高性能VDI環境を1.5か月で構築し、開発チームのリモートワークを推進



オリンパスメディカルシステムズ株式会社 様

 

オリンパスメディカルシステムズが、第2世代AMD EPYC™プロセッサー搭載HPE SimpliVity 325 Gen10を採用し、デスクトップPCに比肩する高性能VDI環境を実現


オリンパスの消化器内視鏡は世界中で支持を獲得しており、そのシェアは70%を超える。製造・販売を手掛けるオリンパスメディカルシステムズは、内視鏡システムのアプリケーションソフトウェア開発でも重要な役割を担っている。2020年12月、同社はコロナ禍におけるリモートワーク推進の一環として開発者向けに急遽高性能VDI環境を構築した。採用されたのは、第2世代AMD EPYC™プロセッサーを搭載するHCI製品HPE SimpliVity 325 Gen10である。

業種

製造・医療機器

 

ビジョン

内視鏡システム向けアプリケーションソフトウェア開発のテレワーク対応

 

戦略

HCI製品を採用し高性能なVDI環境を最短のスケジュールで構築する

 

成果

・1ユーザーあたり物理4コア/16GBメモリの高性能VDI環境を提供

・オフィスの開発用デスクトップPCと同等の体感速度を実現

・HPE SimpliVity 325 Gen10×2台の最小構成からスタートし段階的に拡張可能に

世界シェア70%超を誇るオリンパスの内視鏡システム


消化器内視鏡は、がんに代表される病変の早期発見・早期治療に欠かすことのできない医療装置として、世界中の医療機関で広く利用されている。オリンパスは、この分野で世界シェア70%超を占めるリーディングカンパニーである。内視鏡システムの製造・販売を手掛けるオリンパスメディカルシステムズの山下芳之氏は次のように話す。

「オリンパスは、1952年に世界で初めて胃カメラの実用化に成功して以来、医療の最前線の声を反映させながら内視鏡の進化を常にリードしてきました。2020年に発表した次世代内視鏡システムは、より高精度な観察と正確な診断、治療をサポートするオリンパス独自のテクノロジーを投入しています」

内視鏡は身体の内部の検査に加え、開腹を伴わない治療や処置にも広く活用される。オリンパスの内視鏡デバイスは、自分の指のようにより自在で繊細な操作を可能にするよう進化を続け、世界中のドクターから高い信頼を得ているという。

「内視鏡システムは、ビデオシステムセンターやビデオスコープ、画像記録装置などから構成されており、検査レポートの作成や病院情報システムとの連携、撮影画像の管理などを担う専用アプリケーションを搭載しています。私たち医療ネットワーク開発部門は、この『内視鏡システム向けアプリケーションソフトウェア』を開発する100名規模のチームです」(山下氏)

医療ネットワーク開発部門では、年間およそ400本の内視鏡システム向けアプリケーションソフトウェア開発・改修を手掛ける。電子カルテや画像配信などの様々なシステムと連携するために、医療機関ごとの要件に合わせたきめ細やかなカスタマイズに対応しているという。

「撮影画像データベースはAIによる診断支援にも活用されるなど、これからの検査・治療技術の発展にも貢献します。内視鏡システム向けアプリケーションソフトウェアの機能はより高度に、役割はより重要なものになっていくものと考えています」(山下氏)

2020年12月、オリンパスメディカルシステムズは開発チーム向けの仮想デスクトップ環境(VDI)を稼働させた。VDI基盤に採用されたのは、第2世代AMD EPYC™プロセッサーを搭載するハイパーコンバージド製品「HPE SimpliVity 325 Gen10」である。導入の背景にはコロナ禍に伴うテレワーク/在宅勤務の推進があった。

物理4コア/16GBメモリの高性能VDI環境を構築


2020年4月の緊急事態宣言発令後、テレワークを推進したのはオリンパスメディカルシステムズも例外ではなかった。100名の開発者を擁する医療ネットワーク開発部門でも、「全員が在宅勤務」という方針が打ち出された。同社の平田啓伍氏は次のように振り返る。

「Windows10のリモートデスクトップ機能を使い、自宅PCから会社のデスクトップPCを操作する方法で急場をしのいできましたが、アプリケーション開発の生産性への影響は避けられませんでした。そこで私たちは、高い性能を発揮する仮想デスクトップ環境(VDI)の実現を目指して、急ピッチでプラットフォームの要件を詰め機種選定を進めました。慎重な検討を経て導入を決めたのはHPE SimpliVity 325 Gen10です」

HPE SimpliVity 325 Gen10は、高さ1Uの筐体に第2世代AMD EPYC™プロセッサー(最大1CPU/64コア)を搭載するハイパーコンバージド製品の最新モデルだ。最小2ノード/2Uのコンパクトな構成から始めて、ノード追加で柔軟にシステム拡張できるVDIに最適なプラットフォームである。

山下氏・平田氏が掲げた目標は「開発用デスクトップPCと同等の性能を発揮するVDI環境を、可能な限り短期間で導入する」というものだった。本製品の提案から導入までをトータルにサポートした日本ビジネスシステムズ(JBS)の井上博之氏は次のように話す。

「HPE SimpliVity 325 Gen10は、1ユーザーあたりのリソース要件として示された『物理4コア』『16GBメモリ』『500GBストレージ』を満たしつつ、最も優れたコストパフォーマンスを実現するHCI製品として自信をもってお勧めしました。『物理4コア』というスペックは一般的なVDI環境の4~8倍に相当します。AMD EPYC™プロセッサーは1ソケットで64コアを使えるため、オリンパスメディカルシステムズ様にはより多くのユーザーを収容できるメリットをご評価いただきました」

