新規ビジネスを創造する、映像配信エッジサーバー
HPE ProLiant MicroServer Gen10 Plus v2が、よんでんメディアワークスの映像配信サーバー「Media360」にHPE OEMソリューションとして採用
よんでんメディアワークスは、映像・コンテンツ制作、映像配信システム、eラーニングを軸にビジネスを展開する四国電力グループの事業会社である。独自開発の映像配信サーバー「Media360」は、高画質、低遅延、可搬性・省スペース性が評価されて、自治体や教育機関、医療機関などを中心に支持を伸ばしている。Media360のプラットフォームには、HPE OEMソリューションとして提供されるインテル® Xeon® E プロセッサー搭載HPE ProLiant MicroServer Gen10 Plus v2、クラス最高水準の性能と拡張性を持つインテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー搭載のHPE ProLiantラックマウント型サーバーが採用された。「映像配信×エッジコンピューティング」の先進事例を紹介する。
業種
IT
ビジョン
映像配信サーバー「Media360」を高度なシステム/ソリューションへ進化させ、応用範囲・適用領域を拡大するとともに、より大きな顧客価値の創造を目指す
戦略
高画質&低遅延の映像配信を構内ネットワークで実現するために、可搬性と省スペース性に優れたエッジサーバーをMedia360の稼働環境に採用
成果
• 11.9×24.5×24.5cmという小ささのHPE ProLiant MicroServer Gen10 Plus v2を採用し、設置場所を選ばない映像配信システムを実現
• クラス最高水準の性能と拡張性を持つインテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー搭載HPE ProLiantラックマウント型サーバーでは、5年間標準保証が提供されるHPE OEMソリューションの採用によりMedia360の信頼性を向上
• 5年間の継続販売モデルが選択でき、より安定的に稼働できるエッジサーバー環境の整備が可能に
• HPE GreenLake for Compute Ops Managementによる多数のエッジサーバー監視に期待
高画質&低遅延の映像配信サーバーMedia360
議会中継の庁内配信、教育コンテンツやセミナー動画のオンデマンド配信、災害対策用の河川や港湾の監視映像の共有、製造ラインのリアルタイムモニタリングなど――映像配信サーバー「Media360」の活躍の場が広がっている。高画質(4K動画)かつ低遅延(0.5秒以内)というストリーミングエンジンの優位性に加え、設置場所を選ばない「小ささ」が人気の理由だ。技術フェローであり技術開発部 専任部長としてMedia360事業をリードする礒野倫章氏は次のように話す。
「映像配信サーバーMedia360の事業化から約5年、いくつかの経緯を経てHPE ProLiant MicroServer Gen10 Plus v2とHPE ProLiantラックマウント型サーバーに行き着きました。コンパクトでお客様の設置場所を選ばないモデル、高い性能と信頼性を兼ね備えたモデルは、それぞれMedia360の理想的なプラットフォームとなりました。Media360のビジネスに確かな手応えを感じています」
よんでんメディアワークスは、四国電力の社内ベンチャー制度(チャレンジ「青い国から」)により2001年に設立された。映像・コンテンツ制作、映像配信システム、eラーニングを軸に事業を展開し、ユニークなアイディアと確かな技術力に裏付けられたサービス開発で着実にビジネスを伸長させている。
「Media360は、動画配信ソフトウェアWowza Streaming EngineとHPE ProLiantサーバーを統合し、独自開発の動画管理プラットフォーム、HTML5動画プレーヤー、埋込タグ生成ツールなどを備えたアプライアンス製品です。プレーヤーは、4K映像ライブ配信、360度パノラマ動画配信、VR動画配信などに対応し、PCやスマートフォン、テレビ、デジタルサイネージ、VRゴーグルなど配信先も選びません。お客様は、マルチデバイス対応のライブ配信およびオンデマンド配信をこの1台で手軽に実現できます」(礒野氏)
顧客への提案活動を担う技術開発部の芝原裕輝氏は「映像DXとも言えるニーズの広がりを実感している」と話し、次のように続けた。
