中電クラウドのサービス基盤に月額・従量制の消費モデルを導入



株式会社中電シーティーアイ 様

 

中電シーティーアイがHPE GreenLakeを採用し、HPE ProLiant DL360 Gen10サーバーの導入をパブリッククラウドと同等の“利用体験”に変革


中部電力グループのICTソリューションカンパニーである中電シーティーアイが、「中電クラウド」の変革を進めている。新規サーバー導入に際してHPE GreenLakeを採用し、従来型のリースから「月額・従量制」によるas a Serviceモデルへ移行。中部電力および中電グループ企業向けに提供されるプライベートクラウドサービスを、ビジネス要求に対してより柔軟かつ迅速に適応できる形へと進化させようとしている。さらに、HPE InfoSight for Serversを活用しマルチベンダー保守の効率化にも着手している。

業種

IT

 

ビジョン

「中電クラウド」のビジネスアジリティ強化と投資対効果の向上

 

戦略

サーバー機器を「月額・従量制」で利用するas a Serviceモデルへ移行

 

成果

• HPE GreenLake を採用しHPE ProLiant DL360 Gen10サーバーを月額・従量制で利用

•20%の予備リソースをオンデマンドで使用可能にし、ビジネス要求への適応力を強化

• HPE InfoSight for Serversを活用したマルチベンダー保守の効率化に着手

プライベートクラウドサービス「中電クラウド」の変革

 

中電シーティーアイは、中部電力グループ唯一のICTソリューションカンパニーとして、中部電力および70社を超えるグループ企業向けに多様なICTサービスを提供している。電力の安定供給を支えるミッションクリティカルな環境をはじめ、グループ各社のビジネス要求に最適なシステムの設計・構築・運用まで、同社の守備範囲は幅広い。インフラユニット プラットフォームセンター クラウド運営グループでクラウド運用チームリーダーを務める栃折武夫氏は次のように話す。

「2014年から提供しているプライベートクラウドサービス『中電クラウド』の変革に取り組んでいます。お客様からの中電クラウドへの要求は年々高度化してきており、短納期化の傾向も顕著です。従来のような年度計画に基づくインフラ増強では、ビジネス要求にタイムリーに応えることが難しくなっているのです」

電力自由化、再生可能エネルギーの拡大、CO2排出量削減への取り組みなど、エネルギー業界はかつてない変化に直面している。中部電力は、2019年4月に火力発電事業を株式会社JERAへ、2020年4月には送配電事業を中部電力パワーグリッド株式会社、販売事業を中部電力ミライズ株式会社へそれぞれ移管し、グループの変革を強力に推進している。

「中電シーティーアイのミッションは、中部電力グループを中心とするお客様のビジネスをICTソリューションで支え続けていくことにあります。私たちは中電クラウドを、変化するビジネス要求により柔軟かつ俊敏に適応できる形へ、より付加価値の高いサービスを提供できるモデルへ進化させていきます。そのために、最新のテクノロジーやサービスをいち早く採り入れています」(栃折氏)

2020年、中電シーティーアイは「中電クラウド」のサービス基盤増強に際して、日本ヒューレット・パッカードが提供する「HPE GreenLake」を採用した。栃折氏はその理由を次のように話す。

「中電クラウドが、ビジネス要求に対する柔軟性と俊敏性を高めるための第一歩は、あらかじめ十分な予備リソースを持っておくことです。しかし、この方法では大きなコスト負担を覚悟しなければなりません。その常識を覆してくれたのがHPE GreenLakeです。私たちはHPE GreenLakeを利用することで、コスト負担を最小限に抑えながら必要な予備リソースを確保することができました」

HPE GreenLakeを利用しas a Serviceモデルへ移行

 

HPE GreenLakeは、オンプレミス環境に”パブリッククラウドと同等の体験”をもたらすサービスとして世界中で急速に支持を伸ばしている。インフラ機器、ソフトウェア、各種サービスを「月額・従量制」で利用可能にし、自社に最適なオンプレミス環境を「クラウドと同等のスピード感で」「使った分だけ後払い」できる。

中電シーティーアイにとって、HPE GreenLakeを利用することで得られたメリットは具体的にどのようなものか。クラウド運営グループの草場氏は次のように話す。

「リース方式でのサーバー導入では、予備リソースとして用意した未使用のサーバーにもコストが発生していました。これに対してHPE GreenLakeでは、予備機を使い始めるまでコストが発生しませんので、私たちの負担をその分だけ軽減できます。また、新たに調達したサーバーでシステムを構築するとき、お客様に使い始めていただくまでの期間は、そのサーバーは収益を生むことができません。HPE GreenLakeでは、サーバーの電源をオンにしてから、つまり収益を得られるようになってから後払いできるメリットも大きいですね」

「顧客がサーバーを使い始めなければ収益は得られない」「リースでは収益を生まない期間でもコストが発生する」というクラウドサービス事業者ならではの課題を、HPE GreenLakeならシンプルに解決できるわけだ。

