足寄町が、HCIで仮想化基盤を構築し機器のシンプル化とバックアップ自動化により「ひとり情シス」での運用負荷を低減



足寄町役場 様

 

HPE SimpliVityの重複排除によりデータ量を1/3以下に削減、情報系システムに続き業務系システムの統合を実施


北海道の十勝地方に位置する足寄町が、HPE SimpliVityを採用して庁内のシステム統合を推進している。物理サーバーで運用する情報系・業務系システムを段階的に統合し、最終的には2ノード構成のHPE SimpliVityにすべてのサーバーを集約する計画だ。HPE SimpliVityの重複排除機能により、ファイルサーバー上の画像・動画をはじめとする10TB規模の既存データは1/3以下に削減された。さらに、データバックアップを自動化し「ひとり情シス」における運用負荷の低減に成功している。

業界

行政

 

目的

庁内で運用する物理サーバーの仮想化統合。ファイルサーバーをはじめとする5台の情報系システムを統合し、シンプルな機器構成として運用負荷を軽減する。

 

アプローチ

HCIによる仮想化統合を実施。シンプルな機器構成、リソース活用の効率化、統合的な運用管理が可能で、今後のデータ増大に備えて重複排除機能を備えた製品を選定する。

 

ITの効果

• HPE SimpliVityに物理サーバー5台を集約しvCenterによる統合的な管理を実現

• データ圧縮・重複排除により10TB規模の既存データを1/3以下に削減

• バックアップを自動化して運用負荷を低減するとともに、6時間の日次バックアップを30分に短縮

 

ビジネスの効果

• 情報系から着手して業務系システムなど、段階的な全庁システム統合を可能に

• バックアップ運用の自動化により「ひとり情シス」における負荷低減を実現

• 自治体業務のデジタル化を支える、変化に適応できるオンプレミスシステムを実現

• HPE InfoSightのAIによるシステム監視により自律的な運用に期待

チャレンジ

物理サーバー5台の仮想化統合にHPE SimpliVityを採用


北海道の東部、十勝地方に位置する足寄町は、全国町村の中で最大となる約1,400㎢という面積を持つ。豊かな自然に恵まれ、阿寒摩周国立公園において背後に雌阿寒岳を望む「オンネトー」は、湖面が刻々と色を変える神秘的な美しさで知られている。また、温泉水が湧き出る「オンネトー湯の滝」は、マンガン酸化物生成地として国の天然記念物に指定されている。総務課 総務室 情報管理担当 主査の平野誠氏は次のように話す。

「足寄町では観光にも力を入れており、近年はドローンで撮影した動画や写真をPR用に積極的に活用しています。そのため、数GB単位で増え続ける大量の動画ファイルが、ファイルサーバーの容量を圧迫する大きな要因になっていました。ファイルサーバーを含め5台の物理サーバーが更新時期を迎えるタイミングで、次期インフラの検討を始めました」

足寄町では住民情報系を道内の自治体クラウドで、業務系・情報系システムをオンプレミスで運用しているが、これを一手に担っているのが平野氏である。庁内に設置されたサーバー群、200台以上のクライアント端末、ネットワークに加え、学校や病院施設のITインフラ構築・運用も手掛けている。

「庁内の物理サーバーを仮想化してシンプルに集約するには、ハイパーコンバージドインフラが理想でした。中でもHPE SimpliVityのユニークな機能には早くから注目していました」と平野氏は語る。

平野氏は、日本ヒューレット・パッカード主催のセミナーを通じてHPE SimpliVityに強い関心を持ったという。注目したのは、ハードウェアアクセラレーターを組み合わせたデータ圧縮・重複排除、「秒速」を実現する超高速バックアップである。

「汎用のx86サーバーによる物理構成、HPE SimpliVityによる仮想化基盤――この2パターンで次期インフラの構成を検討しコストを慎重に比較しました。HPE SimpliVityは導入コストでは3割以上割高でしたが、5年間の運用期間全体では、消費電力やラックスペース、ハードウェア保守、ソフトウェアライセンスなどのコストの合計で、年間100万円近く有利になることがわかりました」(平野氏)

平野氏は、次期インフラの計画と予算を町長・副町長に提案し快諾を得た。初期コストだけでなく、システムのライフサイクル全体を見通した総合評価でHPE SimpliVityの優位性が評価された形だ。この判断が、その後の統合計画に大きな影響を与えることになった。

足寄町役場

総務課 総務室 情報管理担当
主査 平野 誠 氏

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インテル® Xeon®
スケーラブル・プロセッサー搭載

ソリューション

大量の動画・画像データを含めデータ量を1/3以下に削減


足寄町で採用されたHPE SimpliVity 380 Gen10は、クラス最高水準の性能と拡張性を持つインテル®Xeon®スケーラブル・プロセッサー搭載の新世代ハイパーコンバージドインフラ製品として、ラック1本を占有していた5台の物理サーバーを4Uにコンパクトに統合し、シンプルで扱いやすい仮想化基盤を実現した。

