高品質なクラウドサービスと快適な顧客体験を追求

株式会社有明ねっとこむ 様

所在地:〒836-0843 福岡県大牟田市不知火町1丁目3番地10
URL:https://www.ariakeinfo.ne.jp/

有明ねっとこむが自治体向け「情報セキュリティクラウド」のサービス基盤最新化にHPE GreenLakeとHPE SimpliVity 325 Gen10を採用

福岡県大牟田市を基盤にITソリューション/サービスを提供する有明ねっとこむが、11の自治体が利用する「情報セキュリティクラウド」のサービス基盤を最新化した。ハイパーコンバージド製品HPE SimpliVity 325 Gen10を採用し、システムリソースを拡充させながら運用負荷の低減を達成。さらに、HPE GreenLakeにより「as-a-serviceモデル」でシステムを導入し、ビジネス環境の変化に適応できる基盤と戦略的なIT投資を実現している。ガバメントクラウドとの連携など将来のハイブリッドクラウド化を見据えた先進事例である。

業界

IT

 

ビジョン

自治体向け「情報セキュリティクラウド」の更なる高品質化・高付加価値化

 

戦略

サービス基盤の最新化にHCI製品を採用して運用負荷を低減し、オフバランス化・月額費用化によりIT投資を効率化

 

成果

・最新のHCI製品HPE SimpliVity 325 Gen10をHPE GreenLakeのas-a-serviceモデルで導入し、ライフサイクル全体でインフラコストを平準化

・インフラ機器のas-a-service化により柔軟な拡張性を実現し、テクノロジーリフレッシュによる容易な入れ替えとコスト抑制も可能に

・HPE Pointnext Complete Careのアカウントサポートチームが保守サービスを強化


自治体向け「情報セキュリティクラウド」のインフラ刷新

 

有明ねっとこむは、大牟田市、みやま市、荒尾市、福岡県と地元企業の出資により1987年に設立された。地域情報ネットワークの整備を軸に、システム開発・運用やクラウドなど、多様な情報サービスを提供する地域に根差したITソリューション企業である。同社が運営を担う放送局「FMたんと」も、地域の活性化とコミュニティ形成に欠かせない存在だ。同社 執行役員 ICTソリューション部 部長の田嶋洋平氏は次のように話す。

「自治体や地元企業など、近年のお客様の要求は『システムの運用は専門家に任せたい』『高品質なITサービスを安定的に利用したい』という傾向が顕著です。福岡県内の複数のデータセンターとお客様を高速回線で結ぶ私たちのサービスは、お客様のビジネスニーズにしっかりとお応えしつつ、より快適なお客様体験を提供するために進化し続けています」

2022年5月、有明ねっとこむは自治体向けに提供している「情報セキュリティクラウド」のサービス基盤の最新化を完了させた。

「2017年に提供を開始した『情報セキュリティクラウド』は、国が示した自治体ネットワークの三層分離とセキュリティ強化ガイドラインに準拠したインターネット接続系サービスです。

本サービスでは、『たがわ情報セキュリティクラウド推進協議会』に参加する3市7町1村、計11の自治体様に様々な情報系システムサービスをご利用いただいています」(田嶋氏)

「情報セキュリティクラウド」では、強固な境界防御、二要素認証、受信メール無害化などの対策が施され、セキュリティオペレーションセンターによるセキュリティ監視・運用・対策支援が受けられる。各自治体のユーザーは、安全なWebアクセス、メール、グループウェア、ファイルサーバー、シンクライアントなど様々なサービスをここから利用できる。

「過去5年間のサービス提供を通じて、インフラ機器の不具合に起因するサービス停止ゼロを継続してきました。サービス基盤の最新化に際しては、いっそうのサービス品質向上を図りながら運用負荷を軽減し、付加価値の高いサービス/ソリューションの提供に注力できる体制を強化したいと考えました」と田嶋氏は言う。

この目標を達成するために有明ねっとこむが採用したのは、最新のハイパーコンバージド製品HPE SimpliVity 325 Gen10である。新システムはHPE GreenLakeを採用し、インフラ機器・OSのas-a-service化によりコストを最適化していることに注目したい。

