VDIの環境改善を契機にHPE SimpliVityを導入
インフラの課題をトータルに解消することに成功



ハーゲンダッツ ジャパン株式会社 様

 

運用管理の効率化やBCP強化にも大きく貢献


プレミアム・アイスクリームのリーディング・カンパニーとして知られるハーゲンダッツ ジャパンでは、日本ヒューレット・パッカードの「HPE SimpliVity 380 Gen10」による新仮想化基盤を構築した。VDIの安定性向上やファイルサーバーの容量不足、バックアップ長時間化、個別業務サーバーの集約などの課題を網羅的に解消し、より快適な業務環境をユーザーに提供するのが狙いだ。導入後はインフラの性能・信頼性や柔軟性を大幅に改善することに成功。また、災害時の業務復旧を短時間で行える環境も実現している。

業界

製造・輸入・販売

 

目的

VDIの安定性向上やファイルサーバーの容量不足解消、バックアップ/災害対策の強化など、多岐にわたるシステム課題をトータルに解決できる環境を実現すること。

 

アプローチ

クラス最高水準の性能と拡張性を持つインテル®Xeon®スケーラブル・プロセッサーを搭載する「HPE SimpliVity 380 Gen10」による新仮想化基盤を構築。インフラの信頼性・安定性を改善すると同時に、万一の災害時にも短時間で業務復旧が行える環境を確立する。

 

ITの効果

・「HPE SimpliVity 380 Gen10」による新仮想化基盤を構築

・2ノード構成を採用し、先進HCI環境を低コストで実現

・圧縮・重複排除機能によりバックアップデータ容量を約99.3%削減

・VMware vCenterによる一元的な運用管理を実現

 

ビジネスの効果

・RTOを1/6、RPOを1/24に短縮するなど大幅なBCP強化に成功

・ユーザーが快適に利用できる安定的なVDI環境を実現

・丸2日以上を要していた週次のフルバックアップ作業が不要に

・優れた拡張性を活かし、新たな業務ニーズにも柔軟に対応

VDIの安定性向上がビジネス上の課題に


1961年にアメリカ・ニューヨークで誕生して以来、世界50ヵ国以上で愛されているハーゲンダッツ。日本の市場で、多彩なアイスクリームの製造・販売を行っているのがハーゲンダッツ ジャパンだ。厳選された材料とこだわりの製法で作られる同社のアイスクリームは、日本市場においても圧倒的な支持を獲得。定番商品はもちろんのこと、バラエティ豊かな期間限定商品も大きな魅力となっている。また、1998 年に製品の安全性を確保しようとする衛生管理の手法「HACCP」、2013年に食品安全マネジメントシステム「FSSC22000」認証を取得するなど、食の安心・安全への取り組みも推進。「Dedicated to Perfection(完璧を目指す)」の企業理念の下、顧客の期待を超える商品/サービスの提供に邁進している。

加えて、先進ITの活用を積極的に行っているのも、同社の大きな特長だ。その一環として、2013年にVDIの全社導入を実施。ハーゲンダッツ ジャパン 情報システム部 マネージャー 竹下 新一 氏は、当時の狙いを「いつでも、どこでも、会社に居るのと同じように仕事ができる環境を提供したい――。そう考えたのが、VDI導入のきっかけです。クライアント端末をVDI化してしまえば、会議室や出張先の拠点などでも自分のデータが利用できますし、同じデスクトップ環境で作業が可能です。また、テレワーク/リモートワークなども容易に行えます」と振り返る。こうした環境を整備しておいたことで、今回のコロナ禍においても、業務にそれほど大きな影響は生じなかったという。

ただし、VDIの運用を続ける中では、様々な課題にも直面した。中でも大きかったのがパフォーマンス不足だ。プロモーション用の動画データがスムーズに再生できないなどの事態が生じたため、同社では2018年にVDI基盤の刷新を断行。HPE ProLiant DL380 Gen10 サーバーとVMware vSAN、仮想GPUによる新VDI基盤を稼働させた。とはいえ、これですべての問題がクリアできたわけではなかったとのこと。竹下氏は「ユーザープロファイル領域やフォルダリダイレクト領域に関しては、別のNAS製品に移し替えたのですが、この製品の安定性が低かった上に、細かなトラブルも多かったのです」と明かす。いくらパフォーマンス不足が解消できても、こうした状況のままでは不安が残る。そこで、新たに白羽の矢が立てられたのが、日本ヒューレット・パッカード(以下、HPE)のハイパーコンバージド・インフラストラクチャ(以下、HCI)製品、クラス最高水準の性能と拡張性を持つインテル®Xeon®スケーラブル・プロセッサーを搭載する「HPE SimpliVity 380 Gen10」(以下、SimpliVity)であった。