「動画というリッチな情報を関係者が共有し、新しい価値を創造する取り組みが始まっています。建設現場やプラント設備などでは、現場の作業者と管制室でライブ映像を共有しながら、適切な作業指示や進捗確認を可能にしています。医療教育の最前線では、手術室の映像を複数の研修医がVR動画でモニタリングし、あたかも手術に立ち会っているかのような没入感で現場を体験しています」
映像配信サーバーMedia360は、「動画という情報をセキュアに扱いながら関係者で適切に共有できる」という特性を活かしながら着実に支持を拡大している。
ビジネス成長を支える、HPE OEMソリューション
HPE ProLiant MicroServer Gen10 Plus v2は、エントリーレベルのサーバー・ソリューションに必要な、ビジネスに対応したパフォーマンス、拡張性、信頼性を備えたインテル® Xeon® E プロセッサーを搭載するx86サーバーである。縦置きするとわずか12センチの隙間に収容できるサーバーとして業界随一の「小ささ」を誇る。静音性能にも優れるためデスクトップでも利用しやすく、部門サーバーや拠点・店舗向けサーバーとして人気が高い。
「見た目はPCのような小ささですが、SSDを4本内蔵できハードウェアRAIDにも対応する本格的なx86サーバーであり、動画配信ソフトウェアWowza Streaming Engineの稼働環境として要件を満たしています。実機を使ったテストでは、ライブ映像の同時配信数が1,000に達しても安定的にサービス提供が可能なことを確認しました。サーバーの性能には余力があり、むしろLANの帯域がボトルネックにならないよう注意する必要がありました」とMedia360の技術開発と顧客サービスを担当する技術開発部の豊倉龍一氏は話す。
一方、HPE ProLiantラックマウント型サーバーは、クラス最高水準の性能と拡張性を持つインテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーを搭載するラックマウント型サーバーとして、ローエンドからハイエンドまで幅広いラインナップが用意されている。高い性能と信頼性を備え、より高負荷な処理要求にも応えられる。
よんでんメディアワークスでは、これら幅広い要求に応えるラインアップを「HPE OEMソリューション」として導入している。自社製ソリューションにHPE ProLiantサーバーを組み込んで提供するパートナー企業向けに用意されたプログラムだ。Media360は複数のハードウェア/ソフトウェアからなるシステム製品であり、サーバーはコンポーネントのひとつと位置づけられる。
「自治体様などでは5年計画でシステムを導入されるため、5年間無償でハードウェア保守が受けられるHPE OEMソリューションの標準保証には大きなメリットがあります。さらに、5年以上にわたり同型のサーバー製品が供給され、充実した技術情報が提供されるなど、安心してMedia360のシステムを構成するための条件が整っていました」と豊倉氏は話す。
芝原氏は、「Media360のビジネスは首都圏を含め県外へ大きく広がっています。HPE OEMソリューションでは、地域が違ってもHPE側のサポート担当が変わらないことも大きな安心材料です」と続けた。
5年間の標準保証*、5年以上の長期供給モデルの提供、単一のサポート窓口、OEMパートナー向け技術情報の提供など――HPE OEMソリューションは、Media360のビジネス成長を支える幅広い価値を提供している。
*HPE ProLiant MicroServer Gen10 Plus v2は3年間の標準保証
株式会社よんでんメディアワークス
技術フェロー 技術開発部 専任部長
礒野 倫章 氏
iLO 5がもたらす、エッジサーバーの新しい価値
HPE ProLiant MicroServer Gen10 Plus v2およびHPE ProLiantラックマウント型サーバーは、HPE独自開発のシリコンチップ「HPE Integrated Lights-Out 5(iLO 5)」を搭載し、Silicon Root of Trustに象徴される業界随一のサーバーセキュリティと先進的なサーバー管理機能を提供する。
「Media360はクローズドなLAN環境で運用されるケースが大半を占めており、私たちが直接運用に携わるケースはそれほど多くありません。Media360がシステム製品としてさらに進化し、お客様が複数のMedia360を運用する環境が増えてくると、遠隔監視や統合管理のニーズが顕在化してくるだろうと考えています」と礒野氏は話す。
