より高性能で顧客価値の高いサービスへ
CPIレンタルサーバーの新たな進化
株式会社KDDIウェブコミュニケーションズ 様
所在地:東京都港区南青山2-26-1 D-LIFEPLACE南青山10階
URL:https://www.kddi-webcommunications.co.jp/
KDDIウェブコミュニケーションズが、HPE ProLiant DL325 Gen10サーバーを採用し、マネージド専用サーバー/root権限付専用サーバーをリニューアル
2020年9月、KDDIウェブコミュニケーションズが、CPIブランドのホスティングサービス「マネージド専用サーバー」「root権限付専用サーバー」を全面リニューアルした。提供価格を据え置きながら、より高性能で顧客価値の高いサービスへの進化を可能にしたのは、第2世代AMD EPYC™プロセッサー搭載のHPE ProLiant DL325 Gen10サーバーである。新サービスは前年比を大きく上回るペースで契約数を伸ばすなど、企業ユーザーから大きな支持を集めている。
業種
サーバーホスティング、Webサービス
ビジョン
より高性能で安心して利用できる顧客価値の高い「専用サーバー」の実現
戦略
メニーコアCPUを採用し提供価格を据え置きながら性能・安全性を向上させる
成果
・サービスプランを6/8/16コアから8/16/24コアにアップグレードしながら提供価格を維持
・サービスの価格競争力の強化により、前年比を大きく上回る契約数を伸長
・投資対効果の高いシステム基盤を実現し、HPEによる高度な技術支援体制も確立
専用サーバーの新プランがビジネス成長の原動力に
KDDIウェブコミュニケーションズは、高信頼のホスティングサービスとWebサービスを幅広いユーザーに提供するインターネットカンパニーである。同社が「CPI」のブランドのレンタルサーバー事業を開始したのは1997年。以来、企業ユーザーとWebクリエイターを中心に支持を獲得しながら着実にビジネスを成長させてきた。マーケティング部の山田兼司氏は次のように紹介する。
「企業ホームページをはじめキャンペーンサイトやECサイトなど、ここ数年レンタルサーバーへのニーズは堅調に推移してきました。2020年以降は、お客様企業がデジタル変革の一環としてイベントやセミナーなどのオンライン化を進めている影響もあり、CPIのビジネスは前年を上回る伸びを示しています」
CPIは、KDDIブランドのホスティングサービスとして、高い性能と安定性、セキュリティ、使いやすさを追求してきた。常に期待を超えるサービスをリーズナブルな価格で提供し続けてきたことが、長年にわたり企業ユーザーの信頼を得ている大きな理由だ。サポート品質に対する評価も高い。
「現在のビジネス成長の大きな原動力となっているのが、2020年9月にサービスを開始したマネージド専用サーバー『CHM-Z新プラン』とroot権限付専用サーバー『CHP-S新プラン』です。前年比を大きく上回るペースで契約数を獲得するなど絶好調です。コロナ禍でデジタル変革に取り組むお客様のニーズに、新プランがしっかりとお応えできているものと考えています」と営業部の鈴木伸幸氏は話す。
マネージド専用サーバーとroot権限付専用サーバーは、1台の物理サーバーを占有できる企業向けプランである。ロードバランサーオプションによる複数サーバーの冗長構成も可能だ。技術本部運用部の南啓介氏は次のように話す。
「CPIの専用サーバーは、安定稼働とセキュリティを厳しく問われるお客様の要求に、しっかりとお応えしなければなりません。サービスリニューアルに際しては、徹底的な実機検証を通じて複数のサーバー製品を評価しました。技術支援や製品供給を含む総合評価でトップスコアを獲得したのは、日本ヒューレット・パッカード(HPE)の提案です」
マネージド専用サーバー「CHM-Z新プラン」とroot権限付専用サーバー「CHP-S新プラン」――2つの新サービスの標準機として選ばれたのは、第2世代AMD EPYC™プロセッサー搭載のHPE ProLiant DL325 Gen10サーバーである。
第2世代AMD EPYC™プロセッサー搭載サーバーを採用
7nmプロセスルールで製造される「第2世代AMD EPYC™プロセッサー(コード名Rome)」は、1ソケットあたり最大64コア/128スレッドを実現した高性能CPUだ。これを搭載するHPE ProLiant DL325 Gen10サーバーは、コストパフォーマンスに優れた1U/1ソケットサーバーとして急速に支持を伸ばしている。
「新プランの最大の魅力は、より多くのCPUコア数を活かした高性能のサーバーを占有し、優れた安定性・セキュリティとともに安心してご利用いただけることにあります。有利なコストでより多くのコア数を利用できるHPE ProLiant DL325 Gen10サーバーだからこそ、このプランが可能になりました」とサービス推進部の小島健志氏は話す。
新設計のZenマイクロアーキテクチャーに基づいて開発されたAMD EPYC™プロセッサーは、第1世代(コード名Naples)が2017年に、Zen2に基づく第2世代(同Rome)が2019年に登場した。HPEは、それぞれの開発段階からAMDと緊密に協力して高性能のサーバー製品を送り出してきた経緯がある。
「EPYC搭載サーバーは、コストパフォーマンスの面で他社CPU搭載サーバーを大きく上回りました。また、検討を進めていた当時、CPUのセキュリティ脆弱性の報告が相次いでいたことが判断に影響したのは間違いありません。セキュリティは、CPIの専用サーバーを使うお客様が最も重視するポイントのひとつだからです」と次期サーバーの機種選定を主導した運用部の綾瀬俊氏は言う。