高速回線による高品質なサービス提供

 

有明ねっとこむが提供する「情報セキュリティクラウド」の強みは、大牟田市、福岡市、田川市にある3つのデータセンター間を10Gbpsで結ぶ広帯域バックボーンにある。自治体は、コストを抑えながらそれぞれのニーズに応じて1~10Gbpsの広域イーサネットで同サービスを利用できる。同社ビジネスソリューション部の石橋修平氏は次のように話す。

「自治体庁舎内のシステムを利用する感覚で、情報系システムサービスを快適かつ安全にご利用いただけることが、私たちが提供する『情報セキュリティクラウド』の最大のメリットです。新たに導入したHPE SimpliVity 325 Gen10は最新のAMD EPYC™プロセッサーを搭載しており、1Uの筐体に多くのCPUコアを凝縮して高い性能を発揮します。これにより、お客様へいっそう快適な使用体験を提供するとともに、省スペース化によるデータセンターコスト削減というメリットを得ることができました」

新システムで導入されたHPE SimpliVity 325 Gen10は10ノードだ。既存環境からラックスペースを大きく削減しながら、およそ1.3倍のコア数を提供している。有明ねっとこむは、SIerとしてHPE SimpliVityによる数多くのシステム構築実績があり、HPE SimpliVityならではの「秒速バックアップ&リストア」、高効率の「重複排除・データ圧縮」、HPE InfoSightによる「AIベースの予兆検知」などの特長を熟知している。本サービス基盤でもそのメリットが最大限活かされた。

「HPE SimpliVityは、標準機能だけで高速で安全性の高いバックアップが可能です。お客様のデータを確実に保護するとともに、バックアップエージェントをインストールできない仮想アプライアンスの保護にも威力を発揮します。バックアップ運用が自動化されて確実性も向上したことで、私たちの運用負荷は大幅に低減されました。また、重複排除・圧縮によるデータ削減効果も大きく、システム全体でおおよそ1/20の容量となりストレージ消費量の抑制に大きく寄与しています」(石橋氏)

有明ねっとこむは、最新のハイパーコンバージド製品HPE SimpliVity 325 Gen10により競争力の高いサービス基盤を手に入れた。

インフラ導入をHPE GreenLakeでas-a-service化

 

有明ねっとこむは、HPE SimpliVity 325 Gen10の導入に際して「as-a-serviceモデル」を初めて利用した。HPE GreenLakeは同社にどのようなメリットをもたらしたのか。

「HPEのas-a-serviceモデルには数年前から注目してきましたが、10ノード規模の本環境ではメリットが大きいと考え採用を決めました。具体的には、①5年間の月額費用化でコストを平準化②アカウントサポートチームによる保守サービスの活用③次期インフラ更改時のスムーズな移行の3点を評価しました」と田嶋氏は話す。

HPE GreenLakeは、オンプレミス環境にパブリッククラウドと同等の体験をもたらす革新的なサービスとして世界中で採用が進んでいる。HPEが提供するインフラ製品はもちろん、OSや仮想化ハイパーバイザーなどのソフトウェア製品もas-a-service化が可能だ。

「IT資産をオフバランス化しつつ、お客様の要求に合わせて同じas-a-serviceモデルでサービス基盤を拡張できるメリットが大きいですね。HPE GreenLakeは、ビジネス環境の変化に柔軟に適応できるIT導入モデルであることを高く評価しています」(田嶋氏)

有明ねっとこむでは、情報セキュリティクラウドを「インフラ機器の不具合に起因するサービス停止ゼロ」で提供してきたが、これは高い技術力を備えた同社の運用チームの尽力あってのものだ。田嶋氏は、運用チームの負荷を軽減したいと考えていたが、HPE GreenLakeに付帯する保守サービス「HPE Pointnext Complete Care」がこれを可能にした。

「システムで何らかの問題の発生や障害の予兆を検知したとき、私たちのシステムを詳細に把握しているHPEのアカウントサポートチームから適切なアドバイスを受けることができます。リモートおよびオンサイトで、速やかに保守サービスを受けられることも心強いですね」と石橋氏は話す。

