運用管理の効率化を目指し、社内仮想化基盤を全面刷新

島田理化工業株式会社 様

所在地:東京都調布市柴崎2-1-3
URL:https://www.spc.co.jp/

画像をタップして拡大する

HPE SimpliVityがインフラの進化を加速、柔軟なスケーラビリティを活かしVDI導入も視野に

三菱電機グループの一員として、電子・通信機器事業並びに産業IH機器事業を展開する島田理化工業。同社では、各種の社内業務システムを「VMware vSphere」による仮想化基盤に集約している。しかし、3Tier構成の旧環境では、運用管理作業に多くの負担を要していた。そこで同社では、クラス最高水準の性能と拡張性を持つインテル®Xeon®スケーラブル・プロセッサーを搭載する、日本ヒューレット・パッカードの「HPE SimpliVity」を新たに導入。インフラ環境のシンプル化や運用負荷軽減、リソース有効活用など、数多くのメリットを実現している。

業界

製造業

 

ビジョン

インフラ運用管理の効率化と事業環境変化への即応

 

戦略

社内仮想化基盤をハイパーコンバージド・インフラストラクチャ製品で刷新

 

成果

・インフラ環境全体の統合一元管理を実現

・バックアップ時間を約1時間から約5分に短縮

・ストレージ容量を実データの約1/2に削減


マイクロ波、ミリ波、高周波誘導加熱のパイオニア企業として産業と社会の発展に貢献

 

創業以来培ってきたマイクロ波・ミリ波技術と高周波誘導加熱技術(IH)を基軸として、産業や社会を支える様々な製品・サービスを提供する島田理化工業。現在は電子・通信機器事業と産業IH機器事業の2領域でビジネスを展開中だ。まず前者では、マイクロ波・ミリ波帯における導波管やロータリージョイント、ミリ波送受信機器や衛星通信用受信モジュールなど多彩な製品群をラインナップ。気象/船舶/航空レーダーや人工衛星、放射線機器といった、極めて高い信頼性が求められる分野で幅広く活用されている。

また、後者においても、溶解・蒸着・鍛造、焼鈍・焼嵌、焼入れ・焼戻し、ろう付け・はんだ付け、食品加熱、薄板加熱など、多種多様な用途に対応した金属熱処理用途のIH機器を展開。中でも注目されるのが、顧客企業のカーボンニュートラルやSDGsの取り組みにも貢献している点だ。たとえば、同社の最新デジタルPWM制御誘導加熱インバータは、従来製品と比較して約10%の省エネ化と加熱立ち上がり時間の半減を実現。業界トップクラスの高効率性を活かすことで、環境により優しい金属熱処理を可能としている。

さらに、産業IH機器事業における技術を応用したワイヤレス給電が次世代のエネルギー供給方法として注目を集めており、同社では2008年にワイヤレス給電用インバータの製品化や、電気自動車の走行中給電の実証実験にも参画するなど、次世代インフラとしてのワイヤレス給電システムの開発にも貢献している。

こうした事業活動を支えるICTインフラについても抜かりはない。最適な業務環境を実現すべく、各種システムの整備・拡充を意欲的に推進。しかも、その多くを情報システム部門で内製化しているという。島田理化工業 生産本部 生産管理部 施設管理課長 早乙女 賢 氏は「当社の製品は、いわゆる『一品モノ』も多く、市販ソリューションの標準機能だけではなかなか業務要件をカバーしきれません。そこで、基幹システムである生産管理システムについても、ERPパッケージをベースにほぼフルカスタマイズで構築しています。自前で設計・開発を行っているため、市場環境の変化や新たなユーザーニーズにもスピーディに対応できます」と力強く語る。ちなみに、三菱電機グループでは標準コミュニケーション/コラボレーションツールとして「Microsoft SharePoint」を活用しているが、同社ではグループ展開に先んじて導入を済ませていたとのこと。こうしたエピソードからも、その先見性の高さが強くうかがえる。

3Tier仮想化基盤の運用管理負担をいかにして軽減するか

 