「HPE SimpliVityの運用を開始してまず驚かされたのは、データ削減効果です。ファイルサーバーを含む物理サーバー5台で扱っていたデータはおよそ10TB。HPE SimpliVityではこれが70%近く削減されました。1/3以下のデータ量になったのです。事前の予想では50%程度と考えていましたので、まさに期待以上の効果でした」と平野氏は話す。

230名の全職員が使う既存ファイルサーバーのデータ量は8TBに達していた。全庁の共有フォルダと部門のフォルダに分けてアクセス制御する運用を行ってきたが、多くの容量を動画や画像が消費していたという。一般に、動画や画像ファイルの圧縮・重複排除効果は高くない。

「全庁の共有フォルダで公開された動画や画像を、複数の部門が自分たちの用途のためにそれぞれのフォルダにコピーしていたことがわかりました。運用の工夫だけで回避できないデータの重複を、HPE SimpliVityがきっちり解消してくれたわけです」と平野氏は笑顔を見せる。

このHPE SimpliVityによる「1/3以下へのデータ削減」が、想定以上の効果をもたらすことになった。

「ストレージ容量とCPUの余力を活かして、庁内の財務会計システムをHPE SimpliVityに統合しました。様々な統合計画を前倒しで進めることが可能になり、投資対効果の面でもさらにメリットが加わります」(平野氏)

「ひとり情シス」を救う秒速・全自動バックアップ


HPE SimpliVityには「秒速」バックアップという特長もある。メタデータを利用したユニークな重複排除テクノロジーが、バックアップの劇的な高速化に貢献するのだ。夜間バックアップの時間が伸長して業務開始までに完了できない、バックアップが業務時間にかかるとシステムのレスポンスが悪化する、といった問題を一掃できる。平野氏は次のように話す。

「バックアップの速さにも驚かされましたね。物理サーバー環境では、週次のフルバックアップにおよそ24時間、日時の差分バックアップに6時間を要していましたが、それぞれ30分程度に短縮されました。テープメディアを交換する作業からも解放され、バックアップ運用はほとんど手放しで行えるようになりました」

HPE SimpliVityによるバックアップは日次で夜間に取得され、計7日分のバックアップデータを常に保持できるようになった。

「数ヶ月に一度は『誤って破棄したファイルを復旧させてほしい』という要望があるのですが、HPE SimpliVityではファイル単位でのリストアが可能なため迅速に対応できるようになりました」(平野氏)

HPE SimpliVityでは、データ領域・システム領域を含め、仮想マシンを丸ごとバックアップ(イメージバックアップ)できるが、そのメリットを実感した体験があったという。

「財務会計システムの統合に際して、Active Directoryのクローンを作成してテストを実施したところ、本番稼働中のActive Directoryに影響を与えてしまうトラブルが発生しました。このときは、Active Directoryのバックアップイメージから、システムを3日前の状態に戻して事なきを得ました」(平野氏)

復旧作業は1時間以内に完了した。物理環境では、たとえシステム領域のバックアップを取得していたとしてもActive Directoryの復元作業には多大な工数がかかる。HPE SimpliVityによるイメージバックアップと容易なリストアは注目すべきメリットと言えるだろう。

ベネフィット

自治体業務のデジタル化を支える変化に適応できるシステムへ


平野氏は、HPE InfoSightに対して「今後、AIによるシステム監視と自律運用は不可欠になる」と期待を示す。HPEでは、HPE InfoSightを利用することで「HPE SimpliVityで過去に発生したトラブルの84%は、問題が顕在化する前に対処可能になる」としている。

「運用開始から1年で、町長・副町長へ提案した通りの成果が出せることが確認できました。システムの統合範囲を広げることで、想定以上の効果も見込まれています。HPE SimpliVityの仮想化基盤を必要に応じて拡張することで、庁内の全システムをひとつの基盤上に統合することができます」と平野氏は自信を示す。

HPE SimpliVityはオンラインでノードを増設できるだけでなく、CPU/メモリリソースが不足した場合はサーバーだけを追加するような柔軟な拡張が可能だ。数年後に、新しい世代となったインテル®Xeon®スケーラブル・プロセッサーを搭載するHPE SimpliVityノードをクラスターに追加できることも安心材料となるだろう。HPESimpliVityなら、クラウドとの連携を含め様々な変化に適応できるシステムを構築できる。

行政のデジタル化を掲げる新政権の発足とともに、足寄町にもデジタル変革の波が押し寄せているという。平野氏は次のように話して締めくくった。

「これから数年で、自治体業務のデジタル化が一気に加速するでしょう。年内には、庁内の無線LANをHPE ArubaによるWi-Fi 6環境に刷新します。足寄町の全世帯に光ファイバーを行きわたらせる計画も進んでおり、5Gネットワークの活用についても議論を始めています。自治体職員である私たちにも発想の転換が求められており、新しいチャレンジが待ち受けています。HPEには、テクノロジーのパートナーとして私たちの変革を支援してもらえることを期待します」

ご導入企業様

足寄町役場 様

 

所在地:北海道足寄郡足寄町北1条4丁目48番地1

URL:https://www.town.ashoro.hokkaido.jp/