そうした環境では、iLOが提供するリモートコンソールが威力を発揮する。さらに、iLO 5あるいはiLO 6を搭載するHPE ProLiantサーバーではクラウドベースのサーバー管理サービス「HPE GreenLake for Compute Ops Management」が利用できる。管理用サーバー不要で、多数の拠点や店舗、工場などで稼働するエッジサーバーの管理を集約できる画期的なソリューションだ。
「複数のMedia360が導入された環境を、お客様のIT部門、または運用を受託しているシステムベンダーが統合管理するような場面では、HPE GreenLake for Compute Ops Managementを利用できるメリットは非常に大きいと思います。Media360のお客様価値を高める機能のひとつとして積極的に提案していきたいと考えています」(芝原氏)
株式会社よんでんメディアワークス
技術開発部
芝原 裕輝 氏
映像配信ソリューションとしての進化とビジネス成長
映像配信サーバーMedia360は、新しいテクノロジーを採り入れながら着実に進化を続けている。今後の成長のカギを握るのは、顧客の心を掴んで離さないキラーアプリケーションの開発だ。
「『どんな用途にも使える映像配信サーバー』から『特定の目的や用途にベストな選択となる映像配信ソリューション』へ――それが私たちの目指すMedia360の進化の方向性です。高画質、低遅延、セキュアな運用というMedia360の強みを活かしながら、お客様とのコミュニケーションを通じて得たヒントと、新しいテクノロジーから着想したアイディアを組み合わせて、お客様にとって価値の高いアプリケーションの開発に力を注いでいきます」と礒野氏は力を込める。
360度パノラマ動画、VR/MR、リアルメタバースを手軽に利用できるようにするソフトウェア開発も急ピッチで進む。礒野氏は、「双方向コミュニケーション、インタラクティブ性が、Media360の応用範囲・適用領域の拡大につながるだろう」と話しつつ次のように結んだ。
「HPEブランドへの信頼感がHPE ProLiant MicroServer Gen10 Plus v2とHPE ProLiantラックマウント型サーバーを選ぶ決め手になりました。私たちのお客様もHPEサーバーを利用しているケースが多く、お客様にも安心を感じていただけていると思います。私たちにとってHPEは欠かすことのできないテクノロジーパートナーであり、同時に重要なビジネスパートナーです。これからもMedia360の進化と成長を支え続けてもらえることを期待します」
株式会社よんでんメディアワークス
技術開発部
豊倉 龍一 氏
(写真左より)
株式会社よんでんメディアワークス 技術開発部 豊倉 龍一 氏 / 株式会社よんでんメディアワークス 技術フェロー 技術開発部 専任部長 礒野 倫章 氏 / 株式会社よんでんメディアワークス 技術開発部 芝原 裕輝 氏
ご導入製品情報
HPE ProLiant MicroServer Gen10 Plus v2
低コストでコンパクトでありながら強力なエントリーレベルサーバーであり、オンプレミス用とハイブリッドクラウド用のどちらにもカスタマイズできます。
HPE OEMソリューション
HPE OEMソリューションとのパートナーシップにより、お客様はその能力を増大させ、適用範囲を拡張することができます。当社の世界クラスのITソリューション、サービス、スペシャリストおよびサプライチェーンは、成長のための強力な構造を構築します。HPE OEMソリューションを味方につけると、新しい機会を加速し、顧客の進化する要求へ迅速に対応することができます。
HPE GreenLake for Compute Ops Management
エッジからデータセンターまで、あらゆる環境のHPE ProLiantサーバーをクラウドから一元管理する新世代のマネジメントサービスです。サーバーへのアクセス、監視、保守のためのクラウドネイティブな管理コンソールを提供し、多拠点あるいは大規模に展開するサーバーの管理を容易にします。
HPE ProLiantサーバー
HPE ProLiantサーバーは、ハイブリッド環境向けに設計されたサーバーで、クラウド運用エクスペリエンス、組み込みのセキュリティで信頼できる「世界標準の安心サーバー」です。
本件でご紹介の日本ヒューレット・パッカード製品・サービス
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