このようにICT先進企業でもある同社だが、社内の情報環境にまったく解決すべき点がなかったわけではない。特に直近の課題となっていたのが、社内仮想化基盤の運用管理負担軽減である。島田理化工業 生産本部 生産管理部 施設管理課 情報システム係長 益田 裕一郎 氏は「当社では、10年ほど前から各種の業務システムを『VMware vSphere』による仮想化基盤に集約しています。しかし、旧環境はサーバー/ストレージ/スイッチの3Tier構成だったため、ハードウェアの監視やトラブル対応などに多くの時間と工数を要していました」と振り返る。

それぞれの機器を別々のコンソールで管理する必要がある上に、障害発生時の原因切り分けなどにも苦労していたとのこと。益田氏は「以前は『VMware vCenter』も使っていなかったため、仮想サーバーを移すとなると一度業務時間外にシステムを止めなくてはなりませんでした。さらに、ファイルサーバーのバックアップにも時間が掛かっており、ジョブの組み合わせなどに頭を悩ませる必要がありました」と続ける。

「先にも触れた通り、当社では内製化を主体としています。しかし、情報システム部門の人員がそれほど多いわけではありませんので、日常的な運用管理や障害対応などに割く工数・時間をできるだけ減らし、より付加価値の高い業務に注力できるようにしたいと感じていました」と早乙女氏。ちょうど旧仮想化基盤が更新時期を迎えたことから、同社では今後のビジネスを支える新たなインフラ製品の導入に着手した。

インフラのシンプル化を目指しHPE SimpliVityを新たに採用

 

今回の社内仮想化基盤では、取引先との受発注に用いるEDIシステムをはじめ、様々な重要業務システムが稼働している。そこで製品選定にあたっては、24時間・365日の連続稼働に耐え得る高い性能・信頼性を備えていることが要件となった。加えて、少人数でも容易に運用管理が行えること、インフラのリソースを効率的に利用できることなどもポイントとなった。

「これらをすべてクリアできるソリューションとして浮かび上がってきたのが、ハード/ソフト/仮想化基盤が一体で提供されるハイパーコンバージド・インフラストラクチャ(以下、HCI)製品です。市販の主要プロダクトを候補に挙げ、綿密な検討を進めていきました」と益田氏。その結果、新たに採用されたのが、日本ヒューレット・パッカード(以下、HPE)のクラス最高水準の性能と拡張性を持つインテル®Xeon®スケーラブル・プロセッサーを搭載する「HPE SimpliVity 380 Gen10 G」(以下、SimpliVity)だ。

今回のプロジェクトを担当したデジタルテクノロジー(株)の寺本 太陽 氏は、SimpliVityを提案した理由を「当社では様々なHCI製品を取り扱っていますが、その中でもSimpliVityが今回のご要望に一番マッチしていると判断しました。たとえば、SimpliVityはVMware vCenterによる一元管理が可能なため、3Tier構成の旧環境に比べて運用管理負荷を大きく引き下げることができます。また、高速なバックアップ機能も標準で装備しています」と語る。

さらに、HPEでも、営業/製品/技術部門が一体となって今回の取り組みを全力で支援。「高効率な圧縮・重複排除機能もSimpliVityの大きな特長です。そこで実際にデモをご覧頂くなどして、その効果を体感して頂きました。さらに、先々のVDIやCADのVDIの導入等、働き方改革のニーズにも対応できる柔軟性・発展性を備えている点も訴求させて頂きました」と語るのは、HPEの片岡 唯。また、同 佐々木 陽奈も「多くのHCI製品は3ノード構成からのスタートが一般的ですが、SimpliVityは2ノードでも利用できます。このようにスモールスタートが可能である点も、大きなアドバンテージになると考えました」と続ける。

汎用サーバーを活用しシステムコストを抑制

 

SimpliVityの導入・構築作業についても円滑に進んだとのこと。HPEの佐藤 寛太郎は「HPE側としても、インフラ全体のサイジングやバックアップ容量の見積もりなど、提案段階から構築、移行に至るまで様々な検討のお手伝いをさせて頂きました。今後運用を進める中で新たなご要望も出てくることと思いますが、その点についても引き続きお力になれればと考えています」と語る。また、寺本氏も「実際の構築作業は当社で担当させて頂きましたが、我々はインフラ領域に強くSimpliVityの導入経験も豊富ですので、スケジュール通りに作業を進められました」と語る。

