジーを『持てる者』と『持たざる者』の格差が開いている」ことが記載されています。

この状況を放置するわけにはいきません。安価で質が高い教育、医療などのツールにアクセスし、デジタル経済に参加して幸福を得る権利は誰にでもあるべきです。全員の利益のために、有意義な方法でテクノロジーを活用する必要があります。

パンデミックの (願わくば) 終焉となる段階に進んでいる現在、3つの重要な分野に成長の機会があると私は考えています。それはコネクティビティ、クリティカルインサイト、デジタルリテラシーです。

ウガンダの僻地の病院からカンザス州の農場まで、すべての組織をサポートするデジタルインフラストラクチャを構築したとき、デジタルインクルージョンを達成できたといえるでしょう。

コネクティビティ

コネクティビティの問題を解決することは、デジタルデバイドを解消し、デジタルインクルージョンを目指すための第一歩です。1年前、新型コロナウイルスが世界を襲い、学校が閉鎖される中で、リモート学習をするためのリソースを持たない学生がファストフードレストランに詰めかけているという話が聞こえてきました。家庭にインターネット環境がないためです。HPEを含む複数の企業が、バス、スタジアムの駐車場、さらには客船にWi-Fiホットスポットを提供することでこのような問題に対応しました。これらの対応は効果的ですが、どれも一時しのぎにすぎません。長期的には、シームレスで、ユビキタスで、安全なコネクティビティを提供する必要があります。

Wi-Fi接続へのアクセスはデジタルインクルージョンの基盤であり、リモート学習や遠隔医療の入り口となります。Wi-Fi接続は2021年以降の生活に必須です。そのため、コネクティビティは電気や水のように必要不可欠なサービスだと考えるべきです。この課題を解決するためのテクノロジーはすでに存在し、すべての人にコネクティビティを提供することは実現可能です。

クリティカルインサイト

テクノロジーの導入が加速するにつれて、情報時代の終わりが近づいています。情報時代には、ウェアラブルデバイスやスマートデバイスから医療記録、科学的研究まで、デジタル世界のアウトプットである大量のデータを生成および収集することに焦点が当てられています。次にやってくるのはインサイトの時代です。この時代の特徴は、インサイトを生成し、現在では不可能な発見につなげるデータ分析にあります。

政府、病院、営利団体などの組織は今後、従来はデジタル化されず、活用もされてこなかったペタバイト単位のデータを分析するツールにアクセスできるようになるはずです。これらの組織をデジタル化することで、個別化医療、公衆衛生、食料の安全、自然災害などの分野で重要な発見をすることができます。もちろん、データが包括的かつ有用でなければ、インサイトも役立ちません。全住民の医療記録が存在しなかったり、地域全体の天候データが存在しなかったり、フードシステム全体がデジタルに追跡されていなかったりする場合は、インサイトも十分ではなく、問題に対する解決策を発見することはできません。

ウガンダの僻地の病院からカンザス州の農場まで、すべての組織をサポートするデジタルインフラストラクチャを構築したとき、デジタルインクルージョンを達成できたといえるでしょう。

新しいビジネスモデルによって、規模や地理的所在地にかかわらず、最新のテクノロジーをより多くの組織に提供することが容易になっています。誰もが利用可能なデジタルインフラストラクチャの構築に焦点を当てることで、HPEや他のテクノロジー企業は平等なインサイトの時代をもたらすことができます。それによって、最終的には社会における最も難しい課題の解決策を導くことができます。

デジタルリテラシー

テクノロジーと教育は、経済を進歩させるための方法としてかねてから実証されています。しかし、課題は増え続けています。経済協力開発機構によれば、新型コロナウイルスによって世界中の職場や学校が突如として閉鎖された時、成人の60パーセントに基本的なデジタルの知識とスキルが不足していました。

教育システムがオンライン学習ツールの導入を進めるにつれて、また、より多くの仕事がリモートまたはデジタルベースになるにつれて、そこに参加するためのツール、オンラインアクセス、知識を持たない学生や就労者は取り残されてしまう恐れがあります。STEM教育はデジタルリテラシーの重要な要素であり、多種多様なテクノロジーイノベーターやスマートなデジタル市民を生み出しています。デジタル経済に参加するためには、適切なテクノロジーだけでなく、それを使いこなすためのスキルも必要です。

この先のことを考えれば、私たちにはイノベーションとデジタルトランスフォーメーションが必要です。世界的なパンデミックによってそれらが加速され、企業、社会、政府が連携する方法が刷新されて、新しいデジタルテクノロジーの導入が包括的かつ劇的に推進されています。私たちは、各個人が責任を持って、自身のコミュニティにおけるデジタルリテラシーを身に着ける必要があります。また、あらゆる人のための進歩を達成できるようなインサイトを収集する必要があります。

選ばれた少数の人間だけの生活を向上するために、投資、創造、革新を続けるわけにはいきません。世界にバランスをもたらし、新しい道を見つけ出す必要があるのです。

この記事/コンテンツは、記載されている特定の著者によって書かれたものであり、必ずしもヒューレット・パッカード エンタープライズの見解を反映しているわけではありません。

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