医療ネットワーク開発部門では年度ごとにIT投資計画を策定しており、VDI導入は当年度の予算計画に含まれていなかった。

「開発用PCとファイルサーバーを更新するために確保していた予算を、急遽VDIに振り替えました。この限られた予算内でVDIをスモールスタートでき、次年度以降に順次拡張していけることもHPE SimpliVity 325 Gen10を評価したポイントです」(平田氏)

1U/2ノード構成でVDI環境をスモールスタート


オリンパスメディカルシステムズが、第1期として導入したHPE SimpliVity 325 Gen10は2ノードの最小構成である。ここに25ユーザー分の高性能VDI環境を統合した。HCI製品は、サーバー/ストレージを組み合わせる3Tier構成よりも設計・構築が容易で短期間での導入が可能だ。構築を担当したJBSの小澤俊樹氏は次のように話す。

「JBSのキッティングセンターで事前に基本的なシステム構築を行い、お客様先での作業を最小化して臨みました。2ノード構成のHPE SimpliVity 325 Gen10ではネットワークスイッチが不要なため、わずか16時間程度でセットアップを完了できました」

1U サイズのHPE SimpliVity 325 Gen10は、管理サーバーを含めてもわずか3Uのスペースで最小システムを構成できる。最小3ノード構成+スイッチが必要となる他のHCI製品よりスペース効率に優れるとともに、システム構築の工数や作業時間でもはるかに有利だ。

「HPE SimpliVity 325 Gen10の採用を決定してからおよそ1.5か月、計画通り2020年12月にVDI環境の利用を開始しました。テレワークを行う開発者からは、『体感速度はオフィスのデスクトップPCと変わらない』という評価を得ています。CPU/メモリリソースの割り当てが十分であることに加え、大きな画像データを扱う際にはオールSSD構成ならではの高速I/O処理が貢献していることは明らかです」(平田氏)

JBSでは様々なベンダーのHCI製品を扱っているが、JBSの井上氏は本プロジェクトを通じて「HPE SimpliVity 325 Gen10のポテンシャルの高さを改めて実感した」という。

「HPE SimpliVity 325 Gen10は、2U/2ソケットのHCI製品を上回るコア数を1U/1ソケットで実現します。100V電源で導入できるメリットも大きいですね。初期コストを抑えながら、小規模な環境からHCI製品を使い始めたいと考えるお客様に最適な選択となるはずです」(井上氏)

重複排除・圧縮によりデータ量を約75%削減


デスクトップPCに比肩する高性能を実証したオリンパスメディカルシステムズのVDI環境では、運用が始まるとHPE SimpliVity 325 Gen10ならではの効果が次々と明らかになっていった。

「重複排除・データ圧縮の効果は75%近くに達しています。VDI環境をフルクローンで用意しているため重複排除がよく効いていることは間違いありませんが、多くの画像データを扱う内視鏡システム向けアプリケーションの開発環境としては期待以上の削減効果です」と平田氏は評価する。

HPE SimpliVityの標準機能を使ったデータバックアップも超高速で手間なく行える。「秒速バックアップ」と形容される通り、HPE SimpliVityでは1TBのバックアップ/リストアを60秒以内という超高速で実行できる。このメリットを活かして、夜間・営業時間内を問わず1日に数回バックアップを取得することも可能だ。

「HPE主催の『HCIはじめてセミナー』に参加したのが、HPE SimpliVityとの最初の出会いでした。デモンストレーションを交えたわかりやすい説明で、重複排除や秒速バックアップの仕組みを理解できたことは非常に有益でした」と平田氏は振り返る。

医療ネットワーク開発部門では、VDI環境の拡充とともにオフィス内のデスクトップPCを段階的に整理していく計画だ。クライアント環境の運用負荷を低減することで、IT担当を兼務する山下氏や平田氏の働き方も変わっていくだろう。山下氏は次のように話して締めくくった。

「コロナ対策の一環として急遽構築したVDI環境でしたが、テレワークでもアプリケーション開発の生産性を維持できることが確認できたため、来期には2倍のユーザー規模に拡張する計画です。テレワークとオフィスワークを柔軟に使い分ける『新しい働き方』を支える基盤としての役割を担っていくことになるでしょう。JBSとHPEには、この基盤をしっかりと育てていくためのテクノロジーやアドバイスを期待しています」

オリンパスメディカルシステムズ株式会社

R&D機能 医療ネットワーク開発
開発2
課長
山下 芳之 氏

オリンパスメディカルシステムズ株式会社

R&D機能 医療ネットワーク開発
開発2
U1 主任
平田 啓伍 氏

日本ビジネスシステムズ株式会社

ソリューションスペシャリスト本部
ソリューション5部
1課
井上 博之 氏

日本ビジネスシステムズ株式会社

クラウドプラットフォーム本部
クラウドプラットフォーム3部
2グループ
小澤 俊樹 氏

ソリューションパートナー

日本ビジネスシステムズ株式会社 様

 

所在地:東京都港区虎ノ門1-23-1 虎ノ門ヒルズ森タワー16F

URL:https://www.jbs.co.jp/

ご導入企業様

オリンパスメディカルシステムズ株式会社 様

 

所在地:東京都八王子市石川町2951

URL:https://www.olympus.co.jp/products/medical/