HPE Pointnext Complete Careは、ユーザー企業の監視・運用・保守のニーズに合わせて柔軟なカスタマイズが可能だ。有明ねっとこむでは、HPE InfoSightのAI予兆検知も活用して、問題が顕在化する前に対処可能な保守体制を構築している。

サービス基盤を将来にわたって最適化

 

田嶋氏は、情報セキュリティクラウドのサービス基盤を「持続可能なデザインにしたい」と考えていた。そして、HPE GreenLakeの「テクノロジーリフレッシュ」ならそれが可能だと確信したという。同プログラムを利用すれば、保守期間の終了を見通してHPE製品の入れ替えがスムーズに行える。

「テクノロジーリフレッシュでは、5年後のHPE SimpliVityの更新に際して、移行期間中は新システムを使い始めるまでコストが発生しません。ハードウェアを段階的に増強してビジネスの成長を支えながら、将来にわたって計画的にサービス基盤を最適化できるメリットは大きいですね」と田嶋氏は言う。

長年にわたり有明ねっとこむをサポートしているダイワボウ情報システム(DIS)の前田健太郎氏は、HPE GreenLakeに対して次のようにコメントした。

「ITディストリビューターであるDISの役割の1つは、『テクノロジー製品を含む、IT関連商品の提供を通じてお客様価値を最大化する』ことにあります。その視点において、お客様にとってサービス利用型のメリットが大きくなるケースもあります。柔軟にそれにお応え・ご提案してくのが私たちのスタンスです。HPE GreenLakeは、私たちがお客様価値を最大化するための新しい選択肢となっています」

自治体や企業を取り巻く環境の変化に対し、予測の難しい時代が続いている。変化に適応するためのシステムの柔軟性や、as-a-service化を含む導入モデルの選択肢はますます重要になっていくだろう。田嶋氏は次のように結んだ。

「有明ねっとこむでは、パブリッククラウドサービスへの高速アクセスサービスを提供しており、情報セキュリティクラウドをガバメントクラウドに接続する準備も進めています。お客様の利用するシステムがハイブリッド化していく中でも、高品質なサービスと快適な使用体験を提供し続けることが私たちのアイデンティティであると考えています。DISとHPEには、最新のテクノロジー製品がもたらす価値を、私たちに最適なモデルで提供し続けてもらえることを期待しています」

(写真左より)

ダイワボウ情報システム株式会社 西日本営業本部 九州営業部 佐賀支店 係長 前田健太郎 氏/株式会社有明ねっとこむ 執行役員 ICTソリューション部 部長 田嶋洋平 氏/株式会社有明ねっとこむ ビジネスソリューション部 営業課 兼 筑豊営業所 課長 石橋修平 氏


ご導入サービス情報

HPE Pointnext

HPE Pointnext Servicesは、お客様がデジタルトランスフォーメーションを作り出し、HPEのエッジからクラウドまでの包括的な専門知識に基づいてトランスフォーメーションを計画し、適切なテクノロジーとプラットフォームを使用してデジタル化への高い目標の遂行加速を支援します。

HPE GreenLake

HPE GreenLakeは、エッジ、コロケーション、データセンターでオンプレミスのワークロード向けに、従量制課金モデルでフルマネージドのパブリッククラウドサービスとInfrastructure as a Serviceを提供します。


ご導入製品情報

HPE SimpliVity

世界最高レベルの効率と耐障害性を備えた、大企業から中小企業まで幅広い企業で利用されているエンタープライズグレードのハイパーコンバージド(HCI)製品であるHPE SimpliVityは、複雑なIT環境をシンプル&コンパクトに統合し、これまでにないシンプルで扱いやすい仮想化基盤を実現します。


ソリューションパートナー

ダイワボウ情報システム株式会社 様

 

所在地:〒140-0014 東京都品川区大井1-20-10(住友大井町ビル南館)

URL:https://www.pc-daiwabo.co.jp/


本件でご紹介の日本ヒューレット・パッカード製品・サービス

本ページに記載されている情報は取材時におけるものであり、閲覧される時点で変更されている可能性があります。予めご了承下さい。

導入ハードウェア

HPE SimpliVity 325 Gen10

導入ソフトウェア

HPE GreenLake
HPE Pointnext Complete Care