「中電クラウドでは、新規のサーバー導入規模を100とすると、うち10を余力としての予備リソース、10を障害時に入れ替え可能なリソースに割り当てています。サーバーリソースの需要予測がますます難しくなる中、コスト負担なしに合計20の予備リソースを確保できるメリットは非常に大きなものです」(草場氏)

もちろん、稼働リソースも含めて全体リソースで従量課金が適用される。HPE GreenLakeでは専用のメータリングツールが用意されており、集計されるリソース使用量・月額料金をいつでも参照できる。草場氏らの試算によれば、5年リースと同等の費用で予備リソース分を導入できるという。

「もちろんコストメリットだけではありません。20%の予備リソースがオンデマンドで利用可能になり、お客様ニーズに対する『中電クラウド』の柔軟性と俊敏性を大きく高めることができました。HPE GreenLakeは、中電クラウドのリソース調達モデルを変えただけでなく、ビジネスアジリティの向上にも寄与しています」と栃折氏も評価する。

HPE ProLiantを標準サーバーとして採用

 

2020年のサーバー増強においては、クラス最高水準の性能と拡張性を持つインテル®Xeon®スケーラブル・プロセッサーを搭載するHPE ProLiant DL360 Gen10サーバーが採用された。独自開発のASIC「HPE Integrated Lights-Out5(iLO5)」によりハードウェアレベルでセキュリティ機能を強化し、近年深刻視されているファームウェアを改ざんするようなサイバー攻撃に対しても自動検知と自動復旧を可能にしている。

「これまではネットワーク上の多層防御を中心にサーバーのセキュリティ対策を行ってきましたが、サイバー攻撃による未知のリスクに対しても、あらかじめ対策されている安心は大きいと思います」と草場氏は話す。

中電クラウドでは、2014年のサービス開始より「標準サーバー」としてHPE ProLiantを採用し続けている。その狙いについて栃折氏は次のように話す。

「中電クラウドの立ち上げに際して複数の製品を比較検討し、品質、信頼性、価格などトータルな評価でHPE ProLiantの採用に至った経緯があります。サービス基盤を標準サーバーで構成することによって保守性を高めることができ、トラブルがあったときの対応手順も標準化できます。x86サーバーとして最も高いシェアを持つHPE ProLiantを選定したことに、間違いはなかったと思っています」

クラウド運営グループでは、中電クラウド専用の監視システムを構築し集中的に稼働監視を行っている。草場氏は、HPE InfoSight for ServersによるAI予兆検知にも期待を示す。

「サーバーはHPE ProLiantで標準化されているものの、サーバー保守の依頼先は導入時期によって異なるという課題が残っています。そこで、サーバー不具合の予兆をHPE InfoSight for Serversで検知し、それぞれの保守ベンダーに自動的に通報される仕組みを導入することを計画しています。AIにより問題検知から保守までのフローを自動化すれば、私たちの運用負荷は大幅に軽減できるものと期待しています」

HPE InfoSight for Serversによる新しい保守フローは、2021年度上期中に運用を開始する予定だ。

オンプレミスとマルチクラウド環境を一元的に管理

 

中部電力グループでも、パブリッククラウドサービスを活用する機会は増加傾向にあるが、プライベートクラウドである「中電クラウド」の役割の重要性は変わらない。

「私たちは、この先の10年を見据えて中電クラウドの変革に取り組んでいます。中部電力グループは電力供給という社会インフラサービスを担っているため、パブリッククラウドに適合できないシステムが多くを占めています。

そうした中、HPE GreenLakeによって、中電クラウドがパブリッククラウドに比肩する柔軟性と俊敏性を獲得できたことは非常に大きな成果です」と草場氏は評価する。

HPE GreenLakeのユーザー企業は、オンプレミスとマルチクラウド環境を一元的に管理するためのソフトウェアプラットフォーム「HPE GreenLake Central」を無償で利用できる。栃折氏は次のように話して締めくくった。

「中電シーティーアイ全社の視点では、オンプレミスとマルチクラウド環境の運用やコストの最適化を考えなければならない時が遠からずやって来るはずです。そうしたときに、HPE GreenLake Centralのようなソフトウェアプラットフォームは、社内に対してはもちろん、お客様へのサービス提供においても有効に活用できるものと期待しています。HPEには、これからも中電クラウドのより良い進化をサポートしてもらえることを願っています」

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株式会社中電シーティーアイ

(左より)プラットフォームリージョン ハイブリッドクラウドセンター クラウド運営グループクラウド運用チーム 宮下 玖留美 氏
プラットフォームリージョン ハイブリッドクラウドセンター クラウド運営グループ クラウド運用チーム 草場 洸哉 氏
インフラユニット プラットフォームセンター クラウド運営グループ クラウド運用チームリーダー 栃折 武夫 氏
プラットフォームリージョン ハイブリッドクラウドセンター クラウド運営グループ クラウド運用チーム  樋口 大輔 氏  *栃折氏の所属・役職はプロジェクト時のもの

ご導入企業様

株式会社中電シーティーアイ 様

 

所在地:名古屋市東区東桜一丁目3番10号

URL:http://www.cti.co.jp/