システム構成面での注目点としては、2ノードのSimpliVityに汎用サーバーを組み合わせている点が挙げられる。HPE SimpliVityは、2ノード構成からスモールスタートしてノード単位で容易に拡張することができるのに加え、汎用的なx86サーバーをHPE SimpliVityのコンピュートノードとして追加することで、CPU/メモリリソースだけを拡張することも可能だ。これにより、CPU、メモリ、ディスクそれぞれのリソースをバランス良く構成して、システム全体のコストパフォーマンスを高めることができる。今回、島田理化工業株式会社ではクラス最高水準の性能と拡張性を持つインテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー搭載「HPE ProLiant DL360 Gen10サーバー」をコンピュートノードとして追加することによって、コストを最小限に抑えつつ、必要な性能・容量を確保することが可能となった。早乙女氏は「機能や信頼性ももちろん大事ですが、企業にとってはインフラに掛かるコストをできるだけ削減することも重要な課題です。そうした面でも、このような構成が取れるのは大変ありがたかった」と満足げに語る。この結果、SimpliVityによる新仮想化基盤は2021年9月より、無事全面本稼働を開始している。

バックアップを1時間→5分に短縮、ストレージ容量も1/2に削減

 

インフラ刷新による業務改善効果も大きい。まず一点目は、最大の懸案であった運用管理負担軽減だ。「インフラ環境全体をVMware vCenterだけで管理できるのは大変便利ですね。以前のように、それぞれの機器を個別に管理する必要がないので助かっています。今のところトラブルは経験していませんが、もし何かあった場合もスピーディに対応できると考えています」と益田氏は語る。監視業務などについては外部企業に任せているが、操作が簡単なためスムーズに業務委託できたとのことだ。

ちなみにSimpliVityは、AI技術を用いたクラウドベースの予兆監視プラットフォーム「HPE InfoSight for HPE SimpliVity」にも対応している。これを利用すれば、故障の予兆などをいち早く検知・分析して、プロアクティブに通知を受けることができる。運用効率化に大きく役立つ機能だけに、同社でも今後活用を検討していく考えだ。

また、SimpliVityのバックアップ機能も大きな効果を発揮。同社では、基本的に三菱電機グループのポリシーに沿ったバックアップ運用を行っているが、これは重要業務データの保護がそもそもの目的であるため、本番系のシステムや開発用の環境などを一時的に保存したり戻したりするような用途にはあまり向いていない。「その点、現在では、SimpliVityの機能を利用して任意のタイミングで自由にバックアップ/リストアが行えます。もし、本番系システムのバックアップを取りたいと思った場合、以前は一度システムを止める必要があるため、最大一週間程度待たなくてはなりませんでした。また、バックアップ作業自体にも1時間程度の時間が掛かっていました。それが現在では、5~10分程度で済みますから、格段の差がありますね」と益田氏はにこやかに語る。

さらに、もう一つ見逃せないのが、圧縮・重複排除機能の効果である。実データと比較して、ストレージ容量を約1/2に削減することに成功。これにより、インフラのリソースを最大限に有効活用できるようになった。同社では、今回の仮想化基盤以外にも複数の仮想化基盤が稼働しているが、十分な余裕が確保できたため、今後はそちらで動いている仮想サーバー群も順次SimpliVityへ集約していく予定だ。「当社では社会インフラに関わるような製品も手掛けているため、システムにも安定稼働が強く求められます。これもSimpliVityは『RAID+RAIN』による高い信頼性・可用性を備えていますので、安心してビジネスに活用できます」と早乙女氏は満足げに語る。

エンジニアを含めた社内の働き方改革を加速するVDI構想も推進

 

このように数多くの成果を収めた今回のプロジェクトだが、実はもう一つ大きな構想が控えている。それは、社内の働き方改革を下支えするVDI(仮想デスクトップ)基盤の導入だ。元々同社では、インフラ刷新の計画を練っていた時点から、将来のVDI導入も視野に入れていたのだという。