ハーゲンダッツ ジャパン株式会社

情報システム部
マネージャー
竹下 新一 氏

株式会社ネットブレインズ

ITS事業部
ITサービス営業部
主任
川村 賢司 氏

インテル® Xeon®
スケーラブル・プロセッサー搭載

様々な課題を一気に解消すべくHPE SimpliVityを新たに採用


今回、SimpliVityが着目されたのは、同社のITインフラが抱える様々な課題をトータルに解消できると考えられたからだ。竹下氏は「たとえばその一つが、ファイルサーバーです。旧ファイルサーバーは、容量が限界に近付きつつあったことに加え、バックアップ作業に非常に時間が掛かる点がネックになっていました。金曜の深夜零時から週次のフルバックアップを走らせるのですが、遅いときには翌週月曜の昼間まで終わらなかったほどです」と説明する。同社では、万一の大規模自然災害などに備えて、バックアップデータを遠隔地に転送しているが、それを復旧する場合にも長い時間が掛かることが懸念されていた。

「その点、SimpliVityには高速なバックアップ/リストア機能が標準で備わっている上に、災害時のフェールオーバー/フェールバック作業を自動化するツール『HPE SimpliVity RapidDRソフトウェア』(以下、RapidDR)も提供されています。さらに、ハーゲンダッツ ジャパン様の社内では、Lotus NotesやActive Directory、情報漏えい対策システムなど、様々な業務サーバーが稼働しています。こうしたものもすべてSimpliVityにまとめてしまえば、インフラのシンプル化やコスト削減にもつながります」と語るのは、今回のプロジェクトを担当したネットブレインズの川村 賢司 氏。VDI基盤で既に馴染みのあるVMware vCenterに運用を統一できる点も、大きなメリットとなると考えたと続ける。

同社でもこの提案を高く評価。竹下氏は「私自身も動画サイトなどでSimpliVityの機能をチェックしてみましたが、非常に良い製品だと感じましたね。特に目を引いたのが、10分間隔でバックアップが取れるという点です。これなら、ユーザーが日中に作業しているデータもしっかりと保護することができます。従来は前日のデータにしか戻せませんでしたから、それと比べれば格段の差があります。さらにSimpliVityには、ハードウェア・アクセラレータによるインライン圧縮・重複排除機能も備わっていますので、限られたリソースを最大限に活用できます」と語る。実際に評価機を用いた事前検証も行ったが、そこでの手応えも十分だったとのこと。これにより、同社ではSimpliVityの導入を決断した。

インフラ環境のシンプル化を実現圧縮・重複排除機能も威力を発揮


SimpliVityによる新仮想化基盤は、2020年4月より本番稼働を開始。システム構築面での工夫としては、東京に2ノード、大阪の災害対策用サイトに1ノードのSimpliVityを設置し、これらを同一フェデレーションとして構成している点が挙げられる。「大阪側のSimpliVityは、万一の事態に備えるための待機系システムになります。こちらには予備のVDI環境も用意されていますので、もし、大規模自然災害などが発生した場合も、問題なく業務を継続することができます」と竹下氏は説明する。HCI製品の中には、最小でも3ノード構成を必要とする製品もあるが、SimpliVityであれば2ノードで本番環境を構成することができる。「これにより、導入コストを抑えられたのも大きなメリットですね」(竹下氏)。

現在は既存業務サーバー群の移行が着々と進められており、2020年秋頃に作業を完了する予定だ。「最終的には、約13台の業務サーバーをSimpliVity上で稼働させることになります。これで、本社側に個別に残っていたサーバーはほとんど集約されますので、インフラ環境自体もこれまでより相当シンプルになりますね」と竹下氏は続ける。従来は別々の手段で行われていたバックアップなどの作業も、今後はVMware vCenterで一元的に行うことが可能になる。運用管理のシンプル化も同時に実現できたのである。