優れたコストパフォーマンス、企業ユーザーにセキュリティ上の不安感を与えないこと――さらに、「技術支援の確かさがHPE ProLiant DL325 Gen10サーバーの選定につながった」(綾瀬氏)という。
HPEサーバー製品部の技術チームが検証をサポート
KDDIウェブコミュニケーションズにとって、第2世代AMD EPYC™プロセッサー搭載サーバーの大規模な導入は初めてだった。HPEサーバー製品部の技術チームは、同社の実機検証を全面的にサポートし不安を払拭した。
「マネージド専用サーバーではFreeBSDを採用しています。高負荷でも安定的に動作し、同時アクセスの耐性にも優れているため、本サービスに最適なサーバーOSです。私たちの技術者はコミュニティに参加するなどFreeBSDのテクノロジーに精通していますが、最新のEPYC搭載サーバーでサービス提供するにはサーバーベンダーの技術支援が欠かせないと考えていました」と南氏は振り返る。
同社の検証チームは、機能・性能面での実機評価を皮切りに、Webアプリケーションのレスポンス計測、物理障害を再現させる可用性テストまで、HPE ProLiant DL325 Gen10サーバーの徹底的な導入前検証を実施した。
「サーバーOSとサーバーファームウェアの相性と思われる予期しない挙動が発生した際に、HPEの技術チームが問題解決に尽力してくれました。難しい課題でしたので、米国本社の開発チームへエスカレーションされてしまうかと思いきや、日本国内の技術チームに解決まで一貫して対応してもらえたことに驚きました」(南氏)
FreeBSDのような正式サポートされないサーバーOSに関連する問題は、どのサーバーベンダーも及び腰になりがちだ。折しもコロナ禍でHPEの日本オフィスはロックダウンの措置がとられていた。しかし、HPEの技術チームは課題に果敢に立ち向かいこれを解決した。
「HPE技術チームのサポートのレスポンスは本当に早かったですね。おかげでサービス開始スケジュールに影響することなく準備を進めることができました。サーバーベンダーとしてのHPEの総合力を感じながら、専用サーバー新プランのリリースに向けて私たちは一体となって準備を進めました」(綾瀬氏)
サーバーセキュリティと予兆検知機能を再評価
2020年9月、マネージド専用サーバー「CHM-Z新プラン」とroot権限付専用サーバー「CHP-S新プラン」は計画通りサービスを開始した。リリース直後から企業ユーザーの大きな反響を得たことは前述した通りだ。
「従来のサービスプラン6/8/16コアを、新プランでは8/16/24コアにアップグレードしました。提供価格を据え置いたことで、お客様が気軽にプラン変更でき、より良いサービスを継続してご利用いただけるようにしました。『コア数の拡大』がわかりやすいメリットとして実感いただけているのは間違いありません」(鈴木氏)
CPI専用サーバーは、安定稼働とセキュリティがユーザー企業に高く評価されてきた。南氏は、このコアバリューをいっそう強化していく考えを示す。
「HPE ProLiant Gen10サーバーが備えるハードウェアベースのセキュリティ機能は、今後の運用を通じて改めて評価していきます。HPEのサーバーセキュリティを、CPI専用サーバーの更なるセキュリティ強化につなげることができるか慎重に見極めたいと思っています」(南氏)
「私たちにとって、大規模なサーバー環境の運用効率化は永遠のテーマです。安定稼働を支える運用監視の仕組みはすでに整備されていますが、HPE OneViewによるファームウェアの一括更新や、HPE InfoSightによる障害予兆検知についても運用を通じて有効性を確認していきたいですね」と綾瀬氏も続ける。
好調なCPI専用サーバーのビジネスは、ホスティングサービスへの市場ニーズの高さを改めて裏づける形となった。最後に山田氏が次のように語って締めくくった。
「Web制作会社や広告代理店がCPI専用サーバーを採用し、それぞれのお客様企業にキャンペーンサイトやECサイトを提供しているケースが数多くあります。つまり、私たちは“お客様と、その先にいるお客様”の信頼にしっかりと応えていかなければなりません。私たちがHPEサーバー製品を選択した大きな決め手の一つに、HPE技術チームのサポートのレスポンスが早かったことが挙げられます。この早さこそが、私たちのためだけではなく、お客様と、その先にいるお客様のビジネスにまで繋がっている価値だと思っています。HPEサーバー製品と技術チームには、これからも信頼の起点となるインフラの安定稼働を支え続けてもらえることを期待しています」
株式会社KDDIウェブコミュニケーションズ
技術本部 運用部 ジェネラルマネージャー 南 啓介 氏/技術本部 運用部 綾瀬 俊 氏/クラウドホスティング事業本部 サービス推進部 ジェネラルマネージャー 小島 健志 氏/クラウドホスティング事業本部 マーケティング部 ジェネラルマネージャー 山田 兼司 氏/クラウドホスティング事業本部 営業部 鈴木 伸幸 氏
本件でご紹介の日本ヒューレット・パッカード製品・サービス
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導入ハードウェア
HPE ProLiant DL325 Gen10