早乙女氏はその狙いを「コロナ禍を契機とするテレワーク環境の拡充はもちろんですが、最終的には当社の競争力の源泉である技術部門の社員も、時間や場所に捉われず快適に働ける環境を実現していきたい。もちろんそのためには、通常の業務アプリケーションだけでなく、CADや各種の設計ツールなどもVDIで動かせるようにしていく必要があります。SimpliVityの導入によって、その第一歩を踏み出せましたので、今後も実現に向け努力していきたい」と語る。

さらに、その他にも、ベテラン技術者の技能をデジタルで継承する取り組みなど、数多くのチャレンジに挑んでいく構えだ。HPEでも、こうした同社の取り組みを強力に支援。「HPEでは、お客様の課題を解消するソリューションを幅広く取り揃えています。今後も様々な提案を通して、島田理化工業様はじめ三菱電機グループ様の成長に貢献していきたいと考えております」と片岡は意気込みを述べた。

画像をタップして拡大する
画像をタップして拡大する

第3世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー

 

今回のHPEサーバーを支える心臓部にはインテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーを採用。さまざまな種類のワークロードに高い性能を提供し、内蔵のAIアクセラレーションと高度なセキュリティ機能も備え、エッジからクラウドまで最高のパフォーマンスを発揮します。2021年春には第3世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーに進化。SimpliVityのベースになるDL380にも搭載可能に。最大40コアを提供し、メモリーやI/O帯域幅が強化されています。また、インテル® ディープラーニング・ブースト、インテル® アドバンスト・ベクトル・エクステンション512(AVX512)、インテル® スピード・セレクト・テクノロジーといったワークロード・アクセラレーション機能を内蔵し、パフォーマンスやスループットが前世代製品から大きく向上しています。

※ Intel、インテル、Intel ロゴ、Intel Inside、Intel Inside ロゴ、Celeron、Celeron Inside、Intel Atom、Intel Atom Inside、Intel Core、Core Inside、Intel vPro、vPro Inside、Itanium、Itanium Inside、Pentium、Pentium Inside、Ultrabook、Xeon、XeonInside、Intel Xeon Phi は、アメリカ合衆国および /またはその他の国における Intel Corporation またはその子会社の商標です。

島田理化工業株式会社

生産本部
生産管理部
施設管理課長
早乙女 賢 氏

島田理化工業株式会社

生産本部
生産管理部
施設管理課
情報システム係長
益田 裕一郎 氏

デジタルテクノロジー株式会社

ソリューション営業部
ビジネス推進課
寺本 太陽 氏

日本ヒューレット・パッカード合同会社

インダストリー営業統括本部
製造営業本部
第一営業部
三菱電機営業グループ
アカウントマネージャー
片岡 唯 氏

日本ヒューレット・パッカード合同会社

コアプラットフォーム事業統括
ストレージ製品本部
佐々木 陽奈 氏

日本ヒューレット・パッカード合同会社

プリセールスエンジニアリング統括本部
製造・流通・サービス技術部
シニアIT スペシャリスト
佐藤 寛太郎 氏


ご導入製品情報

HPE SimpliVity

世界最高レベルの効率と耐障害性を備えた、大企業から中小企業まで幅広い企業で利用されているエンタープライズグレードのハイパーコンバージド(HCI)製品であるHPE SimpliVityは、複雑なIT環境をシンプル&コンパクトに統合し、これまでにないシンプルで扱いやすい仮想化基盤を実現します。


ソリューションパートナー

デジタルテクノロジー株式会社 様

 

所在地:東京都荒川区東日暮里5丁目7-18コスモパークビル
URL:https://www.dtc.co.jp/

本件でご紹介の日本ヒューレット・パッカード製品・サービス

本ページに記載されている情報は取材時におけるものであり、閲覧される時点で変更されている可能性があります。予めご了承下さい。

+ もっと見る

導入ハードウェア

HPE SimpliVity 380 Gen10 G
HPE ProLiant DL360 Gen10