加えて、旧環境で課題となっていたVDIの安定性・信頼性についても、無事改善することに成功している。「VDIは日々の業務で必ず利用するものですから、我々情報システム部門としてもできるだけ安定的なサービスをユーザーに提供したい。その点、ユーザープロファイル/フォルダリダイレクト用領域を、旧NASからSimpliVityに移したことで、以前のようなトラブルに悩まされることもなくなりました」と竹下氏はにこやかに語る。

さらに、容量不足の問題を抱えていたファイルサーバーについても、SimpliVityのインライン圧縮・重複排除機能が威力を発揮。バックアップデータの容量を約99.3%削減するなど、非常に大きな成果が上がっているとのことだ。「バックアップを何世代も取って行っても、インライン圧縮・重複排除機能のおかげで容量をほとんど消費しないのもありがたい。ストレージの容量自体も以前より増えていますので、しばらく心配はありません。もし、今後リソースが不足してきた場合も、容易に増設や拡張が行えますので安心です」と竹下氏は語る。もちろんSimpliVityのパフォーマンスに関しても、不満を感じるような場面は一切ないとのことだ。

災害時にも迅速な業務復旧が可能に他の業務システムでもSimpliVityを活用


今回導入されたSimpliVityは、データ保護やBCP強化に向けた取り組みでも大きな効果を発揮している。前述の通り、以前の環境では日次でのバックアップ/遠隔転送を行っていたため、最短でも前日のデータにしか戻すことができなかった。「これに対し現在では、ローカルバックアップを30分ごとに取得すると同時に、1時間に1回のタイミングで災害対策サイトへ遠隔転送しています。ローカルであれば30分前、たとえ災害対策が発動した場合でも1時間前のデータに戻せるというのは、当社のビジネスにとっても非常に大きい」と竹下氏は語る。こうした運用が可能になったのも、SimpliVityの高速なバックアップ機能があればこそだ。

さらには、災害復旧時の手順についても、大幅な簡素化とスピードアップが実現。以前はデータしか転送していなかったため、実際に復旧を行う際には災害対策側でサーバーの立ち上げを行ったり、ユーザーに接続先を変更してもらったりと煩雑な手続きが必要であった。「サーバーの電源投入から始めるとなると、ユーザーが仮想デスクトップを利用できる状態になるまで、どうしても3時間程度は掛かってしまいます。その点SimpliVityなら、仮想サーバーごと災害対策サイトへ転送できますし、復旧作業についてもRapidDRで自動的に行えます。この結果、30分もあれば業務を再開できるようになりました」と竹下氏は語る。RPO(目標復旧時点)は従来の1/24に、RTO(目標復旧時間)は1/6にと、劇的な短縮を果たすことができたのである。

なお、SimpliVityの性能・信頼性・拡張性を高く評価した同社では、その後別の業務システムへの採用も決めている。竹下氏はこの点について、「原材料の調達などに使用するサプライチェーン・マネジメント系のシステムがあるのですが、元々は通常のサーバー製品でのリプレースを考えていました。しかし、今回の導入で耐障害性の高さやバックアップ機能の優秀さを実感できましたので、こちらでもSimpliVityを採用することにしました」と説明する。ちなみに、このシステムも2ノード構成で構築するとのことだ。

「ハーゲンダッツ ジャパン様の課題解決に貢献できたことは、当社にとっても大きな成果。大変優れた製品であることが実証されましたので、今後は他のお客様に対しても、積極的にSimpliVityをご提案していきたいと思います」と手応えを語る川村氏。また、竹下氏も「社員がストレスを感じることなく仕事ができる環境を提供することが、我々に課せられた最大のミッションです。今後も社員に喜ばれる環境を目指して、環境改善を進めていきたいですね」と抱負を語る。SimpliVityも、その取り組みをしっかりと下支えしていくのである。

ソリューションパートナー

株式会社ネットブレインズ 様

 

所在地:東京都中央区明石町6-22 築地ニッコンビル 4階

URL:https://www.netbrains.co.jp/

ご導入企業様

ハーゲンダッツ ジャパン株式会社 様

 

所在地:東京都目黒区上目黒2-1-1

URL:https://www.haagen-dazs.co.jp/